心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

蒔かぬ種は生えぬ

2008-02-05 | つれづれ
   
      

先週末、同じ書の師の下に通っていた 塩川素子さん が、久々に拙宅に来訪。

彼女とは年が近いこともあり、互いに刺激しあう仲。
求める世界はそれぞれ多少の違いはあるけれど、感じる疑問や迷いは似ていて。

彼女は、商業書道という場面では、さまざまな広告、テレビやラジオといった
メディアにも登場していて、黒澤明監督遺作の「海は見ていた」のロゴをはじめ
あれ?これも?という商品もたくさん。

そして一方、アートとしての書 の表現者でもあり。(←sho-artist shirokiとしての顔)
ただ、全く違う場面で活躍する中で、おそらく本人の目指すものは一つなのかもしれない。

ここ何年か彼女のライフワークにもなっている、アートメルボルン(オーストラリア)に、
この春も、参加するとのこと。
そこでは「意味」を持つ文字性から脱出し、五感に直接訴えかける作品を多く出品。

なぜ海外へ・・?
残念なことに、昨今の日本の不景気観、住宅事情もさることながら、日本と海外の
アートに対する考え方は全く違う・・・と。

日本は自分の価値判断ではなく、なんとか賞受賞とか、流行りのものとかで作品の
価値を決めてしまうところもあるけれど、海外では小さな子供でさえ、
「この絵が欲しい」と言える文化があると。

そして一度飾ったら、埃を被ったまま飾りっぱなしではなく、季節や気分によって
アートを着替える習慣もあるとも。
日本もかつては床の間があって、季節ごとに空間を演出してたはずなんですけどね。

ま・・このテーマについては、また別の機会に触れるとして・・・。

久々に、手巻き寿司ならぬ、手巻き生春巻きを食べながら、のんびり語り合いました。
私なんかつい、できない言い訳を探して、なかなか次の一歩を踏み出せずに来た
けれど、彼女はちゃんと一歩づつ踏み出していて。

何はともあれ、蒔かぬ種は生えぬ・・ってことですかね。

お~っし。私もがんばるぞっと 

彼女が帰ったあとふと、思ったことは・・。

ものづくりにしても、生きるにしても、譲れないものを秘めながら、
それぞれに束縛や葛藤の中にいて、その反発と欲求っていうのも、
ある意味、必要なのかもしれないなぁ・・と 

あぁ・・でも私、そんなに強くないなぁ。。。
コメント (4)
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