中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

雪を逃れて

2021-11-29 14:30:00 | 旅の空
 今年はまだまだ泊まりがけの公演が残っています。今日からまた、二泊で関東。


 山形は雪めいて来たところです。昨日は私用で仙台に行きましたが、県境の峠はすっかり雪景色。

 この冬はまた、何とか〜ニャ現象で雪が多いという噂ですね。


 本格的な雪の前に暖かい千葉へ、秋の終わりを楽しみに行くことにします。
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遅れてきた秋

2021-11-28 22:32:00 | 山形弦楽四重奏団
 仙台から戻ってきて、明日からは関東の演奏旅行です。

 その谷間の休日の今日は、もちろん山形Qのリハーサル。世の中がどうあっても、20年以上続けてきたスタンスは変わりません。

 動じずに淡々と。 

 …しかし、忙しくなって来ました。 次回の山形Q定期は、山響のスケジュールの関係で2月3日。ということで、それに向けた練習はまだです。

 しかし、その他の依頼公演は、コロナの収束とともに増えて来ました。ありがたいことです。今日はそのためのリハーサル。

 まずは12月2日の大江中学校のスクールコンサート。選曲を兼ねて、合わせて行きます。

 そして12月15日の依頼公演。山響を通しての、支援企業のための演奏です。

 世の中、コロナが収まって、今まで延期されて来たものが一気に戻って来ています。

 山響本隊ももちろんですが、地域や企業のためのアンサンブル演奏なども一度に戻って来ているので、入れるスケジュールにも困る状況で、山響の演奏会やリハーサルの前に、別のアンサンブルをこなす感じになっています。

 結果、例年の秋よりも忙しい。

 とにかく、嬉しいことです。が、しかしコロナ休業の間に、体は鈍り、歳は重なり…。

 いや、ありがたく頑張ります。
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所変われば

2021-11-27 22:34:00 | 山形交響楽団
 山響と仙台フィルとの合同演奏会が終了。復興の象徴としての真新しいホールにたくさんのお客さんが来てくれて、良い演奏会になったのではないかと思います。

 今回は仙台フィルの前常任指揮者のパスカル・ヴェロ氏の指揮。私たちは初めてでしたが、やり慣れないフランスものを「こういうものだ」と、見せてくれるようなリハーサルは新鮮でした。

 音楽にも「お国訛り」のようなものがあって、「その発音はおかしい」と同じように、フレーズの作り方など、理屈ではない「常識」がある。こればかりは、その国の人の感覚ですから、言われないとわからない。

 ドラマなんかでも出演者紹介のロールで「方言指導」があります。演技力だけではカバーできないものが、イントネーションにはあるということなのでしょう。
 
 良い機会になりました。他オケとの協演は、演奏以外の面でも、常識みたいなものの違いがあって面白い。今回は仙台フィルの主催公演なので、仙台フィルの常識に従います。

 終演後にステージに残って、コロナ対策のため分散退場をするお客様に手を振るとか、知らないと驚かされる独自の「しきたり」がある。

 毎回、面白い経験になります。

 次は来年、今度は山響の主催での協演。これも、良いコンサートになればと思います。
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復興の一助に

2021-11-25 21:35:00 | 山形交響楽団
 今週の山響は土曜日に本番の、仙台フィルとの合同演奏会。パスカル・ヴェロ氏の指揮でフランスもののプログラム。「ボレロ」をはじめ、ドビュッシー 「海」、マスネ「アルザスの風景」、トマ「ミニョン」。

 なかなか山響ではやり慣れない演目。私、個人としても初めての曲ばかり。

 今回は10年前の震災で無くなった石巻のホールが、ようやくリニューアルした記念を兼ねてのコンサート。

 今日からリハーサルが始まりましたが、やはり「お国もの」だけあって、ヴェロ氏のリハーサルにも熱が入ります。「ボレロ」だけは何度か演奏したことがありますが、やはり「なるほど」と思うような指摘が多い。

