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中国版プデュ「創造営2021」(CHUANG 2021)放送開始~日本人練習生が多数参加

2021年02月20日 | 創造営2021
2021年中国版「PRODUCE 101」の放送が始まりました。大手動画プラットフォームのテンセントビデオの独占配信で、毎週水曜日と土曜日の夜8時(中国時間)に配信されます。第1回目が2021年2月17日(水)に始まり反響を呼んでいます。

中国では2018年から「PRODUCE 101」形式の番組が制作されており、2021年版は4回目となるため「創造営4」とも呼ばれています。なお、テンセントビデオとは別の大手動画サイトiQiyi(愛奇芸)でも「PRODUCE101」形式の番組が制作されており、現在「青春有你3」(Youth with You)が並行して放送されています。

「創造営2021」(PRODUCE 101) 放送開始日:2021年2月17日(水) テンセントビデオ独占配信


トレーナー:鄧超(中国のベテランスター俳優)、寧静(中国ベテラン女優)、周深(ハイトーンボイスを持つ男性歌手)、f(x)のアンバー、R1SE 周震南(創造営2019 1位でデビュー)、硬糖少女303 Nene(創造営2020 5位でデビュー、中華系タイ人)
参加練習生:90名

「創造営2021」には23名もの外国人練習生が参加しています。参加者の25%を外国人が占めており、これまでになく国際色豊かです。しかも23名のうち17名が日本人です。
「創造営2021」が国際化路線を目指していることは企画段階から宣伝されており、中国、日本、韓国、タイ等で同時放送(配信)する予定だと言われていました。ただ、1回あたり3時間近い尺があり、しかも1週間に2回のペースで放送されるので、日本を含め海外のテレビ局で枠を確保するのは難しいかもしれません。配信プラットフォームとの提携も考えられますが、テンセントビデオの海外版アプリ(WeTV)でも視聴できます。

「創造営2021」の第1回目はプデュの慣例に従い、練習生同士の顔合わせとレベル分けテストが行われました。番組構成はシンプルで、比較的スピーディにテンポよく展開しています。レベル分けテストでA、B、C、Fの4つに分けられますが、5名のトレーナーのほか、練習生自身もレベル分けの投票に参加できるというルールになっています。

中国では2018年以降「PRODUCE101」が毎年開催されています。
番組として人気はあるものの、4年間で男女版交互に8回も開催されたので、当然のことながらかなりネタ切れになってきています。
そこで思い切って23名もの外国人練習生が投入されましたが、第1回目を見たところ外国人練習生の参加は番組的にとても良い効果を上げており、視聴者からも好意的に迎えられていると思います。

第1回目のレベル分けテストには、Avexの日米ハーフのボーイズグループ「INTERSECTION」の3名、ダンサーのSANTA(賛多)とRIKIMARU(力丸)、羽生田挙武(アム)と喜内優心(Yuu)が登場しました。

遡ってみると、最初の“中国版プデュ”は2018年にIQIYIで配信された「偶像練習生」です。ここから9人組のボーイズグループ「NINE PERCENT」がデビューしました。
過去記事:中国バラエティ「偶像練習生」(Idol Producer)から中国ボーイズグループ「NINE PERCENT」誕生

中国人男子練習生は細身で背が高くスタイル抜群、念入りなメイクに手の込んだヘアスタイル、そしてキラキラした衣装を常に身に纏っていました。
宿舎で男子練習生たちが高級化粧水とパックで肌をお手入れするのは当たり前の光景で、「番組撮影のために毎日ファンデーションがダンボールの箱単位で消費されている」と揶揄されるほどでした。びっくりするような「美しい男子」が次々と登場して女性視聴者を喜ばせはしましたが、アイドルだからといって、男子がここまで美容にこだわるのはどうかしていると苦言を呈する人も少なくありませんでした。
また、あまりにもK-POPの影響が強く、綺麗だしダンスも上手いけれど、K-POPの高度な模倣と言わざるをえず、パフォーマンスは画一的になりがちでした。

「創造営2021」も美形がたくさん参加しています。
人気もパフォーマンスの評価も高い周柯宇(ダニエル)。身長188㎝、18歳、アメリカ生まれ。ものすごくスタイルがいいです。




薛八一(シュエ・バーイー)(写真右側)。身長182㎝、22歳。大学で演劇を学びすでに俳優として活動しており、NHKドラマ「ストレンジャー~上海の芥川龍之介」にも出演しています。


外国人練習生は、中国プデュの流れを変える存在になりそうです。
Avexの日米ハーフのボーイズグループ「INTERSECTION」の3名。MIKA(米卡)、Kazuma(和馬)、Caelan(慶怜)。




3人のハイレベルなダンスとボーカルパフォーマンスは高く評価され、特にMIKAの声質と包容力のある男性的な雰囲気が好評でした。中国プデュで髭のある練習生がカメラの前に登場したのは初めてかもしれません。
レベル分けテストで3人でパフォーマンスを披露した後、3人ともソロパフォーマンスのチャンスをもらっており、厚遇されていたと思います。
Kazumaは中国語で郭頂の「水星記」を歌い、中国語の発音も素晴らしく、トレーナーから絶賛されました。

「天王星芸人管理有限公司」の所属として出場している羽生田挙武(アム)と喜内優心(Yuu)は、中国人練習生の張騰と呉宇恒の4名で日中混合チームとしてレベル分けテストに挑みました。4人で4Fの名曲「流星雨」を披露。
左端:羽生田挙武(アム)23歳、172㎝ 右端:喜内優心(Yuu)18歳、175㎝。なお、左から2番目の呉宇恒は今回の出場者の中でも非常に人気のある練習生です。


羽生田挙武と喜内優心はコンビで登場しており、明るく飾り気のないキャラクターは中国プデュの出場者にはない個性です。
2人のWeiboには、中国入国直後の2週間のホテル隔離の日々を映したvlogがアップされており、vlogも好評です。
羽生田挙武はレベル分けテストの後、ソロのチャンスも与えられ、吉川晃司の「モニカ」を歌い会場を熱狂させました。「モニカ」は中華圏の大スター・レスリー・チャン(張國榮)が広東語でカバーして大ヒットしたので、中国人ならば誰でも知っている曲です。
Wiboのプロフィールによると、この二人は「天王星芸人管理有限公司」という香港の会社の所属とされています。vlogなどを見ても、中国人視聴者の心を掴むツボを心得ていると思います。

そして、初回放送の目玉となったのが、ダンサーSANTA(賛多)とRIKIMARU(力丸)のパフォーマンスでした。
二人はプロの振付師・ダンサーとして有名で、大御所として迎えられていました。





第1回目では外国人練習生のダンス・ボーカルのスキルと、中国人練習生とは違ったテイストのルックスが注目を集めました。
第1回目を見る限り、日本人練習生は基本的に好意的に迎えられており、カメラのカット数やパフォーマンスの尺も多めに配分されていて、厚遇されていると感じます。今後番組が進むにつれ、どうしても言葉の壁にぶつかる場面も増えてくるかもしれませんが、「中国プデュ」に新しい風を吹き込む存在として好調なスタートを切ったのではと思います。
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