企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

ムダな(新人)研修と、自分探し症候群

2007年10月21日 | 企業の一般的な話
この2冊、企業の人事および教育担当者にあわせて読んでもらいたい本です。一方は研修について、どういうことを行わなければならないか、またどんなことがムダか、というもの。もう一方は、最近の若者(こういう表現は好きじゃないが)に見られるという「自分探し」についての本。
研修が必要な状態も、自分探しと言いながら何事にもチャレンジをしない人についても、どちらも今の社会が作り出してきたのだと思う。というかずっと昔からそういう人、状態ってあったのだと思うけどね。
思うに、やっぱり企業間の競争が激化してきているということがあるんじゃないかと。もっと裏側には、国際競争が更に激化してきているということ、なんかな、と思ってしまう。
日本が、貯蓄奨励で重厚長大産業シフトをした結果、まぁのんびりとバケーションをとってきた欧州を経済では抜き去り、アメリカに迫った時代。その頃は、企業にも余裕があったし、貿易黒字もあって国内にも余力があったのでしょう。国の財政赤字も少なかったし、赤字国債だって発行していなかったはず。
時代が変わって、官主導では、世界の競争に勝てなくなってきてしまった。アジアの国々やその他振興と言われる工業国に、だいぶ追いつかれて来てしまう。加えて金融ビッグバン、規制緩和で諸外国との自由競争がかなり広まったため、企業はあまり余裕がなくなってきた。
以前はもうかった人、企業から税金をとってくれば、なんとか財政もやりくりできたのだけれど。どうやら国際競争が厳しくなってきた時期に、官が政と一部の国内需要型業界と一緒に、権力と既得維持に走ってしまったんでしょうね。
いつのまにか官の優秀な人がかなり民に流出し、また、民での短期間でのサクセスストーリーなんかが知られるようになると、優秀な人が官より民を志向しだしたのもあるでしょう。官の一部では腐敗ともいえる状態になってしまったのは、多くの人が知っている通り。
また、優秀な人は、オーナー色が強かったり、老舗すぎて改革する風土がないような企業には入らず、もしくは入っても転職して・・・、なんて結果、赤福やミートホープみたいに、姑息な手段で利益をあげるのを止められなかった。
政治は、もうけてお金さえ払ってくれれば(税金と政治献金、裏金)、奨励し、誉め、そして守ろうとしたのも、二社について報道されたことを見れば分かるとおり。

なんて、背景については、いっさいこの2冊には書かれていません(笑)
えらい、話が飛んでしまいましたね。ま、仕方なく、「やりがい探し」をする人に対して、一歩踏み出してもらえるようにしなければならない状況にあることは、否定しようがないわけです。
企業にとっては、選択は二つ。しっかりと研修してモチベーションをあげる。または、そうした人を採用しない&解雇する。労使環境によっては後者は取れないことも多いから、だいたいは研修することになるんでしょうね。
だから、研修のROIをあげなきゃならないわけですよ。なのに、ムダばかりやってるわけだ。。多くの企業、そして行政も含めた組織は。。。

持論で恐縮ですが、日々勉強を続けていくこと。。なんじゃないかな?と思うのです。親が家で本を読んでいれば、子供も勉強するようになるし、見識が広がれば広がるほど、頭でっかちじゃなく、実践を志向するようになる。そのためにも、ROIの高い研修、生涯教育(これは長い目でみて日本の国際競争力を高めるものと思います。文化も含めて)をどう実現していくか?ってことが重要になってきますよね。

ということで、企業の人事担当だけじゃなくて、教育に従事する人、親という立場を含めて様々な指導者の方々に、この2冊に目を通してもらいたいな、と思ったまで。

あかん、文章が破綻しつつあるのでここでやめます。また、数日後に書き直そう♪

ムダ!な研修
福嶋 覚
日本実業出版社

このアイテムの詳細を見る


やりがい論―「自分探し症候群」から抜け出すために
田中 和彦
大和書房

このアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする