中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

山形Q練習29-vol.番外

2008-11-29 23:43:19 | 山形弦楽四重奏団
 昨日は休肝日にしました。「週に二日は休肝日を」…肉体労働者ですからね。今日の一杯のうまいこと…。

 「ただ二日 我慢していし この酒の
  このうまさはと 胸暗うなる」

 若山牧水の歌です。むちゃくちゃよくわかります。うま過ぎてぞっとする気持ちが。自分はたった一日ですが。

 そんな事より、今日はだちゅ嬢不在のため、ブラームスを残り4人で練習しました。もう本番まで時間が無いので、他の予定を入れている場合ではございません。

 五重奏は他に聴かなければならないパートが、四重奏よりも一つ多いのです。…当たり前ですが。しかしそれがやっぱり最大の難しさなんです。

 五重奏曲を四人で確認することはすごく勉強になります。本来、この時期にすごく勉強してる場合ではないんですけどね。有意義な時間になりました。

 しかし練習は休むものではありません。何を言われてるかわかったもんじゃないですからね。

 「なんだ…、このメンバーでやれば合うじゃん」

 (私は怖くて休めません)
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ニューイヤー的

2008-11-28 23:53:52 | 山形交響楽団
 今日は新庄で山響のコンサート。指揮の阪哲朗氏は余裕のある棒で、J.シュトラウスものなどのプログラムにぴったりでした。

 正直に言うとウィンナ・ワルツやポルカは個人的にはあまり好きではありません。べつに第2ヴァイオリンの譜面が「チャッ♪チャッ♪」みたいな、リズム打ちばかりでつまらないからではありません。「おしゃれ」な感じに弾くのがとても難しいからなのです。

 阪氏は軽さとイキイキ感を出すのがとてもうまくて、ウィンナものがすごく良い曲に感じました。全体的にニューイヤーみたいな明るい感じのコンサートになりました。

 本番の休憩に指揮者から楽員にシャンパンの差し入れがありました(おしゃれですね)。が、僕は頂きませんでした。飲む時は集中して、しっかりやりたいからです。「一杯だけ」というのができなくて困っております…。
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すりこみ

2008-11-27 23:00:44 | 雑記
 寒い寒いと言っていても仕方がないので、あったかい物の事を考えることにしましょう。

 「冬にあったかい」と言えばやはり「おでん」ですよね。べつに「食べると体があったまる」という感じも、実はそれほどしないのですが、イメージとしてすりこまれているせいでしょうか。寒い夜はやたらと美味しそうに思えます。

 子供の頃は、うずら玉子は壮絶な取り合いになりました。べつに普通の玉子と、味はたいして変わらないと思うのですが、ものすごく美味しく感じるんです。これもすりこみですかね。

 「おでん」といえば、昔は駅前にたくさん屋台がありました。東京では今もあるんでしょうか?寒い日はよく玉子一串だけ買いました。50円だから子供でも買えます。外だと余計に美味しく感じるんですよね。

 …ということで、昨日の我が家の夕食はおでんでございました。ちなみに我が家では家族みんなが安心して暮らせるように、うずら玉子は20個以上買います…。
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変わらぬ想い

2008-11-25 23:42:31 | 山形弦楽四重奏団
 「愛するクララ。…わたしは言葉に尽くせないくらい、あなたをこよなく愛しています。いつもあなたを、飽きもせず媚びもせずに愛しい人というような、ありとあらゆる言葉でよんでいたいのです。」

 ブラームスが23歳、シューマンの死ぬ間近にシューマンの妻クララにあてた手紙です。ゲーテの「ウェルテル」のような激しい情熱が伝わります。しかも相手は人妻だというだけでなく、恩師の奥さんで、さらにその恩師は自殺未遂の後で衰弱しきっているという状況ですからね。「ウェルテル」以上かも知れません。

 
 さて、今日の山形Qの練習はブラームスのみ。さすがに難曲です。あと一週間でどこまで行けるか。

 ところで、この「五重奏曲」の第二楽章は、ブラームスが若い頃に書いた「サラバンド」と「ガヴォット」が挿入されてできています。過去の習作をほとんど破棄してしまうブラームスには珍しい事です。

 それらが、いつ頃書かれたのかを調べてみると…上に引用した手紙の頃の少し前です。

 「五重奏曲」を書いた五十歳間近のブラームスは、美しい自然の中でのんびりと、この朗らかな曲を作りましたが、どうやらそんなに単純ではなさそうです。

 特に第二楽章ではアダージョの部分が現在のブラームスで、それに挟まれる「サラバンド」と「ガヴォット」の部分が若い頃のブラームスなんでしょう。そして、変わらずクララのことを想い続けている…。そんな感じでしょうか。

 さすがに名曲は奥が深いですな…。あと一週間、頑張って行きましょう。
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病気の王様

2008-11-24 23:53:14 | 雑記
 これ、何だかわかりますか? 

