中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

予約の予約

2023-02-28 21:05:00 | 危機管理
 「鉄は熱いうちに打て」が、何事にもせっかちだった亡父の座右の銘でした。

 「お前は何事にものんびりしているからダメだ」と言われて育った反動もあって、「明日でもできることは今日やらない」を座右の銘にしてきた私ではありますが、今は弱っているので、休日の今日は早速、精密検査の予約をしようと。

 まずは大腸の内視鏡検査。

 これが、そんなにまで大変なものだとは知らなかった。


 前に同じように胃の検査でひっかかった時に、胃カメラをやってもらった医院を予約しようとするも、「まず診察を受けてください」。

 しかし、診察は完全予約制になっていました。診察の予約を取るためには、当日の朝7時から開く、webページで予約をしなければならない。…予約を取るための予約ってどうなんですか。

 「だったらもういいや」と言えないほどに弱っているので、従順に朝7時に携帯を持ち出す。診察券番号を入力したりなどありましたが、前の晩に予習していた成果もあり7時3分には予約完了。…それでも「26番です。「11時30分」とは!朝イチに済ませたいからこそ、早起きしたのに。…これでは、真っ当な仕事をしている人には、到底ムリですね。

 そして検査の予約。検査当日は、朝8時から下剤を飲み始めて、検査は午後2時。


 ・・・・・・・・は?

 さらに先日も、「検査食」を昼と夜に食べて下剤を飲まなければならない。これは夜公演ではムリ。

 つまり2日連続の完全休日がないとできないのです。

 これが分かった時点で、さすがにイスを蹴って帰ろうかとも思いましたが、「今年の抱負」を一日(半日)で破ってはいけないと思い、手帳を繰り繰り、4月の予約を取りました。検査しない人が多いのも当然だと思います。

 看護師さんからの説明があります。

「前日は昼にこれ、夜にこれを食べていただきます。水は飲んでもかまいません。お茶は、抹茶とかでなければ…」

 …アルコールは?

 変なレトルト食だけど、味が濃いめな酒と一緒ならと思って、何気なく訊いたのですがその時、時間が止まりました。

「は?」

 ふざけんな、ナメてんのかこいつ…の呼吸が伝わって来ましたので、

 …禁止ですよね、当然ですねあはは。

 と言いましたが笑ってもらえず。

 検査は4月中旬。頑張ります。
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今年の抱負

2023-02-27 20:53:00 | 危機管理
  先日、健康診断の結果が返って来ました。

 演奏会場の舞台袖で事務局員から渡された、袋とじの結果票。…私のには、一緒に不気味な封筒がホチキス留めしてありました。

 …もはや開封する気を無くしますね。再検査の招待状に決まってますから。

 しかし、諦めて袋とじをピリピリと破って開封。さて結果は…

 …予想以上に、ボコボコにぶちのめされました。

 表を開いて、逆に、ヒクヒク笑いそうになっているところをパートの同僚にも見られてしまう。

 リハーサル前にこういうのはやめてほしい。これから「ボエーム」だというのに、結核のヒロイン「ミミ」よりも、いろいろヤバいというのはいただけない。

 …まあ、不摂生は承知の上。とりあえず、4項目の「要精密検査」の判定を謙虚に受け止める。

 年齢も年齢ですから、最もよくなさそうなヤツから、おとなしく再検査を受けようかと思います。

 いろいろ今さらですが、今年の目標を「生活改善」と定めることにいたしました。
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やまがたオペラフェスティバル

2023-02-26 20:58:00 | 山形交響楽団
 「ラ・ボエーム」終了。たくさんのご来場、ありがとうございました。

 ウチの奥さんと娘も来ましたが、歌の凄さに驚いていました。歌手の力を存分に引き出して見せ場を作るのがイタリア・オペラの真骨頂ですが、プッチーニはそれが本当に素晴らしい。

 「演奏会形式」ではありましたが、充分に楽しんだようです。他のお客様はどうだったでしょうか。

 山形に新しいホールができたこと、そして阪哲朗氏が常任になったことで、我々もずいぶんオペラを演奏する機会が増えました。

 普通のコンサート(序曲・協奏曲・交響曲のような)よりも、明らかに大変で消耗が激しいものではありますが、思い入れは深くなります。一週間、ひとつのストーリーとともに過ごしますから。

 ミミやロドルフォ、ムゼッタやマルチェッロなどと、合宿でもした感じ。

 オペラもなかなか良いものですね。山形にオペラが根付くことを願います。
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村山にて

2023-02-25 21:07:00 | 山形弦楽四重奏団
 「ラ・ボエーム」の本番が明日。毎日、熱の入ったリハーサルが続いています。

 今日は前日ということで、通し稽古。本番さながらの演技と演奏で、テンションも上がるところです。

 が、それだけやっていればいいというわけにはいかないのが、山響です。

 というわけで、今日の午前は山響から派遣されての弦楽四重奏の演奏会を村山市民会館にて。

 地域の学童保育のイベントでの、音楽鑑賞教室的なコーナー。

 山形Qに山響新人の河村佳奈さんを第1ヴァイオリンに入れて、モーツァルト「アイネク」や、「最上川舟歌」などを中心に聴いてもらいました。

 保護者含めて200人ぐらいの皆さんが、熱心に聴いてくれました。この会場では例年、「村山定期」という形で山響のコンサートをしていますが、室内楽だと距離感が近くて、また違った親しみを持ってもらえたのではないかと思っています。

 それにしても、やはり村山は雪が多い。例年より少ないとは言っても、山形市とは違います。

 喫煙所があるはずの所の扉を開けようと思ったら、「ザクッ」と音がしただけで、ビクともしません。真冬は「雪捨て場」になっているようで、2階の高さぐらいまで積み上げられた雪で喫煙所は埋まっていました。

 まあ、喫煙所なんてそんなもんです。

 春を待ちましょう。
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「ラ・ボエーム」

2023-02-23 22:28:00 | 山形交響楽団
 今週の山響は日曜の「ラ・ボエーム」。

 演奏会形式ではありますが、もともと「ボエーム」は大掛かりなセットなどが無い作品なので、本物のオペラと変わらない臨場感を味わってもらえることと思います。

 「ボエーム」とは何なのか。この作品のテーマは「青春」だと思います。

 「箸が転んでも楽しい年頃」と言いますが、青春時代はとにかく楽しい。この先、自分は何にでもなれると思っているし、どんな無茶をしても一晩寝れば気力も体力も元通りだし。…たしかにそんな頃もあったなと、遠い目になるのは私だけではないはず。

 このオペラの「肝」はそこです。若いがゆえの輝きみたいなものが、これでもかと描かれる。お金がない。暖炉にくべる薪もなければ、食べ物もない。でも、気分がノッたから文無しでも飲みに行こうぜ!行ってみればどうにかなるし、そんなことは後で考えればいい。

 4人の青年。画家・詩人・音楽家・哲学者。みんないずれは一流の有名人になれると思っている。金は無いが、夢はある。…これですよね。若さとは。

 とりあえず、飲みに行く。金は、その時に持ってるやつが出せばいい。私の学生時代もそうでした。授業の時間はパチンコに行き、勝てばおごるし、負ければおごってもらった。みんな金がなければ、あるヤツを捕まえれば良い。

 このように、観る人みんなが、それぞれの若かりしころを想い出して「ああ、あんな頃もあったな」という、甘い気分になる前半。

 「愛だけじゃどうにもならないんだよ!光熱費も高いし!」という第3幕。

 若いからと、いつまでもバカ騒ぎしていられるわけではない。ふと気づけば、いつまでも続くと思っていたものが失われてゆく時期が来ている、第4幕。

 …とにかく、普遍的な「青春」を見事に映し取った作品です。プッチーニの音楽がまた素晴らしい。その「一瞬の感情の揺れ」が、ここまで音にできる作曲家は他にいないと思います。

