中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

スローライフ

2013-06-28 12:46:24 | 旅の空
 都会の人は身体能力が高いですね。男女問わず。ハイヒールの女性もあなどれません。楽器と荷物を持った私などでは、まったく歯が立たない。後ろから次々と容赦なく追い抜かれるのが、むしろすがすがしい。

 何のことかわかりませんね。友人と楽しく飲んだ後で、久しぶりの「終電ダッシュ」に、我が身の衰えを堪能したということでございます。


 さて、昨日の山響「さくらんぼコンサート」は無事に終了。今年もたくさんのお客様に来ていただきました。

 親戚や友人に、こうして元気な姿を見せられるということは有り難いことで・・・なんだか独居老人のようですが・・・喜んでもらえたら嬉しい限りです。クラリネット協奏曲が評判が良かったようですね。



 そしてただ今、新幹線の中です。のんびりと山形へ帰る「つばさ」・・・ではなく「のぞみ」。

 今夜の大阪公演も頑張ります。
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小旅行

2013-06-27 12:20:07 | 旅の空
 少しふっきれてきたのか、東京の「旅行」を楽しんでおります。

 前までは、馴染みのはずの駅で迷って寂しくなったり、当然と思っていた乗り換えがひどく遠回りだと教えられて不機嫌になったりしていましたが、もう諦めました。変化に対するそういう「無駄な抵抗」をやめてみると、東京もなかなか面白い街です。


 何も考えずに、携帯電話の乗り換え検索に教えられた通り、降りたこともない駅で降り、乗ったこともない電車に乗る。「ぶらり旅」みたいな気分になります。あらためて眺めてみると、知っている路線でも、窓の外の景色がすっかり変わっていたりするものです。「東京はわかっている」つもりで、今まで景色など見なかったせいもあるでしょう。

 
 ちょっと高い塔が見える毎に、
「おっ、あれがスカイツリーか?おや、あっちにも!」
と思ってしまう自分を、心地よく受け入れることにいたします。
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さくらんぼ

2013-06-26 10:41:49 | 山形交響楽団
 山響「さくらんぼコンサート」のため、東京に来ています。今回はモーツァルト・シリーズのプログラムを持ってきました。


 昨日はオペラシティでのリハーサルの後、友人宅に泊めてもらいました。

 最寄り駅を出て買い物のためにスーパーへ立ち寄ると、果物コーナーに「さくらんぼ(山形産佐藤錦)」。ちゃんと来てますね。・・・なるほど山響も出荷されるわけだ。

 
 大学オケの頃からの友人と話すと、やはり羨ましがられます。

「モーツァルト弾いて給料がもらえるとは夢のようだ」

 ・・・確かにそうかも知れない。実際、それに憧れてこの世界に入ったわけですから。経営悪化などの話ばかり聞いて将来の心配をしていると、こういう気持ちを忘れてしまうものです。

 
 ・・・少し元気づけられたところで、良い「さくらんぼ」になるように頑張ります。
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大自然との触れ合い

2013-06-24 18:09:26 | クァルテット
 ブナの林の中に設えられたステージを取り囲み、音楽と自然の音との調和を楽しむ聴衆たち・・・

・・・なんだか、いつかどこかで見たことがあるシチュエーションです。以前、真室川の山奥で催された「巨木の森コンサート」に山形Qで招かれた時の事を思い出します。降り続く雨の中で、腕に大きな蚊が何匹もとりついているのを感じながら演奏した「ひばり」は、さすがに「弱ったひばり」になってしまいました。


 さて、ここは湯殿山です。今は緑に覆われたスキー場のゲレンデのさらに奥。そこのブナ林の特設会場で、昨日、第8回「いのちのコンサート」が開かれました。そのゲストとして、弦楽四重奏で演奏してきたのです。珍しく山形Qではなく、このために編成したカルテットです。

 山形Q以外のカルテットで弾くのは本当に久しぶり。しかし、こちらも気心の知れたメンバーなので、良い「息抜き」になりました。


 心配したのは、やはり天候です。頭上には非常に簡単なシートしかありません。これで大丈夫なのか?