 いやいや、リンゴなのは当たり前なんですけど、その品種ですよ。

 答は「サンふじ」です。リンゴの王様と呼ばれている、主力品種です。山形の朝日町の物です。いただきものですが。

 この時期のものはそれほどでもありませんが、いわゆる「蜜入り」のリンゴです。やっぱり「蜜入り」は人気があるみたいですね。なんか自然の物なのに不思議な感じがしますからね。焼き魚の腹を裂いたら別の味が出てくる、みたいな魚があったら面白いでしょうが、そんな感じですかね。一匹で二度おいしい、みたいな。人気出るかもしれません。

 リンゴの「蜜」も不自然なもので、実は病気だそうですね。「蜜病」といって、中心に蜜がたまってしまう病気らしいです。それを固定したのがこの品種なわけです。

 「病気」が売り物というより「セールスポイント」になる、という事もあるわけです。大切な「個性」ですから。「差別化」という言葉がビジネスの世界ではだいぶ前から流行ってますが、「差別される」というより「差別してもらうように頑張る」という主旨です。「差別」というとマイナスな感じがしますけど、「特別待遇」である事には変わりないのです。

 「短所」が「長所」であるという事は真実のようです。「とらえ方ひとつ」ですな。
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焼肉

2008-11-23 23:19:19 | 雑記
 今日も朝は温泉から。身体に染み込みます…。冬は混みますけど。

 学生時代からの友人が夜行バスで、朝に山形に着いたのでそのまま温泉に連行。たまにしか来ない人に臥龍温泉は厳しいかとも思いつつ、インパクト重視で。

 山響定期のため中抜けして、夜は焼肉へ。県外から人が来た時しか行きませんが、3連休中ということもあり、混んでました。

 しかし「焼肉」というものは、なんか華やいだ気分になりますね。だから連休だというだけで混むんでしょう。原始時代の頃の記憶ですかね。「大きな獲物が捕れたから、焼くぞ!祭だぁっ!」みたいな。

 華やいだ気分にはなっても、若い時のようには食べられませんね。歳かな…(悲)。
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早寝早起き

2008-11-22 23:51:27 | 山形交響楽団
 このところ、しばらく温泉に行けなかったので、今朝は久しぶりに行きつけの臥龍温泉へ。知らず知らず身体が冷えて堅くなっていたのを実感しました。たまっていた疲労物質がどっと出て、湯上がりは廃人状態に。しかしこれがさめると驚くほど身体が軽くなるんです。

 今日は山響定期の一日目です。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、やはり良い曲ですね。無駄がなさすぎて神経使いますが。しかしソリストの神尾さんは、若さとパワーだけでない説得力のある演奏でした。

 「音楽は人々の精神から炎を打ち出さなければならない。」

 ベートーヴェンの言葉ですが、そんな感じでした。

 明日もあるので今日はこの辺で。だいぶ疲れました。明日も早起きして温泉かな…。
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続・ライ麦畑

2008-11-21 23:40:41 | 読書
 「そう言うと、彼女はさっさと行っちまった。海軍さんと僕は、お互いに、お目にかかれてうれしかったと挨拶をかわした。これがいつも僕には参るんだな。会ってうれしくもなんともない人に向かって『お目にかかれてうれしかった』って言ってるんだから。でも、生きていたいと思えば、こういうことを言わなきゃならないものなんだ。」

 昨日は言葉が足りませんでしたが、「ライ麦畑でつかまえて」は大好きな小説なので、もう少し読みましょう。

 主人公は17歳の少年です。いまひとつ規則に馴染めず、学校を追い出されてしまいます。彼が読者に語りかける形式で話がすすむのですが、とにかく大人特有の「インチキ」や「いやらしさ」を攻撃するのが気持ち良い小説です。純粋な若さが伝わります。

 「その店のバーテンがまたいやらしい奴なんだ。たいへんなキドリ屋でね。大物か有名人かなんかでなければ口もききやしない。ところが、大物か有名人かなんかであればあったで、いっそう鼻持ちならないまねをしやがるんだ。つかつかとそばへ寄って来て、知り合いになったらすばらしい奴に違いないと思わせるような態度で、『これはこれは!コネティカットはいかがでございました?』とかって言うんだな。すげえ所さ。ほんとだよ。だから僕は、すっかり縁を切るようになったんだ。」

