中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

光あるうち光の中を

2011-01-31 23:38:49 | 読書
 最近読んだ本の話でも。


 「人前で演奏する」ということへのプレッシャーと責任は、それを厳密に真剣に考えれば考えるほど、「自分にはまだそんな資格はない」という結論に達してしまいます。「世の中には自分より上手くて、自分より一生懸命音楽と向き合ってきた人がゴマンといる。そんな中で、『この私の演奏を聴きに来て下さい!』などと、一体どういう根拠でそんなことが言えるのか?」と考えてしまうことがあります。私も、特に昔はそうでした。

 「もう少し修練を積んで、自分にはお金を取って人に聴かせる資格がある、と思えるだけの段階に達したら、いよいよチラシを刷って、演奏会を企画しよう」と考えるのが、本来は常識的な判断でしょう。

 しかし、実際はそういう人はいないんだということが、わかりました。プロでも「俺の演奏には、入場料分の価値がある。それに見合うだけの準備を完了した!」と確信してから、ホールを押さえてチラシを印刷する人など、いないと思います。

 「プロは期日にきちんと間に合わせられるだけの、能力と資格を持っているから、それが許されるのだ」と思うかも知れませんが、実際はそんなこともありません。そもそもそんなの誰が判断するんでしょうか?自分でそんなことを思っていたら、かなり重い病気だと思います。


 では、どういう根拠で「○月○日の自分の演奏会へ、○○円払って聴きに来て下さい」などと言えるのか?演奏会の日程をもう一年、いやもうひと月、先に延ばして、そのぶん練習を重ねて、クオリティをさらに上げるべきではないのか?


 こういうような自問はすっかり忘れていましたが、トルストイの「光あるうち光の中を歩め」を、先日の本番前の待ち時間に読み返して、そんなことを思った時期があったことを思い出しました。人が、自分よりももっと大きなもの(音楽そのものであるとか、それによって人を喜ばせたいとか思う気持ちなど)、に忠実であろうとするにあたっては、「機が熟す」などということはありえない。そういう気持ちが「本当にあるかないか」だけが問題なんです。

 私は「信仰心」みたいなものはまったくありませんが、いつ読んでも感動的な小説ですね。こういう「まっすぐな心」を忘れてはいけないな(忘れてないつもりですが)・・・と、ジーンときました。


「神のもとには大きいもの小さいものもありはしませぬ、また人生においても大きいものも小さいものもなく、存在するものは、ただまっすぐなものと曲がったものばかりじゃ。人生のまっすぐな道に入りなさい、そうすればあんたは神と共にあるようになるだろう。そしてあんたの仕事は大きくも小さくもならない、ただ神の仕事となるだろう。」
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小休止

2011-01-30 23:23:26 | 山形交響楽団
 昨日の遊佐・今日の村山の演奏会が終わり、ようやく1月の公演がすべて終了しました。今年は年明けからハードでしたので、少々疲れました。山形Qの定期演奏会があったせいでもありますが、山響のスケジュールも年々きびしくなっています。しかし、昨日今日のような豪雪地帯でも、大勢のお客さんが雪の中を集まってきてくれるわけですから、感謝して演奏しなくてはいけませんね。

 
 昨日の遊佐は、たまたま天気が良くて、雪に煙った鳥海山がきれいでした。しかし雪の量はかなりのもの。道路脇に積み上げられた雪の壁がすごいです。

 そして今日の村山は寒かった・・・毎年1月に演奏会があるので寒いのはいつものことですが、ここまでの寒さは久しぶり。町全体が凍り付いているようで、外に出てタバコを吸っていると、頭痛がしてきます。


 しかし・・・ありがたいですね。どちらのホールも開演時にはお客さんでいっぱいになりました。いろんな意味で温かく感じられます。四季を問わず、閑散とした客席ほど寒々しいものはないですからね。


