中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

魯山人「料理王国」

2015-06-30 23:32:31 | 読書
 山形QのVc茂木に借りた、北大路魯山人の名著「料理王国」をようやく読み終わりました。前にも書いた通り、名作漫画「美味しんぼ」の海原雄山のモデルにもなった、鬼の美食家のエッセイを実に面白く読みました。

 しかし、その「美食論」にはうなずけない。私は美食家ではありませんが、「顔、雄山に似てない?」と言われた悲しい高校時代を持つ、貧乏人の「食い道楽」として、本を返す前に一言。


『日常の食物についても、多くの人は家畜同然、おあてがいの食物で栄養を摂っているように私には見える。妻女の作ったおあてがいの料理、料理人の作ったおあてがいの献立料理、これでことを足して、すましているのが大部分の人間である。
 小生はこれを見て、食の世界については、まったく無智な人間の如何に多いかに驚くのである。自分の真から好む食物というものに自覚がないのである。』(「料理王国」より)

…イラッとしませんか?定食屋で「日替わり」を注文する私のようなものは、「家畜同然」ですよどうせ。でも、まあそれは、この人のキャラだからいい。好きなものを自分で作って食べればいいじゃないですか。

 彼の矛盾は、そのように言いながら「料理はもてなしの心」だとするところです。


 私は所詮「顔だけ雄山」ですが(実はわりと根に持ってます)、一番の料理というものは、『自分の好む食物』ではなく、自分の好む、信頼できる店または料理人の「おまかせ」メニューだと思ってます。だから、「何を食べたいか」よりも「どの店で食べたいか」の方が大事です。それが『妻女』の料理である場合もあるでしょう。

 実際、気に入った店で一番好きなメニューは、実は「お通し」です。何が出てくるかわからない。しかし、信頼してる店だから、まず裏切られることはないし、楽しみにできる。旬のものだったり、上出来なものだったり、そこにこそ「もてなしの心」が凝縮されているのです。心のこもった『おあてがい』こそ、最高の美食ではないですか。


 演奏会のプログラミングなども、一つの「コース料理」のようなものです。人によって好みもそれぞれ、気分もそれぞれでしょうが、「今夜は、この組み合わせで召し上がって頂きます。それが私どもの最高のおもてなしでございます」という、心のこもった取り合わせなわけです。そこは、私どもを信じて「あてがわれて」みて頂きたい。後悔させないように頑張りますから!


 …以上、中年になった「顔雄山」の独り言でございました。しかし、料理と音楽は通じるところがある。勉強になりました。
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米と「くら」

2015-06-28 23:56:41 | 山形弦楽四重奏団
 開演前の演奏会場。ご覧の通り、ホールではありません。敷き詰められたゴザの上にズラリと並ぶ座布団。実は、ここは米を保管する「倉庫」なのです。本日はここで演奏してきました。

 「良い日本酒になりますように」と心を込めて米に聞かせるコンサート…ではありません。(そういうのも、やってはみたい。しかし聞かせるなら米ではなくて熟成中の酒にでしょうね)。


 ということで、今日は山形Qとゲストのクラリネット、川上一道氏と共に酒田で演奏してきました。ずっと使われてきた米倉庫が、道路の拡張のために取り壊されるのを惜しむイベント。その名も「コメ・米コンサート」…これは米が無くては生きられない「米マニア」の私は参加せざるを得ない。

 とはいえ、ただの倉庫。そんなコンサートに人が集まるものなのか…

…と思っていたら大間違い。

 開演時刻には人・人・人…老若男女300人以上のお客さんで倉はぎっしり。ただの倉庫どころか、町の拠点と言ってもいいような、皆に愛される場所だったんですね。そして演奏を始めてさらに驚いたのは、その音響の良いこと…。壊してる場合じゃなく、もっといろんな場所に建てるべきです。

 モーツァルトの「クラ五」をメインに(倉とかけたわけではありません…念のため。MCでもこれだけは言わないようにした)、日本民謡などを聴いて頂きました。

 お客さんの雰囲気もあって、和やかな良いコンサートになったのではないかと思っています。お土産に「つや姫」まで頂きました。主催者・関係者の皆さんに深く感謝します。ありがとうございました。
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私は鷄刺し

2015-06-27 17:00:56 | 旅の空
 そして再び、新幹線の中。今朝の大阪は昨晩の大雨がうそみたいに晴れて、爽やか…とは言えないまでも、さっぱりとした青空でした。