 東北に二つしかないプロ・オーケストラがこのように一緒になって、東北の音楽文化を盛り上げるのは、良いことだと思います。

 惜しむらくは、仙台や石巻は山形市からだと、それほど遠くないので、日帰りになってしまうこと。

 せっかくの交流ですから、ゆっくり宿泊などして、宮城を堪能したいところです。青森ぐらい離れてたら、間違いなくそうなっていたはずなのに。(地域の飲食店に、お金を落とす気満々なのですが)。

 復興した石巻の町で、良い演奏会になるように頑張ります。
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くどき上手「「2021」

2021-11-24 22:49:00 | お酒の話し(山形県)
 ご存知、山形の銘酒「くどき上手」の新作。というか問題作「2021」です。

 コロナで散々な目に遭った飲食業界の気持ちを代弁するラベル。ポップと言うよりは大分ごちゃごちゃした見た目は、やり場の無い怒りとか、投げやりな気持ち、それでも頑張っていかなければならないという、いろいろな感情が混ざり合った現状をそのまま表したものでしょう。

 私は酒も「芸術」のひとつだと思っているので、何かの思想を世の中に訴えることがあっても悪くはないと思います。

 でも、芸術を職業として選んだ場合は、自分の生活を社会に支えてもらっているという側面が発生するので、完全に自由な表現ができる立場ではないというのも事実なのです。

 …そう言う意味で、気持ちはよくわかるが、賛同はできないラベルかな、と思います。

 しかし、それだけの覚悟を持って世に出した作品ですから、ぜひとも飲んでみたい。

 ということで開栓。一体どんな怒りが表現されているのか?

 …なんと。このほんのり優しい甘味と、淡く消える透明感はどうしたことでしょう。

 表現されているのは怒りではなかった。臆せず言うなら…「愛」か。

 いろいろあっても、それを包みこむ柔らかさと、わだかまりを洗い流すような清らかさ。

 この自棄になったようなラベルは、照れ隠しだったのかも知れません。

 良い酒でした。来年は良い年になりますよう、飲食業界の皆さんとともに祈ります。
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幸あれ

2021-11-21 22:41:00 | ヴァイオリン
 今回の山響定期では、終演後に懐かしい人に会えました。

 幼稚園児の頃から高校卒業までヴァイオリンを教えていた女の子。うちの息子の4歳上でしたから、今、もう25歳のはず。

 演奏会が終わって、最近は「お見送り」もないので、さっさと帰って飲もうと、いそいそと出て行ったところに、たまたま会えました。

 東京の大学を卒業して山形に戻ってきた時にも、一度、聴きに来てくれた時に見かけましたが、その時よりもさらに大人びて綺麗な娘さんになっている。

 聞けば、近々、結婚して神奈川に行くことになったとか。お相手は、大学時代からの付き合いらしい。

 おめでとう!と言いながらも、お人形のように小さくて可愛かった頃から毎週顔を見て来たので、こちらまで娘を嫁にやるような気分になってしまいます。

 私も山形に来てもう24年目にもなりました。その年月の長さを思い知らされますね。

「これからは時々、東京公演に聴きに行きます」

 …ありがとう。時々、元気な顔を見せに来ておくれ。(施設のお年寄りか)。

 とにかくお幸せに!

 帰り道にいろいろ考えましたが、私が塾講師時代に教えた中学生たちも、今、40歳ぐらいになっているという計算に行き当たり愕然とする。そして、考えるのをやめました。

 みんな、お幸せに!
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新発売

2021-11-20 23:45:00 | 山形交響楽団
 山響定期の初日が終わりました。ほぼ満席のお客様に感謝。

  ところで、今年も「山響棚田米」ができたということで、ゲネプロ前に贈呈式がありました。

 …何のことやらわからない方に説明すると、山形で棚田を再生するプロジェクトがあって、楽団員有志も参加しての田植え・稲刈りの末に、収穫されたお米です。

 そのお米を「山響ブランド」として販売するにあたり、事前に楽団員ひとりひとりに、1パックずつプレゼントしていただいたのでした。

 「弱腰」または「ガラス腰」の私は植えもせず刈ってもいないのですが、ありがたく頂戴しました。

 去年もいただきましたが、これが本当に美味しい。山形が誇るブランド米「つや姫」の高品質のものなので当然とも言えますね。

 コンサート会場で販売があるようなので、興味がある方はぜひ。
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百円の視力

