辛い事件だ。
そうだろうな。
暴力、振るわれるは、そうだろう。
「22年前に夫を刺殺したとして殺人罪に問われた小池浅江被告(79)に対し、名古屋地裁(田辺三保子裁判長)は懲役5年(求刑・懲役8年)の判決を言い渡した。判決は殺害の事実を認定したが、詳しい動機のほか、遺体を隠した理由、自ら犯行を告白した経緯など、時間の経過が解明を阻んだ部分も少なくない。
小池被告は、夫の尭たかしさん(当時59歳)から頻繁に暴力を振るわれ、離婚も切り出されるなど夫婦関係が冷え切っていた1996年3月20日夜、愛知県豊川市の自宅で犯行に及んだとされる。
肩まで伸びた白髪と車いす。法廷での小池被告は、いつも小さな声だった。記憶の減退に老いが重なったためか、動機や当時の詳しい状況については「覚えていない」「記憶にない」と繰り返した。「“ちょんちょん”と刺しただけ」「死んだとは思わなかった」など、殺人未遂罪の適用を訴えた弁護人の主張とずれる発言も目立った。
凶器の刃物から当時の指紋は出ず、現場の玄関には血痕もなかった。公判で殺害の有力な証拠とされたのは、現場に居合わせたという長男の目撃証言だった。「母が父を後ろから追いかけ、首を刺した」。証言は尭さんの骨に残された傷の状況にも合致し、判決はその信用性を認めた。
事件は昨年1月、小池被告の通報で発覚した。公判では「出してあげたいと思った」と供述したが、尭さんの行方を尋ねる豊川署員や市の担当者に、長男と2人で「勝手に出て行った」とウソを言っていたことも明らかになった。
なぜ遺体を20年以上も隠していたのかも不明のままだ。長男は法廷で、長年暴力を受けた母親が逮捕されることに納得できず押し入れに隠したと証言。小池被告も「長男が片づけた」と述べたが、死体遺棄罪の公訴時効(3年)が成立していることもあり、それ以上踏み込んだ審理は行われなかった。
捜査に関わった県警幹部は「時間がたつほど真相解明は難しくなる。もっと早く把握できればよかった」と悔しさをにじませる。
裁判員を務めた女性は判決後の記者会見で、「なぜ急に自首しようと思ったのか、はっきりしたことは分からない」と話した。別の30歳代の女性も「不透明なことがとても多く、考える材料や時間がもっとほしかった。年月の壁はすごく感じた」と振り返った。
いくつもの「なぜ」が残る今回の事件。判決を聞く小池被告の様子はこれまでと同様、淡々としていた。」
やはり、夫婦も、子供も、そうだろうな。
変な結婚するとその子供も、大変。
親は、子供は、難しい。
離婚、そして、逃げる場所が本当に必要なこと。
氷山の一角の事件。
自首は、年齢と、亡霊が、出る。
それで、自首というのかもしれない。
そうだろうな。
暴力、振るわれるは、そうだろう。
「22年前に夫を刺殺したとして殺人罪に問われた小池浅江被告(79)に対し、名古屋地裁(田辺三保子裁判長)は懲役5年(求刑・懲役8年)の判決を言い渡した。判決は殺害の事実を認定したが、詳しい動機のほか、遺体を隠した理由、自ら犯行を告白した経緯など、時間の経過が解明を阻んだ部分も少なくない。
小池被告は、夫の尭たかしさん(当時59歳)から頻繁に暴力を振るわれ、離婚も切り出されるなど夫婦関係が冷え切っていた1996年3月20日夜、愛知県豊川市の自宅で犯行に及んだとされる。
肩まで伸びた白髪と車いす。法廷での小池被告は、いつも小さな声だった。記憶の減退に老いが重なったためか、動機や当時の詳しい状況については「覚えていない」「記憶にない」と繰り返した。「“ちょんちょん”と刺しただけ」「死んだとは思わなかった」など、殺人未遂罪の適用を訴えた弁護人の主張とずれる発言も目立った。
凶器の刃物から当時の指紋は出ず、現場の玄関には血痕もなかった。公判で殺害の有力な証拠とされたのは、現場に居合わせたという長男の目撃証言だった。「母が父を後ろから追いかけ、首を刺した」。証言は尭さんの骨に残された傷の状況にも合致し、判決はその信用性を認めた。
事件は昨年1月、小池被告の通報で発覚した。公判では「出してあげたいと思った」と供述したが、尭さんの行方を尋ねる豊川署員や市の担当者に、長男と2人で「勝手に出て行った」とウソを言っていたことも明らかになった。
なぜ遺体を20年以上も隠していたのかも不明のままだ。長男は法廷で、長年暴力を受けた母親が逮捕されることに納得できず押し入れに隠したと証言。小池被告も「長男が片づけた」と述べたが、死体遺棄罪の公訴時効(3年)が成立していることもあり、それ以上踏み込んだ審理は行われなかった。
捜査に関わった県警幹部は「時間がたつほど真相解明は難しくなる。もっと早く把握できればよかった」と悔しさをにじませる。
裁判員を務めた女性は判決後の記者会見で、「なぜ急に自首しようと思ったのか、はっきりしたことは分からない」と話した。別の30歳代の女性も「不透明なことがとても多く、考える材料や時間がもっとほしかった。年月の壁はすごく感じた」と振り返った。
いくつもの「なぜ」が残る今回の事件。判決を聞く小池被告の様子はこれまでと同様、淡々としていた。」
やはり、夫婦も、子供も、そうだろうな。
変な結婚するとその子供も、大変。
親は、子供は、難しい。
離婚、そして、逃げる場所が本当に必要なこと。
氷山の一角の事件。
自首は、年齢と、亡霊が、出る。
それで、自首というのかもしれない。