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酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

野田内閣の支持率

2011-09-06 05:56:49 | Weblog
 2日発足した野田内閣に対する世論調査の結果が出そろった。70%超から50台%と分かれたが、菅政権の10%台からはいずれも急上昇している。

 面白いのは民主党と距離を置くメディアほど高支持率となっていることだ。金欠で自前の調査ができない?産経はフジテレビの「新報道2001」を借りて紙面化したが何と70・8%。以下、日経の67%、読売65%、共同62%と続く。毎日は56%、最も低いのが朝日で53%である。

 野田内閣を支持しますか。支持しませんか。という単純な質問でこれほどの開きが出た。世調を信用すれば、この結果から各紙の購読者の傾向がうかがえる。政権交代歓迎派、ないしは民主党に多少のシンパシーを感じている向きは、野田に自民党回帰のにおいを感じている。「何か怪しい」で半分しか支持がないのだ。

 自民党回帰派、ないし原発維持派は「野田なら手荒なことはやらない」と安心感を表明したことになる。

 もっとも、内閣の顔触れが決まって発足しただけで「支持しますか、しませんか」などと聞くのは馬鹿げている。この時期聞くならせいぜい「この内閣は期待できそうですか」だろう。「支持する」とした理由も泣かせる。「首相が野田さんだから」「首相は信頼できる」。どじょう宰相、雨の日も風の日も駅前演説24年…。39年前の角栄首相誕生を思い出させる「いい話」が満載だった。

 政治もしょせんは人情話、と考えれば世論調査がこうした数字をたたき出すのは当然かもしれない。

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「野田人事」を占う

2011-08-30 05:55:37 | Weblog
 「船橋産のどじょう」を自任する野田佳彦が民主党代表に選ばれた。本命と見られた海江田は小沢の傀儡と見透かされて失速、前原は献金問題などで伸び悩んだ。いまさら鹿野でもないし、「一匹ゴリラ」にも託せない。残ったのが野田ということになる。

 メディアは概ね好印象で迎えているようだ。朝日「泥臭く政界歩む “どじょうにはどじょうの持ち味がある”」の見出しを掲げた3面の記事は、野田の実直な人柄紹介が中心だ。読売社会面の横カットは「野田さん 国難背負う」である。5人の中では「よりまし」と見たのだろう。

 野田丸の航海は、乗組員の技量で決まる。党役員、組閣で適材適所を貫けるかどうか。下手な挙党一致でガラクタの寄せ集めになれば、たちどころに沈没しかねない。

 焦点は幹事長だ。小沢は論外、貧乏神・輿石もとんでもない。菅の下で自公合意取り付けに汗をかいた岡田留任がベストだ。当然小沢グループからの反発はある。しかし、これは乗り越えなければならない壁だ。鹿野や川端らの声も上がっているが、「挙党体制」という名の無責任体制になることは必至だ。

 官房長官は玄葉を推す。やや見掛け倒しかもしれないが、筋は悪くない。野田選対の幹部を務めた蓮舫は使っても官房副長官まで。閣僚は無理だ。間違っても「内閣に華を」などと考えてはいけない。泥田の蓮はしゃれにならない。

 民間からの起用を大胆に考えたい。学者、経済人、文化人…。党内でポストの恨みを買うくらいなら、外部に人材を求めた方がいい。

 「占う」の表題が羊頭狗肉になってしまった。まともに占うと「挙党体制もどき」しか浮かばない。当方の頭が足りないせいか、民主党の限界か。
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紳助引退

2011-08-25 05:47:08 | Weblog
 漫才からのし上がった島田紳助が、暴力団関係者との付き合いを理由に引退すると発表した。テレビをはじめメディアは大騒ぎである。

 《タレントの島田紳助(本名・長谷川公彦)さん(55)と所属先の「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」の水谷暢宏社長らが23日夜、東京都内で記者会見し、島田さんと暴力団関係者との親密な関係が明らかになったため、島田さんが同日をもって芸能界を引退すると発表した。

 島田さんは「(暴力団関係者とされる)友人は一般人と認識していた。完全に僕のミスです」と話した。

 同社によると、島田さんは友人と電話や電子メールで連絡を取り続け、法律に触れる行為はなく、利害関係もないが、島田さんが社会的責任をとって引退すると申し出た》=共同=。

 24日朝の各局はこの話題で持ちきり。毎日新聞は25日付けの「社説」で取り上げるほどの入れ込みようである。

 お笑い芸人がやくざと付き合っていただけの話である。なぜかメディアは毒舌系お笑い芸人に弱い。たけし、紳助、松本…。もうくたびれたが談志などもその口だ。巨泉、前武だって似たようなものだった。

 インテリ?メディアが心で思っていても口に出せないことをズバッと言ってくれるこうし連中を重宝してきたのだ。だから、突然の引退で大騒ぎになる。

 彼らが一般の人より尖った部分を持っているのは確かだろう。でもそれは「王様が裸だ」と見抜いた子供の目のようなものだ。この連中をあがめる人たちの目をまず疑うべきだ。

 日本と世界の危機が深まっているというときに、お笑い芸人のスキャンダルで盛り上がる。ああ平和だなあ。
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石原発言とメディア

2011-08-18 05:42:34 | Weblog
 石原慎太郎がまた暴言を吐いたらしい。

《東京都の石原慎太郎知事は15日、靖国神社を参拝した。知事は参拝後に報道陣から、首相と全閣僚が参拝しない方針を示したことへの感想を求められ「あいつら日本人じゃないんだ」と激しく批判した。
 また、参拝にあたり「国を救ってくれって言った」と話した上で、政治の混迷について問われ「自業自得だよ。日本人が堕落したからこんなことになったんだ」と述べた》=3月16日付け産経新聞=。

 産経は2段ながら大ぶりな活字を使い「石原知事、菅内閣は 『日本人じゃない』」の扇情的な見出しをつけ、うれしそうに報じた。不思議なのは他の全国紙がほとんどこの件を扱っていないことだ。毎日が「閣僚の不参拝を石原都知事批判」とどうでもいいような見出しを付けて短く報じているが、巨大新聞の読売と朝日は無視である。

 読売が書かないのは何となく理解できる。「石原もしょうがねえな」という気分で見送ったのか。しかし、朝日が載せなかったのは理解できない。大好きそうなネタなのに…。その場にいなかったとも思えない。現場の記者が書かなかったのか、デスクあたりで没にしたのか。産経の記事をどんな気持ちで読んだんだろう。

 石原は昨年、都内での集会で「与党の幹部に帰化した(人の)子孫が多い」「この中に帰化された人とか、お父さん、お母さんが帰化されたお子さんはいますか」「与党を形成しているいくつかの政党の党首とか、与党の大幹部は多い」などと述べて物議を醸している。

 靖国神社での発言と帰化人発言を重ねると、石原は帰化人や渡来人は日本人ではないと思っているようだ。「純粋日本人」ってだれ、と言いたくなる。その日本人「は堕落して、自業自得で政治的混迷に陥っている」とか。救いがないねえ。


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1ドルと株はどこまで下がる

2011-08-08 06:11:58 | Weblog
 アメリカの格付け会社S&Pが米国債を最上位のAAAから1段階引き下げAA+にしてから初めての取引が東京市場で始まる。G7は緊急電話会談を行って「ドル信認」の緊急声明を出すようだが、果たして効果はどうか。このような大騒ぎをすること自体、格付け会社に踊らされている証拠のようにも感じるのだが…。

 米国の債務上限負担問題が取りざたされているころから「だめなら格下げ」の声は上がっていた。法案が通ったとしても、米国経済が厳しい状況はなんら変わらない。米国債が「世界で最も安全な債権」とみなされている理由は、ドルが基軸通貨だからというだけで、米国への信認とは違うのではないか。

 で、きょういくら下がるか。市場は既に織り込み済みなので、暴落、急落といった事態にはならないと見るのが「常識」だろう。大きく下がるとすれば、各国政府や中央銀行、メディアが大騒ぎしてくれたお陰だ。「こんだけ騒いでるんだから、下げなくちゃまずいでしょ」というわけだ。

