飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

どんな形の飛行機でも飛ぶんです! その8

2016-10-30 16:25:39 | 自作飛行機(homebuild airplane )
今までこの連載で、「ピッチの安定には前翼と後翼の翼の取り付け角の関係が重要!と言いながら…。



上記の図をご紹介して、皆さんにどうすればピッチの安定が取れて飛行機が飛ぶことが出来るかをご説明してきました…。

しかし…。

世の中には実は2種類これの例外といえる翼が存在しています。

その一つはプランク翼と言われる無尾翼機の一種があります。

通常、無尾翼機ではピッチの安定をよくするために後退角が持たされています。

こうすることで、同じ翼で翼根、翼端と前後の距離を稼ぐことが出来、これで、上記のピッチ安定の図にある角度の関係を作ってピッチの安定をとっているんです。

しかし、プランク翼には後退角がありません。



この飛行機、垂直尾翼はありますが、一般的に見られる水平尾翼がなく、無尾翼形式なのではありますが通常無尾翼機で見られる「後退角」も

ないんです…。

これ、なぜ後退角がなくてもピッチの安定が取れるかというと…。


上の図は後退角のない無尾翼機、プランク翼の翼型(翼断面)ですが、ご覧のように後ろが反り返っています。 

専門的にはこの反り返りをリフレックスなどと呼んだりしますが、この反り返りが重要なんです!

この反り返りがあるため、翼の中でピッチの安定を保つための浅い逆ハの字が存在しているんです!

そのため、水平尾翼を持たず、後退角すら持たない無尾翼機の仲間プランク翼でも立派にピッチの安定を保ちながら飛ぶことが出来るんです。


さて、浅い逆ハの字の角度の関係を持たずとも、立派に空を飛んでいるもう一つの飛行機…。皆さんわかりますか?

実は紙ひこうきなんです。(笑)

よく紙ひこうきを見てください。

上の飛行機のピッチの安定を保つ浅い逆ハの字の翼の角度の関係なんてありませんよね!

で、紙ひこうきはなぜそのような翼の角度の関係がなくても空を飛べるかというと…。



揚力が生まれた時点で、翼の前縁を回り込んで下の空気が上へと回り込んでくるため、翼の後ろの方では風の方向が上から下へ向かう向きに偏向されるんです。

つまり、紙飛行機では翼の後ろが常に上の方から風を受けているため、浅い逆ハの字の角度を持たずとも、風の方が向きを変えてくれ、結果的にピッチの安定を保つための浅い逆ハの字の角度の関係を

作り出してくれているんです!


この特性、ジェット戦闘機などで用いられている三角翼でもまったく同じ効果があり、ピッチの安定を保ってくれています。

紙飛行機とジェット戦闘機が同じ理屈で安定を保ってくれているなんて、意外ですよね!


今回のこのブログの結論をいうと、

たとえプランク翼や紙飛行機など、ピッチの安定を保つの翼の角度の関係がない形式の飛行機でも、結果的にそれが果たせるような

メカニズムを持っている!
と、いうことですね。



次回は宮崎アニメにも出てきた話題の「あの飛行機!」を取り上げて、なぜ上手く飛んでいるか考えてみたいと思います!

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我が家の薪ストーブは快調そのもの!

2016-10-29 14:30:47 | 薪ストーブってどんなもの?(what's woodstove)
夏にオーバーホールした我が家の薪ストーブ「アクレイム」。

既に毎日しっかり二次燃焼まで入れる、いわゆる本気焚きを繰り返しているのですが、

間違いなくオーバーホール前より調子が良くなっているのです!




どうやら見様見真似で私が行った薪ストーブのオーバーホールが上手くいってくれたようです。

これはとてもうれしく感じました!



