飛行機に使われているジェットエンジン、レシプロエンジン。
これらは諸事情により、その大きさに限界があります。
この限界を超えて、大きな飛行機を飛ばそうとした場合、エンジンをたくさん積む「多発化」をしなければなりませ
ん。
実はこの「多発化」で、とんでもない飛行機が、歴史の中で登場しています。
今夜はちょっとしたうんちくとして、そんな、とんでもなくたくさんのエンジンを積んだ飛行機たちをご紹介しましょう!
第5位 An-225ムリーヤ エンジン6基
つい先日日本にも飛来した、世界で一番重い飛行機An-225ムリーヤ。
最大級のジェットエンジンを使用しながらも、6基ものエンジンが積まれています。
もともとこの飛行機は、ソ連版(作られた当時はソ連だった…。)のスペースシャトル「ブラン」を運ぶために作られた飛行機です。
しかし、ソ連崩壊にて予算が出なくなり、一度だけ本来の役目を果たした後は、普通の輸送機として使用されることになりました。
当初の計画では、このAn-225は2機作られる予定でしたが、上記の理由で完成は一機のみ…。
もう一機は組み立て途中で中止となり、結局完成機は写真の一機のみとなりました。
同立第3位 B-52 エンジン8基
ベトナム戦争時から使用されたB-52。
実はこの飛行機、とんでもなく長期間使用されることが既に決まっている飛行機でもあります。
B-52が開発された後、超音速爆撃機のB-1、ステルス爆撃機のB-2など複数の爆撃機が開発されたものの、搭載量が少なかったりコストがかかり
すぎたりで、B-52の後継機となりうる決め手の爆撃機が出来ず、なんと採用されてから100年近い運用が既に決定している飛行機でもあります。
現在のところ、最も古い現役の飛行機はDC-3。
戦前からの飛行機です。
現在のところ、この飛行機が最も長い間使用されたことになりますが、これから先、その記録をこのB-52が塗り替えるかもしれません。
同立第3位 スプルースグース H-4 エンジン8基
映画「アビエーター」のハワードヒューズが、一機だけ作った飛行機です。
第二次大戦、物資の輸送は大型の飛行艇が有益…。という考えで作られた機体です。
しかし、あまりに大きすぎ、各所に問題が発生…。
たった一回、ハワードヒューズ本人によるわずかな時間の飛行一回だけで博物館入りとなってしまった飛行機です。
ちなみにこのスプルースグース。割と最近まで、翼幅が世界最大の飛行機でもありました。
第2位 B-36 エンジン 10基
爆撃機は航続距離と搭載量が命です。
そのためには飛行機の大型化が有効であったため、出来るだけ大きな飛行機を作ろうとした結果できたものです。
プラットアンドホイットニーの星型7気筒4列28気筒のエンジン6基に加え、更にその外に4基のターボジェットエンジンを備えた飛行機です。
あまりに大きかったため、コストがかかり、また、運用も大変だったようですが、当時、世界のどこへでも爆撃が出来る飛行機を持つこと
が、政治的に重要であったために作られた、巨人機です。
ちなみに、このB-36に積まれていた28気筒エンジンは、先にご紹介したスプルースグースに使用されていたものと同じものです。
堂々第1位 ドルニエ Do-X エンジン12基
「わあ~。なんだか宮崎アニメの紅の豚に出てきそうな飛行機」。と思ったあなたは大正解!
そのとおり。まさにその当時に作られた飛行機です。
しかも、積まれているエンジンも、ポルコロッソの愛機「サボイア号」に積まれていたエンジンとほぼ同性能の物でした。
空を飛ぶ豪華客船…。を目指してドイツのドルニエという飛行機メーカーが作ったものですが、12基もエンジンを積んだにもかかわらずパワーが足
りず、500メートル以上の高度は取れなかったようです。
しかも、12基あるエンジンも、そのすべてを完全な調子に整えることが困難で、少し飛んだら修理で停泊。調子の良いときも、空中で機関士がでエ
ンジンを渡り歩きながら調整していたそうです。
さて、これからの時代なんですが、おそらく、今回ご紹介したようなたくさんのエンジンを積んだ飛行機は、もう作られないと思います。
旅客機や貨物機等、多くの荷物を運ぶ大型機は、エンジン2発だけになっていくと思います。
理由は、ジェットエンジンは大きいほど効率が良く、以前はタービンブレードという部品の耐久性により、その大きさの限界が決
まっていましたが、現在技術が進歩し、耐久性のあるタービンブレードが作れるようになり、大型化が可能になったからです。
大きなエンジンが作れて、効率が良くなるなら、当然そのエンジンを使うわけですが、旅客機などは安全上2基以上のエンジンがないと認可が取れな
いため、最低数の2基のエンジンを積んだ飛行機になると思います。
以前はA380のように、エンジン4発の大型機を作り、一人当たりの輸送コストを抑えようと
していましたが、結局、この飛行機は大きすぎて就航できる路線が少なく、乗客一人当たりの輸送コストも、他の旅客機と変わらなくなってきてしま
ったため、現在生産を見合わせている状態…。
大きすぎる故に、使いづらくなってきてしまったのです。
そんな理由で、私はこの先、今回ご紹介したエンジンをたくさん積む「多発機」は、残念ながら、もう作られなくなると思います。
今回は、やがてなくなっていくであろう多発機の飛行機について、ちょっと、みなさんにその詳細を知ってもらおうと思い、このブログを書いてみま
した。
これらは諸事情により、その大きさに限界があります。
この限界を超えて、大きな飛行機を飛ばそうとした場合、エンジンをたくさん積む「多発化」をしなければなりませ
ん。
実はこの「多発化」で、とんでもない飛行機が、歴史の中で登場しています。
今夜はちょっとしたうんちくとして、そんな、とんでもなくたくさんのエンジンを積んだ飛行機たちをご紹介しましょう!
