百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

大地雪漫々

2007年01月07日 | 千伝。
大地雪漫々という言葉は、道元の孤独と充実を表したもので、雪国の雪は、すべてを白一色であり、無でもあり、雪漫々でもある。

小林翁の焼け野原の無に量った「夢満々」と似ている。

絶望や挫折した時に、呪文のように唱えると勇気を与えてくれるのが、「大地雪漫々」と「百尺の竿頭すべからず歩を進むべし」でどちらも道元禅師の言葉で、後者は揺らぐ30メートル以上の竿の先に立って、なおその先に進むほどの気概を持てば、十方(宇宙)自分の物という。
 
気は機を生むという。

いつの世に成功者も、無から有を生んだから成功者で、有から有では0、有から無ではマイナス。どんな資産家や大事業家も最初から大資本を手に商売を始めたものは一人もいない。生まれたときは、皆赤ちゃんのように。
 
欲と希望の違い。欲は自分のため、希望は世のため人のため欲の多い人は、成功と失敗の落胆は大きいが、希望の人には如何なるときにも前進があるから、雪漫々のように明るいとの事。
 
道元禅師はこうも言っている。
「仏法を完全に理解して宗教を立ち上げるのだったら永遠に不可能である。日々の修行の気ずきから全力を尽くすしかない」。

これは、現在において、最初から金に依存するのでは、永遠に不可能と言っているに似ている。
 
金は人間が作った物であり、その人間の違いは気持ちである。