心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

日中書法の伝承展 最終日

2008-03-23 | 書展・展覧会情報
           


昨日が最終日だった、日中書法の伝承展。
4月の展覧会の作品が書けずに、しかも久々に風邪をこじらせて
体調も最悪だったけど、最終日だし!なんとか出かけてきました。

広い会場にもかかわらず、最終日の休日とあって、観覧者は多数!
皆さん熱心に1点1点、見ておられました。

いやはや、日曜美術館でも紹介されていたけれど、その出展数といい
内容といい、さすが謙慎書道会! とても充実していました。
この紙面では語りきれないので、詳細は こちらへ

私の大好きな木簡も、現物が何点か陳列されていましたが、
驚いたのは、その文字のサイズ。
一文字が5mmあるかないかの小ささなのに、しっかりとした墨色で、
文字も力強くも繊細で、流暢で、自由。 う~ん・・って唸りました。。

 ←木簡


今回、書で一番いいなあって思ったのは畢沅の書。
清々しいまでの堂々とした姿、キレがよく明快で、迫力もあり
線の細い太いの変化もあって、オシャレ 
眺めていると、爽やかな気持ちになってくる。
う~ん、季節で言うと、五月って感じかな。


  ←畢沅 「楷書述書譜軸」



内容はよくわからないのに、書体、書風でこんなにもたくさんのことを
表現できるわけなんですね~書って。
洋楽も、ことばの意味はわからなくても、曲調やリズムから、
いいなぁって思えるものたくさんあるのと一緒・・かな?


一方、↓は趙之謙の楷書五言聯。
癖字のようでもあるけど、ダイナミックで男らしく躍動感に溢れている。


 

以前は、中国の書風はあまり好きではなかったけれど、最近はなんだか好き。
この趙之謙も、前は全然いいと思わなかったんだけど、
なんだろう・・なぜかな・・いいなぁって思う 

書をやっている人の中には、中国に憧れ、中国人の文人たちの心境に共感し、
中国人になりたいって思っている人も少なくない。

私はそこまでは思わないけれど、改めて昨日、この展覧会を観て、
今の時代にあって、中国の書は新しいって感じた。

今年は北京オリンピックの年でもあるというのに、昨今では、餃子やら
チベット問題もあったりと、何かと不安の多い中国。

文化交流だけでは、残念ながら拭いきれないものもあるのは
致し方ないことなのかなぁ。。。

でも、無理を押して出かけてよかったです 


コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする