先日 ちょこっとご案内した 三輪田米山 。
実は全然知らない書家でした。
でも思いがけず、その人柄も書も生き方もなかなかよかったです
で、慌ててテレビの画面をデジカメでパシャ
なので、画面がびよよよよ~んって感じですが、お許し下さいまし。
この「洗心」。
「洗」の大胆で勢いのある伸びやかな、さんずいが気持ちがいい。
さんずいのハネでゆったりと息を吸いながら腕、からだも浮いて、
それ受けてずしんと沈む「先」の重厚な一角目。
さんずいに対して「先」は小さめにすることで、右下の空間が空き
白の世界を外へと導く。そしてさんずいと「先」の空間を空けることで
よりさんずいの懐を深くし、おおらかな表情にしてくれる。
「心」の一角目は縦に下に、食い込むような力図よい線。
「洗」のさんずいの一角目の斜めに入る線と対応して、全体を引き締めている。
そして「心」の点二つは、大きな鳥が宙を舞うような優雅さと包容力がある。
「洗」の右下の空間と「心」の上の余白が美しいなぁ
眺めていると、豊かな気持ちになってくる。いいなぁ。いいなぁ。。
三輪田米山は、愛媛の偉人として紹介される書家であり神官。
幟や石碑のための揮毫をはじめ、頼まれればどこへでも出向き、
紙がなくなるまで書き続けたらしい。
元々はきちんとした書を書く人だったが、人を感動させる書とは・・と
悩んだ末、酒をあびるほど飲み、その酩酊の中で、腰を支えられながらも
型破りで自由な造形と、気宇壮大な空間を特徴とする作品をたくさん残している。
番組終了後、Kさんからメールを頂いた。
「上手く書こうとする心を酒で消そうとした~?まず上手く書きたいと
誰でも思うし上手く書けるようになるために習う。これが普通ですものね~。
考えさせられました」
上手くにも下手にも、自分の心が求めるものを探して、見つかるといいなぁ。
あ・・もちろん基本を学んだ上で・・・で、ですね