 良いコンサートになるよう頑張ります。
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ヤマトよ永遠に

2023-02-21 22:28:00 | 映画・ドラマ
 初めて映画館で観た映画は「宇宙戦艦ヤマト」でした。渋谷のパンテオン。スクリーンが大きくて度肝を抜かれました。

 白色彗星の中の都市帝国で、ズォーダー大帝が弾くパイプオルガンの重低音がすごかった。…わかる人少ないと思いますが、小学生の「原体験」です。

 すでに何が言いたいかおわかりと思いますが、松本零士氏が亡くなりました。漫画を読む習慣のない私にしては、大きなインパクトです。

 「ヤマト」のプラモデルはほとんど作りました。いかし、その後のガンダムなどにはほとんど興味がなかった。「ヤマト」は特別だったのです。

 一番好きなキャラクターは、やはり「デスラー総統」。彼が乗る「デスラー艦」は、もはや「ヤマト」より好きなので、大きいのを買いました。

 「ウルトラマン」「ゴレンジャー」「仮面ライダー」が、当時の「ドラマ」の全てでしたが、それらはどれも、敵役はただの「わるもの」だった。理由もなく地球を征服しようとする。

 しかしデスラーは違います。彼にも生まれ故郷の星「ガミラス星」があって、そこが環境破壊のため海は濃硫酸になり、住めなくなってしまった。外へ向かうのは新しい移住先を求めてのことなのです。

 「悪者」にも切実な理由があり、見方を変えれば、「良い者」がそれを阻む悪者になりうる。善と悪は、立場の違いでしかない。

 当時の日本の男の子たちに、生まれて初めてこの事実を教えたのが、松本零士さんだと言ってもいい。世界中の子供達が見るべきです。

 偉大な功績を讃えつつ、ご冥福を祈ります。
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別れる決心

2023-02-20 21:17:00 | 映画・ドラマ
 映画のタイトルです。なにか重大なご報告とかではありませんので念のため。

 久しぶりの休日の今日は、夫婦で映画館に出かけました。「何の日」だかは知りませんが、本日は通常1800円のところ1100円だということで、いつになく、平日午前の映画館にも人が多くいました。

 ちなみに、それがどれぐらいかと言うと、チケットのカウンターの前に10人ぐらい並ぶ。この程度で「えっ今日はなに?」と思うのが山形です。…これに慣れてしまうから都会に戻れない。

 奥さん選択の作品は…「別れる決心」。韓国映画です。まあ、こうして一緒に観に来てくれるからには熟年離婚の話ではないらしい。

 私は韓国映画に不案内で、今までに観たのは「パラサイト」のみ。あんな感じで、社会をえぐるのが話題の韓国映画なのかなと思って心がまえ。

 上映時間は2時間半超。…これはなかなか重そうだと、心の準備。

 しかし、観終わった感想をひとことで言えば、…「火サス?」

 いえ、けなしているのではありません。私は小学生からの「火曜サスペンス劇場」の大ファンでしたので。

 この映画の意図したところはおそらく「氷の微笑」に近いのではないかと思います。もうだいぶ前の映画ですが、シャロン・ストーンのあれ。私も観に行きました。

 殺人容疑者の女性。それが、あまりにも魅力的で、刑事もあらがえない。シャロン・ストーンは本当に綺麗でしたね。今作の韓国女優も魅力的でした。

 ただ、サスペンス部分に崖と海辺が多すぎるのと、トリックが身近で「ちまっとしている」あたりに、「火曜」の香りを感じてしまう。

 そして刑事が、女にのめり込んで破滅するのか、断ち切って引きずるのかのあたりもどっちつかず。結果としてお茶の間でも大丈夫な「家サス」感が出てしまっている。映画だったら、もう少し「振り切った」ところがないと、人を2時間半缶詰めにするには弱いと思います。