具体的に、どのように調子がいいかというと…。

二次燃焼に入れる温度が、今までよりも少し低くても安定して燃焼してくれるんです。

オーバーホール前までは、最低でもストーブトップで280度の温度が必要でした。

これはこのストーブを購入した時からそうで、私はいつも余裕をもって300度程度までストーブトップの温度が上がったところで、ダンパーを閉めて二次燃焼に入れていました。

(薪ストーブで二次燃焼に入れるときは、一か所の温度だけで判断するのは本当は間違いだと思います。私の場合は上記の箇所の温度は参考程度に、あと、ストーブ周りに手をかざし、輻射が十分出ているところも確かめています。)

それが…。

オーバーホール後、ストーブトップが250度程度でもほぼ確実に二次燃焼に入るようになったんです。

我が家のアクレイムはエバーバーン方式という方法で二次燃焼をさせていますが、この方式は、二次燃焼に入るとゴーという重低音がなりまじめるのですぐに分かります。

この重低音。どうやらいろいろとお話を伺うと、他社の同形式のストーブ(ダッチウエスト社のエンライト)でも同じように鳴るようです。

より低温でも二次燃焼に入ってくれるようになったので、とても扱いやすいです!


また、ガラスの汚れもずいぶんと少なくなりました

今までもそれほどは汚れず、週に一回ほど汚れを拭き取ったりしていたのですが…。

今はほとんど掃除の必要もない状態で、たまに下の方だけ部分的に黒ずんでいるのを拭き取っている程度です。

もちろんこれらは薪の状態が良い可能性もあります。

薪の乾燥が十分ならば、それだけでも薪ストーブは調子よく燃えてくれます。

しかし、このシーズン焚いている薪のコンディションも、今までとそんなには変わらないんです…。


結論として、やっぱりオーバーホール後の調子が目に見えて上がったのだと思います。


今は毎晩、薪ストーブに良く乾燥した大薪をくべて、炎と薪ストーブ独特のあの暖かさを楽しんでいます。

いつの間にかこんな大きな薪をくべても、それほど熱く感じない季節になってしまいました…。

これからの本格的な薪ストーブシーズンが楽しみで仕方ありません。



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どんな形の飛行機でも飛ぶんです! その7

2016-10-23 20:26:11 | 自作飛行機(homebuild airplane )
飛行機って、決まった形でないと飛ばない!?なんて、どうやら世の中大半の方は思っておられるようですが…。

そんなことはないんです!飛行機は基本さえ守っていれば、どんな形だって飛んでしまうんです。

例えば、前回ご紹介した串型翼…。

効率が悪いために、現在ではほとんど見られない形式!っとご紹介いたしましたが…。

ちょっと下の図の飛行機を見ていただけませんか?



ラフスケッチで申し訳ございませんが、こんな串型翼機も「アリ」なのではないでしょうか?

これ、串型翼と複葉機の良いとこどりで考えてみた形です!

串型翼はピッチの安定が良いので、胴体をそれほど伸ばさなくても安定が取れます。

ならば、前後の翼の距離をそれほど取らずに複葉機にするのもアリなのではないでしょうか?

こうすれば、以前にこのブログでもご紹介したように、飛行機を軽く、そして、ちゃんと安定の取れるものを作ることが出来ま

す。


この形の飛行機。もちろん性能は期待できないのですが…。

翼を分解式にすれば、非常にコンパクトに納まる形ではないでしょうか?

たとえば、上手く小型化すれば、大きめのワンボックスの車にスッポリ納まってしまったりとか…。

そうなると、機体を整備する為のハンガー(格納庫)が不要になり、そして、この機体を乗せた車で好きなところへ直ぐに移動するこ

とも可能です。


性能が求められないレジャー用などでも応用できるかもしれませんが、災害時の現地調査や直ぐに近づけない場所への支援物資の輸

送などに応用できる可能性もあるのではないか?と、思えます。





今回はもう一つ変った形の飛行機をご紹介致します。



これ、リング翼とジョイント翼という二つの種類の飛行機を合わせてみた形のものです!