 ということで、山響「さくらんぼコンサート」大阪公演は昨日、無事終了。ジメジメした天気でしたが、広報努力の甲斐あって、たくさんのお客さんに恵まれました。

 しかし終演後から雨がひどくなり、電車を降りて宿に向かう道はほとんど集中豪雨。


 それでも荷物を置くやいなや、再び豪雨の中へ。…せっかくの旅行ですから、何が降ろうと酒場探訪は欠かせない。ずぶ濡れになりながらも「この店構えは今ひとつピンと来んな…」などと徘徊を繰り返す執念は、我ながら怖くて客観視できませんが。

 その執念に神仏も呆れたか、滝のような雨粒の先に、「ひと目で恋に堕ちる」ような赤提灯が出現。そのまま激流に流される勢いで入店。焼き鳥屋でしたが、狭い店内の賑わいの雰囲気から、あらためて名店を確信。

 新鮮な三重の地鶏を堪能しました。山形では、鷄の生食がほとんどありませんが、西は充実してますね。こんなに旨いレバーやハツ、砂肝の刺身は初めて食べました。

 しかし酒は東北のものばかり。店のこだわりなのか。結局、米沢の銘酒「東光」の限定品「洌」を頂きました。斬れ味の良い透明な辛さが、鷄刺しによく合います。

「お口に合いましたか?山形県のお酒です」とマスター。
…もちろん知ってます。米沢の東光ですよね。55%でしたっけ?
「お客さん、何者なんですか?」
…いや実は山形から出張で来たんです。
「どういうお仕事の方ですか?」
…さくらんぼのPRみたいな感じですかね。いまシーズンなんで。(どうもこういう時は嘘にならない範囲で適当な答え方をしてしまう)。
「私じつは母が尾花沢の出身で、子供の頃は毎年行ってたんですよ。山形のさくらんぼとスイカが今でも大好きで…」

 なるほど。味覚のセンスが素晴らしいのはそのせいもあるかも知れません。

「お仕事頑張って、山形のさくらんぼ、どんどんPRして下さい!」

…えっ、はい。ありがとうございます。
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大阪へ

2015-06-26 11:17:46 | 山形交響楽団
 東京オペラシティでの山響「さくらんぼコンサート」が、無事終了。今年もたくさんのお客さんに来て頂きました。大きなホールの客席が埋まっているのをステージから見るのは、やはり嬉しいものです。そして、一年ぶりに会う昔からの友人の顔をその中に見つけるのも、東京公演ならではの嬉しさです。

 しかし、私の友人・親戚達は「ヒキ」が弱いらしい。10人にひとり程度当たる、抽選のさくらんぼをゲットした人は今年もゼロ。…なんだか申し訳なく思うのも、毎年恒例なのです。


 さて、今日は大阪「いずみホール」での公演です。ただいま新幹線の中。再び英気を養うべく、ひと眠りすることにします。
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東京へ出荷

2015-06-24 10:30:04 | 山形交響楽団
 この季節になると、家の冷蔵庫には常に「さくらんぼ」が入っています。買わなくても、あちこちから頂くのです。贈り物とはちょっと違う。「食べきれないから持ってって~」みたいな。東京の知人に送るもののようには形が整っていませんが、味は同じです。まさに「名産地」ならではの恵みですね。


 さくらんぼシーズン、さくらんぼと共に山響も出荷されます。毎年恒例になった、「さくらんぼコンサート」。明日は東京、明後日は大阪での公演になります。


 ということで、只今、東京へ向かう新幹線の中。今日はこれからオペラシティでのリハーサルです。

 東京は梅雨入りしてるそうですね。最近流行りの「ゲリラ豪雨」に遭いませんように。
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微力ながら

2015-06-21 22:19:06 | 山形弦楽四重奏団
 本日、無事に「ネパール大地震復興支援チャリティーコンサート」が終了。私も山形Qで参加しましたが、たくさんのお客様、ありがとうございました!


 「ネパール」と言っても正直、縁がない。しかし、東日本大震災の時に、我々が縁のないたくさんの国々から援助されたことを思うと、ひとつの恩返しになればと思います。


 ところで、主催者の関係の方とお話しして、言われました。
「そんなに長くやっている弦楽四重奏団が山形にあるとは知りませんでした」

…私たちも、もっといろんなところに出かけて行って演奏しなければいけないと再認識。チラシまいて広報してるだけでは足りないんですね。


 しかし、そうは言っても嬉しかったのは、山形Qの定期演奏会の常連さんが来てくれていたこと。私たちは最後の一曲だけでの参加でしたが、集客力の一助になったことは、やはり長く活動してきた甲斐があったと思えます。


 微力ですが、ネパールの一日も早い復興を祈っております。
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龍神(純米大吟醸・山田錦・生)

2015-06-20 21:02:10 | お酒の話(県外)
 家の近くにある酒屋。ここは山形県の酒だけではなく、店主お薦めの全国の銘酒があります。あくまでも、「その時のお薦め」なので、欲しいものが手に入るというわけではありませんが、選球眼ならぬ「選酒眼」は確かなので、面白い酒にめぐり逢えます。


 ということで、今回は群馬は館林の銘酒「龍神」。なぜ群馬か…何の意味もありません。山田錦50%の純米大吟醸で3200円。「これはお買い得!」とレジに持って行った酒が、たまたま群馬のだったということ。その辺も、この店の面白さなのです。


 ところで、山響の演奏旅行は、なぜか今まで群馬にはあたらない。関東でも、埼玉や栃木はたくさんあったものの、群馬は無し。なので、群馬のことはよくわかりません。

 そんな中で、数少ない群馬体験が、館林。東北自動車道が少しだけかすめる群馬が、館林なのです。かつて埼玉の演奏旅行の際に宿泊しました。

 中継地点として一泊しただけなので、大した記憶は無し。ただ飲んで終わりました。しかし「尾瀬の雪どけ」という地元の酒が旨かった。

 
 しかし、調べてみるとこの「龍神」は、まさに「尾瀬の雪どけ」の蔵でした。…縁を感じます。

 さてさて、その味わいは…

…キラキラするような香りと舌触り。華やかな香りがする酵母と、澄んだ水のせいでしょう。口当たりで感じる、ツンとする一歩手前のきらびやかな香り、その後はスッキリと切れていく。渓流の魚がキラッと跳ねるような。…群馬に行きたくなりました。

 山響のスクールコンサートの企画で「音楽世界の旅」というのがあります。作曲家の出身地にスポットを当てて、色々な国を巡って行くという、昔からよくやっている企画です。

 それにあやかって、歳をとって山響を引退することができたら、いずれやってみたいのが「日本全国、銘酒の旅」。…もちろん実際に漫遊の旅に行くわけではありません。ただ単に、朝から一杯ずつ各県の銘酒を飲んでいくという廃人企画。日本は鹿児島以外には全ての県に蔵がありますから、46杯は飲まないと。

 …まあ、思う存分あきれてください。

 私は夢に向かって、体を鍛えることにします。
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魯山人とさくらんぼ

2015-06-19 21:55:57 | 山形
 「山形の名物」と言われれば、「さくらんぼ」「米沢牛」「そば」と答えます。しかし、山形に暮らす私たちが「ああ、山形は食べ物が美味しいな…」と実感するのは、たぶん、こういう名産品ではないと思います。

 …では何なのか?日本酒!それも、もちろんですが、それも本質ではない。


 少し前にも書きましたが、山形QのVc茂木の薦めで、北大路魯山人の「料理王国」というエッセイを読んでいます。自らの審美眼に絶対の自信を持っているその断定的な物言いは、「こんなこと言っちゃっていいの?」と不安になる反面、日本の食や文化への誇りも与えてくれます。

『私が料理テストに歩いたところは、米・英・仏・独・伊であって、いずれも肉食国である。ところが、この肉食国に不思議にも日本のような良質の牛肉がないのである。ほとんど問題にならぬ悪質の牛肉が、欧米料理の素材として広く用いられている。これではうまい牛肉料理のできようはずがない。』

 現代の我々でさえ、「刺身はともかく、肉料理はヨーロッパの方が凄いんだろう」という漠然とした先入観を持っています。しかし、やっぱりそんなことは無いのです。日本の味覚を、堂々と世界に誇りましょう。


 山形に来てつくづく思うことですが、とにかく何でも美味い。チェーンの牛丼屋や回転寿司屋も、東京と味が全く違う。「米が良い」のだと思っていましたが、それだけじゃない。

