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進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
気の赴くままに妄想をフル活用して語ります。

Let It Go!! (ぱすぽ☆)

2011-05-21 03:02:43 | ブログ情報(News Release)
PASSPO(ぱすぽ) 女性グループ初の初登場首位デビュー
で取り上げた「ぱすぽ☆」ですが、デビュー曲は『少女飛行』だったそうです。

でも、ぱすぽ☆といったら断然『Let It Go!!』です。
PVだと動きがないですが、コンサートで見た時は激しかったし、とにかく臨場感からか迫力がありました。
一人ひとりの見え方も生だと全然違います。
映像で良さが伝わりにくいのが残念です。
これこそ、さらなるクリエーションが必要ですね。

【PV】Let It Go!!/ぱすぽ☆



ちなみに私は2回ミニコンサートを見た事があるというだけのぱすぽ☆素人です。
でも、ミニコンサートはすごくよかったです。
Let It Go!! はその時聴いてすぐ耳に残った曲です。
耳に残る、印象を残せるというのは非常に重要な要素かと思います。

PASSPO(ぱすぽ) 女性グループ初の初登場首位デビュー

2011-05-11 12:15:10 | ブログ情報(News Release)
当Blogでも紹介した『PASSPO(ぱすぽ) を見て感じた生の重要性』が、なんとオリコンランキング週間1位をゲットしたようです!

【オリコン】CA風アイドル・ぱすぽ☆、女性グループ初の初登場首位デビュー
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110509-00000331-oric-musi

女性グループによるデビューシングル首位は、1998年3/30付のKiroro「長い間」(1998年1月発売)以来、13年2ヶ月ぶり。初登場での首位デビューは、1968年1月のオリコンシングルランキング発表開始以来、史上初の快挙となった


新生グループのプロモーションとしては、まずまずの出ではないでしょうか。
この1位が瞬間最大風速にならないよう、彼女らには継続的にがんばってもらいたいものです。

以下、過去の記事より。


私は古い人間なので「みなとみらい=コスモワールド」という図式が成り立つ人なので、飽きもせずコスモワールドにいたわけです。

すると、2週連続で「PASSPO」という旅をテーマにした10人組のアイドルグループのコンサート&握手会などをやっているじゃありませんか。
失礼ながら私は「PASSPO」なるグループを知らなかったのですが、実際コンサートが始まるとそのパフォーマンスのレベルの高さに驚きました。
歌やダンスの質の高さもさることながら、ステージの上に立つ彼女達が"表現者"としてプロフェッショナルであろうとし、そのために大変な努力をしているのであろうことが、彼女達のことを何も知らない私でもその場にいてすぐにわかりました。
細かい動きや視線、息づかい、場の雰囲気、またファン達ステージを見つめる人達への彼女達からの気づかいなど、TVやネットだけ見ていては気づけない、歌やダンスだけに還元できないそのアーティストの魅力というのが、実感として理解できました。

彼女達がブレイクするかどうかは別として、生で見る彼女達のパフォーマンスの質はプロだと思いました。
プロフィールを見るとまだ20歳以下ということがわかったのですが、自分が20歳の時などのことを考えると恥ずかしくなります。

それにしても、おそらく、TVやネットだけで「PASSPO」を見ていたら、私は彼女達に何の魅力も感じなかったでしょう。
現に、彼女達のオフィシャルサイトやブログを見ても、良さがいまいちわかりません。
他にもアイドルは山ほどいるからで、違いが出にくいのです。
だから、多くの場合は、どの程度プロモーションに投資するかによって大勢が決まってしまうものです。

でも、生で見てみると、わからなかった魅力に気づくものです。
他との違いではなく、そのものの価値や魅力に気づけるのです。
TVやネットでは伝えることのできない魅力がそこにあるからです。
(だから直接行って感じる例えば旅行もなくなりはしない)

逆にTVやネットでは、そのものの価値や魅力に気づけないからこそ、他との差分が非常に重要になってしまいます。

TVやパッケージメディアが凋落し、ネット全盛の時代と言われますが、そういう状況だからこそ、こういう生の情報を伝えていくか、マーケティングでは、これを考えていく必要があるでしょう。
生の感覚を得る機会をどうやって増やしていくか、そういう意味ではAKB48のビジネスモデルは間違っていないと思うわけです。