2021-11-19 22:14:00 | 危機管理
 老眼が進んでいます。もう五十だから仕方がない。

 先日の旅行の時に、新幹線で「さあ、本を読もう」と思ったら、老眼鏡を忘れたことに気づく。

 どうにかなるかと本を広げるも、コンタクトが入っていると、どうにもならない。腕を伸ばして字面を遠ざけても、もはや私の腕の長さでは足りないのです。

 はい終了。諦めて本を閉じて寝る。

 仕方なく、宿泊地の千葉駅でホテルの近くの百均を探す。

 最近はケータイですぐに検索できるので助かりますね。まあ、スマホの画面ぐらいならまだ、腕の長さで足りるので。

 なんと、ホテルの斜向かいのビル3階にある。

 早速行くと…あった。さすがは大手のダイソー。

 しかし、眼鏡屋ではないので、選択肢が少ないのはやむを得ない。

 見ると…女性的な小さいものがほとんど。諦めかけたときに、「男性用大きめ」が端にありました。

 即購入。帰り道にすぐ、袋を開けてシールを剥がし、かけてみる。エスカレーターの横の鏡に映してみると…カーネルおじさん?

 パーティーグッズとしか思えない、幅広の、プラスチック感あふれる黒縁。すぐに外しました。

 …まあ、これで外を歩くわけじゃないし。

 衰えるというのは、不便なものですね。
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ブラ4

2021-11-17 22:45:00 | 山形交響楽団
 今日から山響定期のリハーサル。今回は常任指揮者の阪哲朗氏の指揮でブラームスの「第4番」、芥川也寸志「弦楽のための三楽章」、そして辻彩奈さんをゲストに迎えてのシベリウス「ヴァイオリン協奏曲」。

 ブラームスの4番は、言わずと知れた名曲です。私も大好きな曲です。

 大学に入学してオーケストラに見学に行った時に、練習していたのが、この「ブラ4」。

 私も4歳からヴァイオリンをやっていましたが、ソロの曲しか習ってこなかったので、オーケストラは弾いたことがありません。その経験から言うと、聴いて素晴らしい名曲というものは、実際に楽譜を前に演奏しようとしてみると、恐ろしく難しい。まともな形になるまで仕上げるには、膨大な時間と労力と血を流さなければならない。大体は、大好きな曲が大嫌いになるぐらいに、つらい気持ちにさせられて終わるものだという刷り込みがありました。

 それなのに…こんな名曲を、大して上手でもない普通の人たちが楽しそうに演奏して、しかし、ちゃんと曲になっている。

 ああ…オーケストラって良いな。

 と初めて思った瞬間でした。あの時、「ブラ4」でなければ、すぐに入部を決めていたかどうか。もうやめようと思っていたヴァイオリンを、もう一度頑張ろうと思っていたかどうか。

 …そんな、思い入れのある曲なのです。曲に触れると、忘れていたことを思い出しますね。あの時の木造の練習場とか。サビだらけの椅子と譜面台とか。もう30年以上前なんですね。今の息子より歳下だから当たり前か。

 さて、阪氏の指揮はいつも通り、曲に活き活きとした生命感を注ぎ込むもので、「重厚」一辺倒になりがちなブラームスに新しい魅力を感じさせてくれるものです。

 良い演奏会になるはずです。お時間のある方はぜひ。
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紅葉と排雪場

2021-11-16 22:45:00 | 山形
 今週の山響は、昨日までの県内スクールコンサートと、明日からの定期演奏会。

 一週間いない間に、山形の秋もすっかり深まりました。…朝晩は普通に寒い。綺麗だった紅葉も冷たい雨に濡れて、落ちたり萎んだり。もう、冬がちかくまできているのがわかる景色になってきました。

 一番良い季節に、地元にいられないのはこの仕事の宿命でしょうね。それでも、去年と今年は山形の秋を堪能できた方です。それだけは「良かった」部分と言えるかもしれません。