 そして会場に到着したとたんに小雨が・・・。

 ・・・なんと。ということは山形Qの「雨男」は、実は私だったのか。ごめん、山形Qのみんな。今まで、いつも私以外の誰かのせいだと思ってた。神様、お赦し下さい。

 そんな改悛が天に通じたのか、リハーサルを始める頃には雨が止み、本番が近づくにつれて、どんどん晴れ間が広がってきたのです。

 ・・・なあんだ、やっぱり私ではなかったのか。そりゃそうだ。こんなに日頃の行いが良い人いないもんな。

 と調子に乗ったのが良くなかったのか。演奏の最中、私の足の周りにものずごい数の蚊が・・・。リハーサルの時はいなかったのに。

 熱演のふりをして足を動かしても、群は全然どこかに行ってくれない。仕方がない、見なかったことにしておこう。


 ということで無事に終了。なかなか良いコンサートになりました。

 そして、今も足がかゆいのでした。
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夕涼み

2013-06-22 17:54:06 | 危機管理
 夕暮れ時(と言っても日が長いのでまだまだ明るい)の河原で一服。風が気持ちよく、どこからかカッコウの鳴き声が聞こえています。そして川べりからは娘と息子の声がしています。

 つかの間の休日、子供達を連れて、近くの川に釣りに来ました。仕事の事や、職場のさまざまな事から、一時的に離れるには、ぼんやりと川でも眺めているのが一番です。

 一番飽きっぽいのは、やはり女性です。竿を下ろして1分もしないうちに
「ね~お魚まだ?」
…やっぱりね。だから「そう簡単には釣れないんだからねっ」と家を出る前に念をおしたのに。

 しかしその直後に、ミラクルが。イラッとして娘が上げた竿に、なんと小魚がかかっていました。
「たのし~!」

 
 その後も、小物ばかりですが、息子も娘もそこそこの釣果。


 …そして今に至る。おーい、お父さんそろそろ帰りたいんですが。

「だめっ、もういっぴき」

…はいはい、ブログでも書いてお待ちしてます。
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ヒンガシ

2013-06-20 15:35:52 | 山形交響楽団
 今週は毎日、山形市内の小学校低学年のためのスクールコンサート。各学校から観光バスに乗って、子供たちが山形市民会館に集まってきます。

 娘の机に貼ってある「こんしゅうのよてい」という時間割のプリントを見ると・・・ありました。「おんがくかんしょうきょうしつ」。ということで昨日、午後の公演に娘の姿がありました。


 数日前。トイレから娘の歌声が聞こえてきました。「歌えバンバン」。きくと、
「今日、学校でならった」
ということでした。・・・ああ、確かに。山響のスケジュールを確認すると、プログラムに入ってる。

 習ったばかりらしく、歌詞がよくわかってないようなので教えてやると、
「ええっ!どうして知ってるの?」
・・・お父さん伴奏するんですけど。

 そしてその後、
「ねえ、ヒンガシってなに?」
・・・はて、私の知らない山形弁かな。
「それも歌うよ。」
・・・なに?

 再びスケジュールを確認。・・・そんな不気味な名前の歌は知らないけど。

 ・・・わかりました。「山形市民歌」ね。市内合同のスクールコンサートの時には、毎回始まる前に歌うことになってます。それも伴奏するけど歌詞までは知らなかった。

「ひんがし(東)に 蔵王をのぞみ
 西の空 月山は呼ぶ」
確かに、こういう歌い出しで始まる歌です。山々に囲まれた山形市を歌った、なかなか良い歌詞だと思います。


「え~、歌えバンバンのほうがいい。ヒンガシきら~い」
・・・まあ、メロディは楽しくないし、歌詞も一年生には意味がわからないだろう。でも、父さんが聞いて育った「めぐろの歌」よりは、ずっと良い歌なんだが・・・。
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大吟醸「絹」

2013-06-18 22:55:03 | お酒の話し(山形県)
 皮をはがれた因幡の白うさぎが、元通りになるためにくるまって休むのは、「がまの穂」でしたっけ。柔らかい綿毛のようなものだったように思います。きれいな湧き水で体を洗ってから、その綿毛にくるまって風通しの良いところでゆっくり休む・・・絵本でこれを読んだ時、すごく惹かれました。これは確かに気持ちが良いに違いない。是非やってみたい。