まぁ結論はありきたりな話になってしまいましたが、人間というのは不思議なもので、こういう人の努力を感じると少し応援したくなるものです。

福島の放射線量の推移と、その考え方について

2011-05-08 08:52:55 | ブログ情報(News Release)
つぶやきを再構成してお送りします。

基本的に二元論は低レベルな議論。例えば20mSvを巡る議論も基準値を上回るか下回るかという二元論に終始するから基準値をどう設定するべきかのような非生産的なものになる。下回ろうが被曝線量を出来うる限り抑える努力はすべきだし、上回ったからといって即座に退避して既存生活を壊すべきでない。

二元論は想像の世界にしか存在しない。この世には純粋な白も黒も存在しないのだ。存在するものは全て相対的だ。だから二元論が有用なのは論理の単純化が必要な場面でのみだ。しかしそれは実態を表すわけではない。20mSvかどうかにこだわることが真に重要な事なのかよく考えた方がいい。

まず、現状認識として、基本的に環境放射線量がどう推移しているかについて、岡山大学大学院の北脇知己氏の『(5/7版)放射線量変化モデルによる、積算放射線被曝量と今後の放射線量の推定』から抜粋する。

要点としては、

当初の予測通り、放射線量は短中半減期の影響はほぼ収束している。
(これは、3/15の大量の放射性物質の放出以降、大きな放射性物質の放出がないことを示している。)
一方、現在は長半減期(Cs137由来と考えられる)の放射線量が残っている状況であり、現時点での放射線量が大きな地域では、今後の放射線量の減少は期待できず、長期的に大きな影響が残ると考えられる。
このため、現時点での放射線量が大きな地域では、今後の放射線量の飛来がないとしても、これからの放射線量の減少は期待できず、長期的に大きな影響が残ると考えられる。


で、実際にどう推移しているか図にすると







100日間の積算値は、飯舘で13.17mSv、福島で6.07mSv。
(飯舘でCT検査2回分、福島でCT検査一回分の放射線被曝量程度。)
年換算すると、飯舘では 27.6mSv/年、 福島では、13.0mSv/年 の被曝が予想される。

論点は幾つかある。
現時点では、短中半減期の放射性物質の影響が収束しているので、これから現地に滞在しても積算値は大きいものにならないが、3/15当時から福島に滞在している人たちの積算値は高い。これをどう考えるか。問題の20mSvはあくまでも積算値であるので、放射線量の推移についての認識を持たずして議論するのはナンセンス。
(箇所によっては強い放射線量を残す部分があるかもしれないが、現地入りした測定部隊の結果を待つしかない。)
長期半減期の影響が残るので現地での被ばく線量のベースラインは長期的に他地域に比べて高くなるが、低放射線量の影響は確定的な科学的根拠は無く、影響があるともないとも言えない。言えば嘘になる。これをどう考えるか。

時間がないので、簡単に個人的見解を述べる。
安全方向に判断基準を倒して、避難すべきとしても、その時期と、その間の対応策についてより具体的な計画が必要だ。以前にも当ブログで取り上げたが、長期被曝について考える時、まずは放射線量を抑止・低下させる施策を早急に実施すべきだ。例えば、長期被曝の場合、放射性物質が降ったことによる土壌汚染の影響がほとんどなので、表土を取り除くと効果が出ることはわかっている。実際に効果がわかるデータもある。
あくまで私見だが、退避するなら3/15時点でしていないと意味が無かったので、今更持ち出しても心理的影響を除けば、コストがベネフィットを上回ると思う。よって、どうやって生活環境を改善するかに頭を使った方がよいと思うし、政府も事故当初の対応の遅さや誤りを認めて、そう説明すればある程度の納得を得られるのではないだろうか。


表土を取り去るのは本当に効果的
福島学校測定から1ヶ月の変化率


政府は一刻も早い体制の立て直しを

2011-04-06 20:27:57 | ブログ情報(News Release)
ロバート・ゲイル博士の説明をこれまで幾つか読んだが、どれも非常にわかりやすい。
やはり経験は重要だと思う。
座学だけでは説得力のある説明をすることができない。

放射能汚染を巡る日本人の誤解と政府の説明責任
――チェルノブイリの惨状を知る被曝治療の権威
ロバート・ゲイル博士に聞く(Diamond Online)
http://diamond.jp/articles/-/11772