 「大人」になってしまった我々にとって、怖いような指摘もあります。若い時にしかない純粋さは、刃物のようですね。とくにバーのピアニストをこきおろす所は最高です。

 「アーニーの奴、ピアノの前にでっかい鏡を備えつけててね。自分にでっかいスポットライトをあてさして、演奏してる自分の顔が誰にでも見えるようにしてやがったな。
 僕が入って行ったとき弾いていたのが、なんていう名前の歌か、よくは知らないけれど、しかし何という歌にしろ、彼がそれをすっかりいやったらしいものにしていたことには間違いない。高音を弾くときに、自慢たらしくさざなみのような馬鹿な音を入れたり、その他にも、聞いていていらいらしてくるような曲芸めいた弾き方をいろいろやってみせるんだ。
 ま、それはとにかく、アーニーの演奏が終わって、みんなが頭がすっ飛ぶほどの勢いで喝采すると、アーニーの奴、回転椅子に座ったまま、くるりとこちらを向いて、いかにもつつましやかにインチキきわまるおじぎをしやがった。あんなのすごいインチキなんだ。あいつは本当は、たいへんなキドリ屋なんだから。でも、おかしな話だけど、僕は、演奏が終わったとき、アーニーが少し気の毒になったんだ。あいつは、自分の演奏が正しいのか間違ってるのかも、もうわからなくなってるんじゃないかと思うんだ。それは彼だけの罪じゃないんだな。」

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ライ麦畑
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ライ麦畑

2008-11-20 22:40:53 | 読書
 「食堂を出たときには、でも、気持ちよかったな。地面の上に、雪が3インチばかし積もってさ、しかもまだ、気違いみたいに降ってくるんだ。すごくきれいだったよ。僕たちはみんな、雪投げをやったり、メチャクチャにふざけちらしたんだ。てんで子供っぽいんだけどさ、でも、みんなほんとに喜んでたな。」

 サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」のワンシーンです。若い頃は、雪が降るとわけもなく、なんか楽しいようなウキウキしたような気持ちになったものです。今は違いますが…。

 今朝、息子と共に窓を開けたら街が真っ白で、息子はテンションが上がって喜びましたが、自分は「何これ…どうすんの…」。まだタイヤ替えてないし。今年はいきなり来ましたね。

 「ライ麦畑~」は大好きな小説です。若さゆえのセンチメンタリズムや、大人への不信感が本当にリアルによく書かれてると思います。

 「僕は窓のとこへ行って、窓をあけると、素手で雪球を握ったんだ。握るのにもってこいの雪だったな。しかし、僕は、そいつを何にもぶっつけなかった。ぶっつけかけはしたんだ。道路の向こう側に停まってた車にね。ところが気が変わったんだ。その車があんまり白くてきれいでね。次は消火栓にぶっつけようとした。ところが、これがまた、実に白くてきれいなんだな。それでとうとう、何にもぶっつけなかったのさ。どうしたかっていうと、そのまま窓をしめて、その雪球を、もっと堅く握りしめながら、部屋の中をぐるぐる歩いただけなんだ。バスに乗ったときも、まだ僕はそいつを持っていたんだ。運転手がドアを開けて、僕にそいつをすてさせやがった。僕はひとにぶつけるんじゃないって、そう教えてやったんが、信用しないんだな。大人ってのは絶対ひとを信用しないものなんだ。」
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神曲4

2008-11-19 23:54:00 | 読書
 今日はいきなり雪でした。ついに来たか…。台風が来ない年は統計上、大雪になるらしいですね。覚悟していきますか…。

 さて、ダンテの地獄巡りをもう少し見て行きましょう。ちょっと飽きてきたのでアップテンポで。

 「ケチと無駄遣い」の次は「怒りんぼう」の地獄です。キレやすい人達が沼に落ちています。ドロドロの沼で、浮きつ沈みつ、殴り合ったり噛み付き合ったりしています。カルシウムが必要ですね…。

 次は「異端者」、「殺人をした者」、「自殺した者」などの地獄が続きます。この辺りは、中程度の罪なんですね。

 そしてその奥に「高利貸」、「女を騙した者」、「おべっか使い」の地獄があります。殺人より重いとは…。このあたりにダンテの道徳観が表れてます。特に「おべっか使い」は、汚物の沼に沈められています。「男を騙した女」というのが無いのは時代性でしょうか…。

 そのさらに奥は「悪事で儲けた聖職者」、「魔術師」、「汚職した公務員」と続きます。煮えたぎるタールの中に、浸けたり引き揚げたりされています。汚職政治家を吊し上げたくなるのは、中世から変わらないのです。

