僕の詩集

「人間・人生・生きる」をテーマに、色々な角度から人間を描写し、格言詩を目指しております。
読みやすく解りやすい詩です。

僕の詩集No.358【 薄  暮 】

2015-07-16 13:12:44 | 
   薄 暮

      にのみや あきら


自然と人工のバランスが
ゆるやかに揺れている
薄暮の眠りと時間のシーソーゲーム
綱引きの勝負は自明の理
柔らかい薄暮は静かに変身し
風景を闇で飲み込んで行く
太陽の休息
バトンタッチをした光のエネルギーは
フィラメントを激しく焼きつくし
蛍光管のガスを爆発させる
光明を太陽に託していた万物は
闇の中に隠れ
地球を我がもの顔に
エゴイステックな人間の支配が
窓辺に輝く
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僕の詩集No.357【 責 任 転 嫁 】

2015-07-16 11:17:29 | 
   責 任 転 嫁

        にのみや あきら

崩れた身体の線
化粧乗りの悪くなった顔
本心ではないようだが
妻は言う

あなたのせいよ
こんなになったのは

聞こえが悪くなった耳
頑固になってきた性格
本心ではないようだが
妻は言う

もとに戻してちょうだい
わたしの身体
わたしの心

抜け殻親父の反省
ぼくにも責任はある
でも
ぼくももとに戻りたい
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僕の詩集No.356【 通 信 】

2015-07-16 04:12:17 | 
   通 信

       にのみや あきら


いつになるのか
たしかに届くのか
飛脚に頼んだ
恋の文

読んで
くれてるだろうか
この思い
次の飛脚は
いつやって来る

時代は変わって

もしもし
ケイ子よ!
いま山手線の電車の中
愛してる?
モチよ
待っててネ
すぐ着くから
あと2分で着くわ
じやぁ後でね イェ~ィ
バァハハァ~ィ

いいかげんにしろ!
くやし~い!
どっちの時代にも生きられなかった
気の毒な中高年
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