第5位 An-225ムリーヤ エンジン6基
つい先日日本にも飛来した、世界で一番重い飛行機An-225ムリーヤ。
最大級のジェットエンジンを使用しながらも、6基ものエンジンが積まれています。
もともとこの飛行機は、ソ連版(作られた当時はソ連だった…。)のスペースシャトル「ブラン」を運ぶために作られた飛行機です。
しかし、ソ連崩壊にて予算が出なくなり、一度だけ本来の役目を果たした後は、普通の輸送機として使用されることになりました。
当初の計画では、このAn-225は2機作られる予定でしたが、上記の理由で完成は一機のみ…。
もう一機は組み立て途中で中止となり、結局完成機は写真の一機のみとなりました。
同立第3位 B-52 エンジン8基
ベトナム戦争時から使用されたB-52。
実はこの飛行機、とんでもなく長期間使用されることが既に決まっている飛行機でもあります。
B-52が開発された後、超音速爆撃機のB-1、ステルス爆撃機のB-2など複数の爆撃機が開発されたものの、搭載量が少なかったりコストがかかり
すぎたりで、B-52の後継機となりうる決め手の爆撃機が出来ず、なんと採用されてから100年近い運用が既に決定している飛行機でもあります。
現在のところ、最も古い現役の飛行機はDC-3。
戦前からの飛行機です。
現在のところ、この飛行機が最も長い間使用されたことになりますが、これから先、その記録をこのB-52が塗り替えるかもしれません。
同立第3位 スプルースグース H-4 エンジン8基
映画「アビエーター」のハワードヒューズが、一機だけ作った飛行機です。
第二次大戦、物資の輸送は大型の飛行艇が有益…。という考えで作られた機体です。
しかし、あまりに大きすぎ、各所に問題が発生…。
たった一回、ハワードヒューズ本人によるわずかな時間の飛行一回だけで博物館入りとなってしまった飛行機です。
ちなみにこのスプルースグース。割と最近まで、翼幅が世界最大の飛行機でもありました。
第2位 B-36 エンジン 10基
爆撃機は航続距離と搭載量が命です。
そのためには飛行機の大型化が有効であったため、出来るだけ大きな飛行機を作ろうとした結果できたものです。
プラットアンドホイットニーの星型7気筒4列28気筒のエンジン6基に加え、更にその外に4基のターボジェットエンジンを備えた飛行機です。
あまりに大きかったため、コストがかかり、また、運用も大変だったようですが、当時、世界のどこへでも爆撃が出来る飛行機を持つこと
が、政治的に重要であったために作られた、巨人機です。
ちなみに、このB-36に積まれていた28気筒エンジンは、先にご紹介したスプルースグースに使用されていたものと同じものです。
堂々第1位 ドルニエ Do-X エンジン12基
「わあ~。なんだか宮崎アニメの紅の豚に出てきそうな飛行機」。と思ったあなたは大正解!
そのとおり。まさにその当時に作られた飛行機です。
しかも、積まれているエンジンも、ポルコロッソの愛機「サボイア号」に積まれていたエンジンとほぼ同性能の物でした。
空を飛ぶ豪華客船…。を目指してドイツのドルニエという飛行機メーカーが作ったものですが、12基もエンジンを積んだにもかかわらずパワーが足
りず、500メートル以上の高度は取れなかったようです。
しかも、12基あるエンジンも、そのすべてを完全な調子に整えることが困難で、少し飛んだら修理で停泊。調子の良いときも、空中で機関士がでエ
ンジンを渡り歩きながら調整していたそうです。
さて、これからの時代なんですが、おそらく、今回ご紹介したようなたくさんのエンジンを積んだ飛行機は、もう作られないと思います。
旅客機や貨物機等、多くの荷物を運ぶ大型機は、エンジン2発だけになっていくと思います。
理由は、ジェットエンジンは大きいほど効率が良く、以前はタービンブレードという部品の耐久性により、その大きさの限界が決
まっていましたが、現在技術が進歩し、耐久性のあるタービンブレードが作れるようになり、大型化が可能になったからです。
大きなエンジンが作れて、効率が良くなるなら、当然そのエンジンを使うわけですが、旅客機などは安全上2基以上のエンジンがないと認可が取れな
いため、最低数の2基のエンジンを積んだ飛行機になると思います。
以前はA380のように、エンジン4発の大型機を作り、一人当たりの輸送コストを抑えようと
していましたが、結局、この飛行機は大きすぎて就航できる路線が少なく、乗客一人当たりの輸送コストも、他の旅客機と変わらなくなってきてしま
ったため、現在生産を見合わせている状態…。
大きすぎる故に、使いづらくなってきてしまったのです。
そんな理由で、私はこの先、今回ご紹介したエンジンをたくさん積む「多発機」は、残念ながら、もう作られなくなると思います。
今回は、やがてなくなっていくであろう多発機の飛行機について、ちょっと、みなさんにその詳細を知ってもらおうと思い、このブログを書いてみま
した。