 清涼感と柔らかさ・・・「癒し」の基本でしょう。


 ということで、山形は大蔵村が誇る高級酒「絹」です。もちろん戴きもの。山田錦を35%まで磨き込んだ大吟醸。言わずと知れた贅沢品です。

 まさに「絹」のような舌触り(・・・もちろん絹糸をなめたことはありませんが)。そして澄み切った味。何かを主張してくるようなところがなく、とにかく柔らかい。何杯飲んでも、スッと消えていきます。心地よい夢のように、ほのかな余韻だけが残り・・・

 そして・・・あっと言う間に、ひと瓶消えた。雲散霧消。まさに春の夜の夢の如し。

 
 絹の「穂」にくるまったようなひとときを堪能しました。これで「心の毛」(心臓の毛ではない)も、元通りに生えそろうことでしょう。
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純粋な富豪

2013-06-17 01:02:07 | クァルテット
 メンデルスゾーンについて考えてみましょう。音楽史に名を遺す他の大作曲家と比べて、彼が変わっているのは、とにかく「生まれつき大金持ちだった」という点です。

 「メンデルスゾーン銀行」の御曹司として、何不自由なく最高の教育を受けて、留学もし放題、自宅のサロンで自分のためのオーケストラを指揮できるなど、ベートーヴェンやモーツァルトが聞いたら「ふざけるな!」と言いたくなるような恵まれた環境に育っています。死後、ワーグナーなどからひどい言われ方をしたのは、メンデルスゾーンがユダヤ人だったからだけではなくて、そういうありえないほど恵まれた環境に対する「ひがみ」があったのではないでしょうか。確かにうらやましい。

 ・・・それほど何でもそろってれば、誰だって一流の音楽家になれる。

 そう思いますか?私はそれは絶対に違うと思います。むしろ、そういう環境でよくあんなに素晴らしい音楽が書けたものだと感心してしまうのです。


 自分の名字の銀行があるような身分で、金と暇がいくらでもあったら、ふつう真剣に音楽なんかできない気がするのです。私などは、宝くじが当たっただけでも山響なんかやめてしまいかねない。そうして朝から晩まで飲んだくれ・・・はせずに、ヴァイオリンは続けるかも知れませんが、やはりそうなると「なにもそんなに頑張らなくても・・・今日は疲れたからもう飲みに出かけよう。金が使いきれないと困るし」みたいになってしまって、音楽家としてプラスには作用しないような気がするのです。まあ、これは私が自堕落だからでもありましょうが、つまりそれが「凡人」だということなのだと思います。

 それが証拠に、音楽家とくに作曲家として大成した貴族は聞いたことがありません。その気になれば、ハイドンのような、お抱えの優秀な楽長からメンデルスゾーン以上の教育を受けることもできたはずなのに。やはり経済的な環境に恵まれていることは関係ない。むしろダメなのだということでしょう。

 
 ああ、自分は貧乏で良かった。安月給に感謝しなくては。

・・・もちろんそうは思いませんけどね。どうせ天才でないのなら大富豪の方が良いに決まってます。


 とにかくメンデルスゾーンは、貧乏を乗り越えて作曲家として大成した人よりもすごいのではないかと思うわけです。だからあれだけ純粋な響きがするのでしょう。モーツァルト以上に「スレてない感じ」がするのはそのためだと思います。

 特に今度、山形Qで演奏する「第1番」はメンデルスゾーンが二十歳の時の作品です。欲が絡まない、「純粋な情熱」を表現できるといいですね。・・・「おじさん」には難しいところですが。
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球技いろいろ

2013-06-15 13:44:12 | 危機管理
 明日は父の日だというのに、平穏な週末を迎えております。例年は、父の日のイベントとして前日の土曜日に、娘の幼稚園の運動会があったので、文字通り戦々恐々としていました。

 娘もこの春で卒業。ということで、私もめでたく卒業と相成ったわけです。・・・ホッとしたような寂しいような。


 娘は今朝、楽しそうに出かけていきました。「OG」気取りで後輩たちの様子を見るとともに、同期で集まるわけですな。・・・なんとも生意気な。しかし卒業生の参加の場も、ちゃんと用意されているのです。お父さん達の本気が暑苦しい「綱引き」の後の口直しともいうべき、卒業生による「玉入れ」です。