 そしてこの後に「偽善者」、「盗賊」、「陰謀家」、そして「分裂と対立の種をまいた者」の地獄があります。この辺は地獄の中でももうかなり奥で、残りはあとわずかという所です。

 上の絵はその「分裂と対立の~」地獄です。長い剣を持った鬼に、首や足や手を、ズバァァッっと切り落とされてさまようのです。しかし、しばらくすると傷は完治します(!)。そしてまた、ズバァァッっとぶった斬られる…。

 もうおわかりでしょう。ダンテの地獄は実際に悪い事をした者よりも、世の中を悪くした者が重く罰せられるのです。悪人はその行為よりも、その影響力の方が問題なのです。これは考えてみれば当然かも知れません。

 「分裂をつくり出す者」がいるから、そこに乗っかろうとして「陰謀」をしたり「おべっか」をしたりする者が出てくるわけですから。よくあることです。

 長くなってしまったので、次回でまとめます。

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Brake(神曲)
神曲 2
神曲 3
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相互理解

2008-11-17 23:42:32 | 山形弦楽四重奏団
 「理解」とは、言葉の意味としては、理屈に従って分解する事です。でも、これではよくわかりません。バラバラにすればいいというものでもないでしょう。理屈に従う事が良いとも限りませんし。

 そういう意味では英語の方が的を射てるかも知れません。「understand」…相手の下に立つ、という事ですもんね。本当に「理解」しようと思ったら、そうしないとだめなんでしょうね。

 今日はまた山形Qの練習でしたが、なかなか仕上がりません…。曲を理解するのも、相手を理解するのもまだまだです。共通語が無いような感じ、言う事は伝わらず、相手の言う事はわからない、というような…。

 こういう根本的な問題は、哲学者にヒントをもらいましょう。今回はカントです。カントは「相互理解」のための3つの法則を書いています。

 1、自分自身で考えること
 2、自分自身を他者の立場に置いて考えること
 3、つねに自分自身と一致して考えること

 カントにしてはわかりやすいですよね。1は先入観や又聞きによらないという事でしょう。それは最悪です。2は先ほどのunderstandと同じで、基本的だが難しい事です。3の意味するところは深いですね。「借り物」の理解はありえないという事でしょうか。日々の自分の生きざまにリンクしていなければ、本当に理解したとは言えないんですね。

 曲に関してはもちろん、クァルテットのメンバー同士も、まだまだ相互理解にはほど遠いです…。またまた辛気臭くなったのでカントの名言を紹介しておきましょう。

 「ワインは一つの道徳的、心の素直さを運ぶ物質である」

 上の絵は散歩するカントです。たまにはワインもいいな…。
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ホラー論

2008-11-16 23:53:47 | 雑記
 昨日に引き続き、映画の話でも。

 世の中にレンタルビデオ店ができたのは、僕が中学に入った頃でした。近くに無くて、隣町(自由が丘)まで借りに行きました。その歳頃の男子だと、やはりホラー映画ですよね。ホラーばっかり、かなり観ました。一泊二日で七百円は高かったですね。

 「ゾンビ」系や「13金」はすぐに飽きます。いわゆるスプラッター物は、見ていて想像力を使わないので、ショッキングではありますが「怖い」感じはしないんですよね。しかもワンパターン過ぎます。「ドバァッ!」と出ればいいというものではありません。

 「いろんな生き物が人を襲う」系は、いまひとつリアリティに欠けるような気がしました。「ジョーズ」の二番煎じみたいなのが多かったですしね。襲って来るのが虫だったりすると、怖いと言うより不快です。

 やはり好きだったのは「オカルト」系の名作です。「オーメン」や「エクソシスト」は大好きです、と言うと変ですが、きちんと「怖い」と思えました。ただし続編がつまらないのは世の常でございます。

 大人になるに従って怖さが増してくるのは「サイコ」系です。やはり、このジャンルを創り出したヒッチコックは天才でしょうね。ハリウッドのユニバーサルスタジオに行ったことがありますが、「サイコ」の撮影で使われたという屋敷は、遠くから見るだけのもので人気がありませんでしたが、個人的には最も印象に残りました。怖くなりました。

 一番怖いのはサメでも悪魔でもなく「普通の人」なのだ、というのは真実でしょうね。
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映画音楽

2008-11-15 23:28:21 | 音楽
 昨日で今年の山響スクールコンサートは終わりました。今週は天気が良い日が多くて、たいした寒さにならず、助かりました。やっぱり夏の暑さに比べれば、楽なもんです。

 今日は明日の映画音楽のコンサートのためのリハーサルでした。あまり映画には詳しくないのですが、やはり使われている音楽は大事ですよね。それによって印象がまったく変わりますから。

