脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

揺れるようなめまい。

2008年12月01日 | 症状の説明
今日から12月です。

今月はクリスマスがあり、

あと1ヶ月でお正月ですか・・・。

昨年の大晦日
死にそうな事件がありましたが、
今年の大晦日は、難なく過ごせそうな予感がします。

さて、11月28日の金曜の朝のことです。

流しで立って食器を洗っていたら、

急に、グラ~ンと、左右に大きく揺れるような目眩がしました。

この、
「揺れるようなめまい」はここしばらくなかったので、
本当にひさしぶりです。

これほど、大きな左右に揺れる感じの症状は
しばらく経験しませんでした。

ブラッドパッチ後一時的に再発したかのようになりましたが、
それもしばらくしてなくなっていました。

かつて交通事故以来、数年間、
長く苦しんだゆらゆら、ふわふわ、ぐらんぐらん、めまいには
慢性期に入ってからかなり症状が落ち着いていましたし、

28日の朝は気圧の関係か、天気のせいか、
何が原因かわかりませんが、
突然この「揺れるようなめまい」が起きました。

ひさしぶりに経験して、
過去のゆらゆら、ふわふわ、グラグラめまいに襲われていたころを
思いだしました。

それぐらい、過去のひどい症状を忘れていました。

人間は苦しみが喉元過ぎると、少しずつ忘れるようにできているようです。

(「苦しみを忘れる」ことも、脳のひとつの機能なのだと私は思います。つまり、意識して記憶を保たないと、この脳脊髄液減少症の症状経験も回復とともに、どんどん忘れてしまいそうです。忘れないうちに早くすべて書いてしまわねば・・・。)

以前、「ふわふわ感」という記事でも書きましたが、

そのころは、道を歩くのも、
道路まで足の出す距離感がわからない感じて、
ふわふわの床を、歩くような感じで、
足の着く位置が1歩ごとに定まっていないような感じでした。

階段があると思って足を出したり、
もう階段が終わっていると思って足を出したときのような、

脳の計算する床の位置と、
足の実際の距離感が合わないことによる、違和感。

脳と足の感覚が一致しない感じが常にありました。

そのふわふわ感と、この急に映像が揺れるように感じる症状は、
おなじ「めまい」とひとくくりにされてしまいそうですが、

また、微妙に症状が違っているのです。

たとえていうなら、
この「揺れるようなめまい」は
急に大地震が来て、周囲がぐらんぐらんと大きな波動で横揺れしだして、
そこに立っている自分の周囲が揺れた映像として、実際に目に入るような、

その左右に急に揺れだす映像を見ることによって、
クラクラするような、リアルな大地震のような感じです。

実際に、「地震だっ」と思ったことも何度かあるほど、

まるで視覚、体感ともに、大地震の最中にいるような感じになるのです。

この自分だけが感じる大地震のような感覚が、突然、予告なく、起こるのです。

でも、大地震を感じているのは、自分だけであって、
実際に地震が起きているわけではなく、
自分の脳だけが勝手に揺れを感じているような感じです。

現実の地震ではなく、自分がそう感じているだけだと気づいた時の驚き。

それは、脳脊髄液減少症の症状の恐ろしさを改めて知った時でもあります。

このように、脳脊髄液減少症は、「めまい」ひとつをとっても、
さまざまな症状があり、
そのひとつひとつが、なんとも表現しがたい、症状です。

たとえば、
慢性船酔いのようであったり、

乗り物酔いのようであったり、

絶叫マシンにのって、激しく体を揺さぶられているような感じあったり、

ぐるぐるめまいであったり、

周囲がぐわ~んと歪んでみえたり、

ふわふわ、ふわふわ雲の上を歩いているような感じだったり、

大地震の中に立っているようなグラングランする感じであったり、

とても「めまい」なんて、ひとことでは、伝わらない症状ばかりなのです。

視覚と聴覚と、平衡感覚とあらゆる感覚のバランスが崩れているかのようです。


さらに、
めまいと同じように「頭痛」ひとつをとっても、

ハチマキのように締め付けられるようであったり、

お釜を頭にかぶされているような頭重感、閉塞感であったり、

ひたい前部がズ~ンとひどく重苦しい頭重感であったり、

脳を直接鋭がった針で刺されているような耐え難いズキズキチクチクした
痛みであったり、

また、頭を、かなづちでガンガン殴られ殺されかけているような痛みであったり、

頭痛ひとつをとっても、なんとも表現しがたい
実にさまざまな症状があります。

とにかく、脳脊髄液減少症の症状は、
ひとつひとつが非常に表現しにくい症状ばかりです。

とても、「めまい」「頭痛」なんて
生易しい言葉のみでは、

体験のない、健康な医師や、社会の人たちに、
このつらさがわかってもらえるはずがありません。

しかも見た目どこも悪くなさそうな人間が、
さらに私のように治療で回復したのちに、

かつての生き地獄のような、ひどかったそれらの症状を訴えても、

大げさとか、気のせいとか、心気症とか、精神的なもの、とか、

適応障害とか

不安障害とか、パニック障害とか、うつ病のせいとか、
更年期障害とか、

疲れとか、首のせいとか、ストレスのせい、とか考えすぎとか、思われ、
疑われ、この症状のつらさを信じてもらえないのがオチです。

それらの数々の症状の影に隠れた
「脳脊髄液減少症」の存在に医師も患者もなかなか気づけません。

いくら、脳脊髄液減少症の治療に取り組む専門医であっても、
実際に、脳精髄液減少症を体験して、いくるかの症状だけでも経験している医師は
ごくわずかです。

多くの医師は実際にこの病の苦しさや症状を経験したわけではありません。

だからこそ、
幸いにも、
患者自身がこの病の可能性に気づいて、

治療する医師にまでたどりついて、ブラッドパッチ治療を受けて
症状が改善したような私のような多くの患者自身が、

これらの脳脊髄液減少症の表現も難しい症状の数々を、
悪戦苦闘しながら言語化して、声をあげることが必要だと思っています。

この病の経験のない医師に、
この病の苦しさを伝えられるのは、
経験した患者だけだと思っています。

脳脊髄液減少症の真実を知っているのは、
経験した患者だけだと私は思っています。


患者の声が、いつか
いつか医師や社会に届き、

脳脊髄液減少症の
見た目に反して、非常につらい症状が理解され、

脳脊髄液減少症の症状の数々が、いつか医学の教科書にのり、
医師も看護師も、医療関係者すべてが、
社会全体すべての人々が

それらの症状のひとつひとつを理解して、
患者一人一人の闘病生活を支えてくれるような日が
必ずくることを願っています。

    


ろくろさんからの西日本新聞の情報です。
いつも情報ブログにUPしてくれてありがとうございます。
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