中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

今年もありがとうございました

2019-12-31 14:25:34 | 雑記
 いよいよ大晦日。

 これまでにないほど雪のない山形です。今朝も雨が降っていました。やはり暖冬です。秋のカメムシよりも、気象庁の予報が正しかったようですね。

 山形市だけでなく、今、東京へ向かう新幹線の窓に見える山にも、ほとんど雪がありません。


 さて、今年もたくさんの演奏会があり、本当にたくさんのお客さまに来て頂きました。

 新しい県民会館も、素晴らしい形で完成しました。本格オープンの来年は、数々の企画がすでに発表され、我々だけでなく、県民の皆さんの期待感も高まっているのがわかります。山響の団員だと知って、声をかけてくれる人が増えました。

 来年はさらに充実した一年になるように頑張ります。


 この一年、本当にありがとうございました!
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命日

2019-12-30 23:44:40 | 家族の思い出
 父の一周忌。

 一年があっという間だったような気がする一方で、父が生きていた頃がもうずっと昔のことのようにも思えます。「不可逆なもの」は、時間の感覚と無関係に遠いものになりますね。


 無宗教で散骨だったので、一周忌とはいっても、何の法要もイベントもありません。

 楽なのは助かりますが、かすかな寂しさもあります。


 さて、山形は帰省ラッシュのため、活気づいてきています。スーパーに行っても、温泉に行っても、人が多いだけでなく、テンションが高い感じがする。

 いつもいるお年寄りの方々が、元気だからです。久しぶりに、子供や孫の顔が見られるからでしょう。

 レジで、明らかに「買い過ぎ」のおばあちゃんの後ろで待たされる。今までは「…やれやれ」とため息をついたものですが、今は、なんだか微笑ましく感じます。

 家族と過ごす貴重な時間。幸せでありますように。
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白露水珠「雪女神33」

2019-12-28 23:50:53 | お酒の話し(山形県)
 仕事納めが無事に終わったところで、「シメの酒」を。「お歳暮」に、ありがたく頂いたものです。

 ということで、羽黒町の銘酒「白露水珠」。山形の新しい高級酒米の「雪女神」を豪勢に33%まで磨き倒した純米大吟醸です。

 旨いに決まっているわけですが、今年もよく頑張った「ご褒美」として、惜しげもなく開栓。


 ところで、「果樹王国」山形に住んでいながら果物の苦手な私ですが、もちろん子供の頃は普通に好きでした。

 今でも忘れられないのが、初めて「ライチ」という果物を食べた時のこと。今では日本でもわりと簡単に手に入りますが、昔は違いました。小学生の頃、父がシンガポールに単身赴任していたこともあって、初めての海外旅行としてシンガポールに行った時に、ライチを食べました。

 広い世界には、こんなに美味しい果物があるのか!と、感動したものです。

 種がデカくて、食べるところは少ないのですが、やさしい甘味と独特の香りが、もう一度味わいたくて次の一粒の皮をむく手が止まらない。…夢中になりましたね。


 あの感じを思いだしました。何でしょう?この、いつまでも味わっていたいような、甘味と香りは。基本的に、酒は「のどごし」で味わうタイプの私ですが、この酒は、飲み下してしまうのがもったいない。

 …めずらしく、じっくり味わいました。


 もはや、来年の予定に頭を悩ませることの多いこの時期。しかし、そんな事ではもったいない。残り少ない、過ぎゆく今年を、ゆっくり噛みしめたい。

 今しかない年の瀬を、じっくりと堪能するのにぴったりの良い酒でした。
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すべて良し

2019-12-27 23:40:27 | 山形交響楽団
 いまだに雪がないのは不気味ですが、暦は確実に進むもので、山響もいよいよ明日が今年の仕事納め。恒例の「第九」です。最終コーナーを回った感じがしますね。


 「第九」は言わずと知れた「年末の風物詩」ですが、それは終わりが華やかだというだけが理由ではないでしょう。四楽章のテーマが始まる前、低弦のレチタティーヴォの間に、これまでの各楽章を振り返るシーンがあります。こここそ、まさに年末にふさわしい。

 つまり、ベートーヴェン自身が過去を振り返るとともに、それを「すべて良し」と肯定しているから、この曲は感動的なのだと思います。


 小学生の時、「道徳」の時間があって、先生が面倒くさがってのことだと思いますが、時々テレビを観せられました。最近でもあるのでしょうか?教育テレビの「道徳用」番組です。

 ドラマ仕立てなのですが、ストーリーはだいたい、主人公の子の心が弱くて、ちょっとした嘘や裏切りをしてしまう。それを、やっぱり反省して、素直に謝って許してもらい、絆が深まる。そして流れる主題歌。

 🎵「ケンカもした〜さ、なかまだもんな!なかまっ!なかまっ!な〜か〜ま〜‼︎」

 若い頃は、このあからさまな「予定調和」が鼻について、体が痒くなるような不快感を覚えたものです。「ふん、そんな上手く行ってたまるか」と思うのは、私がひねくれていたせいばかりではないはず。


 しかし。歳をとると、そうでもなくなる。終わり良ければすべてよし。過ぎてみれば、何もかもみな懐かしい。恨みでさえも、良い思い出になったりするのです。


 新しい年を気持ちよく迎えるために、今年あった色々なことを詳しく思い出さずに箱に入れてフタを閉め、「ああ今年もまた良い一年だった」と書いたラベルを貼って、心の押し入れにしまい込む。

 その作業に最適なBGMこそが「第九」なのかもしれません。


 「良い一年」が仕上がるよう、心を込めて演奏したいと思います。
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弦合奏の調べ

2019-12-25 23:20:34 | 山形交響楽団
メリー・クリスマス!

 ということで、今日は山響のストリングスの本番でした。

 我々もそうですが、クリスマスにもかかわらずコンサートに足を運んで下さった皆様。良いことがありますように!


 恒例になりました山響ストリングス。今回のプログラムはクリスマスにちなんだもの中心。コレルリの「クリスマス協奏曲」など。しかしメインはジェンキンス「パラディオ」でした。

 
 ところで。最近まで見ていたドラマで使われているせいもありますが、弦楽の「カッコいい曲」と言うと、やはりヴィヴァルディの「四季」を超えるものは少ないような気がします。

 バッハよりも前なのに、ちっとも古くならないどころか、現代的な先鋭な感じすらあるのは、本当の名曲である証拠でしょう。どんな映像と合わせてもドラマティックになります。

 そう。「映画音楽」と言うとハリウッドのジョン・ウィリアムズの影響か、ド派手なものを連想しがちですが、実は感動的な場面は弦合奏の曲であることが多い。

 …いや、だから何だと言いたいわけではないのですが、私たち弦楽器は、お客様に感動を与えるために、クリスマスも休みなく演奏会をしている。そこに少しても何らかの意味を見出そうと。


 さて、今年もコンサートもあとは土曜日の「第九」を残すのみ。最終コーナーを回った感じがします。あとひと息。良い締めくくりになるよう頑張ります。
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良い令和を

2019-12-23 22:24:18 | 危機管理
 令和元年も終わりが近づいています。「令和初の」というフレーズで、いろいろと盛り上がった今年でしたが、考えてみれが、令和になって起きたことはその全てが「令和初」なわけで、だからめでたいとか、ありがたいわけではない。

 …何が言いたいのか。

 本日「令和初の」、健康診断に行ってまいりました。

 今年の初めにも受けているはずなのですが、年明けの山響が忙しいということもあって、年内に。令和初だとは言っても、今年2回目。しかも、よりによって忘年会に明け暮れているこの時期に…。

 
 ということで、さしたる「体づくり」をする余裕もなく、「ありのままで」の勝負。「アナと雪〜」の続編も公開されたことですし。

 しかし結果は、見事に玉砕。最近は出口で結果が渡されますが、生活習慣関係の数値の伸びには目を見張るものが。…前日に飲まなかった程度では、粉飾もままならず。


 さすがに、やや反省しました。忙しさにかまけた運動不足の影響も大きい。

 「令和初の」生活習慣の見直しを、心に誓うのでした。…来年以降もも気持ちよく飲み続けるために。
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パフューム