 魯山人が本の中で繰り返し言っているのは、「まずい素材を技術で旨くすることはできない」ということです。ではファーストフードでもある、味の違いは何なのか?…やっぱり「水」でしょう。

 水は手を加えて旨くすることができない。それでいて、全ての料理に関わる。ヨーロッパの水がまずいことは、美食家でなくてもわかります。今の世の中、材料は世界のどこのでも手に入りますが、水は難しい。たとえば、米はどこへでも持って行きますが、炊くのはその土地の水です。


 つまり、山形の「最大の名物」は…水です。空気も関わるかもしれません。どちらも、料理人にはどうもできない。


 さて、来週は東京と大阪で、山響の「さくらんぼコンサート」。さくらんぼの出荷に合わせた毎年恒例のコンサートです。演奏会場のロビーでも、旬の佐藤錦を販売するのでしょう。

 しかし、問題は品種じゃないと思います。山形の水でしかできない季節の恵みの美味しさを、都会の人にも感じてもらいたい。


 …魯山人は「さくらんぼ」の事は書いていませんが、うるさい彼も山形のさくらんぼは、きっと「旨い!」と言うはずです。私たちも、その「さくらんぼ」負けないような、瑞々しい演奏をいなければいけませんね。
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ワイナリーに片想い

2015-06-17 21:53:04 | 山形
 今日、演奏会の帰りに立ち寄った所です。どこだかわかりますか?

 パリのチュイルリー公園です…というのは、さすがに無理がありますね。しかし、ヨーロッパ風の広々した庭園がきれいな施設です。


 ここは山形が誇るワインの名釀地、高畠ワイナリーです。今日は高畠町でのスクールコンサートがあったので、その帰りに寄り道をしたわけです。天気も良いせいか、たくさんの観光客が、バスでやってきていました。

 私は車だったので、断腸の思いでシラフのまま帰りましたが、試飲できるコーナーも充実していて、バスの観光客はいい感じにほろ酔いの人がたくさんいました。はい…リアルに羨ましがってます。


 私のお気に入りは「カヴェルネ・ソーヴィニヨン」ですが、高畠のそれはまた一段と、まったりしてそれでいてしつこくなく、あっさりとしていながらコクがあり、スッキリしつつも重厚さを併せ持つ…

…すべて嘘です。ワインは日本酒と紹興酒の次に好きですが、知識は全くないのです。葡萄の種類もよく知らない。ひとつ実感として言えることは、「良い赤ワインは、チョコレートみたいな匂いがする」ということぐらい。日本酒の方が果実っぽいというのは、不思議なことですね。


 ここでは季節ごとに、収穫祭やら新酒発表会などのイベントをしているらしいので、その情報を仕入れに立ち寄ったのでした。 新酒飲みたさに、
「ワインにあわせて弦楽四重奏などいかがでしょうか?」
などと言ってみましたが、
「正直言ってクラシックは人が来ないんですよね~。イベントは屋外でやりたいですし」
と言われてしまいました。…残念!


 「芋煮」やら「収穫祭」のイベントもお得で面白そうなので、ぜひ来てみたいと思います。

 …まずは運転手を手配しないと。
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家電屋の子羊

2015-06-15 21:17:31 | 危機管理
 家のDVDプレーヤーが、ついに壊れました。こういう機器に関心のない私は、友人がくれる「おふる」を壊れるまで使うのが習慣になっております。この機械もかなり使い倒しました。

 仕方が無い…今回は自分で買うことにして、家族で家電量販店に行ったのでした。


 我が家の「地デジ」テレビは、その当時にしては高性能のやつを奮発して買ったので、テレビに内蔵された「I・V」で番組が録画できます。録画予約やら何やらも、テレビのリモコンで簡単操作。

 なので、DVDはてきとーに見られれば何でも良い。何と言ってもウチには「I・V」があるから…と思って店員さんに話を聞くと、
「I・Vですか…それはもう、どこのメーカーさんでも出してませんね」

…はじまった。こういうのは、どうにかならないものなのか。開発と生産に「計画性」というものはないのでしょうか?さんざん勧めて買わせておいて、その後、使っている人の事は一切お構いなし。

