心の免疫力~書とことばから

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求めて~ by 沙於里

避難区域の現状

2011-04-01 | つれづれ

                          「只在」

 

福島原発から半径20km以内に住むKさんと、さっき電話でお話をして。

一時県外に避難されていたのに、自宅に戻られたと伺い・・。

 

「避難されなくていいんですか?」 と、びっくりして聞いてしまった。

 

遠く離れた関東では、東電の「間違えました」会見に始まり、

IAEAの発表と政府の発表の食い違いに、何を信じたらいいのか分からないことが、

放射能の不安を煽っているわけで。

 

それでも当地では、一時避難していた避難区域外から、少しづつ自宅に戻る人が増えていると。

そこにはそれぞれに色々な事情があり。

 

もしや停電で、情報が入っていないのでは?と、慌ててしまったのだけど

電話の向こうからは、「だいじょうぶよ~。」と。

 

「洗濯物も干しているし、水道水も飲んでるのよ。

枝野さんはなるべく避難って言ってるけど、毎日長年浴びたら危ないんだから、

そんなに心配することないのよ。だから普通に生活してるから心配しないで~」って。

 

けれど今も物資不足は変わらず、週に2回の配給には、3時間並んでも、

「紙四角入りのジュース2個とカップ麺1個、野菜は家族数だけを人参か玉葱、バナナ、

青菜の中から選んで・・・私はバナナ2本と玉葱1個だけ貰いました。
他に缶詰1個、トイレットペーパー3個などを頂いて来ました。」 と。

 

でも、もらえるだけでありがたいことだし、それよりも全国的に町が有名になってしまって、

隣町の人からも近くに来ないで・・と言われた人もいるってことの方が、悲しい、と。

 

その地域への配達はなんとか再開したようだけど、荷物は営業所止まり。

その営業所への足は、ガソリン不足で行けるかどうか・・

 

「知ってる? このあたりは東北電力なのよ。 あの原発の電気は東京へ送るものなのよね・・

あ、でもね、ほんと何もいらないからね。」と言われて電話を切ったあと、

不用意に、避難しないんですか?と聞いてしまった自分に、胸が張り裂ける思いがした・・。

 

 

 

  

コメント (4)
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