 朝、時間がある日に、ウォーキングする河原は、排雪場を作る整備に追われています。

 除雪で集められた雪を捨てに来る場所ですね。ひと冬で、大きめな体育館をはるかに超える高さの雪が積み上がる。トラックで持って来て捨てられた雪をブルドーザーで押し上げるわけですが、積み上がった固まった雪の上にまた登って積み上げていくので、どこまでも高くなってゆくのです。最終的には、誇張でなく、ピラミッドのような高さになります。

 これが消失する頃は、もうゴールデンウィーク前。次は植木市の駐車場になります。…これが一年のサイクル。

 これから年末にかけては、なかなかの忙しさで遠出もあるので、天気予報を見てタイヤ交換のタイミングを図る時期。

 今年も残り少なくなってしまいましたが、せっかくコロナも収まってきたので、充実した冬にしたいものです。(…「充実」とは忘年会の話ではありませんので念のため。)
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燃えよ剣

2021-11-13 22:36:00 | 映画・ドラマ
 旅行中に観た映画の話でも。

 絶対に観に行こうと決めていた「燃えよ剣」。…ご存知、司馬遼太郎の新選組ものですね。

 基本的に歴史物にはそれほど思い入れがないので、司馬遼太郎は避けて通ってきましたが、数年前に何気なく読んだら「どハマり」。

 土方歳三、最高です。時代の流れの中で筋を通して損してしまう、昔の日本人の美学が詰まっています。いくらそっちの方が得だからといって、仮想コインを買ったりユーチューバーになったりするのと真逆の生き方があっても良いのではないでしょうか。

 さて、映画の方は岡田准一が主演で土方歳三役。殺陣を含めて、演技は素晴らしい。ただ、周りを固める俳優陣の身長がありすぎて、小粒な土方になってしまったのは仕方がない。

 近藤勇、沖田総司、芹沢鴨がイメージ通りだっただけに。

 その他の、永倉新八、斎藤一、藤堂平助、原田左之助などは全く存在感無し。それは、やはりあれだけの大作を2時間強にまとめるという無理に伴うものでしょう。私も「にわか」ですが、予備知識は必要です。

 ということで、やや「総集編」的になってしまった感じは、やむを得ないところでしょう。その割には、充分に楽しめる作品に仕上がっていると思います。「お雪」の柴咲コウも良かった。

 もっと「通」な人は、いろいろと否定的に感じるところがあるとは思います。それでもとにかく、「古いおじさん」にとっての永遠のヒーローが、こうしてリメイクされて、若い人にも触れる機会ができたのは良い事のはずです。

 …しかし、これがわずか150年前の話だということを思い出すと、愕然としますね。もっと前の人が書いた曲を毎日のように演奏して生計を立てている身としては。

 映画館はずいぶん空いていましたが、若い人にも観てほしい映画です。
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いづこも同じ

2021-11-12 22:46:00 | 旅の空
 寒い。しかし空気が美味しい。…山形駅に降り立つと、いつもそう思います。

 ということで、一週間の関東ツアーを終えて無事に山形に戻ってきました。関東は夜でも、薄手の上着で充分。昼間はそれも要らないぐらい。しかし、山形では到底無理のようです。

 まだ、おっかなびっくりではありますが、今回は久しぶりに「旅行」らしく、少しは外を出歩いたり、それなりに美味しいものを食べたりなどして過ごしました。

 東京駅もそうでしたが、行く先々の街も、だいぶ活気が戻ってきているような感じがしました。やっぱり嬉しいものです。

 千葉・茨城をまわって、最終日の今日は目黒区の小学校。私の学区とはだいぶ離れたところではありましたが、閑静な住宅街の中の狭い土地に、いきなり学校がある感じは、母校と似ていました。

 狭い校庭だけでは足りないので、校舎の屋上にフェンスがあって運動場の足しに使われていたり、体育館が半地下だったり…山形では考えられない事ですが「ああ、こんな感じだったな」と懐かしく思いました。

 子供たちの雰囲気も良かった。世間で言われているような「都会の荒廃」は無縁で、安心しました。昭和の頃より大人びている感じはしましたが、「やっぱり目黒の子供たちは良い」と誇らしく思ったり。

 今回は、せっかく良い季節の山形を離れてわざわざ都会に行くということで、もったいないような気もしていましたが、目黒の実家がなくなって久しい自分には、しみじみと良い機会でした。