「どうしよう、玉入れやったことないんだけど、うまくできるかなぁ」
・・・はいはい、上手下手は誰にもわからないし、それだけ張り切ってれば大丈夫でしょ。天気が悪いけど、屋内で良かったね。


 一方、息子は気乗りがしない感じで「チュウタイレン」に出かけていきました。

 ・・・初めて耳にした時は何のことか全くわかりませんでしたが、「中体連」。中学生の運動部の大会です。こういう略称は、知らない人にはすごく変な単語に聞こえますね。ちなみに東京では「区連体」(クレンタイ)。いくら正確に発音しても、大人からは「えっ愚連隊?」と聞き返されたものです。

 テニス部の息子はまだ試合の出番がなく、応援の他は「玉拾い」。しかもこの雨の中・・・ご愁傷様。「玉入れ」だったら良かったのにね。しかし来年の中体連は早くも「中学校生活最後の大会」。一度ぐらい応援しに行ってやらなくては。


 ・・・時の経つのはあっと言う間ですね。
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氷果

2013-06-14 12:45:37 | 雑記
 夏の暑い日は、小学校から帰るとすぐに冷蔵庫の製氷室を覗いたものです。運が良ければ、というか母が忘れていなければ、アイスができている。

 アイスといっても、普通のジュースを自分で凍らせるだけのもので、だいたい分離して味が薄く、ただの氷をなめているような味でしたが、それでも嬉しかった。

 鉄製の試験管みたいな容器にジュースを入れて、軸になる棒と取っ手がついたプラスチックのフタをして凍らせるだけ。それでも、暑いところから帰ってきて、この取っ手を引き抜いてみる時はわくわくしたものです。オレンジやグレープの氷がスーッと引き出されれば吉。

 残念なことに、ジュースがグジャッとこぼれ出るだけの時があります。ピアノの音が止んで部屋から出てきた母に
「あらっダメじゃないの、さっき入れたばっかりなんだから・・・」
と叱られれば凶。
(・・・あらじゃないよ、行く前に頼んどいたのに。)と思いながら拭き取らなければなりません。

 また、吉と出たからといって、あまり急いでアイスバーを舐めると危険です。凍りすぎているからなのか、舌がペッタリとくっついてしまうときがあるのです。これは結構怖い。びっくりして急にはがすと、舌や唇が切れて血が出ます。


 さて、山形は梅雨もまだだというのに、真夏のような日が続いています。家の子供たちも汗だくで帰ってくると、すぐに冷凍庫を開けて買い置きのアイスバーを取り出しています。

 見ている前ですぐにペロッとやりますが、市販のものは大丈夫なんですね。冷凍庫自体の性能も昔とは違うからなのかも知れません。

「あぶないっ!くっつくよ!」
「だから大丈夫だってば。」

・・・すみません。
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銀髪先生

2013-06-11 17:48:08 | 雑記
 スクールコンサート前。田植えが済んでまだ間もない田圃に囲まれた、会場の小学校の体育館裏に車を止めると、「まず一服」つけるために、敷地外へと歩いていきます。

 梅雨入り前ですが、すでに強い陽射しで焼けた低学年の子供たちが元気に遊んでいるグラウンドの脇を通り過ぎて、正門から出ようとすると、「こうちょうせんせー」と呼ぶ声が聞こえました。


 ・・・昼休みに校長先生がグラウンドで一年生とたわむれるとは珍しい。

 私が小学生の時の校長先生といえば、朝礼や式典の時に、高い壇上から礼儀正しい挨拶を生徒たちに要求するだけの人、というイメージしかありませんでした。正直言って、あまり親しみが持てない。「お話し」も、意外性がなく説教臭い。校長になるぐらい経験が豊かな人ならもっと、生身の人間らしい、生きた体験談なんかを話してくれればいいのに・・・子供ですから、はっきりとではありませんが、何かそんな物足りなさを感じていました。

 ・・・しかし、さすが山形。ここにはきっと良い校長先生がいるのでしょう。そういう学校の子供たちも、きっと良い子たちに違いない。


「こうちょうせんせー。どこいくの?」また子供の声が聞こえました。

 ・・・きっと電話か何かでしょう。校長先生には、子供にわからない、雑用みたいなお仕事がたくさんあるのです。そんな中で少しでも、こうして子供とふれ合おうとするとは本当に素晴らしい。


