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雑草の日:スミレの主張

2024-02-27 06:29:59 | 日記
0対100

 毎週火曜日のテーマは植物に関するあれこれ。
10年近く火曜の駄文書きを続けていますが、いまだに植物ってよく
分からない相手。
たとえば寒さに抗い冬でも花を咲かせるスミレ科の園芸種。
殺風景な季節に私たちの目を楽しませてくれます。
 よく知られている様にこの仲間は自家受粉をしますが、改めて考えると
それってすごく不思議な仕組み。

 同じ花や同じ植物の花粉で受粉して種子を作る仕組みが自家受粉。
だから人や虫や鳥や風の助けは不要です。
花粉を広く飛ばす必要が無いので量は少なくて済み、虫や鳥を集める必要
が無いのできれいな花を咲かせたり香りや蜜を出したりする必要もありません。
 効率的な反面、遺伝子結合による多様性が失われ、同じ遺伝子ばかりの
近交弱勢の恐れがあります。
諸刃の剣の自家受粉、スミレにとってはどんな位置づけなのかあれこれ
調べてみました。

 スミレの花期は3月から5月。
これが終わった6月から9月が結実に特化した閉鎖花の季節。
 見た目は花被片が開かない蕾の状態ですが、中では粛々と自家受粉が
行われています。
やがて結実し時季になれば種を四散させます。
 ここで気になるのは開放花と閉鎖花の割合です。
<個体によっては正常花が全く付かず初めから閉鎖花ばかりのものもある。>
これは園芸種を育てる栽培家の話。
0対100とは極端ですが、自然界でもこれに近い傾向が見られるようです。

ほぼ100%

 新潟県の弥彦山近辺での観察報告がありました。
それによると閉鎖花の貢献度は非常に高め。
 <平均結実率は開放花で35%、閉鎖花で60~70%。
平均種子捻出率は47%と80%。>
 種の多さは閉鎖花が圧倒的ですが掛かる経費は反比例。
<ひとつの花の花粉量は開放花が3~5万個に対し閉鎖花は千個程度。
1株が年間に付ける花の数は概ね100個、その内の80%は閉鎖花。
年間に作られる種子の数は平均して5000個だが70~90%が
閉鎖花によるもの。>

 ほとんど閉鎖花の貢献で成り立っていますが、これは日当たりの良い林縁
での観察結果。
暗い林床では閉鎖花による種子がほぼ100%だったそう。
送粉者が訪れない光条件の悪い場所ほど閉鎖花の役割が高まる傾向にあると
思われると述べられていました。(北海道スミレ散歩 より)
だったら閉鎖花だけでいいじゃん、そう思うのですが。
 「閉鎖花で大量の種を残し、開放花で遺伝子の質を高める」
要はどちらも大事、きれいな花を咲かせるのはあんたに見せる為じゃ
ありません。
スミレはそう言っているかもしれません。



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