心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

人生は響きあい

2007-11-11 | つれづれ


ある番組で紹介されていた、日本中の食通が集まると言われるレストラン~
山形県庄内にあるイタリア料理店「アル・ケッチァーノ」。

シェフの奥田政行さんは、その土地で収穫されるあらゆる新鮮な食材を使って、
あふれる好奇心と探究心で、世界でたったひとつのイタリアンを創り出す天才。
その料理の魅力もさることながら、感動したのが地元の農家の人々との関わり方。

手間がかかるわりに調理法も余りなく、今や作る人が激減した作物を、ひとつづつ
味見をして新しい料理を創り、地元の農家の元気回復に一役かっている。

彼の安全で美味しい食材を多くの人に楽しんでもらいたいという思いと、
故郷を夢のある大地にしたいという情熱は、活気を失っていた地元農家の人達にも
伝わり、よしもう一度!と自信を与え誇りを取り戻すことにつながった。

地元だけで流通していた与冶兵衛きゅうりを、母の代でやめていたという方が、
奥田さんの料理に対する熱心な姿に、作ってみようという気持ちになる。
そして実ったきゅうりとそのお宅で養殖をしている虹鱒とを持ち帰った奥田さんは、
新しい料理を創って、その方をご招待して試食してもらう。

料理を創った奥田さんの「どうですか?」という表情と、野菜を作った方の
「おいしい」のひと言が響きあった瞬間の、なんとも言えない間は感動的だった。
しみじみとした思いが伝わり、なんだか羨ましいなぁって思った。

奥田さん曰く、料理は足りないものを補い合って創っていくものと。
そして料理人として一番うれしいことは、みんなの=生産者・料理人・食べる人の
気持ちがひとつになること、と。

人生は、響きあいなんだなぁ。そしてどこでどんな出会いがあるかわからない。
どんなことであっても、情熱と目的があれば、道は必ず見つかると信じて、
お互い探し続けませう


コメント (2)
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