 山形の映画館は「会員証」があって、それがポイントカードになっています。だいたい、半年ご無沙汰だと破棄で新規発行。私は今回もそうでした。

 久しぶりの休日に気楽に観るには、まあまあな映画だったかと。そのあたりは「佳サス」でしたかね。
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オペラの量的考察

2023-02-18 21:53:00 | 音楽
 オペラが続きます。明日は「ドン・ジョバンニ」、来週は「ラ・ボエーム」です。

 山形に新しく素晴らしいホールが出来たこともあって、オペラの機会が増えました。先月は「フィガロの結婚」、その前は「セヴィリアの理髪師」。本当に良いことだと思います。

 オペラは実にやりがいがある。初めてのオペラの楽譜を手にすると、それを実感します。

 ずっしりとして、ページ数が多い。豪華絢爛な一大絵巻なわけですから当然です。

 一般的な交響曲は20ページ弱。古典は少ない。たとえば「運命」は14ページです。

 それが「フィガロ」だと40ページほど。「ボエーム」になると60ページです。高級なギフトカタログぐらいのボリュームがあります。これをぜんぶ頭に入れないといけない。

 …なかなかの重労働だということがお分かりいただけたでしょうか?

 もちろん、ここに挙げたのは第1ヴァイオリンのパート譜の話。楽器によっても大きく違います。わずか2〜3ページのパートもあるにはある(…ヴァイオリンはつくづく音符単価が低い)。

 それでも、オペラは面白い。山形でオペラをやるようになって「こんなに素晴らしいものだとは知りませんでした。人生の楽しみが増えたような気がします!」と言ってくれたお客さんもいます。

 山形にオペラが根付くことを願います。
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ドン・ジョバンニ

2023-02-17 21:32:00 | 山形交響楽団
 今週の山響は、日曜日の「ドン・ジョバンニ」公演。高畠町での演奏会です。

 ご存知、モーツァルトの傑作です。山形オペラ協会との共演。どころどころカットはあるものの、ほぼ全曲。演奏会形式です。

 ドン・ジョバンニと言えば、女たらしの代名詞。しかもサイコパスに近い。その悪行がもとで最後は地獄に落ちてしまう。道徳的な結末ではありますが、それが文字通り、割れた地面に落ちていなくなって、おしまい。…この辺りは、むしろ斬新で、きっと当時は衝撃的だったのではないでしょうか。

 天衣無縫のモーツァルトの音楽が時折見せるデモーニッシュな表情が、このオペラにすごい効果を与えています。

 ところで、私はホラー映画が大好きです。怖ければ怖いほど良い。どこか病んでいるのでしょうか?

 でも単に「痛そう」とか「グロいだけ」のものは嫌いです。そういうのは、怖さではなくて「不快感」でしょう。

 なので、スプラッター系のものよりも、「オーメン」や「エクソシスト」など、宗教が絡む抑制的なものの方が、好きです。「きちんとした怖さ」がある。

 もしくはサイコ系。これも、常識的な世界がきちんとある中で、誰の中にもありうる何かが微妙にズレたことが結果的に恐ろしいことになるわけで、リアルな怖さがあります。

 要するに、調和のとれた世界観がまずあって、それを踏み越えてしまうところに、本当の怖さがあるのではないかと思うのです。これが「ドン・ジョバンニ」の怖さにもつながるような気がします。

 怒られるかも知れませんが、音の響きだけで言えば、先日の定期で演奏した細川俊夫の現代曲の方がよっぽど怖い。でも、あれが「セレモニアル・ダンス」なわけです。「ホラー映画の効果音みたい」ととるか「能のような静けさ」ととるか。その世界観に、どのあたりまで入り込めたかの差です。…弾いていた私もあまり入り込めませんでしたが。

 客席の皆さんと一緒に、モーツァルトの世界観をじっくりと楽しみたいと思います。
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迎春

2023-02-16 20:29:00 | 山形
 今日も最高気温が0℃。寒い山形です。

「春はいつになったらやってくるのか?」

 という気にもなりますが、自然はきちんとわかっている。山のように積もった雪をかき分けると、蕗のとうが、きちんと芽吹の準備をしています。(実際にかき分けて確認したわけではありませんが)。

