中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

年越し

2011-12-31 22:19:24 | 雑記
「ボーネンカイってなんなの?」
先日、息子に訊かれました。 

「その年にあった、いろんな嫌なことなんかを、全部忘れて、新しい年を気持ちよく迎えられるようにするための、大切な会なんだよ。」

「だからすごい飲んじゃうの?」
・・・まあな。


 さて、今年も残すところわずか2時間ほどになりました。皆様にとって、今年はどんな年だったでしょうか?

 震災がありました・・・。それに伴う、いろいろなつらいこともありました。

 個人的には先月、母親の癌の再発が見つかって、つらいところでもあります。


 ・・・そうしたことは、年の瀬に投げ入れて、すべて忘れてしまいましょう。それは逃げてしまうことではなくて、自分の中で、新しい年を良い年にするための力を、また再び生み出すために必要なことです。

 
 さて、今年も山響に、また山形Qに、たくさんのお客さんに足を運んで頂きましたし、いろいろと支えて頂きました。大変、感謝しています。

 それもまた、今日ですべて、一度忘れることにします。

 もうすぐ始まる新しい年にまた、新しい気持ちで良い演奏をして、またさらに新しく喜んでもらえるために、一から頑張ることにします。貴重な一年一年を大切に過ごすために。


 先ほど、実家の近くの神社にお参りに行ってきました。初詣前の、もっとも人気のない閑散としている時間帯です。

 しかし敢えて、万感をこめて祈りました。

「今年もありがとうございました。そして『来年も』、良い年になりますようにお願い致します。」


 ・・・さあ、もう少し飲んで、新しい年を迎えるための準備をすることにします。
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冬休み

2011-12-30 14:05:51 | 雑記
 東京の冬・・・山形と全然違いますね。空が青くて、からっとしています。そして、特にこの時期は、いつもと違って静かなのが良いです。東京もこうして、落ち着いて我に返っている時は、なかなかいい所なんですけどね。


 ようやく冬休み。目黒の実家に帰ってきました。来年の仕事始めはわりと遅いので、少しのんびりできます。

 ・・・さあて、何をしようかな。せっかくの休みだから、普段できないような、おもいっきりぜいたくな過ごし方を・・・血沸き肉踊るような・・・目も眩むほどのまばゆい光を放つ、夢にまで見た冬休みなのだから・・・

などと意気込んでばかりいるうちに、休みなどはあっと言う間に終わってしまうのが例年のパターンです。「あれほどあったはずの休日は一体どこに行ってしまったんだろう・・・」と、山形に戻る新幹線で、次第に雪に埋まってゆく車窓を眺めながら思う。若干もたれた胃とともに。


 しかし、それこそが正しい正月の過ごし方なんじゃないかと。思えば去年は、家族の入院やケガなどで、あまり良い正月とは言えませんでした。

 とりたてて大きな出来事が無いような、地味で静かな年末年始こそ、後から考えると、もっとも有り難い正月なのだと思います。

 この冬休みは、そういう「かけがえのない、普通の正月」を、じっくりと過ごすことにします。
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ほいりげ

2011-12-29 10:25:35 | お酒の話し(山形県)
 さて、クリスマスディナーといえば、何ですかね?我が家ではもちろん、こんがり焼けた七面鳥・・・ではなくて、子供達のリクエスト通りに、普通にスパゲッティーでした。

 ということで、パスタに合う日本酒を・・・選ぶのが日常ですが、今年はおしゃれに、ワインを飲みました。「ホイリゲ」です。

 
 ヨーロッパ通の知人から「向こうではホイリゲがうまかった」という話を聞かされたことがあったので、名前は気になっていたのですが、飲んだことはありませんでした。

 「ホイリゲ」とは、固有名詞ではなく、ワインにおける「にごり酒」なんですね。火入れしていないから、発酵が続いている生酒です。新酒の時期のにごり酒は、爽やかで旨い。それはワインでも同じ事なのでしょう。

 しかし、酒屋で売っているのを見たことがない。きっとヨーロッパでしかお目にかかれないものなんだろう・・・と思っていました。


 ところが!やはりあるんですね。考えてみれば、日本でもワインを造っているわけですから、知っている人には当たり前のことだったのかも知れませんが、山形にも「ほいりげ」があったんです。自然食の店のチラシに書かれているのを、たまたま見つけました。さっそく購入。・・・ちょうどクリスマスだし、たまには洋風にいってみますか。

