酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

「老人大国」という現実

2014-01-13 12:48:40 | 政治
 東京都知事選に細川護煕元首相が立候補することになりそうだという。

《猪瀬直樹氏の辞職に伴う東京都知事選の告示を23日に控え、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(75)が出馬する見通しになった。「原発ゼロ」を掲げ、小泉純一郎元首相との連携を水面下で調整している。安倍晋三首相を含め首相経験者は戦後33人いるが、退任後知事選に出た例はなく、「憲政史」に残る出来事になる。国の元トップの転身に、識者の間にはさまざまな見方がある》=毎日jp=。

 細川は脱原発で主張が似通う小泉純一郎元首相と近く会談、支持を求めるらしい。細川、小泉とも齢70を超す翁である。彼らが安倍政権の原発政策を批判する気持ちはよく分かる。だからといって、この人たちが前面にしゃしゃり出てどうする。考え方を同じくする若い人物を押し立て、自らはご意見番として後方に控えるのが筋ではないか。

 東京五輪組織委員会会長には細川らと同世代の森喜朗が就く。いくつになっても「俺が俺が」が止まらない「無邪気老人」の跋扈には困ったものだ。この人たちは後輩を育てるとか、若者に未来を託すなどという思考はないらしい。これがどれほど世の中に閉塞感をもたらしているかにも気づかない。

 都知事選の構図や森の起用は、この国がどうしようもないほどの老人大国になっていることを示している。年寄りには年寄りの知恵があることは承知しているが、その知恵は若者に継承してこそ役立つものだろう。若い人に覇気がないのか、老人がでしゃばりすぎるのか。東京も東京五輪も老人が牽引するなど、おぞましい光景といわねばならない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする