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酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

未曾有の国難だ

2011-03-12 15:26:23 | Weblog
 想像を絶する映像の連続に胸がつぶれた。大津波の恐ろしさは頭では分かっていたが、これほどの猛威とは! NHKが伝えた越前高田の映像は、すさまじいの一言。一気に津波に飲み込まれた建物の中に人はいなかったのだろうか。名取市を駆け上がる瓦礫交じりの黒いうねりもすごかった。

 いまのところ、死者行方不明は1400人以上と伝えられているが、この数倍に上るのではないかと憂慮する。福島第一の炉心溶融が収まるかどうかも非常に気になる。

 これだけ広域、大規模な災害である。救助や支援は、まだできるところからと言う感じで系統性や戦略性が感じられない。全体状況の把握ができていないし、現場に入り込むのも容易ではなさそうなので、いまの段階ではいたし方あるまい。

 しかし、事は急を要する。もっと大規模に自衛隊の偵察部隊を投入して、本格救助作戦立案に資すべきだ。状況判断がすべての根幹になる。

 経済や産業活動への影響も甚大だ。被災者支援、地域復興へ直ちに5兆円規模の補正予算を組む必要がある。財源は国債だ。場合によっては大震災臨時特別税を立法化してもいい。

 救助も支援も復興も「戦力の逐次投入」ではだめだ。未曾有、恐らく1000年に一度クラスの国難に対処するには断固たる決意が求められる。
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大山鳴動浪人ひとり!?

2011-03-04 06:12:02 | Weblog
 「受験体制の根幹を揺るがす事態」と大騒ぎした入試問題ネット掲載事件が、あっけなく解決した。仙台の予備校に通う浪人生の仕業だった。当方の見立てとは違って、「本当に合格したかった」のだという。

 《京都大など4大学の入試問題が試験時間中にインターネットの質問掲示板「ヤフー知恵袋」に投稿された事件で、京都府警は3日、仙台市の予備校生(19)を京大の入試業務に対する偽計業務妨害容疑で逮捕した。

 府警などによると、予備校生は先月25、26の両日に実施された京大の文系数学と英語の入試で、携帯電話を使って問題をインターネットの質問掲示板「ヤフー知恵袋」に投稿し、入試業務を妨害した疑いが持たれている》=毎日jp=。

 4日付けの朝刊各紙は1面トップに白抜きカットで「19歳逮捕」と大はしゃぎだ。そこまでの価値はあるのかねえ。これまで大々的に報じてきた行き掛かりでこんな扱いになってしまったということなら、それこそ問題だ。

 共同が配信した専修大准教授・山田健太の談話がこの点を指摘している。

 《「今風」のカンニング行為が社会の関心を集めることは分かるが、一連の社会の反応は過剰と言えるのではないか。事細かな通信内容に始まり、本人や家族のプライバシーが身ぐるみ剥がされていく勢いを報道からは感じる。カンニング行為は偽計業務妨害罪に該当するとのことだが、通常なら受験資格の剥奪で終わる話であり、身柄拘束の必然性があるかについては議論があるのでは。警察は逮捕理由として社会的な影響の大きさを挙げているようだが、報道がそうした雰囲気をつくってしまっている》。

 逮捕には「みせしめ」「一罰百戒」的な思惑も込められているのだろう。携帯で既存のサイトを使ってカンニングすれば、必ず足がつく。これが事件の教訓だ。

 各紙が「携帯禁止の妙案なし」などと大学の困惑ぶりを書いているのは、お笑いである。携帯でのカンニングを心配するより、問題の適正化など、別な気配りをしてほしいものだ。

 
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新聞が消費税上げの旗を振る?

2011-03-01 06:14:07 | Weblog
 先月26日、政府の社会保障改革に関する集中検討会議が開かれた。ここで、論議のたたき台になったのは朝日、毎日、読売、日経、産経各紙の主張だという。それだけではなく、朝日を除く各社は社会保障問題を担当する論説委員らが会議に出席、意見を開陳なさったのだとか。

 《税と社会保障の一体改革を担当する与謝野馨経済財政相は26日、「社会保障のそれぞれの分野でどういう効率化ができるのかを議論しなければならない」と述べ、改革案を4月にまとめる際に、給付抑制策も検討する考えを示した。この日開かれた一体改革の「集中検討会議」後の記者会見で語った。

 (中略)この日の検討会議は、報道機関の年金改革案などを議論した。自社案を公表している毎日、読売、日本経済、産経の4紙が参加した。日経は基礎年金を全額消費税でまかなう方式への変更を主張。他の3紙は、現行の社会保険方式を維持する立場だ。
 朝日新聞は、シリーズ社説「希望社会への提言」などで社会保険方式を維持し、増税分は年金よりも医療や介護に優先して投入すべきだとする論を展開している。論説委員室に会議への参加依頼があったが、社説など資料提出にとどめ、参加しなかった。

 大軒由敬・朝日新聞社論説主幹の話 朝日新聞は新聞の中立性を守り、政策などの主張は紙面を通じて行うことを原則としています。こうした会議に出席して論議に参加することは、政策立案に関与することになると判断し、お断りしました》=27日付け朝日=。

 他紙への嫌味たっぷりな朝日だが、言っていることは正論だ。同じ日、1面と2面でこの会議を報じたのは読売だ。2面には横カット縦見だしでこう言う。

 「消費税上げ不可欠」 集中検討会議 社会保障の財源に 新聞4社の見解一致

 はいはい、消費税上げの旗振り役ご苦労さまです。こういうのを翼賛メディアというのかもしれない。
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カンニングとは思えないが…

2011-02-28 06:15:38 | Weblog
 京大など難関大学の入試で、携帯電話からネットを経由して
問題の回答を求めていたことが判明、波紋を広げている。

 《京都大で25、26日に実施された前期日程の2次試験で、数学と英語の入試問題が、試験時間中にインターネットの質問掲示板に投稿され、第三者が回答していたことが26日分かった。いずれも試験開始7分後から、数学は文系の問題すべてが流れ、英語は問題の一部だった。京大は入試問題が漏えいした可能性があるとみて調査を始めた。同じ投稿者名で早稲田大、立教大、同志社大の入試問題でも同様の投稿があり、回答があったことも分かった》=毎日jp=。

 厳しい監督下におかれている試験中に、問題文を写真撮影して送信、コメントまで付すのは相当の携帯・ネット熟達者でなければできないだろう。メディアが伝えているように、外部に中継する協力者がいた可能性も高い。

 だが、この投稿者が本気で「カンニングによる試験突破」を狙っていたと考えるのは無理がある。寄せられた「ベストアンサー」が正解という保障はないからだ。28日付けの「朝日」は、「和文英訳は正解とはほど遠いレベル」と書いている。

 各大学、あるいは入試そのものに「遺恨」を持つ者の嫌がらせと考えるのが正解ではないか。大学入試体制への反抗と言ってもいい。

 大学側が動揺するのは無理もない。これまでもこうしたことが行われていた可能性が否定できないからだ。

 《「部屋には監督者も十分にいた。このような形は想定外。今後一層、試験の監督を強化したい」「厳正で公正な入学試験の根幹を揺るがす犯罪行為に、強い憤りを感じる」。入試問題が試験時間中にインターネット掲示板に書き込まれた問題で、京都市左京区の京都大キャンパスでは27日夜、幹部らが緊急に記者会見を開いた。

 塩田浩平副学長は怒りをにじませ、「詳細な事実関係を調べ、不正行為者に対しては厳正に対処したい」と言葉をつないだ》=朝日com=。

 本当にネットカンニングが行われるとしたら、yahooの投稿サイトなど使わないだろう。今回の事態は、新たな手口の登場を予感させる。

 東大に「記念受験」があるように、受験に冷やかしはつきものだ。犯罪は犯罪として捜査するのは当然だが、あまりヒステリックに騒ぎ立てることはあるまい。「受験生の質も、落ちるところまで落ちた」(京大理学部1年生)などと嘆く必要はない。
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「八百長」世論調査

2011-02-12 10:06:30 | Weblog
 13日の「新潟日報」を見てびっくりした。1面トップは「八百長『以前から』76% 公益法人62%否定 大相撲 全国世長」という大見出しが伝える大相撲の世論調査についてだ。調査したのは共同通信、恐らく12日に1面トップの候補として配信したものだろうから、他の地方紙もそれなりに扱っているに違いない。

 《共同通信社が11、12両日に実施した全国電話世論調査で、大相撲の八百長問題に関し、力士らのメールのやりとりが発覚する以前から「八百長はあると思っていた」が76・1%に達し「ないと思っていた」の18・6%を大幅に上回った。

 日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)は八百長について「過去にはなかったと判断している」と6日の記者会見で話しているが、世論の見方は大きく食い違う結果となり、厳しい対応を迫られそうだ》=共同=。

 同じ紙面には菅内閣の支持率が20%を割ったことも報じられている。「世調依存報道」の問題点は過去にも書いたが、大相撲の八百長について、こんな世調と記事まで書くとは恐れ入る。


 八百長で世論調査をしようという発想もたいしたものだが、そのまとめかたにはあきれる。

 世間の大半の人が「八百長はある」とみなし、理事長の「過去にはなかった」発言に否定的だ、というのである。

 メディアがやるべきことは、市井の人のご高説を承って伝えることではない。八百長があったという事実を発掘して、協会に迫ることだ。こういう難しい仕事は週刊誌にお任せというのでは、新聞はいらない。

 相撲協会が公益法人であることの是非などは、世調の対象になりうるだろうが、「八百長はあったと思うか、なかったと思うか」などの問いは、ブログ子の理解を超える。

 日テレ=NNN=の世調《NNNが11~13日に行った世論調査によると、「大相撲で八百長の事実が明らかになったことに驚いたか」という質問に対し、「驚いた」が29.9%、「驚かなかった」が67.9%、「わからない。答えない」が2.2%と、7割近い人が、八百長に驚きはないと答えたことがわかった》レベルなら、まだ分かるのだが…。

 事実が明らかでないことについて、不特定多数から意見を聞き「こう思っている人が多かった。だから…」などと報じるのは誘導につながる。配信する側や受け手の新聞社がその点に無自覚なのを憂える。
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八百長とムバラク

2011-02-07 05:11:21 | Weblog
 このところのメディアは大相撲の八百長問題とエジプト情勢で埋め尽くされた感がある。片や日本の心性に関わる相撲、こなた中東大変化の予兆となるかエジプト。好一番ではあるが、「何で今ごろ…」という思いも募る。

 まず大相撲である。とうとう春場所の中止されることになった。放駒理事長は「疑惑が解明されるまでは本場所はない」と言明しているので、夏場所の開催も微妙だ。

 《日本相撲協会は6日、東京・両国国技館で臨時の理事会と評議員会を開き、八百長問題の影響で、3月13日から大阪府立体育会館で開催する予定だった大相撲春場所の中止を決定した。放駒理事長(元大関魁傑)は記者会見で「うみを出し切るまでは、土俵上で相撲をお見せすることはできない」と述べ、特別調査委員会の調査が完了するまで本場所を無期限で開催しない方針を示した。

 本場所が中止となるのは、戦争で被災した国技館の修復遅れを理由とした1946年夏場所以来、65年ぶり2度目。不祥事による中止は初めて》=共同=。

 大相撲で八百長が行われているというのは、半ば常識化しているのではないか。6日のサンデーモーニングでも毎日の岸井が「業界用語では(八百長を)注射といってね…。でも証拠がなかった」などと発言している。

 若貴兄弟が台頭してきたころは「双子山勢はガチだから」の愚痴が飛び交った。板井の証言もある。NHKや新聞の担当記者が八百長について知らないはずがない。それをいまごろになって、「伝統を汚す最大の不祥事」などと言い出すのは火の粉が自らに及ぶのを避けるためとしか見えない。

 芸能であり、神事である大相撲を「スポーツだ」などと言い出したところから間違いが始まっている。

 ムバラクはいつから独裁者になったのか。日本や欧米のメディアで奇異なのは、反ムバラクの大規模デモが起きるまでは、全くそうした規定をしていなかったことだ。

 むしろ、中東唯一の安定勢力で和平のキーマンと讃えていたのではないか。それが一転、である。メディアだけでなく、オバマなどの指導者も同じなのだが…。「王様は裸だ」。子どもに言われるまで、大人は気付かない振りをする。寓話の時代からから全く進歩していないことにあらためて驚く。
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「江」は何とかならないか

2011-01-25 05:50:07 | Weblog
 いくら芝居だと言っても、ちょっとなあ。NHKの新作大河ドラマ「江」のことである。

 3年前に大好評だった「篤姫」の二匹目のドジョウを狙って、脚本も同じ田渕某が担当している。ここまで3回見たが、いやー参ったなあ。

 キャスティングにしらけっぱなしだ。

 重要人物である徳川家康を演じるのは何と北大路欣也、御年67歳である。これが豊川悦史演じる信長と対峙する。江が徳川家の嫁となってから本格的な物語が始まるわけで、そのころの家康にはそれなりの貫禄が求められるのは理解できる。

 しかし、実年齢で信長よりも9歳も若い家康を、逆に20も年上の欣也爺が演じるのは具合が悪すぎる。むしろ若い役者を起用して、老けさせる方がいい。年寄りの若づくりは苦しさばかりが目に付いてしまう。

 茶々、初、江の3姉妹の年齢関係も怪しい。宮沢りえは無理だろう。

 何よりもドラマづくり杜撰だ。いくら江が進取の気質に富む異才だとはいえ、これほど勝手に振る舞えるはずがない。

 信長、秀吉、家康の3人と接点を持つ江の存在は、確かに気になる。ならばなおのこと丁寧に描くべきだろう。話題性と視聴率ばかりを気にして、茶番を演じるのはこのあたりで打ち止めにしてもらいたい。
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タイガーマスク

2011-01-13 05:41:41 | Weblog
 各地の児童福祉施設などに匿名でプレゼントをする「タイガーマスク運動」がブームらしい。伊達直人現象とも呼ばれるとか。昨年暮れの25日、群馬県中央児童相談所で「タイガーマスクより」と添え書きの付いたランドセル10個が見つかったのが最初だ。

 これが各紙に「明るい話題」として取り上げられ、火がついた。いまや日本中に「善意のプレゼント」がばらまかれている。贈り主は伊達直人だけではなく、桃太郎、矢吹丈、山田太郎など人気者が勢ぞろいだ。

 11日のNHK夕方7時のニュースは、「タイガーマスク」をトップに据えた。驚いていたら、翌12日の大手各紙は社説の揃い踏みである。はぁ~。ほかに書くことはないのかね。善意にニコニコしているだけの新聞では困ったものだ。各紙社説の「さわり」は、以下の通り。

《「いま何が必要か、施設に相談していただけると、よりうれしい。どういう人に助けてもらったか、顔が見えた方が、子どもの将来にとってもよいと思うのです」。都内で施設を運営し、全国児童養護施設協議会の副会長を務める土田秀行さんは、そう話す。

 施設はこれまでも、様々な善意に支えられてきた。地域の飲食店が食事をふるまったり、篤志家がスポーツ観戦に招待したり。そうした営みはとりたてて光が当てられることもない。

 岩手県花巻市のスーパーで現金と一緒に見つかった手紙には「全国にタイガーマスクが居るんですよ、きっと」と書かれていた。そう、誰もが小さな善意のロウソクを持っている。

 寒さも景気も厳しい冬だ。白いマットのジャングルに、きょうも嵐が吹き荒れている。タイガーマスクが灯したのは、子どもたちに加え、日々を忙しくやり過ごしている普通の市民の気持ちだったのでは――。

 だとしたら、善意を効果的に届けるには、寄付文化を根づかせるには、どうしたらよいか。照れや気負いの覆面を外し、考えるきっかけにしたい》=朝日=。

 《子どもたちの幸せを願って、自らが育った孤児の家にファイトマネーを寄付し続けたタイガーマスクの物語が、各地に伊達直人氏を出現させたのだろう。

 ボクシング漫画「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈を名乗る贈り主も現れた。願わくば一時のブームに終わることなく、長く続いてもらいたい社会現象だ。

 プロ野球巨人軍の内海哲也投手は毎年、シーズンの奪三振数と同じ数のランドセルを児童養護施設にプレゼントしている。「子どもたちから元気をもらう。笑顔を見ていると、もっと頑張らないと、と気合が入ります」と言う。

 各地のタイガーマスクも、思いは同じなのではないか》=読売=。

 《窮状を見かねて「伊達直人」は寄付したのだろうか。いや、もっと軽い気持ちの人もいるかもしれない。それでも次々に登場する「伊達直人」を温かく見守りたいと思う。

 かつての大家族や地域のきずなは消え、孤立と無関心が社会を覆っている。公的な福祉サービスがもっと必要なのだが、社会保障費は膨張し続け国の借金も900兆円を超える。暮らしが断崖へと追い詰められる実感を多くの人が持ち始めているのではないか。震災時のボランティア活動などに見られるように、身近な地域が危機に陥ると自発的に思いやりの心が生まれることがある。「伊達直人」がその予兆だとしたら、助け合いの精神をじっくり育てたい。

 家族や地域だけでも公的福祉だけでもやっていける時代ではない。NPO法人への寄付を促す市民公益税制も11年度税制改正に盛り込まれた。新たな思いやりの文化や精神を社会に根付かせる機会と考えたい》=毎日=。

 やたら優しい人が、手のひらを返したように冷酷になるケースがある。善意が裏切られた、あるいは報われないと感じるときだ。社会にもこれが当てはまる。一次の熱狂の後の無視と軽蔑、反感…。排外主義が頭をもたげるのもこんなときだ。
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車300台「雪埋め」

2010-12-27 06:26:21 | Weblog
 いくらどか雪とはいえ、二桁の幹線国道が雪に埋まってしまうとは道路管理の大失態だ。

 《大雪に見舞われた福島県西会津町の国道49号で25日午後9時ごろ、大型トラックがスリップして上下車線をふさぎ、後続車約300台が約12キロにわたって立ち往生したまま一夜を明かした。除雪は26日も続き、同日深夜までに立ち往生の車両はなくなった。国土交通省郡山国道事務所は27日朝までの復旧を目指している。

 25日は磐越道の会津坂下-西会津インターチェンジ間が積雪で朝から通行止めになり、並行する国道49号を走る車が多かった。同事務所は立ち往生したドライバーらに食料を配るなどした。消防によると、70代男性が気分を悪くし、手当てを受けた。陸上自衛隊郡山駐屯地は26日、隊員125人と車両19台を現地に送り、除雪を進めた》毎日JP=。

 新潟、福島県境は日本でも有数の豪雪地だ。国土交通省は両県に除雪ステーションを置き、万全の態勢を取っているはずである。

 大型トラックがスリップし、道路をふさいだのが混乱の始まりらしい。これは仕方がない。しかし、その後の処理が遅すぎる。もっと早く通行止めをしていれば、300台もが閉じ込められることはなかったのではないか。

 時間降雪量が5センチ前後に達するケースでは、除雪車を短区間で頻繁に走らせるのが常識だ。この現場ではどうなっていたのか。スリップや横転は冬の道のつきものである。この程度の雪でこんな事態になるのでは、おちおち遠出もできない。頼むぜよ、国道事務所!
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選挙事務所襲撃

2010-12-14 06:13:24 | Weblog
 12日投開票が行われた茨城県議選で、当選した無所属候補の選挙事務所に保冷車が突っ込み1人を死亡させた。茨城県警は殺人事件として調べている。


 《12日午前10時35分ごろ、茨城県石岡市若松1で、同県議選・石岡市区(定数2)に無所属で立候補している元自民県議、戸井田和之氏(46)の選挙事務所に保冷車(4㌧)が突っ込み、制止しようとした戸井田候補のおじの会社員、戸井田利雄さん(63)=同市大砂=をはねて逃走した。利雄さんは搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。県警は殺人事件として石岡署に捜査本部を設置し、犯人の行方を捜している。
 
 戸井田氏は12日夕、事務所前で会見。11日深夜から12日未明にかけて事務所前に止めてあった選挙カーなど車両5台がパンクさせられるなどの嫌がらせがあったことを明かした。戸井田氏は「悔しくて仕方ない。おじさんが何をやったんだ」と涙を浮かべた》=毎日jp=。

 アフガニスタンなどでの選挙騒動を彷彿させる事件である。3年前の長崎市長射殺事件といい、日本の選挙もいよいよ物騒になってきた。一連の出来事がなにかの前触れでなければいいのだが…。

 今回の事件に政治的要因が絡んでいるのかどうかはまだ分からないが、おそらく、長崎のケースのように、候補個人への怨恨だろう。「あんな野郎が県議だなんて」といった怒りかもしれない。動機は何であれ、選挙妨害を繰り返した挙げ句、事務所を襲撃するなど許されるはずがない。こうした行為が繰り返され、選挙活動や政治行動が委縮することを恐れる。

 政治が非力で無力、無責任だとこうした傾向を助長しやすい。永田町の住人諸君にはその危機感が見られない。これが怖い。
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