分野に関わらず、よく「答えは現場にある。」というが、これは現場の情報量が圧倒的だからだ。
生の情報は文章や映像などに加工されると、その時点で情報量が相当落ちる。
現場にいたら身に染みてわかることが、Dataという形になると存在自体も消えうせてしまうのだ。、
IT技術の進化でTV会議やE-mailによるコミュニケーションが増えたが、逆に直接話すことによって理解し合えることの方が圧倒的に多いことに多くの人が気づいた。

よって、政策を練り上げる立場の人々は、生の情報を得る努力をしなければならない。
直接的に現場を確認することができないのであれば、報告を待つだけではなく現場を確認する要員の確保をしなければならない。
そして、その情報を数々の現場を見てきた人々で精査するのだ。

先の大戦では、現場と参謀本部/軍令部とのズレが大きな作戦ミスにつながった。
震災後の政府の動きを見ていると、どうも歴史を繰り返しているように思えてならない。
同じ失敗を繰り返してはならない。

一刻も早い体制の立て直しが必要だ。

北陸電力の反省

2011-04-06 16:01:17 | ブログ情報(News Release)
北陸電力が志賀原発1号機で起きた臨界事故について発表した内容。

事故:平成11年
発表:平成19年

志賀原子力発電所1号機臨界事故 事実関係 (北陸電力)
http://www.rikuden.co.jp/shika1rinkai/jijitsu.html


事実関係


平成11年6月18日、志賀1号機は、第5回定期検査(平成11年4月29日停止~7月23日起動)のため停止中でした。

同日未明、原子炉停止機能強化工事の機能確認試験の準備として、制御棒関連の弁を操作していた時、

2:17 想定外に制御棒3本が引き抜け、原子炉が臨界状態となりました。

2:18 原子炉自動停止信号が発生しましたが、引き抜けた制御棒3本はすぐに全挿入されませんでした。

2:33 弁の操作により制御棒が全挿入となり、臨界状態が収束しました。

事故後に、所長以下関係者が発電所へ集まって対応を協議しましたが、約2ヵ月後に控えていた2号機着工などに影響があると考え、最終的に所長が外部へ報告しないことを決断しました。

事故に関するデータを改ざんして必要な記録を残していませんでした。



特に秀逸なのが「根本的な原因」の説明だ。


根本的な原因
1.臨界事故が発生した原因


これらに対しては、現在は注意喚起やダブルチェックにより改善が図られています。


現場作業管理上の原因


試験を担当した電気保修課が、作業票に試験手順を記した試験要領書(手順書)を添付しませんでした。このため、弁操作を指揮する当直長は、事前に試験手順をチェックできず、また、試験に係わる操作内容を理解できませんでした。

試験関係者の連携不足から、異なる手順で試験を実施しました。

電気保修課は、手順書や作業票の審査段階で、臨界防止に関する検討が不足していました。


設備上の原因


制御棒駆動系の系統圧力が高くなったことを知らせる警報が、他の作業のために除外されていました。


2.事故を隠し実施すべきことをしなかった原因


経営層の責任
経営層が事故隠しを防げず、その後8年間それを見つけることができませんでした。

工程優先主義
発電所は2号機建設工程遵守を必達と考え、何よりも優先させる意識を形成させました。

真実究明からの逃避
未経験の事故への対応の困難さや直前のトラブル対応もあり、虚偽の理屈付けで改ざんしました。

意思決定に係る閉鎖性と決定プロセスの不透明性
価値観を共有する発電所関係者のみで決定しました。意思決定ルールが不明確で、各職位の当事者意識も低かったため、適切な決定が行われませんでした。

議論できない組織風土
当時は「言いたいことを言えない」、「言っても無視される」ような組織風土がありました。



その後、北陸電力の体質は変わったのでしょうか?

官僚機構に「情報管理」を任せると「情報統制」になる。でも政治は「情報管理」できない。どうすれば?