 さて、とりあえずはひと段落ですが、2月も山形Q庄内定期をはじめ、いろいろな演奏会が待っています(・・・たぶん。1月が正直いっぱいいっぱいだったので、来月のスケジュールを把握しておりません)。落ち着いて気が抜けると風邪をひいたりするので、さっさと休みます。
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男山(俺の酒)

2011-01-28 11:05:45 | お酒の話し(山形県)
 明日の遊佐、明後日の村山での山響の演奏会のためのリハーサルが、昨日から始まりました。どちらも古いホールなので舞台袖の寒さが厳しそうですが、風邪をひかないように頑張ります。


 さて、毎日寒い日が続いていてすっかり忘れてしまいましたが、去年の夏の暑さは酷かったですよね。いろいろな作物にも影響が出たという話を聞きました。実際、値上がりした野菜なんかもありました。農家の方々もいろいろな苦労があったでしょう。

 しかし、どうやら酒米は大丈夫だったようです。私が入っている、男山酒造の「俺の酒を造る会」の今年の新酒は、素晴らしい出来ばえでした。米の刈り入れ、仕込みなどもまったく問題なかったという話は聞いていましたが(私は全く参加していないので。飲む専門で申し訳ない)、味に関しては「過去最高」と言っても良いと思います。

 例年通り、出羽燦々48%の純米大吟醸ですが、いつものように硬い感じが全く無く、きめ細かい舌触りの上質な旨味で、きれいにまとまっています。本当に素晴らしい。

 男山さんには失礼ですが、去年のは良くなかった。正直「もう退会しようかな・・・」とまで思っておりました。田植えも刈り取りもせずに、偉そうなことばかり言ってますが、すえたような香りが出てしまっていて、後切れも良くなかった。むしろ「俺の~」会員限定じゃない、普通に買える他の銘柄の方が旨いし安い、と思えるほど。

 ワインでは、よく「当たり年」とか「はずれ年」という言葉を聞きます。日本酒では耳にしたことがありませんが、実際はあるんでしょうね。「猛暑」は悪影響にはならないようです。

 酒造りも、丁寧にやっている蔵は特に、自然を相手にしているわけですから、環境の影響をストレートに受けるものなんですね。「俺の酒を造る」とは、まさにそういう自然を感じながらその中で、手作りの持つ味わいの妙味を楽しむということなんですね。舌が肥えるとともに少々、思い上がっておりました。


 「暑い」とか「寒い」とか言う前に、豊かな自然を味わっていきたいものです。
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峠越え

2011-01-27 09:54:56 | クァルテット
 昨日は「さくらんぼ弦楽四重奏団」で仙台へ。病院で演奏してまいりました。


 仙台に向かう峠(笹谷峠)を越えた瞬間に、日本海側の雪深い景色から、太平洋側の穏やかな冬の景色へと一変します。長いトンネルの両側でここまで気候が違うのには、いつも驚かされます。

 「山形から来て下さいました」と紹介されると、驚きの声があがります。仙台~山形はわずか1時間ぐらいですが、仙台の人から見ると、山形は「山の向こう」のはるか遠くというイメージがあるのかも知れません。特にお年寄りにはそうなんでしょう。

 今は高速道路のトンネルを抜ければすぐですが、それが無かった頃は「峠越え」は大変だったでしょうね。カーナビでぐちゃぐちゃしている峠の道を見ると、冬なんかはまさに、命がけだったろうと想像できます。

 「お前さんがた、楽器を弾くために、わざわざあの峠を越えて来なすったか!」みたいな意味の驚声なのかも知れません。


 ということで、モーツァルトの初期作品を中心に聴いて頂きました。交通の便が良くなることは、地方ではやっぱり有り難いことです。
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庄内定期に向けて

2011-01-26 10:24:33 | 山形弦楽四重奏団
 昨日は山形Qのリハーサル。第3回庄内定期演奏会が一ヶ月後に迫っていますから、休んでいる暇はありません。


 さて、今回のプログラムのメインはモーツァルトの「クラリネット五重奏」です。言わずと知れた名曲ですね。モーツァルトの中では、いや室内楽というジャンル全体の中でも「有名度」では五本の指に入ると言っても良いような曲です。

