心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

うれしいことも悲しいことも

2011-04-20 | 蘭秀会書展

                      (半紙)

 

 

今回の書展に出品していた作品のひとつ、山頭火の句

「うれしいことも悲しいことも草しげる」

 

 

この句が一番書きたかったのに、最後まで書けなくて苦しんだのでして。

でもその分、思い入れもあって 

 

ひっそりと佇んでいる感じにしたかったので、会場の隅っこに。

普段はキッチンの脇にいる枯れ枝に寄り添ってもらい。

 

当たり前だと思っていた日常に、突然やってくる

悲しいこと、悔しいこと、もちろんうれしいことも

ゆっくりと・・自分の中で、そのまんまを受け入れることができたら

いつかは根を張り、芽を吹き、花を咲かせることができるといいなぁ・・って  

 

本当の強さって、我慢したり頑張ることじゃなくて、

風に吹かれて揺れる草のように、しなやかな心なのかな・・って 

 

山頭火さん。

今日もありがとう 

 

 

 

 

 

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字手紙教室

2011-04-19 | 蘭秀会書展

                     渉太郎君と考二郎君とお母さんの作品

展覧会の会期中に、「字手紙」のワークショップをば。 

今年は少ないだろうなぁ・・と思いつつ、特に終了時刻も決めてなかったので                                 11時~の部は、途中参加組も入れて結局2時近くまで  

午後組には、高校のブラスバンド部の同級生が偶然集まり、                               染色家でもあるOさん の小5の渉太郎君と小3の考二郎君も参加。

今、心に浮かぶ漢字一字と、そこにひと言添えてみて~とのお題に  

 渉太郎君が最初に書いたのは、『攻 守りのたいせいに入らないために攻めの字』

今野球に夢中だそうで。その後もどんどん湧いてくるようで黙々と。 

力 今力をつけるとき                                                          楽 このじょうたいでもずっと楽しく
笑 心の中にうかんできたから
開 もっといろんなところに開きたいから
攻 守りのたいせいに入らないために攻めの字
一 春の大会一勝
光 光りのようにあかるく。
明 りかがかいてといったから (りかは私の同級生の一人)
正 しょうじきに!                                                             体 体をうごかして!
幸 幸村のように強く                                                                 生 明日は息子の誕生日 11年前の明日のこと   

考二郎君のは、「幸」「正」「体」、そしてお母さんのOさんのは「生」                      

「 明日は息子の誕生日 11年前の明日のこと」 と。

う~ん、この子たちはただ者じゃないな、と大人みんなで感心、サインをねだる

このメンバーは、子年書初め会 丑年書初め会でも、一緒に。

そして、午前の部に参加のSさんのお孫さんの中2と中1の姉妹はじめ、                             ご主人への思いを書かれた「男」と「女」には、                                       「それぞれよろしくね!」と、「忘れてはいけない」ってひと言が。  

 この「男」はかなりいい男ですね~ご主人様?って伺うと、「もちろん」って

 

メールでは伝えきれない、日常のなんでもない体温や思いといったものを                      

手書きの手紙はきっと届けてくれると・・                                                       絵は書けないけど、文字なら・・と、手紙を書くきっかけになれたら・・と思います   

参加下さった皆さま、楽しいひと時をありがとうございました 

 

 

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 「書」の可能性

2011-04-18 | 蘭秀会書展

                           「絆」

 

 

昨日、蘭秀会書展が無事閉幕しました。

 

土曜日、午前の部のワークショップ中に、かなり揺れを感じる地震が

あったりもしましたが、思ってた以上に多くの方にお越し頂き感謝です 

 

ご来場下さった皆さま、ブログにてご覧下さいました皆さま

まずはこの場にて御礼申し上げます。ありがとうございました 

 

最初の画像は、1階ロビーに展示していた「絆 辛卯三月願為東北関東大震災」。

 

作品としては、やっぱり萎縮していて納得のいくものではなかったけど

書いていた時のニュースから流れる映像や、心模様がつぶさに思い出されるのでして 

 

そして「絆」の反対側には、小色紙に書かれた皆さまの『それぞれの「卯」』。

どれも個性的で、元気のいいうさぎばかりでした 

 

 

 

 

今年のお正月にあった「現代の書 新春展」(↓)に負けてないでしょ?  