2011-04-05 00:23:20 | ブログ情報(News Release)
問題のシミュレーション意図的に公表しなかった件について。
多分に個人的な推測を交えていますので解釈に注意してください。

枝野官房長官が会見で説明していたので、まずはコピー。

枝野官房長官の会見全文〈4日午後〉(asahi.com)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104040492.html


次に、一部報道で国際原子力機関(IAEA)に気象庁から提出している放射性物質の計算結果が公表されていないという指摘を頂いた。当該報道を受けて私のもとに気象庁を呼び、状況・事情について報告させた。気象庁の報告について紹介すると、IAEAの要請に基づき、IAEAによって仮定された放射性物質の拡散状況を計算し、その結果を提供しているということだ。このIAEAによって仮定された放射性物質というのは、いずれも1ベクレルという、つまり具体的な放射性物質がどの程度出ているかという実測、あるいは推定に基づくものではなくて、一定量の放射性物質が出ていたとしたら、気象に基づいて、どういう拡散をするのかということの計算を、気象庁がIAEAから求められて、それに応じて報告をしたということの報告を受けた。

 なおかつ、IAEAの指定に基づくシミュレーションは、100キロ四方単位でどうなっていくのかについてのシミュレーションを行って報告をするようにというものだ。したがって、国内の対策には参考にならない、まさにIAEAが国際的な影響についての参考にするための資料ということであるということだ。このため、気象庁としては当該結果を公開する必要はなく、誤解を生むことも懸念されるため、公表を行ってこなかったという報告があった。

 しかし、私からは積極的に公表する必要があるかは別として、こうしたシミュレーションを行っているということの指摘と、しているのであれば公表すべきであるという指摘は、この間も報道機関から受けていたということも同時に報告があり、少なくとも隠す必要のない情報だし、当然のことながら、そうした指摘があれば、いま申しあげたような誤解を生まないような、十分な説明をつけて少なくてもその時点では、公表すべきであったというふうに私から気象庁に対して申し伝えたところだ。

 したがって、気象庁のほうで皆さんからご要望があれば公表されるというふうに認識、理解をしている。なお、繰り返し申しあげるが、ここで行っているシミュレーションは原発でどれぐらいの放射性物質が出ているのかというような前提を置いたものではなく、1単位の何かものがあった時に、気象によってどういうふうにそれが世界中に広まるのかというのは、しかもそれが100キロでのメッシュで、シミュレーションを気象に基づいて行うというものなので、そのことが日本の国内における一種のシミュレーションとして意味を持つもので必ずしも無いということなので、公表された場合についての受け止めについては、冷静な受けとめを頂ければと思っている。


まぁ嘘だと思う。
おかしいでしょ説明が明らかに。
嘘のつき方がへたくそだな。

「公表する必要がない。」と判断したとあるが、実際に起きたことは「公表する必要がない。」ではなく「公表するな。」であった。

放射性物質予測、公表自粛を 気象学会要請に戸惑う会員(asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0402/TKY201104020166.html

福島第一原発の事故を受け、日本気象学会が会員の研究者らに、大気中に拡散する放射性物質の影響を予測した研究成果の公表を自粛するよう求める通知を出していたことが分かった。自由な研究活動や、重要な防災情報の発信を妨げる恐れがあり、波紋が広がっている。

 文書は3月18日付で、学会ホームページに掲載した。新野宏理事長(東京大教授)名で「学会の関係者が不確実性を伴う情報を提供することは、徒(いたずら)に国の防災対策に関する情報を混乱させる」「防災対策の基本は、信頼できる単一の情報に基づいて行動すること」などと書かれている。

 新野さんによると、事故発生後、大気中の放射性物質の広がりをコンピューターで解析して予測しようとする動きが会員の間で広まったことを危惧し、文書を出した。


学会独自の判断で公表するなと言ったと?
普通は誰かに言われたんだろうなと考えるでしょう。
「ぜひご協力いただけませんでしょうか?」と頼まれたのでは?
(完全に推測ですが)

誰かが公表しないという政治的判断をしているが、それは枝野官房長官ではないらしいことはわかった。
そして、政府の情報管理がなっていないこともよくわかった。
指示系統が混乱しているのと、おそらく「情報管理」という言葉を「情報統制」と読み違えているくらいのレベルで勘違いしている。

察するに、今回の震災に関する問題について、判断をする政治家がことごとく不在で、官僚組織側で安全方向に振った結果だろう。
どうせ目立たない情報を上げても回らない話進まないし、決められない、だから、とりあえず問題にならない方向で進めておこうか。

ということではないのかな。
ただ、残念ながら、その選択は安全方向ではなかった。

結論は、政府(官邸)のマネジメント力不足なのだが、言うは易く行うは難しか・・。
その後、仙石副官房長官が入って変わったのかな。

その後、放射線量はどう推移しているか

2011-04-03 16:54:00 | ブログ情報(News Release)
東京の水道水中の放射線量
縦軸はベクレル/キログラム、横軸が・・図に描いていない・・。Timeです。
新宿を除いては検出できないレベル。
新宿についても影響が無視できるレベル。