 メジャーな曲が少ない「室内楽」の中では、「切り札」とも言える人気曲を、第3回に出してしまって良いの?もうちょっと温存すべきでは・・・という気もしますが、本来は寒い冬の演奏会が苦手なクラリネットの郷津氏の協力をとりつけて、敢えて今回やります。これは我々の、この庄内演奏会の待望の「定期化」にかける意気込みなのです。

 会場の提供から集客まで、すべてを引き受けて下さる主催者の黒木御夫妻には感謝の念にたえませんが、その好意に応えるためにも、庄内のとにかくたくさんの方に継続して足を運んで頂きたいのです。


 ・・・と意気込んでおりますが、名曲には名曲の良さがあると同時に、難しさがあります。名曲はムダな部分がまったくありません。どこをとっても「これしかありえない」という純度の高さがあります。

 これは演奏する側から言うと、壊れやすい重要文化財をいじるのにも似た怖さがあるんです。「もうちょっと傾けて展示した方がインパクトがあるんじゃないかな」なんて言って動かしたとたんに、国宝の仏像の腕が「ぽきーん」と折れてしまうような・・・。

 いやしかし、こわごわ触っていると、生きてこないのも事実です。この曲の持ち味の「生き生きとした爽やかさ」が出せるように、地道につめていくしかないですね。

 この曲は山形Qの定期演奏会では弾いたことがあります。しかしこうしてまた再演できるのは、また違ったものが見えて、楽しいものですね。頑張ります。
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キリギリス

2011-01-25 10:07:54 | 山形交響楽団
 昨日は久しぶりの休日でしたが、山響の組合の総会。楽器を持たずに、ホールに集まります。

 
 ところで
「俺は芸術家だから、誰にも縛られずに、己の才能とこの腕一本で食っていく。」
 ・・・と、我々演奏家が思ったら、それは大間違い。「芸術家」という言葉には自由で、ちょっと「アウトロー」なイメージがありますが実は芸術家ほど、特に演奏家ほど社会の枠組みがきちんとしていないと成り立たない職業はないんです。

 「衣食足りて礼節を知る」という言葉がありますが、残念ながら音楽などの芸術の価値を知るのはもっとずっと後。政治や経済が安定していてはじめて、音楽が必要とされ、演奏家の食い扶持が保証されるのです。

 社会の中で、キリギリスはキリギリスの役割をきちんと果たせばこそ、社会に貢献しただけの見返りを、アリからめぐんでもらうのではなしに、堂々と受け取ることができるということでしょう。

 
 と、いうようなことをあらためて考える機会でした。

 (そういえば「アリとキリギリス」の童話ではキリギリスはヴァイオリンを弾いています。やっぱりヴァイオリンは他の楽器よりも「無駄なぜいたく」のイメージにぴったりなんでしょうかね?)
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春の予感

2011-01-23 09:18:57 | 山形
 昨日に引き続き、今日もこれから山響の定期演奏会。ショパン・吉松・リムスキー=コルサコフと、ちょっと変わったプログラムですが、昨日の様子を見るとお客さんの反応は良いようです。


 さて、疲れがでてきているせいでしょうか?少し前から何だか花粉症が始まってしまったような感じがしていました。目が覚めるとくしゃみが止まらない。風邪の症状は無いのに・・・。しかし、いくら何でも早すぎるでしょう。

 まさかとは思いながらも、去年余った花粉症の漢方薬を飲み初めてみました。すると・・・三日目からスッキリ。やっぱりそうだったのか?