 始まってみると、あっという間の4日間でしたが、

自分なりに「書すること」への思いを確認することができたり

 会の皆さまと心をひとつにすることができたのかな・・と勝手に

 感慨深い出会いと時間を頂きました 

 

なんでもない日常の中で「書」を通して頂いたご縁から、

「書」をつながりに、人の輪、心の和が広がって続いていけたら・・と 

 

明日はワークショップで書かれた、素敵な作品をご紹介します♪

 

 

 

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蘭秀会書展 最終日

2011-04-17 | 蘭秀会書展

                            「貫之」

 

 

昨年12月の書TENで使った古民具の帯戸に、パネル仕立てにして貼りこんだ「貫之」。

 

「紀貫之の名前を書いたんですか?」って聞かれたけど、えっと・・違います・・

 

本当は「一以貫之」(一を以(も)って之(これ)を貫く)という四言句の

下二文字「之(これ)を貫く」でして・・

 

 

昨日は午前・午後と「字手紙」のワークショップがあり。

毎年お越し下さる方、初参加下さった方々と、時間を忘れて文字遊びをば。

 

その時の皆様の作品はまた明日ご紹介するとして・・さて、早くも今日は最終日。

 昨日の続きで、第2ギャラリーの作品をご紹介します。

 

左:昨日もご紹介した2点出品の川野さん 

中:独特の温かい世界をお持ちの菊地さん

右:対照的な甲骨文の作品と2点出品の遠藤さんの「騰世獨遊」

 

左:品よくお優しいお人柄が滲み出ている仮名作品は森清泉さん

中:上の作品と2点出品の菊地さん

右:半切を1/4に切って赤い線で囲った「萬壽無強」は宮井さん

 

左:伸び伸びとした栗田さん 右:情景が浮かぶような作品の増田さん

 

左:伸びやかな作品の花房さん 

右:凛としたかなの杉岡さん

 

 

左:昨日もご紹介した森照泉さん

中:同じく森さんの清々しい曹全碑

右:朴訥とした作品の小川さん

 

左:潔いスケールのある荒井さん 

中:空間が生きてる柿沼さん 

右:大胆で力強い作品の岡さん

 

左:自詠の句を書かれた堀越さん

中:自然な呼吸を感じる横井さん

右:おっとりとした作品の舟生さん

 

左:さっぱりとした、という意味の句を書かれた加島さん

右:昨年入会、展覧会のために数百枚も書かかれた菊田さん

 

左:ゆったりとした「慈」のままの中掘さん

右:しっとりとしたかなは森清泉さん

  

左:きりりとしたかなは杉岡さん

右:おおらかな「陽光」 緒方さん

 

 

左:爽やかな「花舞」 角さん

右:歌が聞こえてきそうな作品は加島さん

画像が黄色がかってしまって 

 

コーラスもされている加島さん、帰り際に何か歌って~とリクエストしたら

じゃあみんなで歌いましょう♪と、タクトを振って「菜の花畑に~♪」を数名と合唱。

会場に笑顔と拍手を残して、帰られましたとさ 

 

昨日は、書燈社の栃木郁子先生、書TENでご一緒させて頂いたseikaさま

書の諸先輩の皆さまもお越し下さり感激でした。

 

ありがとうございました。

 

さて、残り一日、地震が来ないことを祈りつつ楽しんできま~す 

 

あ、それから 

 

昨日拙ブログを見て・・とお越し下さった方が、ワークショップにもご参加下さり

ご自身のブログでもご紹介下さいまして。

そのブログはここをクリック→ 書に関してあれこれ(ブックマークに加えさせて頂きました)

 

小泉さま~昨日はありがとうございました   これからもどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

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蘭秀会書展 3日目

2011-04-16 | 蘭秀会書展

                      「貫」(部分)

 

 

画像は、帯戸に貼り込んだ作品「貫之(これを貫く)」の部分。

写真がちとボケてるのしかなかったので、今日は部分だけってことで 

 

昨日は残念ながら仕事で会場には行けませんでしたが、

帰宅後、母からの弾んだ声の電話があり、嬉しい限りです 

 

なんだか心落ちつかない毎日で、思うように書けなかった・・と、母。

 

