桜 の 木
にのみや あきら
電力会社の広い敷地の中で
変圧器と渋谷川の流れの音を相手に
ぽつんと
場違いで孤独な生活をしている
あなた
あなたに相応しい友達は
敷地沿いに流れている渋谷川
変圧器のうめき声で
知り合った仲
それが証拠に
あなたの手が
川に向かって流れている
変圧器と渋谷川を
大きな一本の桜の木が
あなたたちを見詰めている
春になると
桜花の晴れ着姿を
披露しながら
にのみや あきら
電力会社の広い敷地の中で
変圧器と渋谷川の流れの音を相手に
ぽつんと
場違いで孤独な生活をしている
あなた
あなたに相応しい友達は
敷地沿いに流れている渋谷川
変圧器のうめき声で
知り合った仲
それが証拠に
あなたの手が
川に向かって流れている
変圧器と渋谷川を
大きな一本の桜の木が
あなたたちを見詰めている
春になると
桜花の晴れ着姿を
披露しながら