企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

こういうクイズで、本当に適性を測れるかな?

2007年10月15日 | 本の紹介(ビジネス)
外資系企業を中心に、この本で紹介されているようなクイズが、採用試験で使われることが多いのだそうだ。だいぶ前に、「ビル・ゲイツの面接試験」という本があったが、それに近い内容。というよりは、問題自体を多く紹介し、開設している本となっている。ビル・ゲイツの方は、もうちょっと現実的に考えなければならない問題も紹介されていたと思うが(富士山の話や、調律師の数)、こちらでは、頭の体操的な問題も少なくない。
表紙には、1m四方の立方体1000個で構成される10m四方の立方体のうち、表面上に見えている立方体の数はいくつか?というもの。まぁ、この問題くらいはネタバレまずいかな?見えていない数を数える方が簡単って・・・・答えなんだけれど。
実は、この問題の答えについては、疑問を持っている。10mの立方体が、宇宙空間で浮いているのならまだしも、通常地上では、底の部分は見えないはず。現実的には、底で周りから見えていない64個についても、引いてあげる必要があるんじゃないかな?と思うのだよね。
と、突っ込み入れがいのある設問もあったりして、楽しめるのだけれど。ま、これからそういった外資系企業の採用試験を受けてみようと思う人は、読んでおいて損はないと思う。
しかし、こういうパズル問題を採用で用いるということはどうなんだろう?って思ってしまうのだが。。市場規模の推測とか、そういう論理的思考と業界知識のチェックとかならまだしも、これじゃ本当に頭の体操に過ぎない。頭の体操自体は、暇つぶしにもなるし、徹底して考えるという意味ではとても価値があると思う。でも、仕事で、いったいどこまで一人で真剣に考え抜く必要性があるだろうか?
そうした企業で活躍してきたという触れ込みの人を少なくない数見てきたけれど、仕事の内容によってはかならずしも活躍できるわけではないなぁ、と思ったこともある。まして、投資銀行、ハイテク企業、戦略ファーム、って言ったら仕事のスタイルも異なっているわけで、各社が同じようなパズルばかり使っているとしたら、なんか大いなる間違いをおかしているんじゃないか?なんて思うのだけれどね。

いや、自分がこの問題をあまりできなかったから、ちょっと突っ込みをいれているだけなのが、なんとも情けないけれど。。この問題を使うとしたら、面接の段階よりも手前じゃないかな?と思ったわけで。
せっかくの面接の時間を、こういうパズルですごしてしまうなんて本当にもったいない。答えだけ聞けば終わりというか、正解、不正解だけで判断できるような設問は、なんとなく面接では使って欲しくないなぁと。

・・そういえば、適性と書くべきを適正としてしまった。。間違い、間違い(汗)

外資系企業がほしがる脳ミソ―採用試験の定番! 問題解決力を試す60問
キラン・スリニヴァス,辻谷 一美,外資系企業研究会
ダイヤモンド社

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コメント (2)
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