知り合いに、震災以来、病気ではないけれど、体調が思わしくない、という人がいる。
震災当日は一人で自宅にいて、揺れを体験したものの、
何かが壊れるでなし、ただただ驚いたのと、
コンビニのあまりの物のなさに焦ってしまった・・・だけだったが、
その後、毎晩のようになる携帯の緊急地震速報で眠れなくなった。
おまけに、見なきゃいいのに、テレビを消すのが怖くて(←気持ちはわかる)
ひたすらテレビを見続けていたら、流れてくるのは東北の酷い映像ばかりで、
精神的にひどく追い詰められたらしい。
西の方に住むご実家の両親が、帰っておいでと言ってくれたけれど、
ご主人やすでに社会人となっている子ども達を残していくわけにもいかず、
結局、一人、自宅で悶々としているうちに、すっかり体調を崩してしまったというのが実情。
余震が怖い、放射能が怖いと言ったところで、子どもやご主人には目の前に仕事があるわけで、
それほど真剣に自分の気持ちに寄り添ってももらえず、孤独感も感じたとか。
実際、被災地のお気の毒な状態を見ていると、自分自身でも甘えている・・・と思い込んでしまったようで、
かえって気持ちを吐き出すところがなくなってしまったみたいだ。
「もっと気持ちを切り替えて、強く生きていればいいんだけど・・・」
とおっしゃるけれど、人間、それほど強くばかりは生きられない。
被災地の方達のブログを読んでいても、体調不良は当たり前だ。
めまい、頭痛、動悸は治まらない、
下痢、便秘も当たり前、生理だって止まってしまったという人がたくさんいる。
あれだけのことがあったんだもの、そう簡単に元には戻らないよなぁ。
ネット上では、あの震災以来、不思議な力が身についた・・・・なんて書き込みもある。
遠くのものが見えるようになったとか(千里眼!?)、予知能力がある・・・とか。
どこまで本当かわからないけれど、大陸が移動して、地面が沈下するぐらい大きな変動があったんだもの、
人間だって、不思議な能力を身につけたって、少しも不思議じゃないよね。
東京は・・・・、私自身は・・・・というと、ようやく以前の生活を取り戻しているように見えるけれど、
食べ物や放射能といったところに注意しているあたりは、
決して、もう2度と、昔のような生活はできないってことなんだろうな。
チョビは、今でも東京の大学を目指しているし、
余程のことがない限り、東京の住人でいるとは思うけれど、
はてさて、30年、40年後にどうなっているのか、見当もつかない。
そろそろ収まったと思った地震でも、忘れた頃に震度4や5の地震が起こって、
終息宣言はまだまだだと実感させられる。
復興にも、なかなか光が見えてこないし、
なんだかなぁ~ってため息つきたくなるよね。