さつき盆栽日記

さつき盆栽好きが手入れの合間に古刹名刹を巡ります。

奈良東大寺二月堂「お水取り」

2017年02月26日 | 古寺・名所の回顧

  若狭神宮寺の「お水送り」神事に参加した一年後の

  2014年3月に今度は奈良東大寺、二月堂の

   「お水取り」 (修二会) の神事にも参加しました!

 一年前に体験した若狭神宮寺の神事と遠敷川、鵜の瀬で注いだ

香水はここ奈良の二月堂の神事ではどうなるのか? 

その結末が知りたくて翌年、奈良東大寺を訪ねました!

 夕暮れの東大寺「南大門」

現在の門は再建で西暦1203年に竣工した入母屋造り、五間三戸の

荘厳な二重門は高さが25.46mもあって大仏殿に相応しく我が国で

最大の山門となっていることから国宝に指定されています

 二月堂で執り行われる神事を目の前で見ることが

出来ると思うとワクワクして急ぎ足になりました!

二月堂の神事「お水取り」は「修二会」と呼ばれていて本尊の

十一面観音菩薩の宝前で3月1日から二週間に亘って続けられる法要

のことで12日の深夜には十一面観音に供える香水を若狭井から汲む

「お水取り」が行われています。この法要は西暦752年に東大寺を

開山した良弁僧正の高弟、実忠和尚によって始められたとされて

います。それ以後、一度も途絶えることなく1265回を数えるに

至り、鎮護国家、天下泰安、風雨順時、五穀豊穣、万民快楽など

人々の幸福を願う法要とされています

 西暦752年に建立された国宝の「二月堂」

二月堂の周囲には既に凄い人で埋め尽くされていました!

 「修二会」の期間中は毎日、10本の松明が灯され、

3月12日だけは11本が灯されます

 大きな松明が二月堂の舞台を走ると火の粉が降り注ぎ

この火の粉を被ると風邪をひかないと云われています

 二月堂の建物が燃えてしまわないかと心配になるほどに凄い勢いの

火の粉の「行」は見応え十分、迫力満点でした!

 松明の行が終わると二月堂の舞台は静けさが戻り

火の粉の行が幻であったかのような感じがしました! 

松明が通った回廊に落ちた消し炭を拾い、持っていると

厄除けとかお守りにもなるそうで

その後、数年間は無事に過ごせれましたが・・・

昨年の暮れに足の指を骨折してしまいそのご利益は 

消えてしまったようです!

「閼伽井屋」(あかいや)

「閼伽」(あか)とは仏前などに供えられる「水」のことで

その水を汲むための井戸を「閼伽井」(あかい)と云います

そして閼伽井を覆う建屋のことを「閼伽井屋」(あかいや)と云い

二月堂の閼伽井は「若狭井」(わかさい)と称します

この若狭井と呼ばれる閼伽井は普段、全く水が枯れているのに

不思議にも3月12日の深夜「お水取り」の儀式が行われる時に

だけこの井戸から若狭の遠敷川に注がれた香水が懇々と

湧き出すと云い伝えられています

 「閼伽井屋と若狭井の説明」

「お水取り」神事では当役以外は誰も閼伽井屋に入ることも

中の様子を伺うことも出来ないそうです

当役が閼伽井屋に入り、若狭井から香水を二荷づつ、汲み上げて

閼伽井屋と二月堂の間を三往復して内陣に閼伽を納めて

「お水取り」の神事は終焉を迎えるそうです

         

「お水送り」と「お水取り」の神事を若狭の小浜と奈良の東大寺に

二年を跨いで訪ね得た体験は鮮烈で、意味深く、楽しくて

高揚感に溢れ、忘れ難い体験になりました

この素晴らしい体験が後の四国遍路や古寺名刹巡りへと

繋がり、生甲斐にもなっています

こうした機会を与えて下さった目に見えぬ力に

感謝! 感謝! しています

      

  

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若狭「お水送り」の松明行列

2017年02月25日 | 古寺・名所の回顧

   若狭神宮寺「お水送り」神事の松明行列は誰でも自由に

  参加が出来て四年前の3月2日のこの日も2万人に近い

人たちが各地から集まっていました!

 参加者は東北、関東、静岡、滋賀など遠方から来ていて

毎年参加している人も多くいました!  

 白装束の山伏や僧たちのホラ貝の音とともに

それぞれに松明を抱え、担いで残雪の残る道を

2Kmほど先の「鵜の瀬」へと荘厳な行列が続きます!

