575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

鰰のお腹ぷっくり海遠し  すみ

2019年03月11日 | Weblog

魚屋で鰰を買いました。
はち切れる程の卵を抱いていました、と作者。

         

私は、金子みすゞの詩を思い出しました。

  朝焼け小焼だ、大漁だ
  大羽鰮(おおばいわし)の 大漁だ。

  浜は祭りのようだけど、

  海のなかでは 何万の、
  鰮(いわし)のとむらいするだろう。

大漁という詩です。

他のいのちを食べなくては生きていけない命。
命を産みだす海。
その海は遠し、と。

飽食の時代。とは、いのちを無駄にする生き方。
人間は、どこかで狂ってしまったのかも知れません。遅足




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1 コメント

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生滅流転 (殿)
2019-03-12 07:54:46
かって訪れたムンバイ。餓死という現実に呆然としました。6割を破棄するといわれる日本の外食産業。食前の「いただきます」の前に「命を」を付け加えるべきかもしれません。「数多なる 鰤子見し夢 母の海」

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