ずっと気になっていたインド映画。
インド映画といっても、いつものような踊りと音楽・・・ではなく、
ちゃんと物語が紡がれていました。
マダム・イン・ニューヨーク
お料理上手な良妻賢母のインドの主婦シャシが、
英語が苦手・・・というコンプレックスをはねのけ、
一人の女性として、誇りと自身を取り戻していく様子が描かれています。

インドに住む主婦シャシは、英語ができないことで、夫や娘にからかわれたり馬鹿にされたり。
(思春期の女の子って、残酷です)
周囲から喜ばれているお菓子作りも、夫にはただの道楽程度にしか思ってもらえず
“妻は料理しかできない・・・・”なんて思いやりのない評価。
姪の結婚式の手伝いに、家族より一足先にニューヨークに着いたシャシは、
家族に内緒で、外国人のための英会話教室に通い始めます。
(4週間で話せる!という広告に惹かれて)
仲間とともに英語を学ぶうちに、少しずつ自信を取り戻していき
クラスメートの一人は、シャシに恋をした・・・
しかし家族がニューヨークに到着し、内緒で学校に行ってる間に幼い息子が怪我。
シャシは母親としての自覚や責任感を忘れていた自分を責め、
卒業を目前にした英会話教室に通うことを諦めてしまう。
それでも学校の仲間たちは一緒に卒業しようと協力するが
卒業試験の日(5分間のスピーチをすることになっていた)と姪の結婚式が重なることに。
頼まれていたお菓子を作り終え、何とか午前中に試験だけでも・・・・と思っていたら
幼い息子のいたずらで、せっかく作ったお菓子が全部ダメになってしまう。
これだけは自分の力でやり遂げたいと、もう一度お菓子作りを始めるシャシ。
卒業試験を諦めて。。。。
事情を知る姪の助けもあって、結婚式にはクラスメートたちがやってくる。
何も知らない夫に、クラスメートを紹介するシャシ。
(夫は初めて妻が学校へ行っていたことを知ります)
そして最後の新郎新婦へのスピーチ。
“妻は英語が話せないので・・・”という夫を止めて、シャシは英語でスピーチを始める。
結婚はステキな、対等の特別な友情・・・・
けれど、時には自分が相手より劣っていると思うこともある。
相手から尊重されていないと感じることもある。
相手のことがわからなくなることもある。
そんな時は相手を憎むのではなく、自分に自信をつけて、自分を好きになること。
自分で自分のことを愛することができれば、困難も乗り切れる。
そして、パートナーと子どもとで家族を作れ。
家族は素晴らしい・・・・
かなりいい加減というかうろ覚えなんですけどね。
そしてシャシのことを好きになってくれたクラスメートにも感謝します。
(彼女はヒンドゥー語で話すので、正確には伝わらないのですが、何となく。。。)
彼の存在があったから、シャシは自分自身をもう一度好きになることができたのです。
(恋ではなく尊重してくれたことが)

自分のことが好きになれれば、当たり前の日常も楽しくこなせるし
いつもの相手にも優しくなれる・・・・
いくつになっても、どんな状況でも、
新しい一歩は踏み出せる、
そんな気持ちにさせてくれた映画でした。
最後のスピーチのシーンは、不覚にも涙がこぼれました。
なんだかね、身につまされる・・・ってわけじゃないですが、
わかる、わかる!!って感じ。
2時間近い長い映画なんですが、一度も退屈せず、しっかり鑑賞できました。
英語も勉強しなきゃ!とまたまた思ってしまった。。。。