おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

小田急バス「真光寺公園」~京王線「若葉台駅」。その3。「よこやまの道」案内板。防人見返りの峠。「都県境」境界標。古代東海道・鎌倉街道。(「都県境を探ってみる」。第18回目)

2023-04-14 20:48:56 | 都県境を探ってみる

「よこやまの道」案内図。 

             東西を貫く尾根道。北側は、住宅等が建ち並び、南側には森や里山が広がっています。

解説板からは、「よこやまの道」を南北に抜ける旧「鎌倉街道」や「奥州古道」等が何本か通り、さらに東西を貫く「古代東海道」などの古道が残っていることが知れます。

              

横たわる美しき尾根のシルエット

多摩丘陵は武蔵の国府(府中)から眺めると横に長く連なる山々でした。夕暮れ時にシルエットとして浮かぶ美しい姿は、万葉時代の人々から「多摩の横山」「眉引き山」などとも呼ばれていました。

はるかな都へ~横山の尾根道

多摩丘陵の尾根道に当たるこの道を「多摩よこやまの道」と名付け、散策路と整備しました。この尾根は古代より武蔵野と相模野の双方を眺められる高台として、また西国と東国を結ぶ交通の証として要衝として活用されてきました。

この東西に伸びる尾根筋には鎌倉古道(鎌倉街道早ノ道、鎌倉街道上ノ道本路、軍事戦略鎌倉道)や奥州古道、奥州廃道、古代の東海道などの重要な歴史古道(古街道)が南北に交差し、その痕跡が各所に残され、また様々な伝説等も語り継がれています。

古代~中世~江戸時代に渡って政治、軍事、文化、産業、社寺参詣などを目的として、東国西国間の交易を行う商人や武士団、諸国霊場を行脚する巡礼者や都の貴人、官人、また幕末には新撰組ゆかりの人々も行き来したと推測され、歴史とロマンを感じることのできる道です。

万葉ロマン~防人・見返りの峠道

万葉歌では望郷や別れを惜しむ道筋として「多摩の横山」が詠われています。古代、北九州に配置された防人という兵士達は東国から陸路で都へ、さらに難波津(現在の大阪府の海岸)から舟で瀬戸内海を通り九州へ向かいました。

再び生きては戻れない覚悟の彼らが、この「多摩よこやまの道」の尾根で故郷を振り返りながら、家族との別れを惜しんだ姿が浮かんできます。

多摩丘陵~里山の自然

「多摩よこやまの道」の尾根道は暮らしの道でもありました。農林業が生活の中心だった時代には、多摩丘陵一帯に田園風景が広がっていました。

「多摩よこやまの道」には多摩の農村風景が所々に残されています。多摩丘陵の南側(町田市、川崎市)、北側(多摩市、八王子市)両側を眺めながら、尾根沿いに残された里山ともふれあえる道です。

左手の視界が開けてきました。

               前方の丘に向かいます。

   「防人見返りの峠(多摩丘陵パノラマの丘)」案内板。

東西に伸びる弓なりの尾根道

この尾根の高台は、東西(左右)に伸びる多摩丘陵の長大な尾根の上にあり、その全体が弓なりになっているのが見えます。

この尾根は、町田市相原町を経て相模原市城山湖にある後方高台の「三沢峠」、東は多摩川に面した多摩市連光寺向ノ岡まで通じています。合わせて全長約24㎞の尾根となり「多摩丘陵の背骨」とも呼ばれています。

富士山や丹沢・秩父連峰の山並み、狭山丘陵も見られる丘

この丘は標高約145mで、南西~北東にひらけた展望ポイントです。西は多摩川や浅川に面した七生丘陵、広大な武蔵野の向こうには遠く狭山丘陵も展望できます。ここから見る風景は、太古以来の先人たちも繰り返し眺めてきたことでしょう。

多摩ニュータウンの建設に伴い、約1千カ所の遺跡発掘が行われました。現代のニュータウンの下に、はるか昔、縄文時代のニュータウンが存在したことがわかったともいわれています。

歴史ある豊かな農村から新しい街へ―多摩川とその支流の恩恵に育まれ、大地と接してきた人々により営々と暮らしが営まれてきました。今、その穏やかな風景がよみがえってきます。

北西側。

北東側。

                 「防人 見返りの峠」。

先に進むと、右手は畑になっています。農作業中の人の姿も。

「都県境」境界標? 

「よこやまの道」を歩いていて、初めて確認できました。

右手には、深い森が続きます。

「古代東海道と丸山城」。

              

                  


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