中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

明日のために

2023-10-26 21:21:00 | 男の手料理
 最近、家の料理当番をかって出ることが多くなりました。やると、わりと楽しくなってくる。

 昔は、男性で「料理が趣味」みたいな話を聞くと、ただの偽善にしか思わなかったものですが、今はちょっとわかる。

 人の行動は、初めてそれをした時の精神状態と結びつけられるように思います。

 男が料理をする時というのは、そもそも、時間的・精神的に余裕がある。つまり「余暇」としてやっている。余裕のある休日に、新しい趣味でも見つけようかというノリで。…これは楽しくないはずがない。日ごろ、時間や気持ちの余裕がない中で追われるように料理しなければならない主婦の方々とは、そもそも違うのです。

 それが刷り込まれているので、最近は、休みの日でなくても、疲れていても、料理をするのがちょっと楽しいのです。

 スクールコンサートの昼休みに今日は何にしようか考え、帰りにスーパーで食材を買って(黒服ですが)、夕方からのんびりと厨房に立つ。これは、結構楽しい。

 今までなら、帰るとすぐに次の公演の練習などすることしか思いつかない。これも大切なことではありますが、疲れていると結局、夕飯までの「暇つぶし」にしかなっていないことも多いのです。

 それに比べて料理は、今はまだ新鮮な気持ちだからかも知れませんが、手順や分量のアレンジなどに集中することで、完全な気分転換になります。まるで、その日が休日だったような気になる。

 演奏もそうですが、楽譜通りにある程度できるようになると、そこからはみ出すことにチャレンジしたくなる。最初はネットのレシピ通りに恐る恐るやるわけですが、2回目3回目には、その流れの中でちょっと違うことをしたくなる。うまく行った時には、やっぱり楽しいのです。

 …とは言え、独りだったら、してないでしょうね。もう少しで娘もいなくなるので、二人暮らしになった時を見据えた、奥さんの御機嫌取りの練習みたいなものとも言える。

 平穏な老後のため、さらに腕を磨きます。

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