『寂しさに 宿を立ち出でて 眺むれば
いづこも同じ 秋の夕暮れ』

 秋の夕暮れは、なにも里山にだけあるわけではない。コンクリートジャングルにこそ郷愁を感じるということもある。「いづこも同じ」とは、場所ではなく心のことなのかと思うと、やっぱり百人一首はさすがです。

 さて、今日からはまた、山形の秋をじっくり味わうことにします。
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関東へ

2021-11-08 00:00:00 | 旅の空
 今週の山響は関東ツアーです。9月に予定されていたものの延期公演。

 千葉・茨城・東京をまわってのスクール・コンサートです。

 国の事業なので詳しいことは書けない決まりですが、とにかく実現されて良かった。

 まだ、いろいろな制約はある中ではありますが、良い公演になるよう頑張ります。
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初孫「愛山」

2021-11-07 17:07:00 | お酒の話し(山形県)
 お馴染みの酒屋「ワラヤ酒店」の頒布会から届いた10月の酒。

 …なんだ、初孫か。

 という気持ちも、正直なところ、ありました。

 酒田の銘酒「初孫」は、実力のある蔵で、どこでも買えるほどメジャーなのに、何を選んでもほとんどハズレが無い。

 「迷った時は初孫にしておけ」という格言も、あっても良いと思うほど。

 つまり、それだけ身近なので、目新しさを感じないのです。

 貴重な限定酒ということで、なんとなく冷蔵庫に寝かせてありましたが、なんとなく開栓。なんとなく飲んでみると…

 …大変失礼しました。

 目の覚める思いがします。山形に来て初めて庄内の酒を飲んだ時の感動を思い出しました。フラッシュバックというやつです。

 そう言えば、あれも初孫でした。まだ正式入団前で、エキストラとして山形に来た時に、アパートを決めて、とりあえず市役所の近くの牛タンの店に入ったのです。何も考えずに「冷酒ください」と頼んで出てきたのが小瓶に入った初孫。ラベルも見ずになんとなく飲んで、本当にびっくりしました。東京なら、すごい店のすごい値段でしか出てこない味です。「山形良い所だなあ」…

 …まあ、それで今日に至るわけですが。

 すっかり舌も肥えて、あれこれ言うようになってしまいましたが、忘れていたあの衝撃が蘇りました。

 さて、「愛山」という酒米を使った純米大吟醸。この「愛山」を使っている日本酒を見つけたら、とりあえず飲んでみることをお勧めします。貴重なので、それなりの値段がすると思いますが、驚くような良い酒に出逢えることがあります。山田錦よりも少しクセがある。その分、ハマると「これしかない」という逸品に仕上がるのです。

 初心に返るような気持ちで堪能しました。
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失われた時をもとめて

2021-11-06 23:11:00 | 音楽
 今週の山響は、県内のスクールコンサートの毎日でした。…なんだか、例年の秋の日常が、久しぶりに戻ってきたような感じがします。

 歌で共演のコーナーやら、音楽なぞなぞ、指揮者体験なども、普通にやる学校が増えてきています。

 一方で、だいぶ前に早々と中止を決めたところもある。本来なら来週は山形市内の中学校の合同のスクールコンサートの予定でした。しかしたくさんの学校が、市民会館に集まるということもあって中止。

 娘の学校も来るはずだったと思います。結局、娘は中学生ではスクールコンサートは聴かないで終わります。

 大人にとっては1〜2年の自粛は大したことがなくても、子供にとっての1〜2年は大きい。

 コンサートなどは、別にこれから、その気になればいくらでも行くことができるでしょうが、修学旅行とか部活動の大会とか、その時にしか無いものもあるはずです。やはり、かわいそうなことだと思います。

 ところで、最近、県外ナンバーの車が多い山形です。道が混んでいる。紅葉狩りでしょうか。

 皆、せっかく世の中が普通に戻りつつあるので、ここぞとばかりに出かけているのでしょう。良いことだと思います。これまで我慢が続きましたから。

 「失われた時間」を取り戻せるような時期になると良いですね。
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