試写会のチケットをいただいて、映画『終の信託』を観てきました。
周防正行監督、主演 草刈民代、役所広司、さらに大沢たかお、浅野忠信。
HPから引用したストーリーは、こちら
1997年、天音中央病院。
折井綾乃(草刈民代)は、患者からの評判も良い、呼吸器内科のエリート医師。
しかし、長い間、不倫関係にあった同僚医師の高井(浅野忠信)に捨てられ、
失意のあまり自殺未遂騒動を起こしてしまう。
そんな綾乃の心の傷を癒したのは
重度の喘息を患い入退院を繰り返していた江木秦三(役所広司)の優しさだった。
綾乃と江木は心の内を語りあい、医師と患者の枠を超えた深い絆で結ばれる。
しかし、江木の病状は悪化していった。
自分の死期が迫っていることを自覚した江木は綾乃に懇願する。
「信頼できるのは先生だけだ。最期のときは早く楽にしてほしい」と。
2か月後、江木は心肺停止状態に陥る。
江木との約束通り延命治療を中止するのか、患者の命がある限り延命の努力を続けるのか…。
「愛」と「医療」の狭間に揺れる綾乃は重大な決断を下す!
3年後、その決断が刑事事件に発展する。
検察官・塚原(大沢たかお)は綾乃を殺人罪で厳しく追及。
綾乃も強い意志でその追及に応える…。
医療か、殺人か、愛なのか…って感じで描いた作品なのかもしれませんが、
とにかく後味の悪いというか、う~ん。。。。って映画でした。
尊厳死って確かに大切なことです。
チューブにつながれて、ただ心臓が動いているだけで“生きている”といえるのかというと
私は、違うと言いたいし、そうなる前に殺してほしいとも思う。
ただ私はそうでも、父や母、オットやチョビはどうなのか・・・と問われると、断言はできません。
リビング・ウィルというか生きてはっきり意識のある間に、
きちんと話しておく必要がある・・・と思いました。
死に関することって、タブーというかなかなか口に出せないですが、
健康な時に、きちんと意思表示だけはしておくべきですね。
で、映画なんですが、実際におきた事件をもとにしているそうです。
医師が尊厳死させてあげようとしたら、突然患者が息を吹き返し(意識はないです、ただ苦しむだけ)
慌てて、安楽死を通り越して殺人に至ってしまった・・・
何年も苦しんできた患者を、願い通り尊厳死させてあげようと思う医師は、決して間違っていないと思うし、
そのまま楽に死ねたなら、見守っていた家族だって納得したと思うんだけど。。。。
致死量の薬を投与して死に至らしめた・・・となると、検事が指摘するとおり殺人になってしまう。
早く楽にしてあげたかった・・・という医師の気持ちも理解はできるのですけどね。
検察での大沢たかおの執拗な追求と、草刈民代のやりとりが、なんだか気分悪くって。
呼び出し状受け取って、検察に行ったら、
こんなふうに長時間待たされて、拘束されて、黙秘権認められながら、結局しゃべらされて、
検事の思っていた通りに誘導されて罪になるんだ・・・
な~んて思わされるラストでした。
週末医療と取り調べ、二重に重い、映画でした。
お金払っては行きたくないなぁ。。。。