中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

故郷の味

2007-12-30 23:52:21 | 雑記
 銀座です。早くも東京の実家でのんびり過ごしています。東京はこの時期いつもより人が少なくて過ごしやすいです。

 東京に帰るといつも食べてしまうのが、駅の立ち食いそばの「コロッケそば」です。意外と山形の人は知らないのですが、かけそばにコロッケをのせたものです。
 「気持ちわるっ」といわれたこともあります。もちろん、そばは山形のものとは比較にならない工場製品です。そのほうが合うんです。コロッケも「揚げたてサクサク」みたいのじゃ駄目で、衣がぺらぺらの「じっとり」した感じがいいんです。
 「懐かしさ」という味覚ってありますよね。ある意味、東京らしすぎて少し悲しいですが…。


 今年もたくさんの方に応援して頂いて、本当に感謝しています。個人的には今年は、佐藤敏直作曲の「モルトアダージョ」が最も印象的でした(二カ所でやりましたし)。来年も意欲的にやっていきたいと思います。

 良いお年をお迎え下さい。

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クリスマス

2007-12-25 22:20:00 | 山形交響楽団
 クリスマス・イヴは家族団欒で夕食を……、というわけにもいかず、ドイツレクイエムのリハ&収録でした。

 録音というものはミスがなくOKが出る事が目的なので、神経質になりがちです。我々はある程度慣れているので耐えられますが、合唱団の方々はさぞ疲れたことと思います。しかもドイツレクイエムは第九などと違って、全曲を通じて合唱が主役の難曲ですから…。

 音楽をするときは神経質になっては絶対にだめだと思います。リハの休憩時間に合唱団の一人の方から「オーケストラの足を引っ張っちゃってごめんなさい」と言われました。蔓延した神経質がその人をそんな気持ちにさせてしまったのでしょうが、ブラームスはそんなことは望んでいないと思います。

 今日の本番終了後、聴きに来て下さった何人もの人から「素晴らしかった」「感動しました!」と言われました。これはそのまま合唱団の方々に贈りたいと思います。
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忘年会

2007-12-21 23:59:11 | 山形交響楽団
 今年の山響の忘年会もつつがなく(?)終了しました。昔に比べるとファンクラブの方がずいぶん多く、活気があります。 
 
 みんな「山響は本当に良くなった」と言ってくれるのはうれしい限りです。個人的には前からベストを尽くしているつもりですし、実感はあまりありませんが…。生活も良くなってないし…(愚痴です)。

 でもムードは大事ですよね。活気があるのは何よりです。ファンの方々に感謝しつつ…。

(ビンゴの景品までおめでたい)

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ショスタコ〓

2007-12-17 00:28:46 | 山形交響楽団
 定期の三日間は気力を充実させるために、朝はもちろん温泉から。

 行きつけの温泉の脱衣所で常連のムラヴィンスキー似の老人のタオルヌンチャク(超高速)をよけきれず肩にくらう。「今日のショスタコも気をぬくな」という暗示かとも思いつつ(考えすぎ)温泉を出る…。

 そんなこんなで県民会館での二日目、酒田希望ホールでの三日目とも無事終了しました。三日間、三ヶ所での定期はさすがに疲れましたが聴きに来て下さった方々はどう感じたでしょう?

 個人的には気持ち良く弾けた演奏会でした。でもショスタコはしばらくいいかな…。

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ショスタコ

2007-12-14 23:55:02 | 山形交響楽団
 山響定期の初日が米沢で終わりました。伝国ホールは個人的には弾きやすい気がして好きです。客席数が少ない(お客さんも…)が残念です。

 メインは山響の今年の第九、ショスタコーヴィチの九番です。この曲はアマチュア時代も弾いたことがあり、自分にはとても思い出深い曲です。楽しげなような苦しげなようなグロテスクな感じが理解できず、コンマスでしたが我ながら良くない演奏をしてしまいました…(すみません)。