2019-12-21 23:22:01 | 映画・ドラマ
 懐かしい音楽を耳にした時、ふと、その曲を聴いていたころの記憶が蘇って、その時代に戻ったような気持ちになることがありますよね。「懐メロ」が好まれるのは、そういう作用によるものでしょう。脳の中の、刺激される部分が、記憶を司るところに近いせいだというようなことを聞いたことがあります。

 しかし一説によると、音よりもさらに「におい」の方がその部分に近いらしい。

 たしかに嗅覚は、視覚や聴覚よりも、原始的でより生理的な感じがします。文字や言語のように、意思の疎通を図ることに使えない。においは、光や音のように電気で造り出すこともできないですし。

 それだけに、もし「におい」を自在に操ることができたら、人の心に訴えかける力は計り知れないでしょう。よりインパクトのある芸術になることは間違いない。映画館やコンサートホールのように人を集めて、時間の経過とともに変化する「におい」の作品を「上演」するとか。

 さらに、そういうことさえも超えて、人々を支配することもできるかもしれない。


 前置きが長くなりましたが、DVDを借りて映画「パフューム」を観ました。ジャンルとしては、サスペンスとかスリラーになるでしょうか。…と言うとB級感が漂いますが、実に芸術的な映画です。「アマデウス」の、嗅覚版だと言っても良い。

 原作はパトリック・ジュースキントの「香水」という小説です。これがもともと大好きなのですが、映画化されていたことを最近知ったのです。

 18世紀のフランスが舞台です。そこに超人的な嗅覚を持って生まれた男の数奇な運命を描いた話です。もちろんフィクションですが、アマデウスに通じる感じがします。

 映画は原作に忠実でしかも、わかりやすくまとまっていて、がっかりさせられることはなく、むしろ完成度が高いと言ってもいいかもしれません。ダスティン・ホフマンなどの脇役も素晴らしい。そして音楽も良い。

 
 …映画館で観たかった。とは思いますが、「冬の夜長」におすすめの映画です。
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くどき上手「純米大吟醸・搾りたて」

2019-12-20 23:16:23 | お酒の話し(山形県)
 雪はまだ無いものの、しんしんと冷え込んでいます。世の中が少しづつ「年の瀬」を意識し始めるこの季節が、日本酒における「Happy New Year!」です。

 ということで今週の酒は、庄内の銘酒「くどき上手」の「搾りたて」純米大吟醸です。

…貧乏なくせに、そして二日酔いのくせに、なんでそんな贅沢な酒を!

 と、思われるかもしれませんが、そんなことはない。いや、貧乏で万年二日酔いなのは確かですが、この酒もびっくりするほどリーズナブルなのです。


 蔵が良心的なのはもちろんですが、ここまでのハイスペックが安価なのは、酒米に理由があります。山形が誇る酒米「出羽の雪」。これは、そもそも安価で高品質の酒を造るために開発された米なのです。高級酒を造るために生み出された「雪女神」と対照をなすものです。このように、酒米の開発からしっかりしたコンセプトでやっている山形…すごいと思いませんか?他県の追随を許さないはずです。


 ということで、「くどき上手」。世の中の「淡麗辛口」ブームを完全に無視した、芳醇甘口が個性の蔵です。しかしベタつくことは一切ない。

 中でも、毎年出るこの「搾りたて」は、芳醇すぎずにフレッシュで、私が「季節もの」として楽しみにしている酒のひとつです。

 さて今年の出来は…

…旨い。この甘みが、懐かしいような優しさで、師走の心を包み込むようです。


 年末に飲む新酒の味が、本当に好きです。甘くてほのかに酸味があって、「色々あったけど、それもこれも含めて、良い年だった」という気分にさせてくれる。同時に新酒ならではのフレッシュさが、「さあ、また新しい年が来るんだな」と前向きな気持ちを与えてくれます。

 今年も残りわずか。まだ数回、忘年会がありますが、その合間に、静かにこの一年を振り返るのにぴったりの酒でした。


 「ねぎらい」の甘さを堪能しました。
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忘年会

2019-12-19 23:24:29 | 山形交響楽団
 昨日は山響の忘年会。例年にも増してハードなスケジュールだったこの一年を感慨深く振り返る…ことはせずに、ただただ楽しく飲みました。その日その日を乗り切る感じで過ごしていると、あまり記憶が残らないのです。…まさに「その日暮らし」。

