まさに「春浅し」の今日この頃。投句が集まりました。どの句に春の光が当たるでしょうか?結果は明日発表いたします。
題詠「春浅し」
① 探し物見つからぬまま春浅し
② 介護する肩腕痛む春浅し
③ 春浅き空にま白き昼の月
④ 瀬音聞き赤福にお茶浅き春
⑤ 春浅く 溪<たに>の祠に 神眠る
⑥ 春浅し芝駆け回る犬と子と
⑦ 春浅しやたらに響く着信音
⑧ 春浅きこずえの周り乳化せり
⑨ 酒すする二十歳の孫や春浅し
⑩ 春浅き印つけゆく測量士
⑪ 底見せて流るる田川春浅し
⑫ 春浅し凝脂(ギョウシ)洗はる今は誰そ(タソ)
⑬ 光さす床のぬくもり春浅し
⑭ けごろもに差し込むひかり春浅し
⑮ 憂き想い 濃茶練りこみ 春浅し
自由題
① 何よりも鬼より嫌ひ「コロナ外(そと)」
② 入院の留守宅守る雛飾り
③ 木蓮や毛衣しろくひかりをり
④ 街路樹の影縮こまる余寒かな
⑤ 読みおえぬページに残る寒さかな
⑥ 万両の実もみなついばまれ寒の明け
⑦ 三つ葉芹 野の香放ちて 空白む
⑧ 草の芽や遺伝子つなぐ笑顔かな
⑨ 楤の芽を好みし母は末娘
⑩ 針もたぬ 0型女子の 針供養
⑪ 自粛中響く声あり梅咲きぬ
⑫ 内股となり骸骨模型冬星座
⑬ 静けさや若人集う冬五輪
⑭ 淡雪のうっすら哀し生きるとは