おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

初午の伝統郷土料理 シモツカレ

2016年02月08日 00時00分00秒 | グルメ

写真1 石嶋家(石嶋いちご園)のシモツカレと赤飯。筆者がいただく

 

写真2・写真3 石嶋家(石嶋いちご園)のお稲荷様。シモツカレと赤飯を供える。見撮時には、野鳥(ヒヨドリ)がほとんど食べて残り少ない。平成26年07月に再祀


写真4 K家のシモツカレ。お土産にいただき、06日の夕食に賞味

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 2016年02月06日はハツウマ・初午
 当日、栃木県域では伝統郷土料理のシモツカレを作る(写真1・写真4)
 
 石嶋家(石嶋いちご園)では、まず屋敷の西端に祀るオイナリサマ・お稲荷様に供える(写真2・写真3)
 その後、家族が赤飯といっしょに賞味
 赤飯を炊くのは近年になってのこと
 筆者も当家でいただく(写真1・石嶋いちご園:弊ブログ2016年01月09日
 
 食材と調理方法を石嶋家(石嶋いちご園)の奥様に伺うと次のとおり
  <必須食材>
   正月に食べる新巻き鮭の頭  節分(02月03日)の煎り豆(大豆)
   ニンジン  ダイコン  酒粕
  <石嶋家(石嶋いちご園)の好み食材>
   油揚げ  チクワ  サツマアゲ

 鮭の頭は包丁で細かく刻み不要物を除く
 石嶋家(石嶋いちご園)では刻む前に圧力鍋で解す
 ニンジンとダイコンはオロシガネですりおろす
 上記食材をいっしょに煮込む
 従来、水と調味料を使わない
 塩は鮭、甘味は酒粕、水分はニンジンとダイコン
 近年、鮭は甘塩なので塩を加え、隠し味に醤油を入れる

 当地では“七軒呼ばれるとチュウショウ(中気・中風)にならない”と云われる
 隣近所や「村」の多くの人に食べさせ、食べ歩き無病息災を願う
 近所のお茶飲みにはシモツカレが出た、出る

 石嶋家(石嶋いちご園)を辞し歩く
 ホウレンソウ収穫中のKさんと母上に会う(弊ブログ2015年12月11日写真3
 近年、シモツカレを作る家は少なくなった、と耳に入っていた
 それゆえ、母上に伺うと、Kさん宅もシモツカレを今朝作った
 “持って行くかい、食べてもらってんだ”と母上
 なるほど、チュウキの言い伝えにつながる
 農作業終わりの17時頃、ご自宅に伺う
 シモツカレ(写真4)とホウレンソウをお土産にいただく
 
 筆者は、若い頃、シモツカレを出され初めて食べた
 魚臭くて食べるのに往生した
 それから45年後、石嶋家(石嶋いちご園)とK家のシモツカレを食べる
 ともに、魚臭さはほとんどなく、味好く、歯ざわり良く賞味
 美味が一つ増えました
 両家の皆様に感謝します

 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2016年02月06日 撮影地:栃木県下野市

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