私の「天馬自行空」の隣だと負けちゃう・・と言ってたけど、

かなを、正筆会現会長の黒田賢一先生に師事している母の書風は、

いわゆる万葉かなの世界とは違って、現代的で線が強く、

全然負けちゃいないって思う 

 

  

「ほのぼのと舟おしだすや蓮のなか」

 

そして、母の師であられた(故)中平南谿先生の作品は「醉裡楽天眞」。

母曰く、中平先生の作品はいつもそこだけ別世界だった、と。 

書かれる題材は、自然風物がほとんどで、俗世間からは遠くはなれた境地を感じ、

ぱっと明るくたおやかな空気が漂っていた、と。

 

 

 

 

「書は人なり」とはよく言うけれど、まさにお人柄が滲み出た世界がそこにあり。

 はてさて、私は、母は、そしてそれぞれに・・どんな人と為(な)りなのでせうね

 

続けて、皆さまの作品を順番にご紹介させて頂きます。

今日まずは、第1ギャラリーから。

 

 

左:今年は金文に専念した清水さんのなんとも愛嬌のある表情の作品

右:今回はこの行草と、曹全碑を書かれた森さん

 

 

左:がっちりとした力強い隷書は河野さん

右:飄々とした「長楽無限」は阿部さん

 

 

清潔感のある近代詩文の柿沼さん

 

左:清楚な行書は秋山さん

右:上の「長楽無限」も書かれた阿部さん

 

 

左:木簡風のどこかおとぼけな表情の五言二句は小林さん 

中:今年初出品にもかかわらず堂々とした庄子さん 

右:軽やかな書風の丸田さん

 

左:町田市長賞も受賞されたこともある川野さん 

右:いつも書かれることばには強い思いを込められている中井さん

  

今回計画停電の中でもたくさん書かれていた大橋さん

 

左:古い木簡臨書は久保田さん 右:自然体で書かれた広瀬さん

 

左:遠藤さん。2点出品のうちの1点は繊細なこの甲骨文。実物をぜひ。

右:最初の愛嬌ある金文を書かれた清水さんのこれも金文 

 

左:全紙のかなとこの半切のかな2点出品の大橋さん

右:大胆でおおらかな作品は、隷書と2点出品の河野さん

 

続きの第2ギャラリーはまた明日。

 

今日は午前と午後に、ワークショップがあり。

のんびり一緒に「字を書く」ことを楽しめたらと思っています

 

 

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天馬自行空

2011-04-15 | 蘭秀会書展

                          (全紙)

 

 

昨日から無事、蘭秀会書展が開幕しました。

 

今年は、今まで以上にこの日を迎えることができたことに感謝をしつつ

全員で東日本大震災で被災された皆さまに黙祷を捧げてから、陳列作業開始。

 

 

今も避難生活をされている友人より、

「元気で書ができる環境にあるのなら、毎年続けてきた書展は是非開催してね。

自分は今は書ができる状態ではないけれど、いつかまたできるようになるという

希望が持てるよう、盛会をお祈りしています」と、逆に励ましのことばを頂き

震災後改めて、作品に向き合うことができました。

 

そんな作品の中の1点が、この「天馬自行空」~ 天馬自ら空を行く。

 

こんな自分にも何かできることはないのか、そんな自問自答の中で、

書を通して今できることを・・と、復興への強い願いを込めて書き上げました。

 

1階ロビーの「絆」は・・・。

連日の震災ニュースを見ながら、ことばへの思いは強かったのだけど

昨日、裏打ちされた作品を会場で貼りこんでみて、う・・・ん

 

硬かったし、小さかったなぁ・・と、写真を撮る気持ちになれなかったんだけど、

書いていた時の頑なな緊張感を思い出し、「今」の記録として心に残しておこうと 

 

・・って、言い訳いい訳  

 

今回は(故)中平南谿先生、そして三十五人三十五様の、

それぞれの「今」の生き様をご高覧頂ければ幸いです。

皆さまの作品も順次、ご紹介させて頂きます。

 

初日の昨日は、越智先生はじめ、鵞遊さん、そして約20年前まで教室にいらしていた

今は都内にお住まいのOさんが、偶然このブログを見つけて訪ねて来て下さったりと

心強いスタートとなりました。

 

皆さまお忙しい中、また余震の不安もある中にも拘らずお越し下さり、

ありがとうございました

 