都内の水道中の放射能調査結果


千葉で観測された大気中の放射性物質の量。
もう大気中にはほとんど存在していないと思われる。



福島周辺(福島県を除く)の放射線量
茨城県を除いては平時のレベルに落ち着いた。



福島の放射線量
落ち着いてきたとはいえ、飯館村がまだ高い。
放射線がよほど強くない限り積分値(蓄積量)が重要だが、政府としては問題ないレベルという判断だろう。
飯館村の値は5月中旬には落ち着くと思われているが、蓄積量の問題なので、再度放射線が高まる事態が発生すれば避難ということになるのではないか?
とにかく、封じ込ませることが重要だ。
これ以上の放射性物質の飛散を抑え込めれば5月中旬には空間放射線量が無視できるレベルになる


放射線がカラダに与える影響

2011-04-01 14:51:58 | ブログ情報(News Release)
日本において、今回ほど大学の果たす役割が大きくなった時はない。
大学に蓄積されている叡智が有用だということを示す機会が多分にある。
日本の報道機関がインテリジェンスの不足から信頼を失った一方で、自分たちのインテリジェンスを表明し信頼を得た大学の研究チームがいる。
ITの進化がこれを可能にした。

しかし、他方では大学がある特定の利権者・団体に偏っていることもよくわかった。
ただ、これについてはよく考える必要がある。

私はこう考える。

今まで大学の叡智を求める者は、少数の形が欲しい利権者・団体に限られていた。
実際、私が過去に経験した「産学官共同」という名のつく事業や研究プロジェクトは、国から予算を獲得するための"形式"であったという側面が大きい。
特に国内にとどまる産業についてはこの傾向が強い。
もちろんグローバルで競争している先端分野でのオープン・イノベーションの潮流もある。
しかし一方には、古めかしい構造が残っているということだ。

自分の力を必要としてくれるところで努力したいと思う。
これは人間であれば仕方がないことだ。
人間であれば誰しも評価されたいものだ。
だから、プロスポーツ選手は自分を一番評価してくれるところに移籍する。

これまで日本社会が大学の役割を求めていなかったのだ。
今後は求めていけばいい。
みんなで求めていいところなのだ。
大学とはそうあるべきなのだ。

個人的に有用な情報源として利用しているのは、特に東大病院放射線医療チーム(チーム中川)と東大物理学科長の早野氏だ。
震災直後の混乱極まる状況下において発生した福島第一原発に関する放射線汚染について、彼らの冷静な状況分析が非常に役に立った。
(他にも大勢いるんだけど)
彼らもこれほど社会から求められたこともないだろうから、やりがいを感じているに違いない。
社会が求めるから、彼らもチーム体制を整え、より正確で有用な情報提供を目指す。
実に優位なポジティブ・フィードバックだ。
このようにして社会として求めていけば、大学も変わるのだ。


閑話休題。


チーム中川がわかりやすく「放射線がカラダに与える影響」について説明している。
当Blogで繰り返し空間放射線量の推移と予測を取り上げているが、福島第一原発での対応次第ではあるものの、このまま封じ込めれば空間放射線量は減少傾向が間違いなく、5月中旬には飯館でも無視できるレベルに落ちる。
これ以上の放射性物質の飛散を抑え込めれば5月中旬には空間放射線量が無視できるレベルになる
少なくても福島第一原発周辺以外の人々が「確定的影響」を気にする必要はない。
「確率的影響」は積分値(被爆の累積量)が重要なので、出荷制限を実施するとともに5月中旬以降まで退避していれば影響を極小に抑えることができる。
(出荷制限のやり方は慎重に選ばなければならない)

個人的に専門家の意見を待ちたい項目としては、「(これは知ったところでどうしようもないが)福島第一原発で格納容器の破損や燃料漏れは起きているかどうか」「福島第一原発で燃料漏れが起きているとしたら、今後どういう結果をもたらすと予想できるか」「これ以上の放射性物質の拡散が防げるのかどうか。再臨界がなければ防げるのか。」あたりですね。


放射線がカラダに与える影響には、2つのタイプがある(東大病院 チーム中川)
http://tnakagawa.exblog.jp/15130220/

放射線が生物に与える影響には、「確率的影響」と「確定的影響」があります。「確率的影響」は、ズバリ、「発がん」のことです。放射線による発がんは、がんの発生に関わる遺伝子(DNA)が放射線により障害を受けることで起こります。