リング翼とは、飛行機に発生する空気抵抗のうち、誘導抵抗を無くす目的で、誘導抵抗発生の根

源となる翼端を無くしたもので、翼がリング型になっています。

こうすれば、確かに翼端がなくなるので誘導抵抗も無くせます。

ジョイント翼とは、主翼と水平尾翼がくっついた形の飛行機で、このような形にすることにより、上下の翼を

接続できるため、複葉機と同じ理屈で翼の強度を保ちやすくなる可能性があるため、結果的に軽量化できるのではないか?と言われています。


この二つの形式の飛行機は相性が良さそうなので、それを合わせてみたのが上の形の飛行機というわけです。

現実的にこのような形式の飛行機は、翼の強度を保つのが難しいため、実際は実用化されていませんが(ジョイント翼だけならば、確かウルト

ラライト機で一機実用化されていたと記憶していますが…。)将来的には面白い形の飛行機だと思います。



このような変った形の飛行機でも、守るべき要点さえ守っていれば、立派に飛ばすことが出来ます。

その要点とは、このシリーズの最初でもご説明しましたが…。

1・機体を浮かせるだけの揚力が発生すること

2・自立安定性を持っていること

3・上記の二つを維持することができる、強度と剛性を持っていること

この3つがそろえば空を飛べます!

さらに…。

2の自立安定性について、ヨー、 ロール、 そして、ピッチと3つの安定性を考える必要がありますが、

ヨーの安定については、

垂直尾翼を持つ。あるいは、重心位置より後ろの抗力を大きくする。

ロールについては、

翼に上反角、あるいは、後退角を持たせる。

最後にピッチについては、例の前後の翼角度の関係…。



以上がそろえば、飛行機はヨー、ロール、そして、ピッチの自立安定性を持つことができます。


そして、今回ご紹介した変った二つの形の飛行機だって、立派に空を飛ばすことが出来るんです!

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どんな形の飛行機でも飛ぶんです! その6

2016-10-15 09:20:03 | 自作飛行機(homebuild airplane )
今回はほとんど見かけることのない串型翼についてご紹介いたします。



串型翼とはどんな飛行機かというと、前翼と後翼の大きさがほとんど同じ飛行機のことを言います。

飛行機創世記にはラングレーなどがこの形式を好んで使っていたことはありますが、現在はほとんど影をひそめてしまいました。

この形式の飛行機、実は水平尾翼が不要です。

鳥人間大会などで、間違えて水平尾翼をつけてしまっている機体を見たことがありますが、基本的に水平尾翼は不要なのです。

それはなぜかというと…。

以前ご説明した、ピッチの安定を保つための、全翼と後翼の取り付け角の関係があれば、ピッチの安定は保てるのです。



それは、上図のような角度の関係があれば良いのです。

このように、前翼がプラス、そして、後翼がマイナスの取り付け角の関係があれば、ピッチの安定は保てます。

だから、水平尾翼が不要になるのです。



さて、この形式の飛行機、現在ではほとんど見かけなくなりましたが、それには理由があります。

その理由とは、効率が悪く利点が少ないからなんです…。

前後に翼があることにより、前翼の気流の影響を受けて後翼が効率よく働かないのです。





そのため、より効率よく翼を働かせるためには、ピッチの安定が保てる範囲で、前後どちらかの翼の面積を減らせばよいのですが…。

後翼の面積を減らせば通常型の飛行機。前翼の面積を減らせば先尾翼機になってしまうんです。

また、どうせ翼を二枚持つのであれば、前回ご説明した複葉機の形式にすれば、飛行機を軽く作ることが出来ます。

…。と、いうことで、どうあがいても串型翼では性能の良い飛行機が作れないのです…。


ただ、利点がないとご説明した串型翼にも、唯一長所はあります。

それは、前後の翼の面積が十分あるため、ものすごくピッチ安定の良い安全な飛行機が作れるんです。

そのため、この利点がない串型翼も、レジャー用などの飛行機にごくわずかですが現在でも見ることが出来ます。

また、上にもご説明しましたが、後ろの翼の面積を減らせば通常型、前の翼の面積を減らせば先尾翼となるため、あらゆる飛行機の原型という見方が出来、むしろ、通常型の飛行機、先尾翼機は性能を良くするために出来た、この串型翼機

の変形?と言えなくもないと思います。


そういった意味では、この利点が少ないとご紹介したこの串型翼も、ちょっと面白い形式の飛行機と考えられなくもないと思います。


現在ではあまり注目されなくなった串型翼ではありますが、実は発想を少し変えて、工夫すれば面白い飛行機が作れるのではないか?と、以前より私は考えていました。

次回ではそれをちょっとご紹介したいと思います!