 植物たちは、きちんと季節を感じています。それが自然の「たくましさ」です。私たち人間も、励まされますね。

 …とばかり言ってられないのが残念なところ。

 最近、朝起きると目が痛い。と同時にくしゃみが止まらない。そして全身の倦怠感。

 もしや新たな「株」にでも感染したのかと心配になるも、何のことはない。毎年のアレ。花粉症です。こんなに雪ばかりで寒いのに…自然の力強さには本当に参ります。

 今年は多いらしいと、ニュースで聞きました。しかし、そのニュースによると、山形ではまだ花粉は飛んでいないと。…そんなはずない。気象予報士と違って、こっちは体で感じているのです。

 つらい季節が始まりましたが、これも春の訪れ。喜びをもって迎えましょう。
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モラトリアム

2023-02-13 23:21:00 | 危機管理
 高校生の頃「試験休み」というものがありました。皆さんはどうですか?

 高校生の娘を見ていても、そういうのは無いみたいので、現在では廃止されたのでしょうか。だとしたら可哀想です。一番楽しい期間なのに。

 試験の結果はまだわからないのに、どうこう悩んだり反省しても仕方がない。手応えがあっても無くても、この期間は等しく「試験が終わった!よく頑張った!」という喜びを噛み締めればいい。もしかしたら、何かの間違いで、すごく良くできているかも知れないし。

 しかし、試験が返って来てしまうと、こういう一体感は再現できない。…おれも全然勉強してないとか言ってたくせにアイツ。みたいなことが起こりますので。

 今の私は、まさに試験休みのような感じ。

 健康診断が終わって、結果はまだ来ない。1年間で一番穏やかな季節かも知れませんね。

 …いつも美味しい酒が、余計に美味しく感じる日々。(こんな事ではいけないのでしょうが)。
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中高年

2023-02-09 20:58:00 | 危機管理
 今年度は結婚25周年なので、先日も夫婦でちょっと高級なレストランに行きました。

 メニューを待っていても、なかなか持ってこない。あの…と声をかけると「こちらのQRコードからどうぞ」だと。たしかにテーブルに置いてありました。

 …あーはいはい。最近増えてきましたね。そのぐらいなら、やり方知ってるから、まだ大丈夫ですよ。スマホのアプリに入ってます。

 動じることなく読み込んで、選ぼうとするも、老眼鏡を持って来なかった。腕を思いっきり伸ばしてようやく確認。

 ふたたび店員さんを呼んで注文。しかし、料理のメニューからドリンクのページに戻れない。日ごろ、冷静沈着で売っている私ですが、こうなると焦る。すると、目がよく見えていないせいもあって、間違った所をクリックしてしまう。娘がいたら難なくやってくれるのに。うわ、ヤフーニュース出てきた。

 ああ!だからこういうのキライなんだよ!

 という気持ちが入ると、さらにダメ。

 …紙のメニューは無いの⁈(はい、禁句出た)

 「すみません、こちらのQRコードから…」

 …バイトの女の子も完全に、困った老人に対する表情になる。

 これをさらに、追加注文でも繰り返すていたらく。

 いろいろ嫌になる。…これが中高年の悲哀なのですね。
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獅子搏兎

2023-02-08 22:50:00 | 音楽
 今週の山響は、週末の定期演奏会。川瀬賢太郎氏の指揮で「運命」をメインに、ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」、細川俊夫「セレモニアル・ダンス」。

 ところで、青山学院に進学した息子は、なぜか早稲田フィルに所属してオーケストラをしていました。

 早稲田大学にはふたつのオーケストラがあって、ひとつはワールドツアーで有名な「早稲オケ」、そうでない方が他大生も受け入れる「早稲フィル」。ウチの息子はもちろん後者。友達に誘われて入ったようです。