 「決して振らないこと。保存するときは5度以下で、横にしないこと。」

・・・なるほど。にごり酒と同じです。ちょっとワクワクする。


 にごり酒の開栓の仕方は、何度も失敗をかさねて、すっかり慣れています。栓はかすかに、ゆっくりと開けていき、瓶の中が泡だったら急いで閉める。それを繰り返していくと、噴火しなくて済みます。

 コルクにスクリューを立てて、ゆっくりと・・・あらっ、スルッと開いちゃった。急いで閉めようとしたが、抜けてしまうとコルクの方が、瓶の口より太いので閉まらない。やっぱりコルクは慣れてません。これはやばい・・・と思ったら、意外にも、何も起こらず。なんだ、日本酒の「発泡にごり」ほどのパワーは無いんですね。


 グラスに注ぐと泡立ちます。では、クリスマスに乾杯。

 ・・・甘口のシャンパンの果実香を豊かにしたような感じ。甘さは自然でフレッシュ。やはり生酒の爽やかさがあります。べたつかない甘さ。なるほど確かに旨い。

 しかし、惜しむらくは、アルコール度数の低いこと。8%では、酔う前に泡で満腹になってしまいます。・・・これは「ほいりげ」のせいではなく、私のせいですが。あと、もう少し辛口だったらありがたいなあ。

 まあ、こういうおしゃれな飲み物は、私のような者が晩酌でしっかりと酔っぱらう為に造られていないので、仕方がないか。体に良さそうだし、たまにはいいでしょう。


 爽やかな旬の果物を頂くような感じで堪能しました。
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雪には雪の

2011-12-27 12:23:32 | 山形
 大雪です。近所の神社の灯籠も、むくむくと膨れ上がっていました。12月でこんなに連日降るのも珍しい。


 山形に来た最初の冬に、居酒屋のカウンターで、「東京から越してきたばかりです」みたいな話をしていたら、
「何年か前に行ったけど、東京の冬は寒くていやだ」と言われました。

 ・・・こんな雪国に住んでて何言ってるんだろう?もう、だいぶ酔ってるのかな?とりあえず聞き流す感じで、
「雪国の人が、そんなこと感じたりするんですか。」と言うと、

「雪には雪の温かさがありますから・・・」
と言われました。


 ・・・見かけによらず詩人なのかな?まあ、良い酒は人を詩人にすることがあるからね。

 その時はそんなふうに思って忘れていましたが、ここ数年は、実感としてわかるようになってきました。

 湿度の関係なのでしょうか?雪が降り積もると、体に感じる寒さが逆に和らぐのです。今朝も、数日前の凍りつくような寒さから解放された感じがします。


 さて、本日の「第九」演奏会で、今年の山響も「仕事納め」です。気持ちよく冬休みに入れるように、頑張ります。
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おつかれサンタ

2011-12-26 12:46:24 | 危機管理
 去年は「ミラージュ」でした。そして今年は「モジューレ」。

 ・・・何のことか、わかりますでしょうか?

 サンタクロースから娘への、クリスマスプレゼントです。「プリキュア」のグッズですね。毎年きちんと新しいのが発売されるのにも、困ったものです。25日、娘は早起きして、希望通りの「モジューレ」があるのを見て喜び、さっそく「キュアメロディー」に変身していました。


 こんな感じで、我が家のクリスマスは、今年は無事に過ぎて行きました。


 ちなみに息子は、数年前までは
「ねえ、サンタって本当にいるの?本当なの?」
と、しつこく訊いてきましたが、最近は何も言わなくなりました。淡々とした態度の中に、妹や両親への配慮が、見え隠れしています。このようにして、人は少しずつ大人になっていくのですな。

 
 ということで遅くなりましたが、あらためまして、メリー・クリスマス!
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クリスマス礼拝

2011-12-23 13:05:59 | 危機管理
 昨日はリハーサル前に、教会へミサに行きました。日頃の暴飲を懺悔するため・・・ではなく、さらに旨い酒にめぐり会えますよう神に祈るため・・・でもなく、娘の幼稚園の「クリスマス礼拝」のためです。二学期の終了式を、親子で参加するミサの形式でやるわけです。家の奥さんは仕事で出られないので、午前中ヒマだった私が参加しました。