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コバさん日本一周達成!

2016-10-08 17:09:30 | 旅(freedom person)
以前より何度かこのブログでもご紹介していたコバさんが、とうとう日本一周を達成しました!


コバさんは、徒歩で3年前より日本47都道府県を制覇するために、ひたすら歩き続けていました。

普通の海岸線をぐるりと回る日本一周とは違い、コバさんの場合はあくまで47都道府県の制覇…。

そのため、内陸の県も立ち寄る必要があったため、実質的には日本一周よりも多くの距離を歩いています。

そして、とうとう昨日10月8日、出発地の札幌の自宅にゴールすることが出来ました。




コバさんと私たちの出会いは本当の偶然でした。

2年少し前、私たち夫婦は恒例の北海道夏の放浪旅に出ていたのですが、その途中、青森県の浅虫温泉の道の駅に車中泊しようとしたとき、その場所でコバさんと初めてお会いしたのです。

背中のザックに「日本一周」の看板をつけた青年が歩いていたので、私の方から声をおかけしました。

話してみると、なんと私が以前から応援していたベースケさんと面識をもっているというではありませんか!

ベースケさんはコバさんに先駆け、日本一周徒歩の旅を始めていたのですが、そのベースケさんに刺激されてコバさんも徒歩で日本一周する決意をされたそうです。

(ちなみにべーすけさんも、昨年日本一周達成後、ウチに立ち寄っていただいています。)

お互いに共通の知人がいたために、コバさんと私は意気投合。

コバさんの予定では、数か月後に私の住む茨城県を通る予定だったので、是非ウチに泊まってほしいとお声をおかけしておきました。

そして、数か月後…。

約束通り、コバさんは我が家を訪問して、再開することが出来ました。

このとき、当時日本一周ブログ村第一位だったトミーさんも、急きょ我が家にかけつけて、宴会と相成りました…。






その後、一年近くして、コバさんがブログ上でザックの不調を訴えるようになります…。

体に負担がかかるザックのままでは、コバさんの体の方も不調になります。

このとき、たまたま私はコバさんがその時にいた名古屋の方に行く用があったため、車でコバさんごとザックを回収。

一度茨城に連れてきて、コバさんの意見を取り入れながらザックの修理を施しました。

これにて、コバさんと会ったのは3度目になります。





ザックの修理は完璧には行えなかったものの(歩き旅において、ザックと体との相性はかなり難しく、いくら手を入れてもどうにもならないこともあるそうです)コバさんは何とか旅を続けることが出来ました。


そして、四国、九州、沖縄、北陸、東北と時計回りでコバさんは旅を続け、今年の夏、秋田県のにしめの道の駅に達したときに、私たちと再び合流。

四回目の再開を果たすことが出来ました。




コバさんはそのあと急ピッチで先を急ぎ、最後の突端の地、納沙布岬を目指します。

コバさんの予定では、納沙布岬を制覇した後にスタート地点の札幌に帰ってきてゴールだったのですが、納沙布岬は北海道の最果ての地…。

10月も中旬を過ぎると雪も降り始めるため、旅の続行が困難になってしまいます。

そのためにコバさんは、残りの納沙布岬までの旅を急いでいたのです。



コバさんは雪が降る前に目的地の納沙布岬を何とかクリア。

そして、昨日とうとうゴールの札幌へとたどり着いたわけです。



最初、私はこの青年にあったとき、まさかその後何回も会うことになるとは思っていませんでした。

でも、正直コバさんの旅ブログがあまりにも面白かったために、毎日拝見させてもらっているうちにコバさんの様子が気になり、何度もお会いすることになったのです。

それだけコバさんの旅が素晴らしかったから、私たちを引き付けたともいえますね!


旅を終えたコバさん。

今回の歩き旅ではとても貴重な体験をされ、そして、多くの人と出会い多くのものを学び取ることが出来たと思います。

これからの人生、それを大いに生かして、次なる目標に向かって歩き続けてください!




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