湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

「マッサン」のヌードポスター

2014-12-27 00:24:10 | 日記
先日、カレッタ汐留にあるアド・ミュージアム東京に行ってきました 
ここは江戸時代から今日までの約20万点の広告資料を収蔵している博物館なのだ。収蔵資料の中には広告入りウチワもあるぞ! 政治家の皆さんは参考にしないようにね
そしてこんな大正時代のポスター(レプリカ)も常設展示されています。

NHK連続テレビ小説「マッサン」に鴨井商店「太陽ワイン」の広告として登場したポスター。
ちなみにマッサンのモデルになった竹鶴政孝の妻リタは、療養のため晩年を逗子海岸に近い家で過ごしました。
ドラマに登場したポスターでは「美容と健康・安全と安心」だったサブキャッチ、実物は「美味 滋養 葡萄酒」となっていますね。現在では避けるべきと言われている漢字だらけの戒名キャッチ。しかし当時としては超画期的な広告でした。
モデルの女性の名は松島恵美子。赤玉ポートワインの宣伝活動用に組織されたオペラ歌劇団「赤玉楽劇座」は全国を公演して回ったのだが、その劇団の人気プリマドンナである。森永製菓から引き抜かれ寿屋に入社した気鋭のコピーラーター片岡敏郎が説得し、セミヌードの写真撮影を行った。時は1922(大正11)年、この頃は女性が人前で肌を見せるなどタブーであり、警察からのお咎めも覚悟しての大英断だった。日本初のヌード写真によるポスターは世の中をあっと驚かせ、商品も驚異的な売り上げを記録した。しかしモデルの松島恵美子の親や親戚の知れるところとなり、ついに笑子は感動されたといわれる。
この斬新なポスターを企画したのは寿屋宣伝部の第1期黄金期を築いた片岡敏郎や井上木陀らであった。西欧からの最新技術であるオフセット印刷や写真技術を駆使したこの作品は日本の広告史において欠かせない一点である。またこの作品はドイツの国際ポスターコンクールでも第1位に輝いたのである。
時代を先取りした広告発信をする企業文化のDNAは後の宣伝部、開高健・山口瞳らに受け継がれていく。寿屋の創業者・鳥井信治郎はどんなに良い品質の商品でも、その存在をまず知られなければ意味がないとし、広告の意味と価値を良く理解していたのである。 
(ADMT資料より)
コメント (1)
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