 前日から降り積もった雪がきれいです。なぜだか教会には雪が似合うような気がします。

 礼拝堂(園児や先生方は「おみどう」と呼びます)は、明るくて暖かく清潔で、古い教会の暗くて寒いイメージとは、まるで違います。(私の母校の大学のチャペルが、特別そうだっただけかも知れませんが)。親子並んで腰掛けたイスも、柔らかくて温かでした。


 はじめは「入祭の歌」。全員起立して「しずけき」を歌います。

・・・しずけき?知らないな。どういう歌だろう?

と思ったら、「きよしこの夜」でした。歌詞も普通のとは違います。イベント化されたクリスマスではない、本当の、イエス・キリストの生誕祭としてのクリスマスである感じがします。その後に続く聖書の朗読や、「共同祈願」など・・・子供用にはなっているものの、手順などは、私も経験したことのない本式のミサ。こういうものに幼い時にふれておく事は、良いことだと思います。

 
 思えば、私は大学のチャペル以前は、教会というものには、親戚の結婚式の時しか入ったことがありませんでした。記憶にある初めては、実家の近くの教会で叔父が結婚式をした時。親戚の中で男の子と女の子が選ばれて、神父さんに指輪を持っていく係を命じられました。その「男の子」を私がやったわけですが、中央の通路を、いとこの女の子と歩いて、ビロードでできたハート型の台座(両の手のひらぐらいのサイズで、真ん中に指輪が二つはまっている)を、ゆっくりと捧げるように(ここ重要!何度もしつこく練習させられた)、神父さんに差し出すのです。

 それまで教会の中なんて、映画(しかも死体がガバッと起きあがったりするヤツ・・・小さい頃からホラーが好きだったのかな?)でしか見たことがなかったので、なんだか怖いし緊張するし指導は厳しいしで、良い想い出になりませんでした。神父さんがブツブツ言ってる途中で、いきなり大人たちが「アーメン・・・」と言ったときには、驚いてビクッとしてしまいました。


 昨日の幼稚園児達は違います。さすがは教会の附属。園長先生である神父さんの祈りの言葉を、明らかに聞いていないのに、元気良く、タイミングも良く「あ~めんっ!」(めんにアクセント)の、かけ声(?)ができてました。

 子供達が自然に礼拝をしているので、私もしばし、心静かに手を合わせて祈りました。

 
 帰り道の車の中で、娘が、
「園長先生が持ってた、おせんべい、食べたかった。」
と言っていました。あれは、おせんべいじゃなくて・・・とも思いましたが、詳しいことをきちんと知らずに、子供にてきとうなことを教えるのは良くない。

「そうだね。じゃあ、おうちに着いたら、お煎餅食べようか?」
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人面疽(後編)

2011-12-22 09:07:53 | 雑記
 クリスマスも近いというのに連日、気味の悪い話題で申し訳ありませんね。


 さて「人面疽」の朗読CD。車に乗り込んで、わくわくしながら針を落とします(「針を落とす」という表現はLP時代までですね。「再生ボタンを押す」・・・やっぱり味気ない)。

 蟹江敬三のタイトルコールとともに、ちょっとしたピアノのBGM。不思議で不気味な感じの短いフレーズです。・・・これこれ。こういう雰囲気がラジオドラマっぽくて良いんです。


 主人公は映画女優。しかし映画といっても、活動写真の頃です。

 活動写真の撮影は、ストーリー展開とは無関係に、ごちゃごちゃな順番で撮ることが多くて、俳優が自分の出演した映画の筋を知らないということが、よくあったそうです。そんな中、主人公の彼女は「人面疽」という、まったく自分の記憶にない、恐ろしい映画が巷で評判になっていることを知ります。

 その映画のストーリーは、世にも醜い乞食の青年が、想いを寄せた、美しい花魁に利用されて裏切られ、恨みの言葉を残して自殺。その後、花魁の膝に出たデキモノは次第に大きくなり、そしてあの青年の顔になっていく。しまいには喋るようにまでなって花魁の人生を大きく狂わせ、最後には破滅させるというものでした。

 しかし、その青年役の俳優を、花魁を演じている主人公はまったく知らないのです。しかもその青年の演技はこの世のものとは思えないほど鬼気迫るものでした。特に、膝頭から恨みを込めて見つめたり、狂ったように笑いだす人面疽の表情には、演技を超えた迫力がある。

 そして恐ろしいのはそれだけではありませんでした。その映画を夜遅く、一人で映して見ると、観た者に必ず恐ろしい事が起こるのです・・・。


 とまあ、こんな感じのストーリーです。和製ホラーですね。呪いのフィルムというのは「リング」にも通じるものがあります。結局、謎は最後まで解けず、釈然としない感じで終わってしまいますが、蟹江敬三の演技力で、充実した余韻が残る仕上がりです。本で読めば、谷崎にしてはイマイチな短編かも知れませんが、やはり文体の格調高さと名優の朗読の力でしょう。

 
 すっかりひきこまれて、カーナビの言うことが全然聞こえませんでした。そして目的地に着いても、しばらくボンヤリと、谷崎の妖しい世界の余韻から抜け出せず、楽器を弾くような気分じゃない。

 面白かったけど、これはこれで問題かな。カーステレオでの文学鑑賞は、少なくとも、職場への往きはやめた方が良いみたいです。

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人面疽(前編)
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人面疽(前編)

2011-12-21 12:58:21 | 雑記
 演奏会場までのロングドライヴのお供は、もちろんCDです。が、「今練習中の曲」とか、いつもいつも勉強のためのものでは、飽きてというか、疲れてしまって、眠くなってしまうことがあります。特に疲れがたまっている時はなおさら。これは危ない。


 そこで、何か良いものはないかと思っていた時に、一風変わったものを図書館でみつけました。朗読のCDです。

 「幻想文学名作選・・・文豪の怪談」。

 「怪談」は、もともと眠気覚ましには良いということなのか、サービスエリアなんかでも、売っているのを見たことがあります。でもそういうのは、「心霊現象を見た」系の「怖~い話」です。残念ながら私は、そういう怪談は好きではありません。はっきりフィクションでいいから、もっとしっかりと作り込んでほしい。

 そこでみつけた「文豪の怪談」・・・まさにこういうのを探してました。しかも谷崎潤一郎。中身は「人面疽」。朗読は蟹江敬三。ワクワクしつつ即借り。


 最近、名優による「ラジオドラマ」が、ほとんど無いですよね。「ラジオで聴く名作」みたいな番組は、もっとあるべきだと思います。ラジオは想像力が一番広がりますから。小学生の時に聴いた江戸川乱歩が、今でも忘れられません。尾藤イサオの朗読でしたが、本当に面白かった。


 さて、谷崎の「人面疽」という話は知りませんでした。「人面疽」とは、人の顔をしたデキモノですね。もちろん架空の病気ですが、古くから言い伝えがあるらしく、いろんな作品にでてきます。例えば、手塚治のブラックジャックの「人面瘡」という話は、子供の頃に読んで、絵がめちゃくちゃ怖かったのをよく覚えています。

 もともと「人面のおでき」なんて、気持ちが悪いにきまってますから、これも怖い話なんでしょう。ややグロい可能性も・・・。しかし谷崎ですから、格調高いに違いない。


 ということで、先日の移動の時にさっそく聴いてみました。(前置きが長くなり過ぎたので続きは明日)。
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ラストスパート

2011-12-20 23:11:19 | 音楽
 さてさて、今年も終わりが近づいてきました。しかし、「早いもんですね~、あっと言う間ですね~」などとばかり言っていると、残りの日々を無為に過ごしてしまうような気がする。ですから、この期に及んで、気を引き締めて過ごすことにします。


 ということで、今年の残りの演奏会は・・・。

 山響では23日のファンタジック・コンサート。毎年恒例の、「未就学児でも楽しめる」系。今年は、少し前の「うたのお兄さん」が来るようです。多分、息子が「おかあさんといっしょ」を観ていた頃の人だと思うのですが・・・すみません、あまり覚えてません。

 そしてあとは27日の「第9」。これでめでたく「仕事納め」です。


 山形Qでは、24日の「クリスマス・コンサート」。駅からつながった、霞城セントラルの1F「アトリウム」で、午後に30分の公演を2回やります。

 午後とはいえ「クリスマス・イヴ」に仕事とは・・・家族を放ったらかしで良いのか?

 ・・・大丈夫です。家族はそれぞれのクリスマス会で大忙しで、私に構っている暇はないんです。泣。

 いやいや、山形のクリスマスに花を添えるべく、頑張りますよ。サンタのコスプレとかはしませんが。


 他に、リハーサルなどはありますが、以上の3公演で、今年は終了。「忘年」してばかりはいられません。気を抜かずに締めくくることにします。
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西遊記

2011-12-19 09:21:50 | 読書
 この間、息子に訊かれました。

「チョーハッカイって何?」 
・・・丁八回?・・・超ハッカい?・・・長髪かい?知らない・・・最近の新しい言い回しなのかな。
「豚なんでしょ?」
・・・豚。ああ・・・もしかして猪八戒のことか?西遊記の。
「サイユウキって?」

 おやおや。西遊記を知らないのか。そういえば最近は、西遊記のドラマも人形劇もやってないから、知らない子供も多いのかな。


 私の世代では、猪八戒といえば西田敏行、もしくは左とん平。それ以外のイメージが湧かないほどに、テレビドラマの西遊記を夢中で観たものです。夏目雅子の印象が強すぎて、実際の原作でも三蔵法師は実は女なのだと思いこんでいました。

 堺正章の孫悟空などの、ちょっとふざけた感じが面白くて、名作だったと思います。金角・銀角とかの妖怪も人間味(?)があって、よかった。


 それはともかく、西遊記は一般常識だから、まったく知らないというのは良くない。本でも買ってくるか。


 と思っていたところで、先日の川西町で山響のコンサートがあった時に、ホール併設の図書館で、要らなくなった本の払い下げ(無料)がされているのを見つけました。

 いかめしいドストエフスキー全集から、主婦の料理本まで、いろんなジャンルから本が並んでいて、「ひとり5冊まで」。素晴らしい。

 せっかくだから自分用だけでなくて、子供用にも貰って行こうか、とポプラ社の「世界の名著」シリーズに目を走らせると・・・ありました「西遊記」。これを読んで、しっかりと常識を身につけてもらおう。


 そういえば自分も、西遊記をきちんと本で読んだことがなかった。浮かぶのは岸部シローの沙悟浄ばかりで、「あらすじ」も説明できない。・・・まずは自分が勉強するべきかな。
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小左衛門(純米吟醸)

2011-12-17 10:48:37 | お酒の話(県外)
 さて今日の1本は、岐阜県の「小左衛門」。またまた戴きものの、とっておきの銘酒です。 


 ・・・さあ、岐阜にやってきました。岐阜は地理的には日本の、まさに中心です。県内各地に、日本地図の真ん中に心臓の形をした岐阜県を描いた看板があります。「中心地」をアピールしているわけですね。

 しかし、地理的にだけでなく「中心」と言える歴史の深さがあります。織田信長がいましたし、関ヶ原もある。(残念ながら私の知識はここまで)。

 そのためでしょうか、大都市ではないのに、田舎っぽさは無い。落ち着いた品がある町並みが多くて、かなり好感を持っています。長逗留したことがあるのは多治見だけですけど、自分の中では、「もう一度行きたい街」の上位にランクされています。


 ・・・というのも実は、多治見の街の居酒屋でこの「小左衛門」に出逢ったことが、最大の理由なんです。「スッキリ」と「濃厚」の良さを併せ持っている、独特の旨口の酒です。

 今回戴いたものは、山田錦60%の純米吟醸。しかも「播州山田錦」です。

 山田錦は、何度もしつこく書いてますように、「酒米の王様」ですが、兵庫県が産地の中心で質が高いと言われています。その中でも「播州産」はその歴史の深さと品質で、最高ブランドとなっています。

 さてさて能書きはこのぐらいにして・・・。
 
 ・・・ああ、この、まろやかさ。素晴らしい。これほどのキメ細かさが出せるのは、米の力と蔵の技です。とても精米60%とは思えない、シルキーな舌触りと、ほんのり柔らかな甘み。また60%だけに、しっかりとした米の質感がありつつ、どこまでもソフト。まさに、「極上の低反発」です(やや意味不明)。


 ちなみに、この蔵の名前は「中島醸造」。・・・全然関係ないけど、ちょっと誇らしい。
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クリスマス会