 正当性が疑わしい格付け会社の評定に、世界が右往左往させられている。この状況をまず変えなくてはならない。
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白鵬vs琴奨菊の怪しさ

2011-07-21 05:35:49 | Weblog
 放駒理事長はこの一番をどう見ただろうか。名古屋場所11日目結びで琴奨菊が白鵬を寄り切った相撲のことだ。横綱、大関でただ一人の日本人だった魁皇が引退会見したその日、後継者と目される琴奨菊が白鵬に快勝して大関取りにぐっと近づいた。これだけでも、かなり怪しい。 

 《大相撲名古屋場所11日目の20日、前人未到の8連覇を目指す白鵬は、大関取りを狙う琴奨菊の寄りに屈して初黒星。琴奨菊は9勝目を挙げた。日馬富士は琴欧洲との大関対決を制し、ただ一人全勝を守った。優勝争いは日馬富士を、1敗で白鵬、2敗で把瑠都、琴奨菊、平幕の豊真将が追う構図になった》=毎日jp=。

 右四つ得意の白鵬が相手十分の左四つに誘ったのはなぜか。どちらでも四つになれればいいと考えていたかもしれない。右差しにこだわって、おっつけられるよりはまし、ということだ。互いに下手を引き合う展開で、上手は取れない。こうなれば、手の長い白鵬の方が先に上手を引いてよさそうなものだが、そうはならなかった。白鵬の気持ちが引けていたということだ。彼自身、そう述べている。


 《大関昇進が懸かる琴奨菊に白鵬が完敗した。「(自分の)ファンには申し訳ないが、勝ってはいけない雰囲気があった」。魁皇の引退で横綱大関陣に日本人がいなくなったことで、集中できなかった心境を吐露した。これまで大関候補の壁になってきたが、「そういう時期じゃない」とも。琴奨菊には「(大関に)なるものはなるんだという気がします。力はあると思う」とエールを送った》=毎日jp=。

 こういうのを業界用語では「片八百長」というのではなかったか。厳密に言えば無気力相撲の一種である。

 NHK解説の舞ノ海が八百長のことを「人情相撲」とどこかの新聞に書いていたのを思い出す。

 金銭が絡む八百長は論外だが、相手のけがや番付を思いやる「人情相撲」は相撲がプロの興行である以上当然出てくる話だ。ところが、相撲協会は例の八百長問題で「八百長は証拠で確認された力士だけの話。ほかにはない」と言い切ってしまった。こんなことを言うから相撲取りが困惑するのだ。

 問題が明るみに出たときの白鵬のコメント「(八百長は)なかったというしかないじゃないですか」にその苦悩ぶりが現れている。きのうの琴奨菊との一番について、あとで聞かれても同じ答えをするはずだ。怪しい一番だが、あれはあれで納得できる一番でもある。
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不可解な「フライングなし」判定

2011-07-10 09:37:43 | Weblog
 先週のアジア陸上男子100メートル決勝は、不可解なフライング判定で後味の悪いレースとなってしまった。

 ほぼ一線で飛び出したと思ったが、2発目のピストルが鳴り、フライング。日本のエース江里口の6レーンにレッドタグが表示された。江里口失格と思いきや、審判団協議の結果「機械の誤作動」でやり直しとなった。

 《神戸市で開催中の陸上のアジア選手権で8日、男子百メートル決勝のスタートでフライングを判定する装置が誤作動するトラブルがあった。

 陸上ではスタートの反応時間が1000分の100秒未満の場合にフライングと判定される。大会組織委員会によると、江里口ら4選手が1000分の94秒から99秒と計測された。目視でフライングを確認できなかったスターターらがメーカー側に確認したところ、装置の異常が認められ、約10分後に再スタートとなった。

 当初は手続きの不備で最も反応時間の早かった江里口のみがフライングと指摘され、尾県貢・大会組織委員長は「江里口選手に与えた精神的なダメージは計り知れず、申し訳ない」と謝罪した。

 日本陸連は試験運用を含めて、この装置を導入して3年目だが、4選手が一度にフライングと判定された誤作動は初めてという。装置は選手がスターティングブロックを押す力が弱い場合などに反応時間が検出不能となるなど課題も指摘されている》=毎日jp=。


