Rain or Shine~メイおばさんの宝箱

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パーとイルカたちの物語 その1~パーの挑戦

2013-08-14 23:26:46 | ラロトンガ


山の神様のお使いのようなパーは
実は海の神様のお使いでもあるかもしれません。
そんな話に行く前に
まずはもう一度
パーをご紹介しましょう。

島を縦断するクロス・アイランド・トレッキングの
名ガイドにして名物ガイド
それがラロトンガ島の「Pa」です。
マロと呼ばれる色鮮やかな布を腰に巻いただけの姿で
裸足で山を歩きます。
山のことなら
およそ何でも知っています。
そして完璧な英語を話します。

上の写真は
半日を共に過ごして
最後にお別れするときのパーの姿です。
手に持っているのは
パーについて書かれた本


(パーとイルカたち
~ラロトンガの英雄パーと
彼のタヒチへの帰還の旅についての本当のお話)

さあ、本のページをめくって
英雄パーのお話を始めましょうね。
もちろんパーからも
作者のジュリアンさんからもお許しを得ています。


椰子の葉が風に踊るポリネシアの真ん中に
小さな小屋がありました。
中ではゴザの上にひとりの若者が横たわっています。
その体格はがっしりと
その顔はポリネシアの誇りと力を湛えて

彼は何世紀も遡って
64代にもわたる祖先の歴史をたどることができます。
父親から何度となく聞いたその歴史をたどることができます。
海流に運ばれて
タヒチからラロトンガまでやってきたその歴史を


タヒチへ帰ることは故郷に戻ること
パーはラロトンガを代表して
モーレア島からタヒチ島への遠泳に挑戦することにしました。
月の海をどこまでも泳いで
これまで誰も成功したことのない遠泳に

パーは眠ります
満天の星の下
花の香りが漂う中で


早朝、鶏の鳴き声と共にパーは目覚めます。
新しいお日様が
山の頂きの向こうに顔を見せ始めました。
いよいよその時がやってきたのです。


パーに別れを惜しみ
パーの成功を祈る人たちが集まります。
パーは彼の生まれた島、ラロトンガの石を高く頭上に掲げます。
そして唱えます。

「オロマイ、オロマイ、オロマイ
 ようこそ皆さん
 私がもし無事にタヒチに着いたなら
 私はこの石を次なる挑戦者に託しましょう。
 いつかまたこの石がここに戻って来るように。」


こうしてポリネシアの旅立ちの儀式が終わり
パーは島の友人たちに別れを告げます。
人々はパーの無事を祈り
花輪をパーの首にかけます。
パーが石を帆走の小舟に積み込みました。

さあ、いよいよパーの長い冒険の旅が始まります。

(次回に続く)

*モーレアからタヒチまでパーが泳いだのは22キロです。

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