[中略]

「確率的影響」=「発がん」が起こる確率は、ごくわずかな量の被ばくであっても上昇し、被ばくした放射線の量に応じて増加すると考えられています。これ以下の線量であれば、大丈夫という“境目”=「しきい値(閾値)」がないのです。しかし、実効線量で100~150mSv(ミリシーベルト)未満の放射線被ばく(蓄積)では、発がんの確率が増すかどうか、はっきりした証拠はありません。

[中略]

さて、実効線量で100mSv~150mSv(ミリシーベルト)以上の被ばくになると、発がんの確率が増していきますが、100mSv(ミリシーベルト)で0.5%の上乗せにすぎません。200mSv(ミリシーベルト)では1%と、線量が増えるにつれ、確率は“直線的に”増えるとされています。

しかし、日本人の2人に1人が、がんになりますので、もともとの発がんリスクは約50%もあります。この50%が、50.5%あるいは51%に高まるというわけです。

もう一つ、「確率的影響」と区別しなければならない生物に対する放射線の影響とは、「確定的影響」です。こちらは、白血球が減ったり、生殖機能が失われたりするものです。この「確定的影響」は、放射線で細胞が死ぬことによって起こります。逆に、(確率的影響である)発がんは、死なずに生き残った細胞に対する影響と言えます。「発がん」以外のすべての影響は、確定的影響です。

私たちのカラダは60兆個の細胞から出来ており、毎日、毎日、その1-2%が死ぬと言われています。60兆個の1%とすると、毎日6,000億個が死ぬ計算です。しかし、そのことを私たちは何も“感じて”いません。

放射線によって、“自然死”以上に細胞が死んでも、被ばく線量が高くなって、死ぬ細胞の数が、あるレベルに達するまでは、障害は見られません。生き残っている細胞が、組織や臓器の働きを補(おぎな)えるからです。

死亡する細胞が増えて、生き残った細胞が、死んだ細胞を補えなくなる放射線の量が「しきい値(閾値)」です。放射線の量が、しきい値に達すると障害が現れますが、それ以下であれば大丈夫というわけです。わずかな量の放射線を浴びても発生する確率的影響と、ある程度の放射線を浴びないと発生しない確定的影響(白血球の減少、生殖機能の喪失など)は違うのです。

3月24日、3人の作業者の方が、足の皮膚に等価線量として数Sv(シーベルト)、言い換えれば、数千mSv(ミリシーベルト)、つまり、数百万μSv(マイクロシーベルト)の放射線を浴びたと報じられました。3Sv(シーベルト)以下であれば、皮膚の症状(放射線皮膚炎)はまず見られません。しきい値に達しないからです。

白血球が減り始めるのは実効線量で250mSv(ミリシーベルト、蓄積)程度からです。この線量が、すべての「確定的影響」のしきい値です。つまり、これ以下の線量では、確定的影響は現れないと言えます。

そして、私たち一般市民が実効線量で250mSv(ミリシーベルト)といった大量の被ばくをすることは想定できません。私たちが心配すべきは、「確率的影響」つまり、発がんリスクの上昇です。その他のことは、問題になりません。このことを皆様との共通認識としておくことはとても大事なことと思いブログに記載いたしました。


地道にやるべきことを淡々とやる。すべてはその積み重ね

2011-04-01 13:46:09 | ブログ情報(News Release)
地味で、やって当たり前と思われていることでも、しっかりと地に足をつけて対応していくことが重要。
FUKUSHIMA後にFUKUSHIMAがあってはならない。

日本社会では反省がなされないまま結果責任論ばかりが取り上げられて、結局、誰かが腹を切って水に流されて御終いになることが多い。
高過ぎる授業料となったが、しっかり反省できるかどうか。
ここを注視していかなければならない。
それが日本のためだからだ。

実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則及び研究開発段階にある発電の用に
供する原子炉の設置、運転に関する規則の一部を改正する省令について(概要)
(経済産業省 原子力安全・保安院)
http://www.nisa.meti.go.jp/oshirase/2011/files/230330-7-3.pdf