 音楽自体も大事ですが、その使い方で決まるように思います。映画音楽はやはり「映画の音楽」ですから。

 今まで見た中で一番すごいと思ったのは「シャイニング」の冒頭です。恐ろしい事が起こることになる別荘みたいな所へ向かって走る車の映像の後ろで、幻想交響曲の終楽章のあの有名なテーマが流れるのです。知ってますか?何も始まらないうちから、チビりそうになりますよ。

 しかし、名曲を使えばそれなりにそのシーンが引き立つものでもあります。ロバート・デニーロとシャロン・ストーンが出ていた「カジノ」という映画も観に行きましたが、その冒頭で「マタイ受難曲」の終曲が使われていました。デニーロが車のエンジンをかけると、仕掛けてあった爆薬が大爆発して車が炎上するのです。と、同時にマタイの終曲が…。そのシーンには感動しましたが、映画自体は全然パッとしませんでした。バッハのみの力によるものだったんですね。

 そのほか、エルガーのチェロコンチェルトの冒頭とか、ラフマニノフのいろいろとか、仮に何が映ってても感動するような曲もありますからね。タイトルとかキャストだけでも、何かすごい映画が始まりそうですもんね。でもそれはその音楽そのものの価値でしょう。

 はっきり言って、全然そぐわないものもあります。例は挙げませんが。要するに監督のセンスですね。すごい映画は本当にすごいですから。

 そしてテレビ映画と言えばやはりこれですよね。「それでは、さよならっ、さよならっ、さよならっ…。」
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洞窟

2008-11-13 23:56:10 | 山形弦楽四重奏団
 今日は山響のスクールコンサートの後、山形Qの練習でした。定期演奏会も近いので…。

 いつも思う事ですが、音のイメージを共有するのって、とても難しい事ですね。自分の「良い音」のイメージを伝えるのも、人が思う「良い音」のイメージを理解するのも…。もともと、同じ音を聴いても、受ける印象は人それぞれですしね。

 プラトンの有名な「洞窟の比喩」を思い出します。

 人はみんな生まれた時から洞窟の中にいて、入口と反対の方しか見ることができないように縛り付けられているのだ、というのです。だから我々の目に映るものは本物ではなくて、洞窟の外からの光によってできた影に過ぎないと。(ちょっと気持ち悪いですが)。

 目に見えているものは本当は何なのかは、想像するしかないという事です。つまりその裏にある本質を探求するべきだという事でしょうか。そういう「普遍的な」「本質的な」ものが真実だというのがいわゆる「プラトニック」なわけですね。

 楽譜を見て感じる事は人それぞれでしょうが、それを作曲したのは実在した一人の人間なわけです。それをイマジネーションによってとらえようとする努力を共有して、四人が集合するしかないですね。

 何だか小難しい話になってしまいました。プラトンはひたすら「真理」を探求した哲学の祖ですが、最高の名言を遺しています。

 「真理は酒の中にある」
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三十六人衆

2008-11-12 23:44:07 | お酒の話し(山形県)
 今日は山響で大蔵村へ。山形の中でもでも桁外れの豪雪地帯だけあって、ここらへんの家はみんな、地面から階段を上がって、だいぶ高い所に玄関があります。真冬ではちょうど、階段を使わずに出入りできるんでしょうね。

 さて、最近は焼酎ブームで、今まで日本酒しか造ってなかった、いろいろな酒造メーカーが新たに焼酎を出すようになりました。せっかく山形に住んでいるので、地産地消という事で「定番」になりうる物を探しています。

 山形と言えば米焼酎です。米焼酎は好きなのですが、県産はまだまだ「これにきめた!」とまで行きません。それでも、わざわざ九州から運んで来たものを飲むのは、ちょっとしゃくなんですよね。

 そんなこんなで今日、らびお氏から酒田の焼酎をもらいました。菊勇酒造の「三十六人衆」です。大吟醸の酒粕を使った「かすとり」焼酎です。

 「さすが吟醸!(酒粕にどう影響するのかは謎ですが)」と言いたくなるような、華やかな香りと上品な味わいですが、菊勇の焼酎だったら「かすとり」じゃないやつの方が実はシンプルで好きです。

 今のところ、県産は米沢の「ごうじょっぱり」が一番、お手頃価格では寒河江の「雪原」がまあまあかなと思っております。

 ごちゃごちゃ言っても、結局何でも美味しく飲むんですがね…。時代を越えたカリスマ、小原庄助のお言葉です。

 「朝によし、昼はなほよし、晩はまたよし、
  食前食後、その間もよし」
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