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[つぶやき] 社会的責任は国内だけに適用される概念ではない

2011-01-24 23:52:07 | 経済
たまたま気になったから取り上げるのですが、批判したいわけではありません。

大企業神話から目覚めよ、学生諸君(木走日記)
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20110124/1295850984


 シャープの会長が「電機業界は日本のウエートをどこも5分の1ぐらいにしか考えていない。海外進出を進める限りは雇用も5分の1になる」と宣ったそうであります。

 さらに塩野義製薬の社長が「国内に雇用を残すなら国際競争力のある分野しかないが、研究開発減税を減らされると『研究も米国で』となる」と駄目押しの発言。

 このシャープ会長の「日本で雇用、5分の1」発言ですが、ちっとも「目の付け所がシャープ」じゃないですね。

 この国のことよりも会社のこと中心でしか考えていないのでしょう。

 どうにも最近、経団連などの法人税減税要求など大企業トップの欲むき出しの発言が続いていますが、国を憂いての発言というよりも、欲望の赴くままの発言に聞こえてしまいお下品で嫌になります。

 企業の社会的責任、CSR(Corporate Social Responsibility)は、どこへいったんだ?

 企業は、利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家等、及び社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をするんじゃないのでしたっけ?

 そもそも日本の商いは、江戸時代から一人で儲けすぎない奥ゆかしさ、耐えず社会に還元する視点を持つ伝統があったはずです、シャープも関西企業のはずですが、有名な近江商人の家訓「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)の精神はどこへいったのでしょうか?

 これじゃ、売り手(シャープ)は精神が悪く、買い手(海外しか見ていない)も悪く、世間(国内の景気と雇用)にも最悪、という「三方悪し」じゃないですか。


リンク先のブログ主さんが何ゆえここでCSRなんて言葉を持ち出したかは不明ですが、「CSR」はそんなに都合のよい言葉ではないです。


企業は、利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家等、及び社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をするんじゃないのでしたっけ?


これを言うのであれば、シャープの会長が言うように、事業の80%を海外で展開するのであれば、その会社はそれ相応分の社会的責任を海外で持つわけですね。

逆に考えてみてくださいよ。
例えば、ある米国の会社が日本で事業をして、莫大な利益を上げたとします。
しかし、その企業は本社を米国において、日本には小さな支社があるのみです。
その会社は日本国内にてほとんど雇用を生み出していません。

どう考えますか?
利益ばっかり収奪しやがって。と思いませんか?
海外で事業活動をする日本企業は、海外における社会的責任を負うべきでしょう。
それとも海外を日本人のためのマーケットとして扱えという主張なのでしょうか。
ナショナリズムを大切にする人々にはそれでいいのかもしれませんが。

まぁこれは極端な話なのですが、社会的責任というのはセンチメンタルなお話ではないのです。
もともとCSRを言い始めたのはドラッカーだといわれていますが、ドラッカーが企業の社会的責任を言い出したのは、企業が社会があってはじめて存在できる社会的機関だからであって、道徳心にのみ訴えるものではないのです。
組織社会の到来という社会の構造変化をいち早く見抜いたドラッカーゆえの慧眼であると思います。

グローバルな社会で生きるために、グローバルに人材を獲得していく。
当たり前の話のように思えますが、そうではないのでしょうか。


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