僕の詩集

「人間・人生・生きる」をテーマに、色々な角度から人間を描写し、格言詩を目指しております。
読みやすく解りやすい詩です。

僕の詩集No.995【 う つ 病 】

2016-07-31 09:50:28 | 
   う つ 病

       にのみや あきら


喪失していた
十一年間の空白は
なんだったのだろう
十一年間もの時間を失ったのは
悔いが残る 
取り戻すには
二倍も三倍もの時間と努力を要する
虚無感に襲われ
なにも手につかず
ただ部屋の中でゴロゴロ寝ているだけ
外出はおろか
食べることも拒否
そんな虚脱状態になる
うつ病と言う
わけのわからない病
なんであんな病気にかかったのだろう
まったく身に覚えがない
生真面目過ぎたのが原因だったのか
神様は無慈悲だ
あんな病気にかかったのは
はずかしい
もう二度とかかりたくない
かかった人たちの苦難が解かる
幸い私は十一年で回復した
良かったと喜ばなくてはならない
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僕の詩集No.994【 晴 れ 舞 台 】

2016-07-30 09:50:09 | 
   晴 れ 舞 台

        にのみや あきら


男には
一生に一度でいいから
晴れ舞台を経験してみたい
と言う願望がある
地味でおとなしい人生もいいが
一度ぐらい
自分を思いっきり
アピールするチャンスがあってもいい
晴れ舞台で生きがいを感じ
満足できたなら
こんな素晴らしいことはない
さあ、晴れ舞台を計画しよう
晴れ舞台を実現するのだ
一度しかない人生
思いっきり晴れ姿に酔おう
それが
男の一生に一度の願い
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僕の詩集No.993【 短 詩 集 ( 47 ) 】

2016-07-29 10:44:17 | 
   短 詩 集 ( 47 )

          にのみや あきら


① 待ち合わせ、メールに知らせまだ来ない。

② 散歩道、デモの行進に遮られ。

③ 始発電車待つ、シャッターの前は、人の渦。

④ 秋風に、乗って寂しい、セミの声。

⑤ 正月や、繁華街もカラスも、一休み。

⑥ かすむ目に、桜吹雪に義母の顔。

⑦ ひとり酒は、美味しい。

⑧ ひとり酒の美味しさ。

⑨ ひとり酒の寂しさ。

⑩ 階段に放置された、ペットボトル一本。
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僕の詩集No.992【 言 葉 ( 4 ) 】

2016-07-29 09:50:09 | 
   言 葉 ( 4 )

         にのみや あきら


言葉の力によって
あらゆることが
まとまり解決すると思っていたが
そうではない
口は災いの門と言う通り
悪い方向に
向ってしまう場合もある
だから言葉は怖い
上手に使いこなさないと
とんでもないことになる
最高の道具として
育ててきた言葉に
逆襲される恐れがある
芸術に
対話に
伝達に
意思疎通に役立っているのは
言葉だ
だがそれに危険が伴う
言葉を
崇めなければならない
敬わなければならない
逆襲される前に
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僕の詩集No.991【 人 生 ( 18 ) 】

2016-07-28 08:20:03 | 
   人 生 ( 18 )

         にのみや あきら


人生
垣根のない畑で育ち
壁のない子供部屋で遊び
エレベーターにも乗らず
手摺のない
梯子で
登らなければならない

人生は
牛のように歩き
時計のように刻み
歯車のように嚙み合い
そして
輪転機のように
働かなければならない

人間は
まめに働き
一生懸命努力して
焦らず、慎重に
優しく、親切に
寛大な心で
力強く、正直に
生きなければならない
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