 毎日の記事は「機械的トラブル」のせいにしているが、本当にそうなのか。スターティングブロックとピストルを連動させたフライング判定装置は、いまや陸上競技の必須アイテムだ。大きな大会はすべてこの方式であり、各メーカーの装置の信頼度は高い。ところが、このレースでは審判が「目視ではフライングは確認できなかった」と異議を挟み、電子判定を覆してしまった。目視では確認できないから電子判定装置を導入したのではないのか。これでは話があべこべだ。

 江里口ではなく外国人選手だったらどうだったか、との疑問がわく。大会の目玉とも言える江里口をフライングで消し去ることを躊躇したのではないか。国際大会で4人失格という異常事態を避けたかったとも思える。

 こうした協議運営がまかり通れば、レースの公平性が損なわれる。機械の精度を向上させるのはもちろんだが、「俺は確認できなかった」などという<クレーム>は排除しなければならない。

 メディアはこのメーカーをよく取材して「装置のどこがどのように異常だったのか」を明らかにしてもらいたい。うやむやは許されない。

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「圧力」に屈したというよりも

2011-07-06 06:16:11 | Weblog
 松本龍復興相の暴言、辞任で大手からネットまでメディアはにぎやかだ。そもそも、こんな人物を内閣の最重要課題担当に据えたのが間違いなのだ。「全身全霊で復興に当たる」という菅の言葉がむなしい。もっとも、菅は「実力者」を当てたいと考えていたらしい。松本の後任もそうだ。仙石、安住らに声を掛けたが、ことごとく断られ平野に落ち着いたという。

 ところで、松本発言が「炎上」した経緯についてだ。ネット上では「テレビキー局は松本の<書いた社は終わり>発言に屈した」との見方が広がっている。自民党の議員で広報に一家言を持つ世耕弘成は次のように書く。

 《当日の夜、私が東京でチェックしている全国ネットのテレビニュースでは報道されていなかった。なので私は「宮城県知事と松本大臣の会談を取材していたのは東北放送だけなのだ」と思っていた。

 ところがネットの影響で翌7月4日(月)になり騒ぎが大きくなってくると、テレビ朝日、日本テレビ、NHKがそれぞれ知事と大臣の会談模様を流し始めた。各社は取材映像を持っていながら、事態発生から丸一日たってネット等で騒ぎが大きくなってから放送したことになる。ということは松本大臣の「今の最後の言葉はオフレコ。いいですね。皆さん。書いたらその社は終わりだから」という圧力に屈したということではないか
》=BLOGOS=。

 世耕ほどの人物がどうしてこんな言い方をするのか。メディアは権力=政府=民主党に弱いという印象を広めたいということだろう。本当のところは違うと分かっての発言と見た。

 なぜ、テレビは松本の岩手、宮城訪問を伝えなかったのか。「つまらない」と思ったからだ。問題の発言についての感度もゼロだ。オフレコに屈したなどという、レベルではない。新聞も朝日がやや大き目の囲みで報じたのが目立つ程度で、共同の一報にいたっては「両県知事にエール」と書いている始末だ。

 こういうメディアだから、いったん流れができてしまうと止まらない。何も考えていないメディアは、菅の暴走より恐ろしいぐらいである。 
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運転再開が廃炉の近道だ

2011-06-30 05:54:58 | Weblog
 定期検査で止まっている九州電力玄海原発2、3号機が動き出すことになりそうだ。佐賀県の古川知事と玄海町の岸本町長が「安全性は確認された」との認識を示したためだ、

 《九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開問題について、海江田万里経済産業相が29日、佐賀県庁内で古川康知事と会談し、再開への理解を求めた。古川知事は国の原発安全対策に理解を示し、「安全性の問題はクリアされたと考える」と述べ、再稼働を容認する意向を示した。県議会での議論を踏まえ最終判断する。運転再開すれば、東京電力福島第1原発事故後、定期検査で止まった原発では初めて。

