さつき盆栽日記

さつき盆栽好きが手入れの合間に古刹名刹を巡ります。

平安からの名刹・浄瑠璃寺

2013年01月13日 | 巡拝日記

                                 

     巡拝を始めた頃から一度は行ってみたいと願っていた名刹

       京と奈良の間の丘陵地、当尾の里に静かに佇む浄瑠璃寺です!

 

   小田原山 浄瑠璃寺

    浄瑠璃寺は西暦738年に行基によって開山されたと伝わる京都府木津川市の名刹です。

     伽藍は薬師仏を祀る三重塔、阿弥陀仏九体を祀る本堂、そして宝池を中心とした庭園が

     平安時代のまま唯一、現在に全て残っている貴重なお寺です。

   参道     

        しっかりと手入れされているのにそれを気付かせない自然のままの風情が

           たまらなく素晴らしく参道に入っただけで別世界に浸れました!

               

                参道の両脇には馬酔木、さるすべり、千両、万両、あじさい、萩、

                          もみじなど多種の草花、木々が出迎えてくれます。   

 

    山門                          名勝 浄瑠璃庭園              

    小ぶりながらも可愛らしさのある山門は浄瑠璃寺の正門です。

          浄瑠璃庭園は池を中心にした庭で1146年、伊豆憎正恵信によって伽藍、坊舎が

          整備され阿弥陀堂を東に向け、その前に池を配し、東に薬師仏を西に向けて祀り

          浄土式庭園を築きあげた。 

              鐘楼     

       鐘楼もこじんまりと庭園の風情に溶け込み周辺の草花、樹木は一見、無造作に

       植えられているがよくみると無駄なく自然を醸し出しています。       

   三重塔 (国宝)  

 

   総高16.08m 初層の辺が3.05mの檜皮葺で1178年に京都一条大宮から移築された

             

     浄瑠璃寺ではまず東の三重塔の薬師仏に礼拝し、そこから振り返って宝池越しに

     本堂の阿弥陀仏を拝するのが本来の参拝方法になっています。

               本堂  

       本堂は9体の阿弥陀像を安置することから九体阿弥陀堂と呼ばれ1107年に建立。

       正面11間、側面4間で当時は檜皮葺。 現在の本堂は1157年の建築で瓦葺。

           

       東の薬師、西の阿弥陀

           浄瑠璃寺の伽藍配置は池を中央にして東に薬師如来を祀る三重塔

             西には阿弥陀如来九体を安置する本堂を配置している。

        太陽の昇る東方にある浄瑠璃浄土の教主が薬師如来、その太陽が

        進み沈んでいく西方の極楽浄土の教主が阿弥陀如来になっている。

           今から1300年も前の昔に東西の方位をどうやって正確に把握して

           伽藍を建設をしたのだろうか?? 驚くばかりです!    

                                                    

 

    九体阿弥陀堂 (国宝)

           9体の阿弥陀仏像を祀るため横長の造りになっていて現存する唯一のお堂です。 

                                                                          

                    本堂内部は撮影禁止により 冊子を撮影

    九体阿弥陀如来像 (国)    現在、唯一残った九体の阿弥陀仏

     静寂の中、張りつめているがスッキリと清んだ空気が流れる本堂で九体の阿弥陀如来像と

     対面した。 圧巻! 凄い迫力だった。  九体それぞれに表情が異なっていたが穏やかで

     大きく包まれるような感覚が残った。   

    観無量寿経に説かれる九品往生説

      人間の努力や心がけなど、いろいろな条件で下品下生から始まり、下の中、下の上

       中の下、中の中・・・・・・・   最高で上品上生までの九つの往生の段階があるとの

       考えから九つの如来を祀ったと云われている。

          中尊  

            九体阿弥陀像の中尊。8体の脇仏とともに国宝

            光背は後光の中に千の化仏が出現したところを表している。

             吉祥天女像 

               五穀豊穣、天下泰平。豊かな暮らしと平和を授ける幸福の女神

               (1/1~15・3/21~5/20・10/1~11/30間のみ公開)

                                  今回は運よく直に観る事ができました!!   

                               

          都の俗塵を嫌って隠遁した僧たちが浄瑠璃寺に集まり心静かに修行を積み

          往生を願う場として浄瑠璃寺が建てられた。  そして時の流れが僧たちの

          想いや願いを消し去ってしまった。  しかし奇跡のように当時のまま伽藍や

          庭園を今に残してくれた。 そのお蔭で心穏やかな癒しのひと時をこの地で

          過ごす事ができる。 感謝! 感謝!

                                                

          

 

 

                                      

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