飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

薪ストーブって、結構重いんです‥。

2012-06-06 21:21:04 | 薪ストーブのセルフビルド(for woodstave builder)

さて、薪ストーブについていろいろと解説してきましたが、実際、薪ストーブを家の中に置こうとした場合、現実的にその重さについて真剣に考える必要があります。

たとえば、ウチの薪ストーブ、アクレイムは、ストーブ単体193キロ。これにウォーミングシェルフなどがつくと結局200キロほどになります。

これだけならばまだいいのですが、薪ストーブには必ず炉台が必要‥。

ポピュラーなレンガ積み重ねの炉台だと、目地のモルタルなどの重さも計算すると、500キロほどになります。

つまり、家の床には、ストーブ200キロ、炉台500キロ‥。合計700キロほどが乗ることになります。

しかもこれは、ヒートシールド(熱遮断板)がある高級ストーブの話‥。

ホームセンターなどで売っている安価なストーブの場合、ストーブ下もかなりの熱を持つ物が多く、ストーブ下の炉台にも、冷却のために空気層(後の回でご説明します)を作る必要があるため、更に鉄板か、一枚ものの石の板を置く必要があるため、更に100キロくらいは重くなります。

(ホームセンターの薪ストーブは、ストーブ本体は安いですが、それを乗せる炉台は、それ以上にお金がかかります)

これだけの重さを乗せるのですから、薪ストーブを設置するときは、まず床の補強をしておかなければいけません。

003 ウチはホームセンターで補強ジャッキを購入し、

写真のように、そのジャッキが土にめり込まないように、コンクリートブロックを置き、その後で地震でずれないようにスクリューで固定しました。

でも、一番理想的なのは、床を抜いてしまい、地面からコンクリートブロックを積み上げて、炉台を作り上げるのが理想的なようです。

ウチのストーブは、下部がそれほど熱くならないため、炉台炉壁を、軽くて加工しやすく手間がかからないALC(発泡コンクリート)を使い、それに体裁を整えるためカラー漆喰を使うというオシャレ?な方法で作ったため、炉台炉壁合わせてもせいぜい100キロほどに収まっているため、このようなホームセンターのジャッキを使用した方法にしました。

薪ストーブを設置するときは、このように、まずは床のことを考えてあげましょう!

でないと、ストーブを燃やしている最中に、床が抜けてしまうことにもなりかねませんよ!

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ハンググライダーの進化の歴史 9

2012-06-03 16:01:10 | ハング(hangglider)

VGが付いたことにより、ハングの性能は更に向上しました。

しかし、それに伴い前回でもご説明したように、ピッチの安定が損なわれるようになりました。

これをうまく改善したのが、「ラフラインの長さの微調節」だったのです。

005 左の絵は、VGがオフの時を示しています。

この時は、ラフラインは完全に弛み、翼には変化がありません。

しかし、VGをオンした場合を考えます。

VGオンということは、スパーが広がる。つまり、ノーズを中心に翼が広がるということです。

この場合、よく考えてください。

ラフラインが翼についている位置が、若干ですが遠くなることがお分かりいただけるでしょうか?

上図ではちょっと見にくいですが、aとa´の距離で表しています。

距離が離れるということは、ラフラインが張るということになります。

つまり、上図右下のようにバテンの後ろが吊り上げられ、リフレックス(反り返り)がつくことになり、ピッチ安定が向上するのです。

このように、ラフラインの長さを絶妙に調整し、VGオンの時にラフラインが張る長さに調整してあげると、VGオンの時もピッチ安定を保てるグライダーを作ることが出来るのです。

逆に言えば、それだけラフラインの長さは繊細なものであり、注意しなければならず、古いグライダー等でセールが縮んでしまった機体は、ラフラインが弛みっぱなしになってしまったものをよく見かけます。

このようなことを言うのもなんなんですが、私のように鈍感なテストパイロットでも、一度でも乗ったことのあるグライダーならば、ラフラインの長さが3ミリ変わっていたら、はっきりと分かると思います。

それだけVGをオンにしたときは、はっきりとラフラインの狂いが分かるものなのです。

そして、この時生まれたVGオンで翼を吊り上げ、ピッチ安定を保つようにする考え方は、そのまま現在のキングポストレスのグライダーでも、ラフラインはないものの翼の中の機構に採用され、今でも生かされているのです。

コメント (2)
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