 今でもまだ理解できているとは言えませんが、彼の音楽は熱演が仇にならないので山響に合っていると思います。指揮の藤岡氏も雰囲気作りがうまく、気持ち良く弾けます。あと二回頑張ります…。
 
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プロ

2007-12-12 18:23:52 | 雑記
 冬の味覚、りんごです。
 山形も名産地なんですね。朝日町でりんごの仲買をしている方にヴァイオリンを教えていますが、そちらから頂きました。ブランド品として東京のデパートなどに出荷しているらしいです。

 頂いたものは規格外品(形が悪かったり鳥につつかれたりした傷がある)です。これが普通のよりとても美味しいのに驚きます。
 その人曰く「鳥はうまい実を知っている。人間だけが虫も食わない実を選んで食べている」そうです。

 見た目や評判ではなく、自分の舌で感じるべきだということですね。音楽もそうかも知れません。

 ちなみにその人はりんごに触っただけで美味しいかどうか、蜜が入っているかどうかわかります。どんな世界にもプロはいるもんですね…。
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雪迎え

2007-12-09 23:40:31 | 雑記
 山響で南陽市誕生40周年記念コンサートへ。南陽讃歌「白竜湖」がメインでした。11の曲から成る合唱組曲ですがそのうちの3曲が「雪迎え」についての曲です。

 「雪迎え」って知ってますか?僕は見たことがありませんが聞いたことはあります。秋の終わりに蜘蛛の子が移動するために長い糸を出して、それに風を受けて一斉に飛ぶのが、空にきらきらとたなびいて見える現象だそうです。
 特殊な地形などの条件が必要で、日本ではほとんど山形の南陽でしか見られないようです。とても幻想的らしいですね。

 「げっ、クモが飛んで来んの?気持ちわるっ」ではなくて「もうすぐ雪がやって来るんだなぁ…」としみじみ感じるセンスはいいと思います。

 それも環境の変化で近年は見られないそうです。少し寂しいですね…。
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サービス業

2007-12-05 01:46:10 | 音楽
 音楽家は経済社会的にはサービス業に携わるといえるかも知れません。音楽家が出す音は商品であり、聴衆はそのサービスを買っていると。でもその考え方は根本的に間違っていると思います。

 昨日は山響の今年最後の音楽教室が新庄の養護学校でありました。山形市とはだいぶ雪の量が違いますね…。

 不景気になって行政の方で文化事業の縮小を決めた時、真っ先に無くなるのが福祉的なコンサートです。養護学校の音楽教室の助成も一番に無くなったと以前、事務局長に聞いたことがあります。「効用」や「価値」を金額だけで計ればそのようなことになるのが妥当かも知れません。 
 しかし養護学校で演奏するといつも思う事ですが、一般の学校の子達よりも音楽に対して感受性が強い子が多いような気がします。だとすれば音楽を聴かせる効用は一般の学校よりも高いはずですよね。

 そもそも経済効果だけでしか「ものの価値」や「行為の意義」を判断できなくなってしまっていることがおかしいんじゃないでしょうか?

 チケットの値段や聴衆の質によって演奏のレベルを調節できる器用な音楽家は少数派だと思います…。

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テンション

2007-12-01 23:56:48 | 山形交響楽団
 大石田のコンサートから息つく間もなく白石の「名曲の夕べ」へ。曲はチャイコのピアノコンチェルトとベートーベンの7番。 
 特にベト7などで感じる事ですが、熱さと丁寧さ(美しさと言ってもいい)を同時に実現するのは本当に難しいですね。熱くて雑な演奏は簡単です。名演は難しく熱演は簡単だということです。
 自分は「今日は熱演でしたね!」と言われるのは屈辱です。でも見ていて白けるような演奏も良くないと思います。
 「冷静に熱演する」「丁寧に情熱的な演奏をする」…。一見矛盾するような事をどれだけ実現できるか、ということが本当の実力のような気がします。
 
 聴いているお客さんは純粋な力演を喜ぶことが多いようですが……。

(写真は白石ホワイトキューブです)
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