 
 宴会中にふと、周りを見回すと、山響も知らないうちに世代交代が進んでいる感じがします。出席者のなかで、私もすっかり年輩組になりました。記憶に残らなくても、年月は確実に流れているのです。

 しかし、記憶に残らないということは、反省しないということでもある。若い連中と同じかそれ以上に飲んだあげくに、二次会・三次会…。

 三軒目では、私が最年長。…残念なことです。若手にはやされてカラオケを歌ったりしてしまいましたが、ふと我に返り、こんなことで良いのだろうかと自問したり。


 そろそろ忘年している場合ではなく、振り返って、着実な手応えを感じるべき年代になったようです。

 今日は二日酔いに悩みながら、来年はもっとしっかりした一年にしようと思うのでした。
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カウントダウン

2019-12-18 23:23:09 | 山形交響楽団
 いよいよ年内のコンサートも残り少なくなり、冬休みへのカウントダウンが始まっております。ということで、今週の山響は、土曜日の酒田公演。先週に引き続き、バボラーク氏の指揮とホルンのコンサートです。しかしプログラムは全く違います。

 ベートーヴェン 「田園」をメインに、ブラームスの「セレナーデ」、そしてホルンはモーツァルト「協奏曲第3番」。

 ブラームスの「セレナーデ」は、なんと、ヴァイオリンが無し。久しぶりの、と言うより、この曲でなければありえない「降り番」です。…興奮しますね。


 さて、先週の「ドヴォ8」でもそうだったように、バボラーク氏の音楽づくりは正統的で雄大。今回の「田園」も、どっしりと充実した響きがお楽しみいただけるはずです。

 
 今のところ、気象庁の予報が当たっているようで、この時期では異例の、雪の無い山形です。酒田までの道中もこんな感じだとありがたい。

 さて、冬休みまでのラストスパート。頑張ります。
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ドヴォ8

2019-12-14 23:00:25 | 山形交響楽団
 大学時代のオーケストラの友人がホルンをやっていたこともあって、バボラーク指揮の定期を聴きに来てくれました。

 世界一のホルンを、テルサのようにこじんまりとしたホールで聴けるというのは、大都市に住んでいる者にとっても貴重なことです。終演後、「元がとれた」と喜んでいました。


 さて、山形のお客さんはどう感じたでしょうか。ホールの出口で「お見送り」をしていますが、その反応を見ると、好評だったように感じます。

 バボラークのホルンが上手いのは当然のことなので、やはり私たちにとって嬉しかったのは、「今までに聴いた『ドヴォ8』で一番良かった」という声です。

 我々にとっては、若干「弾き飽きている」とも言えるメジャーナンバーで、お客さんが感動してくれることは何より嬉しい。

 
 ありがとうございました!
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黒龍「大吟醸八十八号」

2019-12-13 21:30:00 | お酒の話(県外)
 出た!布ラベル。超高級酒の証ですね。

 ということで、福井の銘酒「黒龍」の限定の高級酒、「八十八号」の大吟醸。山田錦35%の「ほんもの」です。

 かなり手に入りにくい酒らしく、ネットではプレミア価格になってます。四合瓶で1万円以上。あこぎな業者が悪いのか、それでも欲しがる酒マニアが悪いのか。

 とにかく、せっかく頂いたので、価格のことは忘れて飲みましょう。いざ開栓。


…この香り!日本の梨のような、ほんのり甘くさっぱりとした香り。私の好きなタイプの吟醸香です。

 そして味。かすかな甘みが瑞々しい。その甘さも、糖度ではなくて新鮮さゆえのもののような、透き通るベタつかない甘み。抜けるような美しい喉越し。

 とにかく、すべてが完璧に整っている。おとぎ話の王子様とか王女様のようです。非の打ち所が無さすぎ。こんなものを飲んでいると一般社会に戻ってこられなくなる。

…そう思って、四合瓶を空けるのが怖くなり、半分でストップ。


 日常の酒に切り替えましたが、案の定。日ごろ「なかなかイケる」と思っていたはずの定番酒が、ひどく粗雑なものに感じられる。

…こわいこわい。強欲のあまり「触るものすべてが金に変わるように」願った王様が、そのために飢えと渇きに苦しんだ寓話のようになりかねない。

 あまりに完璧なものは、人に若干の閉塞感をおぼえさせるということがわかった気がします。


 堪能しました。…が、ほどほどにしておきます。
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週末の定期は