 7月1日に県議会原子力安全対策等特別委員会、同8日には県主催の住民説明会が控えており、古川知事はその後に正式表明する見通し。古川知事は運転再開の条件として▽安全性の確保▽玄海町の容認▽県議会の容認--の3点を提示し、対応を求めていた。

 29日に佐賀県入りした海江田経産相は玄海町を訪れ、岸本英雄・玄海町長と会談。この席で岸本町長は「安全は確認された」として運転再開を容認した。

 残る2条件のうち、安全性の確保については、海江田経産相が古川知事との会談で言及。福島第1原発事故について「原因は地震の揺れではなく津波。3号機のプルサーマル発電で使うMOX(ウランとプルトニウムの混合酸化物)燃料に由来する影響もない」と明言した》=毎日jp=。

 東電福島原発の事故を見れば、「脱原発」は自明のことだ。だが、菅政権はそれを言い出せない。だから議論が混乱する。

 「原発は新設しない。完成まであと1年の島根3号機の工事も打ち切る。耐用年数を60年とした通知は撤回し、40年に戻す。よって北電泊原発3号機が寿命を迎える2049年12月をもって、わが国から原発はなくなる」。政府がこう宣言すればいいのだ。そこをあいまいにしているから、性急な議論になり、動いている原発まですべてを今すぐ止めるというような話になる。

 国内に54基ある原発は、立地条件やタイプなどが異なり、それぞれ違った対応が求められる。危険性も個々に違うだろう。もっと冷静に議論が進められないものか。

 停止中といっても柏崎刈羽のように地震の影響で止まったものから、定検まである。定検で止めた炉については、粛々と再開するのが筋だろう。ただし、日本の原発はすべて臨海部にあるため、津波対策は不可欠だ。近くに活断層などがないことも確認する必要がある。


 今ある原発は、さっさと稼動させたほうが被災地の復興にも役立つ。大阪府の橋下が喝破したように、電事連は「原発のない生活の大変さ」を現出させようと画策している。その手に乗らず、逆をいけばいい。 
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溶融する記者規範

2011-06-24 05:58:16 | Weblog
 報道するために撮影した写真を捜査資料として警察に提供していたのは、朝日だけではなかった。京都新聞の記者も「はいどうぞ」と差し出していた。滋賀県警と記者クラブの「良好な関係」が目に浮かぶが、記者の倫理溶融は見過ごすことができない。

 《大津市で今月起きた女性殺害事件で、京都新聞社は22日、同社滋賀本社の記者が容疑者(47)の逃走写真を滋賀県警に提供していたと発表した。

 同社によると、記者は自宅を出る容疑者の写真を撮影し、データをメモリーカードに入れて14日に県警側に渡したという。同社の記者行動規範では「職務上知りえた情報は、報道とそれに付随する活動にのみ使用する」と定めている。同社の寺升弘則総合管理室長は「報道機関としてはあってはならないことであり極めて遺憾なことです。事実関係をさらに調査し、関係者に対しては厳正に対処します」とする談話を発表した。

 この事件では、県警が容疑者を指名手配する際に、報道各社に情報提供を要請。朝日新聞記者が提供した写真が県警が逮捕協力を呼びかけるチラシに掲載されている。京都新聞社によると、提供写真はチラシには掲載されなかったという》=毎日jp=。

 滋賀県警の刑事課か広報が、クラブに「○○が写った写真あらへんか。1カットでいいから頼むわ」。こんなふうに持ちかけたのだろうか。それとも、個別に当たったか。いずれにしてもなめられた話だ。「頼めばもらえる」と思われていたとは情けない。

 写真ですらこれである。取材の内容となると、もっとじゃじゃ漏れになっている可能性が高い。こんなことでは記者に本当のことなど話せなくなる。件の記者らは、こういった感覚がまったくなかったとしか思えない。

 滋賀県で起きた小さな出来事と片付けるわけにはいかない。全国のどこでも、全国紙であろうが地方紙であろうが、はたまたテレビであろうが、メディアと警察の癒着が進行しているということだ。原発報道では、東電と政府情報の垂れ流しが続いている。いやー、あちこちメルトダウンですな。
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