
2022年7月19日公開 アメリカ 99分 G
反社会性パーソナリティ障害の元特殊部隊員D(スコット・イーストウッド)は、過去に殺人事件を起こして服役し仮釈放中の身。母親からは絶縁され、学者の弟ショーンだけが家族の絆を保っていた。しかし、その唯一の理解者だった弟が事故死したと妻のスーザンから連絡が入り、葬儀に出席しようと仮保釈のルールを破って弟の住んでいた孤島(ガーディアン島)へやって来るが・・・。
一度キレたら止まらない元特殊部隊員の男“D”と、医師免許剥奪寸前の精神科医オルターウッド(メル・ギブソン)が、旧日本軍の財宝の謎に挑むアクションアドベンチャーという解説なんだが・・・
いきなり現れたDに母はマジ切れ、弟と親しかった友人たちにも嫌悪される中、甥っ子だけは何故か懐いてしまうんですね。
Dが甥っ子に「反社会性パーソナリティ障害」を「常識を無視して他人のことを考えずに自分の考えで行動してしまうこと」だと説明するのですが、彼がそうなった原因は明示されていなかったような。彼は感情を抑制する薬を処方してもらっていて、数時間置きに服用しています。(いや、一日1~2回でいいんじゃない?)さらに何かにつけて主治医に電話で相談して、その都度対処法をアドバイスされて実践するのですが、緊張感のある場面でのその会話が脱力感を生んで滑稽味がありました。
葬儀に集まった中に海上保安官のマッコイ(タイリース・ギブソン)がいて、Dが指名手配されていることに気付いて彼を捕えるのですが、夜中に上陸してきた謎の男たちに殺されてしまうのね。
Dに関心を寄せる女性も登場しますが、彼女の存在の意味もイマイチわからなかったかな。
実は彼らはショーンが隠した「お宝」を奪おうとやってきたのですが、Dの家族は初め彼らの目的がDだと誤解し、Dを追い出します。しかしDは家族を守ろうと島に残り彼らと戦う選択をします。
Dは特殊部隊をクビになった後、武装集団のリーダーのコール(ケヴィン・デュランド)に雇われていた過去があるようです。
ショーンは第二次世界大戦中に旧日本軍が隠した「山下財宝」を研究していて、それがこの島にあると確信し、島を購入する資金をコールを介して借りていたため、その回収にコールがやってきたわけです。そしてショーンの死は事故ではなかったことも明かされます。
母から冷たい扱いを受けながらも、家族を守ろうとするDはとても人間的だと思うのですが・・・逆にそこまでDを嫌うかという母親の態度こそ??です。
屋敷の地下に灯台へと続く秘密の通路と、隠されていた金塊、そして旧日本軍の潜水艦っておいおい!!
Dを追うジーン捜査官(ファムケ・ヤンセン)は頭脳明晰なやり手としてDを執拗に追いかけ、島にやってきますが、あっさりコールに右肩撃たれて、結局何も出来ずに終わってるしなぁ😒
母を人質に取られ、金塊を運ばされるDでしたが、オルターウッドとの最後の会話で、身を守るためなら何でもOKとの言葉を思い出し、金塊を投げ落としコールと格闘して勝利します。コールに投げ落とされた母もしぶとくぶら下がっていて、Dに助けられ、母と息子は抱き合い和解。これって最初にDがメモして母にしたかったことの再現だね。
攻撃性の抑制剤が伏線になっているかと思ったけれど、薬が切れたわけでもなく淡々と殺すべき人間は殺し、そうでない者は命を奪わない、結局Dは不要(無用)な殺人はしていないんですよね。😊
事件解決後に金塊がどうなったかは描かれていませんが、Dは再び逃亡の身となったような・・・自由を得たともいえるのか??