 休日なので昼間から軽く酒が入っていた私は、やおら店員の胸ぐらを掴み、「家電弱者」の怒りと悲しみをぶつけるべく、炎の一喝を…

…する元気もなく、
「じゃあ、みんなが使ってるDVDプレーヤーでお薦めはどれなのれすか?」
と、自ら子羊の群れに、寂しげに合流するのでした。


 ということで逆らわず、ブルーレイをお買い上げ。従順この上ない。
「こちらなら、同時に3番組の録画ができますよ」
と言われても、「そんな要らねえよ!」という表情を隠し、
「ははは、それは便利ですね~。じゃあそれで」

…飼いならされるとは、こういうこと。逆らった時の罰を予測して無気力になる。さらに、そこに少しでも喜びを見出そうとする。


 さて、これからは最高の解像度で、弦楽四重奏の録画でも楽しもうと思います。
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詳しくはWebで!

2015-06-13 23:59:49 | 山形弦楽四重奏団
 突然ですが、一週間後の21日(日)、山形Qでチャリティーコンサートに参加します。ネパールの大地震の募金のためのものです。

 山響2ndVn首席のヤンネ舘野氏の呼びかけで、山響メンバーなど有志が集まってやるコンサートらしい。

…「らしい」とは他人事のようですが、コンサートの詳細が私たちにもよく知らされていないのです。インターネット上には案内があるようなので、私も検索してみることにします。自分のこともネットで調べて知るとは…便利なのか不便なのか、IT社会。

 とりあえず、6月21日15時より、山形市内「甫静ホール」にて。


 ということで、私たち山形Qはハイドンの「日の出」などを20分ほど演奏します。

 「日の出」は東日本大震災の後のチャリティー・コンサートでも何度か弾いた曲です。被災地にも再びまた、明るい日がやってきますように。
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コンサートの後はコンサートへ

2015-06-12 14:58:40 | クァルテット
 本日はコンサートのため仙台へ。演奏するためではありません。そちらは山形市民会館で、午前と午後、2回やりましたので、夜は聴衆として仙台のイズミティ・ホールにコンサートを聴きに行ったのです。

 ライプツィヒ四重奏団。去年も聴きに行きましたが、今夜もため息が出るほど素晴らしい演奏でした。

 プログラムのメインはベートーヴェンの「ハープ」…のはずが、第1ヴァイオリン奏者が代役だったため、急遽変更でシューマン「第3番」。シューマンの方がベートーヴェンよりも簡単ということは絶対にない。それは身をもって知っております。ではなぜ?

 きっと、いろいろと複雑で込み入った、高度に専門的な事情があるのでしょう…「シューマンだったら、この前弾いたばっかだし」とか。実際に今日の演奏では、シューマンが一番良かった。

 この四重奏団は、独特の柔らかさと繊細さがある音が持ち味ですが、代役の人も、それに輪をかけてソフト。しかし伸びやかで艶やか。

 あんなに「ちゃんと弾いてない」のに、何故そういう音が出るのか?「ちゃんと弾かない」のがコツなのか…これは、真似するとヘンな方向に行ってしまいかねないので保留。夢中で凝視し続けてわかったことは、「真似できるようなものではない」ということです。


 とにかく客席で、良い体験、贅沢な時間を過ごしました。コンサートを聴きに行くというのは、やっぱり良いものですね。


 …私たちも、聴きに来てくれたお客さん達に、こういう贅沢なひと時を提供できるように頑張りたい。

 週の終わりで疲れていましたが、前向きなエネルギーをもらいました。
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変わるものと変わらぬもの

2015-06-10 23:26:39 | 山形交響楽団
 昨日から山響は、山形市の小学校低学年のためのスクールコンサート。うちの娘も聴きに来ました。


 ただいま山響では、少子化の昨今、スクールコンサートをより良いものにしようと模索中です。そんなこともあって、夕食の時に娘に訊いてみました。

…今日のコンサートで、何が一番面白かった?
「うーん、タイプライター!」
(曲はアンダーソンのあれですが、子供が聴いて面白いように工夫してある出し物です)
…そうか、良かった。こちらサイドとしては、本当に子供達にウケているのか不安なところもあったので、安心しました。

 しかし、隣で聞いていた息子が一言。
「それ、まだやってんのかよ。」
…うるさい。確かに昔からやっているネタではあるが、小さい子がこうして「楽しかった」と言っているんだからいいだろう。

 実際、息子が小学校から聴きに来た時もやりました。そして、その時に「いちばん良かった」と言っていた「八木節」も、今年のプログラムに入っている。…クラシックの演目というものはそんなに変わるものじゃない。聴く子供が入れ替わるから、ウケが良いものは残っていくのです。


 しかし、そう考えると、年月と共に一番変わっていくのはステージの上かも知れない。子供達は入れ替わって行くが、私などはそのまま、ただ髪の毛が黒から白に生え替わり…。

 若干さびしくなるのでヤメ。さて明日も、山形市の子供達の心に残るコンサートになるように頑張ります。
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サポーター

2015-06-08 22:01:22 | 音楽
 昨日までの3日間は、山形県の高校の体育大会。うちの息子もバドミントン部に入ったので、天童の総合運動公園に毎朝7時過ぎに集合。

 …ほう、それはご苦労なことで。まあ若いんだし、頑張りなさい!

とでも言っていれば済むと思ったのですが、そこは車社会の山形。高校生であっても、当然のように、親が車で送り迎え。都会では考えられないことですね。


 最終日の昨日は、公園内のスタジアムで、Jリーグの試合が行われていたようです。山形が誇る「モンテディオ山形」は今年度J1に昇格したこともあって、試合にもたくさんの人が集まります。昨日の相手は鹿島だったとか。

 迎えに行くと、すでにサッカーの試合は終わっていたようで、「つや姫」のロゴが入ったモンテディオのユニフォームを着たサポーターが、ぞろぞろと歩いているのが目立ちました。


 やはりこういうのは良いですね。それを見ただけで、サッカーに関心がない人も「おっ、今日はモンテの試合があったのか…結果はどうだったんだろう」などと思いますから、大きな宣伝効果があります。

 また、球場を出た後も「モンテのサポーター」ということが一目でわかりますから、散り散りに飲み屋に入ってもお互い、意気投合できることもあるでしょう。「応援の輪」が広がりやすい。


 クラシック・ファンもそういうのがあれば…と、しばらく考えましたが、やはり馴染みませんね。燕尾服で聴きに来てもらうわけにもいかないし、メガホンとかうちわとか傘などの「応援グッズ」もありませんし、そもそも応援の意味が違う。

 美術館に行くような、「静かで豊かなひと時」を求めて演奏会に来てくれるわけですから、そこに「盛り上がり」を求めるのも無理があるのは当然です。

 せめてもっと、暮らしの身近にクラシック・コンサートが根付くよう、地道に頑張るしかないですね。


 
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健康祈願

2015-06-06 23:59:12 | 山形弦楽四重奏団
 今日は山形Qのリハーサル。体調を崩して入院していた、メンバーのらびお氏は、無事退院となったそうで何より。しかし、まだ当然出て来られないので、前回同様3人でのリハーサルになりました。

 カルテットは誰かひとり欠けても「代わり」を入れて演奏会をするということができません。いや、やるだけならできるでしょうが、必要なアンサンブルができないで音だけ並べるなら意味がない。今まで、誰も欠かさずに年4回以上の定期演奏会をしてきた山形Qですが、この先さらに、体調管理には気をつけなければいけませんね…歳もとってきたことですし。とにかく、重病でなかったようなので、まずは一安心。


 ところで、私は入院の経験がほとんどありません。あるのは小学生の時に一度だけ、二泊ほどしましたが、検査のみ。軽い脳貧血を起こしただけなので入院の必要もなかったはずですが、交通事故だったうえ、救急車で運ばれてしまったので、行きがかり上仕方がなかった。しかも週末で、検査もろくにできないから「家に帰しててもらえなかった」だけです。

 重傷でも重病でもなく、体に悪いところがないというのは、素晴らしく、感謝すべきことですが、その状態で入院させられるのは結構つらいものです。

 とくに、元気な小学生にはつらいことがたくさんあります。まず退屈。すぐに帰れそうだからテレビカードも買ってもらえない。そして部屋の温度が高すぎ。本当に具合が悪い人のための施設なので、これは仕方が無い。

 さらには、食事の味が薄すぎる。見舞いのリンゴが多すぎる。やっとウトウトしたところで検査が始まる。隣のベッドのお婆さんが話しかけすぎる。消灯が早すぎる。見回りの看護婦さんに当てられる懐中電灯の光が怖い…。

…要するに、健康な人が行くべきところではありません(当然)。


 とにかく、健康に感謝しつつ、それを維持できるように務めなければいけませんね。
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