 正門を出て煙草に火をつけようとすると、今度はずいぶん近くで声がしました。

「こうちょうせんせー。どこいくの?」

 おや、先生も一服かな?ますますその校長に親しみをおぼえて、是非ご挨拶しようと振り向くと・・・。

「あ、ちがった。」

 振り向いた私と目があった子供は、逃げるようにグラウンドへと走って戻っていったのでした。

 
 ・・・最近、また白髪ふえたしな。
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健全な精神は

2013-06-10 10:16:27 | 音楽
 アルベルト=クリストフ=ディース著の、「ハイドン・伝記的報告」という本を読んでいます。

・・・やたらと難しそうに見えますよね。タイトルとか著者名が学術論文みたいです。確かにこれを喫茶店で待ち合わせの前に、さりげなくこれ見よがしに読んていたら、「知的な人だ」と思わせることができるでしょう。

 しかし中味は全然そんなことありません。ディースという人は、ハイドンより20歳ちょっと若い、本業は画家だが文学や音楽の勉強もして、多くの芸術家と交際してジャーナリストのようなこともした人です。彼がハイドンの伝記を書こうと、晩年のハイドンを訪れたその時の様子や、そこで本人から聞いたエピソードなどをそのまま書いたものです。だから「伝記」でもなく、「報告」なわけですね。ルポと言うべきかも知れません。なので実に読みやすく、生のハイドンを垣間見るようで面白い。音楽史とか音楽学的には信憑性に問題があるような評価もされているようですが、読むと間違いなく、ハイドンという老人が大好きになる良い本だと思います。


 73歳のハイドンの元へ定期的に通って話をきくわけです。それは「第一回目の訪問」から「第三十回目の訪問」まで30章としてそのまま書いてありますが、ハイドンが亡くなる年まで続きます。

 ハイドンはもう足腰も弱って外を出歩くことはできません。記憶もあいまいになってしまっている部分が多く、調子が良くないとあまりしゃべってくれません。しかし、必ず起きて正装し、長靴をはき手袋をつけてカツラをかぶって、心のこもった眼差しで著者を握手で迎えるのです。ちなみに客が帰った後は、またきちんと寝間着に着替えてから午睡をする。・・・本当にきちんとした人なんです。身なりも暮らし方もとにかく清潔。そして他人に温かい。

 著者も訪問を重ねるごとにどんどんハイドンの人柄に心酔していく様子がわかります。そしてそれは読んでいる我々もなのです。

 正しい生き方をしていれば必ず世間から認められ、神からも祝福される・・・こっちまで、きちんとした気持ちになってきます。


 ・・・こういう健全な精神を持っていても、天才作曲家でいられるものなんですね。感心してしまいます。長生きして、いろんな苦労をしてきたのに、心に汚れがない。

 ハイドンの「健康的な響き」はここからきているのでしょう。・・・見習わないといけませんね。
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祭りの競演

2013-06-07 21:03:22 | 山形弦楽四重奏団
 8月上旬の山形市の風物詩といえば、何だかわかりますか?もちろん去年も大賑わいでした。

 さあ、何でしょう。

 花笠まつり?・・・ああ、そんなのもありましたね。でも違います。


 正解は・・・山形市北部公民館主催の「山形弦楽四重奏団・夏コンサート」です!

 ・・・確かに地味な公民館イベントですが、馬鹿にしてはいけません。去年はホールに入りきらないほどの大盛況でしたから。暑いからと言ってプール行くばかりが夏休みではありません。真夏の昼下がりに、涼しい公民館のホールで、弦楽四重奏に耳を傾けるひととき・・・実に風流です。夏の新しい過ごし方を提案する、素晴らしいイベントです。 


 ということで今日、スクールコンサートの帰りに、入念かつ綿密な打ち合わせをしてまいりました。

「・・・じゃあ、だいたい去年と同じ感じの流れで。」

終了。

・・・嘘です。去年以上に、大人から子供まで楽しんで頂けるコンサートになるよう、企画しています。

 8月6日、午後2時開演で一時間のコンサートです。付近の方は是非、北部公民館にお越し下さい。


 後で気づいた事ですが、この日はまさに、今年の「花笠まつり」にブチ当たってるんですね。まあ、時間帯が違うので大丈夫かとは思いますが・・・。「花笠」に負けずに頑張ります。
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表裏一体