2011-12-16 12:28:06 | 危機管理
 今日は朝9時から、山形テルサに来ています。午後からある山響のリハーサルに向けて、気合いを入れて準備するため…でもありますが、そうではなくて、小ホールでの、娘の幼稚園の「クリスマス会」を観に来たのです。

 年小は簡単な劇、年中は歌や合奏と踊り、年長は聖劇です。普通の幼稚園でいうところの、学芸会ですね。

 娘は去年、「おおきなかぶ」の劇をやりました。あれからもう一年経ったのか…。

 今年の歌は、金子みすず。みんな元気にシャウトしているので、今一つどんな歌なのかよくわからないが、そんな細かい事はどうでもよし。元気で楽しく、何よりです。

 合奏の「シンコペイテッド・クロック」も、そんな調子ですが、微笑ましければ全てよし。

 踊りも…楽しそうなのでよし。


 ところで、代々の年長児がやる聖劇は、伝統芸だけあって、なかなかしっかりしたものです。大きな役(マリア、ヨゼフ、大天使ガブリエルなど)の子は、去年や一昨年からその役に憧れての舞台なので、張り切っていますし、緊張もしています。幼稚園児ながら、大人以上の集中力を、ステージで見せています。


 そういえば私は、自分が年中の時に「逃げ出したホットケーキ」という劇をやりました。わけのわからないストーリーだったので、参加意識も希薄に、斜に構えていると、あれよあれよという間に、主役のホットケーキにされてしまいました。

 どんなセリフがあったのか、そもそもストーリー自体も忘れてしまいましたが多分、今日の聖劇の子供達のようには輝いていなかったのは間違いない。意味もなく反省。


 それにしても、天使の役は、やっぱり幼稚園児にしかできませんね。素のまま、丁寧な言葉でしゃべるだけで、本物の天使(?)と大差ない。逆に、元気で幸せそうにしている子供こそが、本当の天使なのかも知れません。少なくとも親にとっては。


 さてと。お父さんは、これから1Fの大ホールで、お仕事をしてから帰ります。
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シオトメ

2011-12-14 12:32:28 | 音楽
 今日から山響は定期のリハーサル。弦楽合奏で「死と乙女」を弾きます・・・。


 ところで「死と乙女」は、短縮する業界用語では「しおとめ」と呼びます。

 ・・・大した省略になってないですよね。「と」ぐらい言ってあげても、人生において大きな損失は無いはずなのに。そのくせ「死と変容」は短縮しない。語呂の問題でしょうか。

 「しおとめ」が、それほど語呂が良いとも思えないですけど。初めて聞いたときには、「汐留」のことだと思いました。


 そういえばこの間の週末に、「ヘンゼルとグレーテル」の前奏曲を演奏しました。このぐらいの長さになると、「ヘングレ」という略は意味があると思います。しかも、発音しやすいし通じやすい。

 同じようでも「ダフクロ」は、あまりいい感じがしない。「ダフニスとクロエ」というと、語感だけでも綺麗なのに、「ダフクロ」だとモツのどこかの部位みたいになってしまうのが不思議です。「だふくろ」・・・平仮名だと臨場感アップ。さらに漢字で「駄袋」とでも書けば完璧でしょう。塩でお願いしたい。


 ・・・失礼しました。しばし現実逃避しておりました。さてと、そろそろリハに出かけることにします。
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団欒と次元

2011-12-13 12:16:04 | 映画・ドラマ
 昨日は、家族で映画鑑賞をしました。やはりこの時期に一家団欒で見る映画といえば、クリスマスキャロル・・・とでも言いたいところですが、そうではなくて、「ルパン三世」。

 息子の希望によるものです。少し前に、テレビで放送したものを録画しておいたやつです。「血の烙印」だったかな・・・飲みながらだったので記憶が、てきとうです。


 しかし当然ですが、ルパン三世も相変わらずですね。不二子にだまされて(自ら)、得にならない活躍をする。まあ、それが良さなんですけど。常にいっぱいいっぱいじゃない、余裕がある感じが、おしゃれです。


 ところで、昔から、個人的には「次元」のキャラが大好きです。ルパンに対して「やれやれ」と思っていながらも、仲間だからついていく。「あいつが言うからしょうがねえか」みたいな感じで。実は、五右衛門よりも「日本人的」だと思います。

