酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

中国海軍の不思議な動向

2010-05-07 06:23:51 | Weblog
 米軍普天間飛行場の移設問題に絡み、「海兵隊の抑止力」が焦点になっている中、中国海軍が不思議な? 動きを見せている。

 《鹿児島県奄美大島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で海上保安庁の測量船が中国の海洋調査船に追跡された問題で、岡田克也外相は6日、中国の程永華駐日大使を外務省に呼び「中国側の妨害行為は我が国の主権的権利を侵害しており、断じて受け入れられない」と改めて抗議した。また、岡田外相は中国海軍のヘリコプターが海上自衛隊の護衛艦に近接飛行をした問題にも触れ「東シナ海を平和・協力・友好の海にするため、実際の行動を取ってほしい」と要請した。同省によると、程大使は、中国側の行為は正当なものだったと主張したという》=毎日jp=。

 在沖海兵隊の抑止力については「朝鮮半島の有事に備えて」が一番手に上がっていたが、ここにきて「尖閣諸島対応」との声が高くなっている。朝日新聞の某主筆氏も、米国防関係者のコメントと断りつつ「沖縄から海兵隊がいなくなれば、尖閣諸島に中国軍が駐留する」などと書き連ねている。

 最近の中国海軍の動きは、こうした主張に説得力を与えるものだ。これは軍独自の判断なのか、党中央の指令に基づくものか。胡錦濤も温家宝も軍への影響力は乏しい。特に温は軍幹部と直接話し合えないともされる。

 艦載ヘリが海自艦に接近したのは、パイロットの勇み足だったらしい。あれやこれやを考え合わせると、中国軍が力を誇示したがってさまざまな挑発を繰り返していると推察できる。穏健派である胡や温と江沢民らの流れを汲む一派との対立が深まってきたと見ることもできる。

 過渡期のせめぎ合いが続いているのは、日本やアメリカだけではない。一見磐石に見える中国でも激しい権力闘争が繰り広げられ、それが外交問題となって噴き出している。世界はかくも複雑なのだ、かな。


 
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