 大学オケは3年生が執行学年となって運営の中心になる所が多いものです。早稲フィルも同様。息子はコンサートマスターに。

 しかしそこでコロナ。すべての演奏会が中止になり、大学オケも活動休止になりました。

 今だから言いますが、コンサートマスターとして最後の演奏会には、無理をして山形から聴きに行きました。その頃は、東京に行くなどということは大っぴらには言えない時期でしたが、感染対策に細心の注意を払いつつ。物事には「その時しかない」というタイミングがあるものですから。コロナの事ばかり気にしていては、感染もしないかわりに、何のために感染を避けているのかもわからない。

 翌年の定期演奏会を指揮したのが、今回の川瀬氏。すでに息子は4年生なので後ろで弾いていましたが、現役最後ということで聴きに行きました。

 すでに神奈川フィルなど、メジャーなオーケストラでの評判も良く実績もある指揮者が、ギャラが安いにきまっている学生オケを指揮するのに好感を持ちました。

 そして演奏も素晴らしかった。川瀬氏の熱量も凄くて、学生から実力以上のものを引き出していた感じがしました。

 こんな仕事でも(とは父兄の言うことではありませんが)、本気の音楽をする姿勢は素晴らしい。良い指揮者なのだと思いました。

 山響では、だいぶ前の「アフィニス音楽祭」以来の登場ですが、きっと良い演奏になると思います。
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シェルターなんよう

2023-02-05 21:12:00 | 山形
 山形に来た頃(と言っても、もう25年も前の事になりますが)、東京よりも時代が少し戻ったような感じがしたものです。

 街にあるアーケードのロゴとか、古くなった建物の看板や外観など。『高度成長期』として社会の教科書に出てきそうな、「そう言えば昔あったなこういうの」と思うようなものがあふれている。

 その最たるものが、南陽市の市民会館でした。

 子供の頃に発表会で演奏させられた「区民センター」が、こんな感じだったなと。もはや、古くて暗くて寒い。

 最近は、山形はもちろん、どこの地方都市も、建物の外観とか街の見た目は東京と何も変わらなくなりましたね。いや、むしろ新しい。だけでなく、個性的にもなっています。

 今や、その最たるものが、南陽市の新しい文化会館と言っても良いかも知れません。新しくて綺麗なだけでなく、ギネスブックに載る、木造のホール。それを見るためだけでも、来る価値がある。

 このホールができて、もう7年になるんですね。毎年、山響を呼んでいただいているのは嬉しい限りです。

 ということで、南陽市の文化会館「シェルターなんよう」での山響「ユアタウン・コンサート」が終了。満席に近いお客さんんのおかげで、温かいコンサートになったように思います。

 私自身は、まだ客席でこのホールの響きを聴いたことがないのですが、いかがだったでしょうか。南陽市の、そして山形の宝物であることは間違いありません。

 ありがとうございました。
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ミュージック・ブランチ

2023-02-02 20:52:00 | 音楽
 今週の山響は日曜日の「ユアタウン・コンサート」南陽公演。プログラムはベートーヴェン「田園」をメインに、ゲストにヴァイオリンの郷古廉さんを迎えてメンデルスゾーンの協奏曲など。

 今日からリハーサルでしたが、私はその前に、山形放送へ。

 午前のラジオ「ミュージック・ブランチ」で、山響を紹介してくれるコーナーがあるのですが、そこでの楽団員紹介のコーナーに出演させて頂きました。楽団員紹介は私で17人目だそうです。こうして、とり上げてくださるのは有り難いことです。

 パーソナリティーの青山アナウンサー(いつも山響のコンサートに来てくれています。本当に良い人なのです。しかも美しい)のリードで、15分ほどですが、山響の宣伝を含めて思いつくままにしゃべらせて頂きました。

 どれだけの宣伝になったかわかりません。聴いている人もそんなに多くないでしょうし。

 帰ったきた自宅の前で、マンションの顔見知りの人とすれ違う。

「いま、ラジオ聴いてました!」

 …けっこうメジャーな番組なんですね。失礼しました。

 これからも山響をよろしくお願いします。
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