 スギの木はまだ雪に覆われているのに、不思議です。しかし春はもう、そう遠くないところまで来ているということなのでしょうか?(でもこんなことで「春の訪れ」を感じたくないんだけど・・・。)
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朝の挨拶

2011-01-21 22:49:02 | 危機管理
 その後、家の奥さんの骨折は順調に回復して、ほぼ日常生活に支障がないまでになっております。料理はもちろん、車の運転もできるようになりました。

 ということで、私の日常生活もすっかり元通り。助かりました。結局、私の料理の腕は上がらずに終わりましたが。


 しかし昨日は仕事の都合で、久しぶりに私が娘を幼稚園に連れていきました。冬はこれが一苦労。

 まず、娘を家に置いておいて、私の車の駐車場(自宅マンションの駐車場は1台だけ。そこは奥さんの車を置いています)に行き、夜のうちに積もった雪を落とします。駐車場は私の無精のせいもあって、雪と氷に覆われていて、とても娘を連れては行けないので。そして車をマンションの前に移動しておきます。

 そして家に帰って、娘の髪を結んで(相変わらず一苦労。どうにも上達しない)、制服やら上着を着せて、ようやく出発。

 道路は凍っていますから、朝のラッシュ時は特に運転に時間がかかります。なんとか時間までに到着。

 真冬でも、遅刻しそうでも、正門前のマリア様には必ず大きな声で挨拶します。
「マリアさま、おはようございます!」
手袋をはめた手を合わせて拝むように。園児達(特に女の子)は、みんなやります。こういうのは良いですね。私は無宗教ですが、何も考えずに「ならわし」として、子供が手を合わせてお祈りする姿は好きです。 

 
 私も、朝のひと仕事を終えてホッと一息。雪が積もって「かさ地蔵」のようになっているマリア像に黙礼して、仕事前に温泉へと向かいました。
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体感温度

2011-01-20 09:18:39 | 山形
 毎日寒いですね。一昨日ぐらいでしたか、最高気温が3度ぐらいあった日は「今日はなんて暖かいんだろう!」と嬉しくなりました。体感温度というものは、要するにただの比較なんですね。

 これだけ寒いと、朝はまず身体を温めないと、何もする気になれない…ということで毎朝、起きるとまず温泉に行っています。もう一週間ぐらい連続です。

 はじめは、早朝に布団を出てすぐに吹雪の中を歩くのが苦痛でしたが、慣れるものです。というより、癖になる。たどり着いて入る湯の心地良さ…一度味わうと、自宅でシャワーを浴びる気にならない。


 しかし、考える事はみんな同じです。冬の朝は温泉が混みます。そして当然みんな冷えた身体で入るので、湯の温度は下がります。

「ぬるいな~!」
「ああ、今日は特にぬるい。」
「オレ、ちょっと言ってくる!」

 源泉かけ流しでも、浴槽の湯の温度は、フロントで調節しています。熱くて文句を言うのは憚られるようですが、ぬるいとすぐに常連の誰かが行くのです。

 私の行き付けの温泉は熱い湯で有名ですが、そういう所ほど、常連たちは「ぬるさ」に敏感です。熱い湯を好むのを誇りにしてるような感じも受けます。

 やっぱり体感温度とは気持ちの問題でもあるみたいです。
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両関「しずくざけ」

2011-01-18 23:04:58 | お酒の話(県外)
 山形Qの定期演奏会は無事に終了しましたが、その余韻に浸るまもなく、昨日今日と、山響はシューマンのレコーディングの続き。さすがに疲れがたまっているのですが、そうも言っていられません。こういう時はさすがの私も、一日の酒量をおとして日々をつないでいます。


 ということで、量より質を求めるべく、またしても、とっておきの逸品を開栓(例によって頂きものですが)。

 秋田は湯沢の銘酒、両関の最高級の大吟醸「しずくざけ」です。蔵のプライドを賭けて鑑評会に出品するような、最高レベルの造りの酒です。

 どこの蔵でも、日頃は手を抜いている・・・わけではないのでしょうが、やはり鑑評会に出すような酒は、普通に量産している酒と、もともとのスペックが違うものです。ほとんどが兵庫県産の山田錦を35~40%まで磨いた大吟醸です。それも、香りが大きな判定基準になるので、純米ではなくて醸造アルコールを添加して香り高くしたものが多いのが特徴ですね。この「しずくざけ」もまさにそれで、山田40・アル添です。