2019-12-12 22:30:04 | 山形交響楽団
 今週の山響は、土曜日曜の定期。首席客演指揮者のバボラーク氏を迎えて、ドヴォルザーク「第8番」をメインに、委嘱新作、ヴァンハルの交響曲、そして氏の吹き振りでモーツァルト「ホルン協奏曲2番」。

 ところで本当の「達人」は、「巧い」とは感じさせないものです。まるで呼吸するように、上手いも下手もなく当たり前に、自然にそれが行われている。それがたまたま誰にも真似のできないものであるというだけで、本人は、(陰での努力は相当なものがあるのは当然ですが)至って普通のことをしているように為されるのです。

 彼のホルンはまさにそういう感じ。どんなソリストにでもある「これでどうだ!」というような気負いが、全くない。人間が美しいと決める数億年前から、普通に輝いていた宝石のように、自然にあるものだけが持つ、そのままの美しさがあります。世界一と言われるだけのことはあります。

 彼が指揮して目指す音楽も、そのようなものです。自然に美しいもの。てらわない、飾らない、力まない、たくらまない。

…これが、凡人には、さらに団体でやると実に難しいのです。


 新作はフランス音楽風で、聴きやすくおしゃれな曲です。「お国もの」のドヴォルザークはもちろん、ヴァンハルも面白く聴いていただけると思います。

 良い演奏会になると思います。たくさんのお客様をお待ちしています。
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来年もよろしくお願いします

2019-12-11 20:30:25 | 山形交響楽団
 本日、年賀状を提出いたしました。電子メール時代になり、世の中が「年賀状ばなれ」になる中で、手書きのぬくもりにこだわり続ける…まさに「和の心」。

 …というわけでもありませんが、毎年恒例の、山響の定期会員の皆様に宛てての年賀状の割り当て分を書き終えて事務局に提出したということです。


 令和最初の年賀状。新しい県民会館も完成して、まさに新しい時代の幕開けを告げるものになるような気がします。

 個人的なことを言えば、昨年末に父が亡くなったので、本来は「喪中」なわけですが、まあ、それはよしとしていただきましょう。


 どの会員様に当たるかはわかりませんが、来年も、山響へのご支援をよろしくお願いいたします。


…毎年、会社のはちゃんと書くのに自分個人のが、年明けに「返事を出す」感じになっています。この場をお借りしてお詫び申し上げます。
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豊盃「純米しぼりたて」

2019-12-07 23:59:24 | お酒の話(県外)
 光陰矢の如し。今年も、忙しい忙しいなどとバタバタしているうちに、気がつけば新酒の時期。

 私のような軟弱者は、ゴリっとした「男酒」よりも、スッキリしたヤワな酒が好きなので、新酒には目がない。「ボジョレー」のファンもきっとそうだと信じたい。しかし、日本酒の「しぼりたて」には、ボジョレーをはるかに上回る輝きがあるものです。


 なんといっても、日本酒の新酒の「生」は、まさに発酵中。刻々と変化するその最中の、一度しかない一瞬を切り取って味わうものです。

 青春もそうですが、若い時の何が良いかといって、それは刻々と流れ落ちてしまう「二度と現れない、その時にしかないもの」の、ほとばしりでしょう。生まれ出たばかりのものが、あっという間に消費され消えていってしまう。しかしその間にも、またさらに湧き出してくるという、若い時にしかない豊かな生命感。まさに「源泉掛け流し」のようなものですね。


 さて、今シーズン最後の「しぼりたて」は、大好きな青森の銘酒「豊盃」。珍しく、山形の行きつけの酒屋で手に入りました。

 押し出されるような「ぽんっ」という弾力のある音とともに開栓…これぞ新酒。この弾けるようなフレッシュ感。また一年が経ちました。

 新入生を迎える老教師もこんな心境でしょうか。

 この間の芋煮で飲んだ「秋あがり」の面影がありながら、若くてみずみずしい。


 また新しい年が始まりました!今年も良い一年でありますように!
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