酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

貴乃花理事で何が変わる

2010-02-02 05:44:07 | Weblog
 注目の? 相撲協会理事選は、劣勢を伝えられた貴乃花親方が当選する「番狂わせ」となった。

 《任期(2年)満了に伴う日本相撲協会の理事選挙(改選数10)は1日午後、東京・両国国技館で投開票された。角界の常識を破り、二所ノ関一門を離脱して「無所属」の形で立候補した貴乃花親方(37)=元横綱=が初当選した。評議員(親方、立行司、力士代表)111人が投票し、貴乃花親方の得票は10票だった。貴乃花親方は1968年に現行の役員制度になってから5番目に若い理事となった。立浪一門に所属する大島親方(62)=元大関旭国=は落選した。

 理事選挙には、武蔵川理事長(61)=元横綱・三重ノ海=ら現職8人と、貴乃花親方ら新人3人の計11人が立候補。02年以来4期8年ぶりに評議員による投票に持ち込まれた》=毎日jp=。

 閉鎖的な相撲界の取材が難しいのは分かるが、新聞をはじめ各メディアが、全く事前の票読みをできていないことに驚く。投票権があるのは100人ちょっとでしかない。目を凝らせば6人以外にもシンパがいることに気付くはずだが…。理屈や理論が通らない相撲界に若い記者が入っていけないのは仕方ないが、ベテランは何をしていると言いたくなる。

 朝日、毎日、読売は「貴乃花理事誕生」をそろって社説で取り上げている。その理由は「下馬評を覆し」(読売)、「苦戦の予想が覆っ」(朝日)からだろう。これは大事だ、というわけである。毎日に至っては「大相撲の親方たちも「チェンジ」を選択したようだ」とはしゃいでいる。

 各紙とも貴に叱咤激励、大声援といったところだが、何か勘違いしている。10人いる理事の1人に貴乃花が加わったに過ぎない。チェンジなどまず無理だろう。

 貴乃花はこれまでも役員待遇とされ、理事会などに出席していたという。そこで意見を求められても発言はなかったともいう。当選の抱負を聞いてみても、なにやら頼りない。これでは武蔵川体制を改革色で補強する材料ぐらいにしかならないのではないか。

 まずは朝青龍問題への対応が焦点だ。相撲取りの「場外乱闘」についてあれこれ言い過ぎるのはいかがかとも思うが、世間は「乱行」には厳しいからね。除名を叫ぶ幹部に、貴が「強い横綱は必要だ」と抵抗する展開になれば面白い。せっかく当選したのだから、おおいに物議を醸してもらわないと。
コメント
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