 ところで、秋田の酒はだいたい重すぎて、私は苦手なものが多いのですが、こういう最高級酒はいったいどう造ってみせるのかと、とても興味がありました。

 飲んでみると・・・さすがは鑑評会仕様。びっくりしました。シルクのようなきめ細かさと、山田錦を磨き込んだ上品な甘さ。芳醇な香りを残しながら、スッキリときれていく後味。減点のしようがない完成度の高さです。

 しかし、余計な一言を付け加えるなら、欠点が無さすぎるかな。できすぎていて「両関らしさ」とは一体どういうものなのかは、ちょっとわかりにくい。私にとってはありがたいことなのですが、「秋田の酒」の顔をしていないような・・・。

 コンクールというシビアな場では、余計な個性を出さないようにするのは、音楽も酒も一緒ですね。よくわかりました。磨き抜かれた素晴らしい演技をみたような、そんな気がしました。

 上質な時間を堪能しました。
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山形Q第38回定期演奏会

2011-01-17 22:31:13 | 山形弦楽四重奏団
 そしてようやく山形Qの第38回定期演奏会も無事に終了しました。毎度ながらの悪天候、しかも今回は大雪で日中も氷点下という過酷な条件の中、会場に足を運んで下さったお客様方には、心から感謝しています。

 文翔館は弦楽四重奏の演奏会に最適な会場です。響きやサイズはもちろん、文化財ならではの趣のある建物が、室内楽の雰囲気に本当によく合います。しかし・・・冷暖房は万全とはいきませんね。暖房をフルに入れても、昨日ぐらいまで冷え込んでしまうと、快適にはなりません。上着を着込みながら聴いて頂きましたが、寒かったでしょうね。

 でもそれだからこそ、本当に音楽が好きな人、本当に山形Qを応援して下さっている方々なのだということが、伝わってきます。そういうお客さん達に囲まれて演奏できるのは、我々にとっても、心あたたまる幸せなひとときでした。ありがとうございました。


 さて、次回は4月23日。良い天気になるように日頃の行いを改善します・・・ではなくて、さらに楽しんでもらえるような演奏ができるよう、また明日から頑張っていきたいと思います。

 とりあえずは来月の第3回庄内定期。ベートーヴェンの3番、そしてモーツァルトのクラリネット五重奏など、山形Qでは久しぶりに再演する名曲たちです。庄内のみなさんと一緒に、我々も楽しみたいと思います。
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大雪のさなかに

2011-01-16 17:19:47 | 山形弦楽四重奏団
 本日の文翔館です。多分、今はもっと雪が積もっているでしょうね…。

 よりによってこの大雪。センター試験を受ける受験生の皆さんも大変だと思いますが、私たち山形弦楽四重奏団も大変でございます。どうも定期演奏会の日は天候に恵まれない。

 なかなかホール内が暖まらず、かじかんだ手でゲネプロを終えました。終わりごろになって、ようやく少しずつホールが暖まってきました。

 しかし、寒がっている場合ではありません。この悪天候の中、聴きに来て下さるお客様のために、張り切って演奏したいと思います。

 しかし毎回、本当にすみませんね…。
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モツレク

2011-01-15 10:09:57 | 山形交響楽団
 毎日よく降ります。

 さて、今日はこれから仙台で「モツレク」です。・・・念のために申し上げますと「モツレク」とは、B級グルメの一種ではなくて、「モーツァルトのレクイエム」のことです。

 業界だけでなく、クラシックファンの間でも当然になってる呼び名です。レコード芸術なんかでもそう表記していますね。しかし私は昔からどうも、この略し方には馴染めません。ベト1、ラフ2、ブラ3、チャイ4・・・このあたりは便宜上、まあ仕方ないかとは思いますが、モーツァルトを「モツ」と言ってしまうのは無理があるような気がする。

 (ということで私は略しませんが)モーツァルトのレクイエムは、大学時代は学内のチャペルで毎年演奏していたので、私にとって思い入れの深い曲です。弾いていると、聖歌隊の面々や薄暗いチャペルの様子が目に浮かんできます。


