僕の詩集

「人間・人生・生きる」をテーマに、色々な角度から人間を描写し、格言詩を目指しております。
読みやすく解りやすい詩です。

僕の詩集No.1018【 桜 の 木 】

2016-08-18 09:50:16 | 
   桜 の 木

       にのみや あきら


電力会社の広い敷地の中で
変圧器と渋谷川の流れの音を相手に
ぽつんと
場違いで孤独な生活をしている
あなた
あなたに相応しい友達は
敷地沿いに流れている渋谷川
変圧器のうめき声で
知り合った仲
それが証拠に
あなたの手が
川に向かって流れている
変圧器と渋谷川を
大きな一本の桜の木が
あなたたちを見詰めている
春になると
桜花の晴れ着姿を
披露しながら
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