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AN現代針灸治療

ANとは「にただあつし(似田敦)」のイニシャルです。現代医学的知見に基づいた私流の針灸治療の方法を解説しています。

八髎穴の使い方

2006-03-11 | 経穴の意味

八髎穴は、左右8つの後仙骨孔をいう。臨床的によく用いるのは次髎穴と中髎穴であるが、きちんと説明した本もないようなので整理しておく。
八髎穴に関係する神経は、仙骨神経後枝、陰部神経、骨盤神経の3種類である。

1.次髎穴刺激の適応
整形ペイン疾患に関係するのは仙骨神経後枝で中殿皮神経(S1~S3)が上位3つの穴から出て、仙骨と仙骨外縁部の知覚を支配している。したがって、仙骨周囲の痛みがあれば、上髎~中髎への施術が必要であり、その代表穴は中央であるS2の次髎穴となる。

2.中髎穴刺激の適応
 骨盤内臓疾患に関係するのは陰部神経と骨盤神経で、ともにS2~S4から出る。その中心はS3の中髎穴になる。

陰部神経は混合性の体性神経で、陰部の知覚とシモの穴(肛門や尿道)の括約筋をコントロールしている。したがって、脱肛、痔疾、尿道炎、膀胱炎、子宮脱などで陰部神経を刺激する治療が成り立つ。もっとも陰部神経をきちんと刺激するには、中髎穴刺激よりも、陰部神経ブロック刺針の法が適している。

骨盤神経は骨盤内臓器を副交感支配する神経である。骨盤内臓器はおおむね副交感神経が主支配しているので、骨盤内臓疾患(下部消化器、泌尿器、婦人科)に広く適応がある。


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