先日、まくりの状態で画像アップした母の作品は、軸装して鎮座しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「今」を重ねていけたら

2011-04-14 | 蘭秀会書展

                     (半紙 上下少しカット)

 

 

母と主宰している書道教室の年に一度の、蘭秀会書展、今日からスタートです。

 

開催にあたり、311日に起きた東日本大震災で被害に遭われた皆さまに、

慎んで心よりお見舞いを申し上げます。

 

このような時に書展など・・とも考えましたが、

それぞれに一生懸命取り組んできたその姿を、感じて頂けたら・・と、

そして自分自身でも振り返ることで、改めて色々なことに思いを馳せることが

できたらと思っています。

 

「今」を受け入れることは苦しくても、「今」目の前のことをちょっとづつ重ねていけたら、

「今」の先にある「未来」が待っていてくれると信じて、それぞれにできることを、一歩一歩 

 

そんな願いを込めて、今年の作品のひとつに山頭火の句を書きました。

 

「うれしいことも悲しいことも草しげる」

 

画像は、何度も何枚も書いた中の1枚。

今回の展覧会には、別の作品を出品しています。

 

 

ここ数日、余震が続いているので、どうかご無理のないところでご高覧頂ければ幸いです。

 

 

◆会期:414日(木)~417日(日) 10001730 但し14日は1130

     私は午後1時半頃~会場におります。

 

◆会場:町田市民ホールギャラリー

◆詳細は→ここをクリック

 東京新聞ショッパー47日版 と、タウンズウェブ 鎌田舜英の書の展示室

 でもご紹介頂いています。

 

 

 

 

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蘭秀会書展 いよいよ明日から

2011-04-13 | 蘭秀会書展

                       「笑」 (スケッチブック)

 

 

 

愈々明日から、蘭秀会書展 が始まります。

 

今年は、少し遅いスタートだった作品制作。

でもそれぞれに集中、個性溢れる力作揃いになったと思います

 

先月の未曾有の東日本大震災の後、ここ関東でもまだ余震や

計画停電があったり・・と、落ちつかない日々ではありましたが、

なんとか開催の運びとなりました。

 

書を通して、一人一人の「今」の一生懸命を感じて頂ければ幸いです 

 

明日は朝9時に集合、全員参加で陳列作業スタートして、初日開場は1130分。

私は午後1時半以降からは会場におりますので、お声をかけて下さいまし 

 

今回の作品は・・小品も入れると6点。

ずっと書けなくて、母にダメだしされていたのは山頭火。

もうだめ・・と思いながらも、今回どうしても書きたかったことば。

 

「うれしいことも悲しいことも草しげる」

 

はてさて、どんなもんでせうか・・ 

 

あれこれ準備に追われて、頭は朦朧としてますが、

会期中は元気に、笑顔で皆さまをお迎えしたいと思っております。

 

拙ブログでも、展覧会の模様は順次、ご報告していきたいと思いますので

お時間ありましたら、覗いてやって下さいませ 

 

 

 

 

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第18回蘭秀会書展のご案内

2011-04-12 | 蘭秀会書展

 

 

母と主宰している書道教室の、年に一度の習作展です。

この展覧会を通して「それぞれの一生懸命」を感じて頂けたら・・と思っております。

ご高覧頂ければ幸いです。

◆会期:414日(木)~417日(日) 10001730 但し14日は1130

◆会場:町田市民ホールギャラリー

◆詳細は→ここをクリック

 東京新聞ショッパー47日版 と、タウンズウェブ 鎌田舜英の書の展示室

 でもご紹介頂いています。

 

 

 

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ふまれてたんぽぽ

2011-04-12 | 山頭火・放哉・良寛

               (はがき) お地蔵さまの印は 房州やさん 刻。

          

 

 

 

ふまれてたんぽぽひらいてたんぽぽ  by 山頭火

 

踏まれても逞しく、屈託なく咲くたんぽぽを

心の奥の大事なところに植えておこうって思う 

 

時々くじけそうになったら

その心の奥の大事なところに涙(水)を撒くんさね

 

そしたらきっとたんぽぽは、笑ってひらいてくれるような気がする 

 

 

 

 

 

今日の1曲は、大好きなK.D. Lang が歌う Leonard Cohen's Hallelujah

 

 

 

 

 

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