2013-06-05 17:05:44 | 山形
 山形には「裏」と「表」があるのです。15年住んで初めて知りました。

 ・・・などと言うと、何か悪人が「へっへっ・・・蛇の道はヘビでさァ」的に耳打ちするみたいですが、そういう話ではありません。


 今週は毎日、近場でのスクールコンサートなので、朝は早いが帰宅も早い。帰って着替えてから自宅のベランダに出て一服していると、ちょうど世の中の子供たちも学校から帰って遊び始めるぐらいの時分です。

 家のマンションの裏で、よく小学校の低学年ぐらいの男の子たちが集まっては遊んでいます。「集まって遊ぶ」といっても昨今では、わざわざ数人で携帯ゲームをしている子供が多いご時世ですが、家の裏の子たちはボールで「天下取り」みたいな健全でレトロな遊びをしています。それを上から一服しながら眺めるのが割と好きなのです。


 その日はちょうど5~6人の子が、今から2チームに分かれて遊び始めようとしているところでした。

 ・・・こういう時はどうしますか?

 もちろん「グーパージャス!」ですよね。当然それをするものだと思って見ていました。すると、ジャンケンの構えがちょっと奇妙です。野球拳のように手首から先をブラブラクルクルさせている。そしてかけ声。

「う~らかお~も~てっ!」

 全員がパーを出したのです。しかしよく見ると手のひらを下に向けている子もいます。

・・・なるほど!ひろげた手の「裏」を出すのか「表」を出すのかで2チームに分けるということなんですね。どっちを「表」と呼ぶのかはわかりませんが、しかし半々にはならなかったようです。すると再び手のひらをブラブラさせてから・・・

「あ~わ~ねっ!」

・・・合わなかった、という意味なんですね。これは山形らしい。今度は無事に2チームに分けることができました。


 これは面白い。初めて見ました。地域によっていろいろなやり方があるものです。やや感動したので、あとからで帰ってきた息子と娘に報告しました。

 ねえねえ、下の子たちが「う~らかお~もて」ってやってたよ!おもしろいねぇ!見たことある?
「・・・は?普通そうやるでしょ。それがどうした?」
「みんなやってるよ。なにがおもしろいの?」

・・・そうだった。君たちに言っても仕方がない。
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スーパーくどき上手(改良信交)

2013-06-04 23:20:36 | お酒の話し(山形県)
 「六月病」というのがあるのかどうか知りませんが、実はどうも最近「くさくさ」しております。

 理由はたくさんあるのです。疲れがとれないとか、胃もたれがおきやすいとか、足の魚の目が痛いとか、息子の成績が良くなかったとか、山響の決算が大赤字だったとか、山形Qの集客がはかどらないとか、ベランダにゴキブリがいたとか・・・。

 
 こんな時は悩んでも仕方がない。景気の良い「ゲン直し」が必要です。

 ということで、ちょっとゴージャスな逸品。何のことはない。酒屋のスタンプカードがまた一杯になったので、理由をつけて小さな贅沢をしてみただけのことなのです。


 そこで手に取るのは「くどき上手」でおなじみ、亀の井酒造のハイグレード、その名も「スーパーくどき上手」。

 なんともバカバカしく、思わず脱力するようなネーミングですが、それも自信の表れでしょう。スペックは確かにすごい。「改良信交」という稀少な酒米をなんと30%まで磨くという、「やりすぎ」な酒です。こういう「ハメをはずした」感じがゲン直しにはぴったりかなと。


 ・・・これが飲んでみると、予想をはるかに超えた旨さ。少し硬めでキラキラした感じの改良信交と、「くどき」特有の柔らかな甘さが、絶妙の組み合わせ。「綿毛」を思わせる軽くて繊細な舌触りと、それを運んでゆくそよ風のような香り。まさに天女の羽衣のような・・・(そのまま意識をなくす)。

 
 さて、心地よく漂ったあとは、また明日から地に足をつけてシャキッと行くことにします。
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