 しかし思い出に浸っていると、思わぬところでミスをしてしまいます。今回は「レビン版」といって、普通の「ジェスマイヤー版」と違うので注意が必要なんです。まったく違う曲になっている所は大丈夫ですが、同じ曲で微妙に音が違う所が危険です。

 しかし仙台の合唱団は上手ですし、意欲的に頑張っていますので、良い演奏会になると思います。新しい版での響きも新鮮で面白い。


 ただ、個人的にはやっぱり「いつもの」が好きです。思い入れのせいでしょうけど。新鮮なだけでは物足りないのが、「モツ」と「モーツァルト」の違いでしょうかね。
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おかげで

2011-01-13 22:13:34 | 山形弦楽四重奏団
 ようやく昨日は、今年に入って初めて温泉に行く時間がとれました。日中の気温も氷点下だったりする今日この頃ですから、温かい温泉をずっと夢見ておりました。

 朝は道が凍って車が渋滞するからか、それとも温かい布団から出るのが嫌なのか、とにかく思いの外、温泉はすいていました。湯煙がもうもうと立ち上る湯に入ると、足が割れそうになります。・・・いや、雪の中を歩いた足は冷えきっているので、熱い湯との温度差がありすぎて、ヒビが入るんじゃないかと思うほどです。

 しかし極楽ですな。山形みたいな寒い所に、こうして良い温泉がたくさんあるというのは、まさに神様のおかげかと思うほどの気持ちよさ。


 そして午後からはいよいよ山形Qの、定期演奏会前の最終練習。気合いが入ります・・・いや、今回は4人でコツコツとメトロノームに合わせて練習を重ねてきた成果が出て、音楽的に「邪魔な気合い」が入るところが少なくて、良い傾向だと思います。

 ところで、ドヴォルザークは、初めて書いた弦楽四重奏曲である「第一番」(作品2)の楽譜の裏に、「神様のおかげです」と書き記したそうですね。そしてその後、いろいろな作品にも、その書き込みをするようになったようです。

 「神様のおかげで、こんな良い作品ができた」のか、「神様のおかげで、こうして無事に作品を完成することができた」のか、「神様のおかげで、作曲などをしていても飢え死にすることなく、今日も元気に過ごせた」ということなのかわかりませんが、とにかく良い言葉だと思います。音楽なんて、才能に恵まれたり、環境に恵まれたりしないとできないものです。「俺が」「アタシが」という前に、感謝する気持ちは大切でしょう。考えてみれば、ドヴォルザークの音楽の魅力も、彼のそういう健全な精神に由来するかも知れません。

 さて、山形Qの定期演奏会まで、いよいよあと3日。いろいろなことに感謝しながら弾きたいと思います。
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転倒注意

2011-01-12 09:43:35 | 山形
 寒い日が続いています。日中でも氷点下だったりして、道の雪が溶けずに凍り付いているところが増えてきました。

 しかしさすが雪国。山形の人たち、特に高校生たちは氷の上にもかかわらず、本当に器用に自転車で通学しています。滑りながらも、なかなか転ばない。毎年、感心してしまいます。

 山形に来て二年目ぐらいに「案外平気なものなのかな?」と思って、真冬の晴れ間に自転車で出かけたことがあります。慎重ながらも快調に走りだして「なんだ。歩くよりも楽かも知れないな」と思ったとたん、日陰になっているところの氷に乗った瞬間に転びました。なかなか派手なこけ方だったらしく、後から通りかかった車を運転していたおじさんも、わざわざ停車して「だいじょぶかっす?」と声をかけてきました。また、氷に手をつくと痛いものなんですよね。手のひらは切れるし、ズボンの膝も破けました。

 私がよほど下手だったんでしょうが、20代の頃でこのざまだから、今だったらそれこそ骨折ぐらいしてたかも知れませんね。それ以来、冬は自転車に触ってません。


 そして今日も、道行く自転車の高校生たちを、尊敬のまなざしで見ています。
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