 ジャイアンやスネ夫と同じく「なぜか映画だと良い人になってしまう」銭形警部は、やはり昔の30分のテレビ番組の方がいいと思いつつも、なかなか楽しめる映画でした。


 そういえば、タバコがしけて、よれよれになったものを、昔は「ルパンたばこ」といったものです。ルパンや次元がいつもくわえていた、短くなったタバコが、よれよれしていたからです。今回観た映画の中では、二人とも、あまりタバコを吸っていませんでした。時代の影響ですかね。まさか、健康のために節煙しているのではないと思いますが、ちょっと残念な気がしました。コロンボもそうですが、健康への影響とは別に、「トレードマーク」的な要素がありますから、その辺はブレて欲しくないのです。


 観終わった後で、娘は「こわくておもしろくなかった」と言っていました。やはりまだ刺激が強すぎたんですかね。・・・やっぱり次は「クリスマスキャロル」かな。
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辯天(にごり)

2011-12-12 23:03:05 | お酒の話し(山形県)
 初雪・・・。ああもう雪か、寒いし面倒だし、とも思いますが、やはり初々しくてきれいな感じがします。真新しい白さ。

 
 まさに、そういう酒が出始める季節になってきました。できたてホヤホヤ。(この「ホヤホヤ」って何を表してるんでしょう。湯気ですかね。だとすると、ちょっと違う。ホカホカするんじゃなくて、むしろ霞が立つような清澄な感じ。)


 ということで高畠の銘酒、羽陽弁天の「にごり酒」です。山田錦60%の純米吟醸の、できたてホヤホヤ。

 こういう酒が酒屋の冷蔵庫に並ぶようになると「もう冬か・・・。」と思います。濁り酒で冬の訪れを感じ、新酒で新年。生酒で春、夏純吟で夏、冷や卸しで初秋、秋上がりで秋、そしてまた濁り酒・・・日本の四季は素晴らしい。飽きるヒマがなくて困ります。

 さて、この弁天は・・・さすが山田錦。味に丸みと奥行きがあります。山田の純米吟醸の生で1升2300円とはまた格安。本当に商売気のない、まじめな蔵なんです。それが味にも出ています。華やかさはまるで無し。でもその分、新酒のはじけるような瑞々しさ、甘酸っぱさみたいなものが、しっかりと感じられます。

 
 ところで、きちんとした「濁り酒」というものは、瓶の中でまだ発酵が続いていますから、内部の圧力はどんどん上がってゆきます。暖かいところに置いたり、振ったりすると危ない。爆発しますからね。では、どうなっているのか?

 濁り酒の瓶のフタには、かすかに穴が開けてあります。だからワインのように、横にして保存してはいけないわけです。よくできた穴ですが、しみだしてきてしまいます。だから、冷蔵庫の中では非常に気を遣います。1升瓶を縦にしまえるスペースは、残念ながら我が家の冷蔵庫には無いのです。このテクは内緒ですが、チルド室の野菜をうまいこと枕にして、瓶が真横にならないように、傾けて収納するのです。この技術を身につけるまでには、奥様には決して言えないような、さまざまな苦労をしたものです。


 そういえば、昨日と一昨日は置賜の川西町で演奏会でした。途中、南陽市の「白竜湖」の前の坂を通ります。白竜湖周辺では有名な「雪迎え」があるんですよね。子供の蜘蛛がお尻から糸を長く長く出して、それを風になびかせる。良い風が吹いてくると、蜘蛛の子供たちは一斉に風に乗って旅立っていくわけです。その蜘蛛の糸が空に飛んで、陽の光を受けて輝く風になる・・・。全国的にも見られる地域の少ない、貴重な光景だそうです。

 「蜘蛛がそこらじゅうを飛んでるなんて気持ち悪い!怖くて外に出られませんわ!」と感じる御婦人もいると思いますが、そういう生々しい季節感の匂い、みたいなものが、山形の自然の良さなんです。直の自然。それでいて同時に幻想的な。


 ・・・話が逸れましたが、そういう生々しい、洗練されてない自然の味が、この「弁天にごり」には感じられました。少しどろっとした、生き生きした味わい。

 とれたての冬を堪能しました。
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