<美の文明。もともと女性優位で、人類社会は、誕生した>
女性優位は、人類が始めて経験する事態ではない。
もともと女性優位で、人類社会は誕生した。
今や古典となった、バッハオーフェン(母権論)の指摘する通り、狩猟採集の自然社会は、母権社会ないし母系社会であった。
それが、あるとき「父権制への大転換をとげた。
アイキュロスの『オレスティア』は、その間の事情を伝える。 「夫を殺した妻。」である『母』を、「父の敵。」として、オレスティアは殺した。
アポロンは、そのオレスティアを弁護し、エリニュスは断罪するが、審判者アテナは「オレスティアに、勝利あれ。」と宣する。
これは、父権制への移行を象徴する話として引用される。
アテナイを中心に栄えたギリシャ文明も、それを継承したローマ文明も、堅固な「父権制。」であった。
キリスト教が、ヨーロッパに普及したのは、すでに母権制から父権制へ転換した後である。
キリスト教文化は、父権制の特徴を持つ。
神は、「母なる神。」ではなく、「父なる神。」である。
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