(1)電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行うために必要な計画を策定すること。
(2)電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行うために必要な要員を配置すること。
(3)電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行う要員に対する訓練に関する措置を講じること。
(4)電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行うために必要な資機材を備え付けること。
(5)上記の措置について定期的に評価を行うとともに、評価の結果に基づき必要な措置を講じること。

ひどい、予想通りに被災地の補給に失敗中【追記あり】

2011-03-31 23:45:39 | ブログ情報(News Release)
確かな取材情報を元に構成したエントリではありませんので、後で訂正する可能性があります。
いろいろと事情があるのは推測します、ただ結果がついてきてないんだからマネジメント失敗といわれて仕方が無い。

その後、支援物資の内容が偏っており、これが物資山積みの原因ではないか?という情報がありました。
確かに見たところ、水が多い気もします。
「おむつ」という文字もありましたが。
必要な物資が届いていない可能性はあるのかもしれません。
そもそも報道の情報が偏っていると思われ、現地で何が足りなくて何が届いていて、何が届いていないか、そういう情報がなくてわかりません。


ひどいことに、当初予想した通り、現在被災地では大量の物資が倉庫に山積みの状態。

人手より兵站のプロの手腕に期待』で自衛隊のスキームに期待していたのですが、どうもスキームに欠陥があるようです。

こんな時に行政組織の縦割り構造に沿ってスキームを作る必要ないんですよ。
兵站の確保は高度にロジスティックスなので、その道のプロでないと無理。
戦線が伸び切っている上に、各避難所および待機住民の情報管理を地方行政に任せていたら、情報が混乱するに決まっているじゃないですか。
こういう時は、指揮系統を自衛隊に一元化して、地方行政の担当官を自衛隊の下につけるんですよ。
補給戦略については自衛隊に全権委任するべきなんです。
「要請→補給」みたいなJust In Time で補給やってる場合じゃないでしょ今は。
パッシブではなくてアクティブな補給戦略に練り直しなさいよ。

これだから普段から「組織に成果を上げさせる」訓練をしていない人たちにマネジメントさせてはならないのだ。

3月30日(水)東日本大震災 いわき 物資 競輪場

持つべきものはトモダチ part2

2011-03-31 18:33:22 | ブログ情報(News Release)
私なんかはトモダチという響きからすぐ「20世紀少年」のトモダチを連想してしまう。
だが、それも今回の地震までの話だ。
これからトモダチと聞いたら米国を連想するだろう。

今回の米軍の働きに、中国やロシア、北朝鮮もびっくりしているらしい。
「おいおい、形だけかと思ったが日米ってほんとに同盟国だったんだね・・w」という状態のようだ。

これは、アメリカ大使館(@USConnect)のTweetから



在日アメリカ軍はいつまで日本のサポートを続けるの?
答えは・・・「日本の人・自衛隊が必要とする限り」


US military sees extended help for Japan(AFP)
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jJGyuD0xQJBAujLLRpwuLztccUlg?docId=CNG.1c55d652e61ad9ac029d2769b1927b97.8c1


"How long we will maintain a presence -- the answer is simply as long as the Japanese people and in particular the Japanese Self-Defense Force requires our assistance," he said, referring to the officially pacifist nation's military.


これは、在日米海軍司令部(@CNFJ)のTweetから


「2年を超える海軍勤務の中で、こんなにも自分が世の中の役に立っていると感じたのは初めて」ヘリで被災地へ支援物資を届けた空母ロナルド・レーガンの第4対潜ヘリ飛行隊に所属する女性パイロット(海軍中尉)はインタビューでそう語りました


Navy Lt. Nadia Brouillette Helps the People of Japan .(BlogHer)
http://www.blogher.com/navy-lt-nadia-brouillette-helps-people-japan


*What was it like providing relief for the people of Japan? Do you speak Japanese or did you have an interpreter?

I do not speak Japanese, nor did my flight have an interpreter, however we did have patches with some Japanese phrases on it. Seeing the faces of the children and parents in the different Japanese areas I landed at might turn out to be the highlight of my career. In my two plus years in the Navy, this was the first time I’ve felt useful in such a big way. I am the newest pilot in the squadron, and to be able to watch the impact that my team has made gives me so much confidence that my career won’t be just training and ‘being ready in case we’re needed’. I’m so proud of HS-4 and “Operation Tomodachi.” Tomodachi means friend, and I think that is the most important word I’ve learned and have used extensively in my flights over Japan.


噂によると、震災直後の米軍は様子見だったようだが、自衛隊の本気度を見て本気になったそうだ。
ちなみに自衛隊は地震直後に出動要請が出る前に既に動き始めていて、一部には津波に襲われた部隊までいる。
初動早っww

フランスのサルコジはトモダチぶった営業活動に見える。
私の心の瞳が曇っているに違いない・・。
しかしサルコジのこういう行動力はさすがとも思う。

大前研一氏、格納容器が破られている可能性を示唆

2011-03-31 17:45:39 | ブログ情報(News Release)
官邸の原子力災害対策本部がこれまでの経緯、現在実施中の施策などについてまとめたものをHP上に公開しています。
毎日いろんなことが報道されて結局今どうなっているの?という人におすすめです。

(にしても、なぜ印刷したものをスキャンしてPDFにしたものをUpするのか。。HPにUpする部署とデータを作成した部署が違うから?縦割り?)

平成23年(2011年) 福島第一・第二原子力発電所事故について(原子力災害対策本部)
http://www.kantei.go.jp/saigai/201103311100genpatsu.pdf


15日 06:10 圧力制御室付近で異音発生
15日 06:20頃 圧力制御室損傷の疑い
15日 08:25 白煙発生


それと、

http://www.youtube.com/watch?v=5mBlngPiaSY

大前研一氏によると、15日に放射線量が高くなっているのは、使用済み燃料の方が水素爆発を起こして、これが原因といわれてきたが、この時に炉心溶融したからだと見解を述べています。
黒煙が出ていた件は、格納容器の下に穴が開いているからではないかということです。
(むむむ、、格納容器が破られてしまいましたか・・ -_-; )
また、大前氏は下手に格納容器内に閉じ込めて再臨界の可能性が高まるよりは、むしろそのままにして放射能の拡散を容認する方がよいと見ているようです。

なかなか刺激的な内容です。。。

私が『これ以上の放射性物質の飛散を抑え込めれば5月中旬には空間放射線量が無視できるレベルになる』で書いたことと逆で、抑え込むより最悪の事故(再臨界)を想定して、これを防げという意見のようです。

これ以上の放射性物質の飛散を抑え込めれば5月中旬には空間放射線量が無視できるレベルになる

2011-03-31 14:36:52 | ブログ情報(News Release)

こういう情報は本当に助かります。
今回の震災ほど科学技術者が注目を浴びる機会はないだろう。

当Blogでは積極的に実測値の推移や予測を取り上げていますが、報道では一切お目にかかりません。
マスコミの皆様はインパクトのあるニュースにしか興味がないから「今日は○○で△△シーベルト」などという「点」の情報のみで「線」や「面」の情報がまるでない。
マスコミは文系出身者が主だからといっても、理系出身者もいるはずだ。
これは意図的にやっているのだろうから、本当に罪深いと思います。

↓是非グラフを見てください。

放射線量変化モデルによる積算放射線被曝量の推定
(岡山大学大学院保健学研究科 助教 北脇知己)
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~kitawaki/Radiation_Model_Sim_3.htm

数理モデルを用いた解析結果から、今後の空間放射線線量率を予想し、3/13から100日間の積算放射線被曝量を推定する。

[中略]

3:考察

・今後の放射性物質の飛来がないとすれば、宮城・福島(福島市、飯舘村方面)での、積算放射線被曝量はそれほど高くないと考えられる。

・飯舘村内のモニタリング箇所のように、場所によってはかなり大きな積算放射線被曝量となる(それでも放射線業務従事者の年間被曝量以下である)。

・今後の放射線量の飛来によっては、この推定から大きく異なることも予想されるが、現在の状況のまま推移すれば、ある程度の被曝量で抑えることができると考えられる。



前から述べるように、基本方針は「如何に放射性物質の飛散を福島第一原発に封じ込められるか」だ。
今回問題となっている放射性物質の拡散の原因は、3月15日に飛散した分が支配的なのだが、数理モデルによる解析では、飯舘村でも50日でこの影響を無視できる範囲に落ち着くことが予想されている。
既に飛散した分は取り返せないが、今後の飛散を押さえ込めれば、あくまでも空間放射線量としては5月中旬にも放射線問題が収束する道が見えてくる。
(海や土壌に関する汚染などは別途考える必要はある。)

だから今現場では一生懸命飛散を抑え込む方策を実行に移しつつある。
既に手を打っているということだ。

こういうシナリオを見える化することが非常に重要。