 松明行列が「鵜の瀬」に到着すると「お水送り」のクライマックスとも

云える神事が神宮寺の住職によって始まります

初めに送水文が読まれ奉上され、法刀による水切りの神事へと進み

汲み取った香水が厳かに遠敷川に注ぎこまれます

 「鵜の瀬」

遠敷川に流された香水は水中洞穴に吸い込まれて

10日後に東大寺・二月堂の若狭井に湧き出ると信じられています 

 翌朝、早くに「鵜の瀬」に行き、澄んだ清らかな遠敷川の流れを眺めて

いると昨夜の松明行列が無かったかのように静けさが覆っていました

         

「鵜の瀬」から奈良東大寺までは直線距離で90Kmほども離れており本当

に地下水脈で結ばれて二月堂へ届くのだろかと疑問に思いました

がしかし、この神事が1260年もの間、不幸な戦争中にも拘わらず

一回も途切れることなく毎年続いてきた奈良と若狭を結ぶ

「お水送り」と「お水取り」の神事を信ずることにしています

     

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若狭小浜の神宮寺「お水送り」

2017年02月24日 | 古寺・名所の回顧

    梅の花の開花情報や各地の梅まつりの開催が伝わる頃になると

春を呼ぶ神事、若狭神宮寺の「お水送り」

奈良東大寺二月堂の「お水取り」の神事を毎年、思い起こします

 四年前の福井県小浜市の若狭湾

3月12日に奈良東大寺二月堂で行われる「お水取り」に先がけて

毎年3月2日に小浜市神宮寺で執り行われる「お水送り」の神事は

奈良と若狭が1200年以上もの昔から深い関係にあったことを物語る

歴史的な行事のことです。その神秘的な光景は四年の月日が経った

今でも強烈な印象が残っていて、深く大きな感動が蘇って来ます

 「お水送り」の神事が執り行われる若狭「神宮寺」

創建は奈良時代の初めの和銅7年(西暦714年)と古く、翌715年に

元正天皇の勅願寺となり、神仏混淆寺院として栄えたそうです

 午前11時から神事が始まり、夕方近くになると何処から

ともなく大勢の人々が雪の残る境内に集まって来ます!

 神宮寺境内に湧く清水「閼伽井戸」

ここから湧き出る清水を香水と呼び、遠敷川に流す神事が

「お水送り」で10日後の3月12日には地下で結ばれていると

云われる水路を流れ、奈良の東大寺に届き、汲み上げる

儀式のことを「お水取り」と云います

 夕方五時半過ぎに白装束の僧たちがホラ貝を吹きながら

入場し本堂に上がっていきます

 辺りが薄暗くなる頃、修二会が営まれ「だったん」と云う行が

行われて大護摩法要へと神事が進んでいきます

 祝詞のようなお経のような声が低く厳かに暫く流れた後・・・

突然、爆発音のような音と共に大きな火柱が本堂で上がりました!

 大護摩の火が大きな松明に移され、赤い装束の僧が本堂の欄干に出て

来ると境内で見守っていた多くの人達から大歓声が上がりました!

大松明は火の粉を飛ばしながら神宮寺本堂の欄干を廻ります 

白装束の僧と神宮寺の住職らしき方たちが本堂から

境内へと出て来ます 

 大護摩の火は大松明から中松明、小松明へと順々に移され、

大行列が編成され約2Kmほど離れた遠敷川の「鵜の瀬」へと

「お水送り」の松明行列が始まります!

 

 

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長浜盆梅「慶雲館」の思い出

2017年02月19日 | 古寺・名所の回顧

 梅の花が開花するこの時期には毎年、色々な処で

開催されている盆梅展に行っていましたが・・・・

今年は行くことが出来ないので三年前の2014年に観賞した

長浜城のある長浜公園の

「長浜盆梅展」の写真を眺めて我慢しています!

 盆梅展の会場「慶雲館」の由来

 

慶雲館の庭には「雪つり」が施されていました!

館内にはいい梅香が漂っていて

名品の盆梅をじっくりと観賞出来る環境が整っていました!

古木の大鉢から可愛らしい小品も展示されいて

盆栽好きには格好の会場の一つになっています

  

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三重いなべの「梅林公園」

2017年02月18日 | 古寺・名所の回顧

  右足の怪我からもう二ヶ月が経ちましたが、

未だ完治せず、患部を固定したままでは遠出もままならず

ちょっとイラついています  

四年前の春に訪れた三重県いなべ市の鈴鹿山脈を一望できる

梅林公園の写真を眺めつつ、

気持ちを抑え、梅香を懐かしんでいます 

東海エリア最大級とされる梅林公園には約100種類、4500本もの

梅花が咲き乱れる光景は圧巻でした! 

 今年の「梅まつり」は2月17日~3月20日で催しされるそうです

 

 何とか足を治して今年の梅の花を観に行きたいです! 

 

マンサクの花に似た

サンシュユの黄色の花が今も印象に残っています!

       

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